剣帝のやり直し   作:秋月艦隊

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とりあえず書きました。
後で修正する可能性はあります。


第6話 再会

俺が王都に着いて5日がたった。

国王への謁見を済ませたあとは、毎晩メイドたちの相手をしたりと、そこそこ大変なスケジュールをおくりながら俺は王都での日々を過ごした。

 

「【剣聖】様がお見えになりました」

 

メイドが部屋の扉を開けてこちらに言う。

俺は遂にこの日が来たかと思いながら部屋を出る。

 

今日まで、大変なスケジュールを送ってきたが無駄ではなかった。

そう考えるのには理由がある。

俺は王都に来てからメイド達の経験値を奪いレベルをあげることができた。

現状のレベルは5になっている。

これだけのレベルがあれば1回の【回復】程度なら問題なく行えるだろう。

 

目的地の扉が近ずいてくる。

俺をここまで連れてきたメイドは扉の横に立ち、頭を下げた。

 

今日から想像を絶する痛みと苦しみの日々が始まる。

俺は改めてそれを認識すると口の中が乾いて上手く息が吸えなくなりそうだった。

だが、そんなことよりも俺の復讐心が激しく燃え上がり、1周目の世界の復讐をやれと叫んだ。

そんな、マグマのような感情を心の中に抱きながら俺は一歩づつ前に進んだ。

 

ーギィィィー

 

嫌な音を立てながら扉が開かれる。

・・・・地獄の日々への扉が。

 

ーヒラヒラー

 

扉の先では花びらが当たりを飛んでいた。

その中心にはこれから【回復】を行うことになる例の【剣聖】・・・そして、過去に戻ってからずっと会いたいと思っていた【剣帝】の姿があった。

 

「お待ちしておりました」

 

【剣聖】はこちらを向くとそう言った。

その動きはゆっくりとしていたが、隙がなく改めて相手が【剣聖】だということを認識させた。

 

「どうか・・・あなた様のお力で私に再び剣をお与えください」

 

【剣聖】はガシャッと鎧の音を立てながら片膝をつきこちらに言葉を放った。

その姿は凛としたもので、とても若い乙女とは思えない武人のものだった。

 

「私からもお願い致します」

 

その後ろでイレギュラーである【剣帝】も片膝をつきこちらに頭を下げていた。

 

「レーヴェさん・・・」

 

俺は小さくつぶやいた。

今、俺の目の前には1周目の世界で死んでしまったレーヴェ・クライレットがいた。

衝撃の余り、一瞬固まってしまったが周りに王女フレアと胡散臭い魔術師がいたことを思い出し、すぐさま【剣聖】のほうを見た。

 

「(俺がここに居る理由を忘れたのか・・!)」

 

俺は心の中で自分自身を罵倒した。

俺がここにいるのは復讐のためだ、そのためにはこれから行う【回復】で【剣聖】の技能を【模倣】しなければならない。

目ぼしい技能をすべて手に入れ確実に脱走できるレベルに至った時、俺は前世の約束通りフレアのすべてを壊してやるのだ。

改めて、復讐について考え意識を切り替えた。

今俺は薄ら笑いを浮かべていることだろう。

 

「はじめまして【癒】の勇者ケアルです」

 

俺はまるで何も知らないように振舞った。

 

「王から君を癒すことを命じられました【剣聖】にお会いできて光栄です」

 

「・・・・」

 

俺が形式的に事実と賞賛を送ると【剣聖】は表情を曇らせた。

 

「元【剣聖】よ」

 

彼女、クレハ・クライレットは半ばから無くなった右腕を見ながらそう答えた。

 

「高位魔族との戦いでこのとおりです」

 

寂しげな表情で【剣聖】は答えた。

 

「で・・・では、さっそく治療を・・・」

 

「えぇ、エリクサーですら治せなかった、もうあなたの力を頼るしかないの」

 

俺が緊張したような口調で話しかけると【剣聖】は悲壮感を漂わせながらこちらに言葉を発した。

 

【剣聖】、俺は改めて相手について思い浮かべた。

確か記憶では【剣聖】クレハ・クライレットと言う名前でこの世でもっとも美しい剣技を持った少女だったはずだ。

クライレット家は最強の剣の一族、ジオラル王国の剣として恐れられている大貴族で剣を極めるために特化した血筋は特殊なクラスを発言させた。

それが【剣聖】と【剣帝】の2つだ。

 

