別世界の元神がオラリオに来たのは間違ってるだろうか 作:さすらいの旅人
数ヵ月更新してないのに、お気に入りが結構入ってた事に驚きました。
今回書いた内容でガッカリしないかどうか不安な気持ちです。
「暫く朝の営業時間を休みたいだぁ? そう言うって事は、ちゃんと理由があるんだろうね」
「勿論だよ、ミア母さん」
ヴァレンシュタインとの手合わせを終え、
ミア母さんはロキが言葉巧みに俺を引き抜く事をしてないかと少々危惧していたみたいだが、問題無かったと分かった途端に安堵の息を漏らしていた。
その際、俺はある事を相談した。母さんが言ったように、朝の営業時間帯を暫く休みたいと言うお願いを。
俺は別世界から来たが、此処では遠い異国からやってきた設定にしている。言葉は
いくら調理担当になったとは言っても、未だに読み書きが出来ない事で困ってる場面は何度も起きている。そろそろ二ヵ月が経とうとしてる今になっても
それに加え、今の状況で元の世界に戻る事が出来ないと分かった以上、暫くこの世界で滞在する事が決定したのだ。流石に骨を埋める覚悟までは無いが、この世界の住人としてやっていける知識を得ておきたい。
万が一と言う訳ではないが、もしもイッセー達の誰かがこの世界に来て帰れない状況になった場合、俺がレクチャーする必要がある。この世界に関する知識がない身内が来たら、高い確実で路頭に迷ってしまうのが目に見えてる。特に俺の弟が色々な意味で危険だから。
とまあ、ちょっとばかり俺の個人的な理由もあるが、この世界の住人としてやっていくには、先ず
「――って言う訳で、俺はどうしても
「アタシは別にそこまで気にしないんだがねぇ」
「オラリオに来た以上、必要最低限の語学だけは身に付けたいんだ。だから頼む、ミア母さん。俺に勉強する時間を下さい」
「…………………」
俺が理由を説明した後に頭を下げて懇願すると、ミア母さんは考え始めるように無言となった。
今まで半休や一日休みなら了承してくれたが、朝とは言え連日休むから簡単に頷く事が出来ないのだろう。この店は人気があるから、何日も抜けていたら大きな支障をきたしてしまう。
夜とは違って客の出入りがそんなに激しくないと言っても、地味に忙しいのだ。早朝から材料の仕入れや下拵え、調理器具の手入れなど営業時間前に行わないといけない。朝の準備はそれなりに重要なのである。
俺を大事な戦力と見ているミア母さんとしても、それは困ると考えているだろう。もし此処でダメだと言われたら――
「……はぁっ、分かったよ。そこまで言うんだったら、
休日を利用してでも……あれ? 了承の返事が出たぞ。
「え? い、良いのかい? 暫く休んじゃって」
「息子が頭を下げてまで勉強したいって言うんなら、それに応えるのが母親として当然の事さね」
おおう、流石はミア母さんだ。血は繋がってないけど、本当の母親のように思えてしまう。
「ありがとう、ミア母さん!」
本心でお礼を言う俺に、それを受け止めながらも照れ臭そうにそっぽを向くミア母さん。
「言っとくけど、中途半端に投げ出すような事をすれば、いくらリューセーでも承知しないよ。いいね?」
「勿論」
自分から言い出しておいて、やっぱり止めるなどと言うバカな真似は絶対しない。やるからにはキッチリやるつもりだ。
よし、説得は意外にも早く済んだ。ミア母さんが一番の難関だと思っていたが、真面目に仕事をしていた事で功を奏したかもしれない。
なるべく早めに習得したいが、そこは教師役である
「ところで、
「いや、配達を終えた後、とあるエルフの女性に先生役になって欲しいって頼んだ。当然、向こうも了承済みだよ」
「………まさかそのエルフってのは」
思いっきり心当たりがあるように、ミア母さんが少々意外そうな感じで言ってくる。
「お察しの通り、【ロキ・ファミリア】の副団長――リヴェリアさんが俺に
ミア母さんが了承してくれたら明日からでもOKだってさ、と俺は付け加えた。
☆
翌日の朝。
ミア母さんより俺が朝の営業を休む事を告げた瞬間、シル達は驚愕の声を出していた。その中で過敏に反応したのはアーニャで、『おミャーは一体何様のつもりニャ!?』と詰め寄ってきた程だ。
その後に
しかし、アーニャだけは納得行かないと不満をぶつけていた。勉強と言う口実で実は店をサボりたいだけじゃないかと疑念を抱かれる始末だ。
後輩の俺を信用してくれない為に、俺はこう言い返した。『そこまで言うならアーニャも一緒に毎日勉強するか?』と。直後、『毎日勉強なんて嫌ニャ!』と拒否され、漸く引き下がってくれた。
因みにシルから、誰が
珍しい反応を示しているリューを余所に、俺は準備を始めた。当然、リヴェリアに会いに行く為の準備だ。
昨日に訪れた【ロキ・ファミリア】の
「来たか。待っていたぞ」
「……あの、リヴェリアさん。何時からそこで待っていたんですか?」
今も戸惑っている門番達を余所に、今日から
「ほんの少し前だ。それで、ミアからは許可を貰えたのか?」
「ええ、まぁ。ちゃんと投げ出さず、やるからにはきっちり覚えてくるようにって」
「そうか。ならばその期待に応えるよう、基礎から徹底的に叩き込まなければいけないな」
リヴェリアが徹底的と言った瞬間、聞いていた門番達が何故か顔を青褪めていた。
反応からして、噂通り彼女は相当厳しいようだ。まぁ俺としてはそうしてくれた方が好都合である。厳しいとは、それだけ教えるのが熱心と言う意味でもある。
「その代わり私が教える以上、そちらも約束は守ってもらうぞ」
「分かっています」
約束とは、リヴェリアが俺に
彼女はそれを聞いてからずっと気になっていたようで、機があれば俺に聞こうとしていた。
本当なら昨日に聞こうと思っていたみたいだが、ヴァレンシュタインとの手合わせで聞けず仕舞いになったところ、俺が
この別世界で生きていくには必要な等価交換である為、俺はその条件を即座に受け入れた。オーディンから教わったルーン魔術が、彼女に扱う事が出来るかを少しばかり試してみたいと思っていたので。
昨日の事を思い出しながら、俺はリヴェリアの案内で再び『黄昏の館』の中へ入っていく。
しかし――
「おはようございます。もう一度、私と手合わせして下さい」
「断る」
昨日に俺との手合わせで敗北したヴァレンシュタインが、再び手合わせしろと強請られて足を止める事となってしまう。
久々にダンまち書いたので、内容はイマイチですがご容赦ください。