予約投稿ミスしたので初投稿です
「あなたのやり方……嫌いだわ」
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「んぁ……もうこんな時間か」
また、いつもの夢を見る。気がつけばもう朝になっていた。
リビングに降りると、テーブルの上にお弁当が置かれており、近くのメモには小町はもう出ていった旨が書かれていた。
元は千葉の総武高校に通っていた俺は、修学旅行の後いじめが酷くなった。心配した親が父親の転勤をきっかけに渋谷にお引越ししたのだ。
しかし、俺と小町の兄弟仲も修学旅行後の口論から冷えきっており口も聞いてくれない。そんな中でもお弁当を作ってくれるのは小町なりの優しさなのだろう。そんな事情もあって、俺は神山高校に。小町は宮益坂女子学園という場所に通う。
そして、今日が2年生の入学初日だ。
面倒臭がりながらも、時間の無い俺は慌ただしく学校へと向かった。
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時間の無い俺は、早歩きで学校へと向かっていた。
横断歩道へと差し掛かるときだった。後ろから女の子たちのうるさい声が聞こえてくる。
「一ちゃん、ほなちゃん、志穂ちゃん、はやくはやく〜!」
「ちょっと、咲希!」
「待って!」
ふと見ると、こっちに突っ込んできているトラック。運転手はよく見ると寝ている。そこに先頭を走っていた金髪ツインテールの女の子が飛び出した。別に女の子は悪くない。横断歩道の信号は青だ。まずい……!
「わっ!?」
「ちょっ」
「えっ」
気がつけば、俺は全速力で駆け出して女の子を突き飛ばして__
俺はトラックに轢かれた
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「……お兄ちゃん、また?」
「すまんな、小町」
「はぁ……これだからごみいちゃんは全く」
はい、また入院。
何故かデジャブを感じるよね……
小町にも親にも怒られた。けれども、口を聞いてくれなかった小町がいつもお見舞いに来てくれて、なんだかんだ話をしてくれるようになった。母親も、心配だったのか、怒ったあと抱きしめて泣いていた。柄にもなく、愛されてはいたのかと俺は驚いたものだ。
ちなみにトラックがフェニックスワンダーランド? とかいうとこの工事車両で、相次ぐ工事で運転手さんが疲れてしまっていたらしい。ブラックだな。そういった事情もあり、フェニックスワンダーランドの責任者の鳳ってとこから慰謝料を貰ったらしい。リハビリや俺の必要なものも買ってもらえるそうだ。
「足だけで良かったけど……お兄ちゃん、死んでたかもしれないんだからね!」
「あぁ、わかってる」
「ほんとかなぁ……? それに、全治1ヶ月だからお兄ちゃん……」
「また出遅れスタートだな。問題ない、いつも通りだ」
「そうだね、またお兄ちゃんボッチルート確定かー。小町的にポイント低すぎるよ」
「大丈夫、普通にスタートでもボッチルートからはそれないぞ」
「これだからごみいちゃんは……」
こんな漫才のような会話も、いつぶりだろうか。気がつけば、俺は目から涙がこぼれていた。
「ちょっと、お兄ちゃん? 泣かないでよ」
「すまん、小町とこれだけ久々に話せてつい、な。お? これ八幡的にポイント高い?」
「最後のがなければねー」
小町と軽くやり取りしながら、隣のベッドを見やる。
俺の隣のベッドでは、男が無表情で寝ている。時々看護師さんが読んでたのを聞くに、宵崎さんという人らしい。全く起きる気配はない。ストレスで倒れたらしい。が、どんなストレスがあればこんなになるんだか。やっぱり世界ってブラック労働だよな。
俺は心の中で専業主婦になることを誓うのだった。
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小町が帰った後。俺は、スマホのイヤホンから音楽を聞いていた。
修学旅行の後、俺は傷心から全てを投げ出しかけた。それを止めたのが、意外なことに音楽だった。当時まだ関係を保っていた戸塚から紹介された『25時、ナイトコードで』の曲。この曲の、なんだか不思議と包まれるような優しさに、俺は救われた。それからも不思議と俺はこのサークルの曲を聞いている。
そんなことをしていると、トントンとノックがなってドアが開く。白髪で碧生目をした、ジャージの女。彼女は荷物を手に俺の隣のベッドへ向かった、
「……お父さん」
どうやら、寝たきりの男性の娘さんらしい。
俺はいつものステルスを駆使して影を消す。何となく、この2人の関係は俺が知るものでは無い気がした。
……のだが。一通り一方的に話し終えたかと思ったらこっちに来た。なんでや。
「……その曲、ニーゴの」
「ん? あぁ、そうだ。ハマっててな。あんたも知ってるのか」
「……うん」
あぁ、曲か。イヤホンからちょっと音漏れてたのか……? 隣の人に悪いし、欲しいものは鳳ってとこから金が出ると聞く。せっかくだ、もっといいイヤホンでも頼もうかな。
「……そう。良かった」
「わり、聞こえてたなら俺も気をつけるわ」
「うん……」
なんだか嬉しそうにして帰って行った。
……喜ぶ要素なんてあったか? まぁ、いいか。
こうして、入院生活が始まった。
前もって書いておくと、八幡と小町それぞれで書いていく予定です。