クレハは姉のレーヴェと共に歴代最高の天才と呼ばれている、圧倒的な戦闘力を誇り、既に多数の実戦で武功を立てている。

 

ちなみに【剣帝】レーヴェ・クライレットはこの世界でもっとも強力な剣技を持った少女と呼ばれていて、一部の者は鬼神や殺戮者などとも呼ばれている。

 

1周目の記憶から【剣聖】クレハについてのことを思い出し、俺は彼女の背後に立った。

 

「(さぁ・・・【剣聖】の力見せてもらおう!!)」

 

俺は翡翠眼を使い【剣聖】のステータスを見た。

 

種族・人間 名前・クレハ

クラス・剣聖 レベル・45 レベル上限・51

 

ステータス

MP169/169

物理攻撃122

物理防御86

魔力攻撃70

魔力抵抗86

速度103

 

素質値

MP91

物理攻撃128

物理防御90

魔力攻撃72

魔力抵抗90

速度109

合計素質値580

 

技能

・神剣Lv5

・見切りLv5

スキル

・神剣能力向上Lv3

神剣の速度・威力に上昇補正

・気配察知Lv3

見切りの感知範囲・感知速度に上昇補正

 

「(強すぎる!?勇者と同等だそれにレベルが45・・どれほどの戦いをくぐり抜けてきたんだ・・・)」

 

俺は内心では驚愕しながらも、自然体を装って【剣聖】に話しかけた。

 

「では治療させてもらいます、背中を出してください」

 

俺がそういうと【剣聖】クレハは特に迷うことなく装備を外し上半身をはだけさせた。

 

ーはァァー

 

俺は息を深く吸い込んで吐いた。

それにも理由がある。

俺の【回復】は肉体に刻まれた経験すらも復元する・・その過程で対象の全経験を追体験してしまう。

詰まるところ壮絶な痛みが俺を襲うだろう。

要するに今はただ、痛みと真正面から戦うしかない。

 

ーすぅぅゥ、はァァー

 

行くぞ・・・。

 

「【回復】!!」

 

俺は右手を【剣聖】に添えながら叫んだ。

 

「!?」

 

すると俺の体に異変が起きた。

 

「ガァァァァッ!!」

 

異変の正体を俺は知っている。

これが【回復】の副作用である全経験の追体験だ。

激しい叫びを上げる俺の頭の中には幼少期のクレハ・クライレットの記憶と幼いレーヴェ・クライレットと思わしき人物の姿が映った。

【剣聖】クレハ・クライレットは強かった。

幼少期の頃は負けている姿もあったが、成長と同時に強くなっていった。

そして次に映るのは戦場の風景だ、魔族を切り裂いていく彼女は鋭い表情で戦場を駆け抜ける。

やっとの思いで追体験が終わる。

最後の記憶では高位魔族との戦闘で腕を切り飛ばされたクレハの姿が映った。

 

「ぐっ・・あぁ!あァ!ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!」

 

俺は最後の最後で一際大きな叫びを上げた。

苦痛と苦しみに溢れた叫びを上げた次の瞬間、【剣聖】クレハの腕が光を上げながら元に戻った。

 

「あぁ、私の腕が・・」

 

【剣聖】クレハは瞳の縁に涙を浮かべて自身の右腕を見た。

 

「すごい・・・奇跡よ・・これでまた戦えるわ!ありがとうケアルさ・・・」

 

【剣聖】が俺に感謝を告げる。

だが、そんな言葉も今の俺には理解できなかった。

 

「あぐぁっ・・・ァ”ァ”ァ”ァ・・」

 

「!」

 

【剣聖】クレハがこちらを見て目を見開いているが、俺はただ、呻くことしかできなかった。

 

「ァ”ッ・・・」

 

「ケアル様!!」

 

「ケアル!」

 

声が響く。

【剣聖】に王女の声が響いた。

その中に【剣帝】の声は聞こえない。

意識が薄れていく。

俺はただ黙って周りの人々の様子を伺い始めた。

・・・・これから始まる復讐のために・・。

 




次はレーヴェ視点になります。
それとレーヴェの画像とアンケートです。
レーヴェの方はアプリを活用して作りました。

【挿絵表示】

番外編どれがいい?

  • 王国に復讐、全てを破壊する
  • ケヤルと敵対、敗北し洗脳される
  • 恋愛なし!復讐RTA始まるよ!
  • 人類の敵エンド
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