剣帝のやり直し   作:秋月艦隊

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とりあえず書きました。


第4話 二週目のケヤル

過去に戻った。

そう感じたのは質素な自身の部屋を見た時だろうか?

いや、アンナさんのことを見た時だろうか?

・・・それとも奴らがいないのを認識してからだろうか?

まぁ、ともあれ俺は戻ってきたんだ4年前に、成人式の前日の朝に戻ってきた。

 

「ハハッ・・・」

 

あまりの現実味の無さに乾いた笑いが出た。

しばらくすると実感が湧いてきてその笑みは深くなって行った。

 

ーギィッー

 

軋む扉を開けて食事が置いてある部屋に入った。

部屋の中を見渡すと湯気をあげた黒パンとスープがあった。

アンナさんが作ってくれたものだろう。

 

そんな暖かい料理を食べながら俺は今後のことを考えていた。

 

まず明日俺は十四歳・・つまり成人になる。

次に成人になったものは全員『クラス』に目覚める。

『クラス』によって自分のステータスが強化され得られる技能も決まる。

前回の人生で勇者の『クラス』に目覚めた俺は王女の迎えを受けて王都に旅立った。

・・・その結果が一周目の最後だ。

 

俺自身は薬漬けになり、まともな人間として認知されなかったし、レーヴェさんはそんな俺を庇って傷つき、最後には死んでしまった。

 

そんな最悪な結末を思い浮かべ悔し涙が溢れてきた。

 

「・・やってやるさ」

 

俺は決意を示すように呟いた。

結局、四年前に戻れても勇者になる運命は変えられないんだ、フレアと出会ってしまう以上アンナさんとこの村で静かに暮らすことはできないし、俺がやらなきゃレーヴェさんや多くの人々が苦しむことになるんだ。

 

・・・だから俺には復讐しかない。

 

「やるしかないんだ」

 

そんな風に考えながら俺は家を出た。

村の人達はまだ家の中にいるようで、外には誰もいない。

そんな村の中ををしっかり踏み締めながら俺は森に入っていった。

 

「はぁはぁ」

 

森に入って数時間経つが鍛えてない俺の体は息切れを始めていた。

そんな状態なため俺は少し休んで水を飲むことにした。

ちょうど近くには小川が流れている。

 

ーゴクッゴクッー

 

小川の水を飲むとだいぶ意識が集中してきた。

そのため、俺は改めて森に入った理由を意識し始めた。

まずは・・眼だ、精霊の眼。

森羅万象を見通す眼を手に入れる、回復術士のクラスに絶対必要な能力だ。

 

「暗くなってきたな、急がないと」

 

あたりは徐々に暗くなってきて視界が狭くなっていく。

だが、引き返しはしない。

精霊界との強くなる星の巡り・・つまり今夜がベストの条件なんだ。

俺は知っている。

森の中に精霊界との接続点があり、旧き言葉、精霊との契約との祝詞を唱えれば・・・。

 

「!!」

 

ーオオオオォー

 

その者に精霊は力をさずけてくれる。

今、俺の目の前では森の泉が神秘的な光を放っていた。

 

もちろんこの知識も【回復】して得たものだが、今ではよくやったものだ。

 

「Jpg□□□□□ptj8⿴⿻⿸yo■□▪▫■□▫▪」

 

ードーンー

 

祝詞を唱えると泉から水柱が上がり精霊が現れた。

 

「我は【星の精霊】人間の子よ旧き盟約に従い精霊の力を与えよう」

 

星の精霊はよく響く声でこちらに問う。

 

「すべてを砕く腕 風のように翔ばたける脚 千里先まで聞こえる耳 すべてを見通す眼 どれを望む?」

 

精霊はこちらに願いを聞く。

どれも強力な力だが俺が願うのは復讐のための力だ。

 

「眼を・・・」

 

だから言う。

 

「すべてを見通す眼をください」

 

俺がそう言うと精霊はこちらに近寄ってくる。

眼を閉じ俺は次の瞬間を待った。

 

「人の子よ精霊との契約の証として【翡翠眼】としてその眼に記した」

 

精霊の声を聞いて俺は眼を開けた。

 

「これが・・・すごい・・・」

 

俺は驚きのあまり声が溢れた。

 

「ステータスが・・精霊の真の名まで見える」

 

俺が精霊の姿を見てみると、精霊の姿は徐々に薄れていき、やがて消えた。

 

「ありがとう星の精霊よ・・・」

 

感謝を伝える頃には既に精霊の姿は消えていた。

 

ーくくくくー

 

不気味な笑みが溢れる。

だがそれも仕方の無いことだろう。

今度こそ、俺のすべてを奪ったあの女のすべてを奪ってやれるのだから・・・。

 

そのためにも、やるべきことは決まっている。

 

「あった・・・」

 

俺は精霊から眼を貰った後に森の中を走り回り、遂に探していたものを見つけた。

 

キノコだ。

 

それもただのキノコではない、毒キノコだ。

前の人生では薬漬けにされたあと、歴戦の戦士達を片っ端から【回復】させられた。

 

悪魔のような経験だったが英雄たちの技能を【模造】するまたとないチャンスだ。

だから今回は囚われた後、技能をたっぷり【模造】してから脱走する。

 

そのためには薬漬けに抗えるように【薬物耐性】スキルをより早く獲得する必要がある。

 

ーガブガブー

 

俺はキノコを次々と口に運んでいく。

苦しいし、気持ち悪くなってくるが1周目の記憶を思い浮かべながらなら食べられた。

 

「ゲェェェッ」

 

ードサッー

 

毒に抗い続ければ熟練度はかなり上がる。

たった5日ではスキルは得られないだろうがそう遠くないうちに【薬物耐性】を得られるはずだ。

 

その時こそ、フレア・・・貴様を壊してやる!

 

俺は憎しみの感情のまま、キノコを頬張った。

 

家畜の気分を味わってもらうぞ!!

 

憎しみと復讐心が俺の中でうねりを上げた。

 




次はレーヴェ視点ですね。
次回もお楽しみに。

【挿絵表示】

レーヴェ・クライレットのイラストです。
低クオリティーですが、自分ではこれが限界でした。
身長はクレハと同じくらいで、胸はクレハ以上フレア未満って辺りです。
武装はシンプルに太刀だけです。
クレハみたいに脇差は持ってません。
今度気が向いたら書き直します。

番外編どれがいい?

  • 王国に復讐、全てを破壊する
  • ケヤルと敵対、敗北し洗脳される
  • 恋愛なし!復讐RTA始まるよ!
  • 人類の敵エンド
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