地龍の娘   作:玄米師匠

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 今回、オリジナル設定が出てきます。苦手な方はご注意ください。あとでタグにも追加しておきます。

 
 見切り発車でかつ執筆速度がナメクジ並みの遅さなので、書き溜めとかほぼ皆無です、だから投稿時間が不規則すぎる。
 夢は予約投稿です(白目)。

前回のあらすじ
蛇が美味しそうに見えたので食べちゃったら、毒にかかって死にかけた。反省も後悔もしてる。


鑑定

 

 私が毒から復活した後、お父さんは治療魔法を解いて、再び狩りに行った。え?なんで狩りに行ったのかわかるのかって?それは、お父さんが最初に狩りに行ったときをほとんど同じ言葉をしゃべっていたからだよ。

 意味は分からなくても、なんとなくこっちに向けている感情と繰り返し出てくる単語によって、推測はできる。こうやって赤ちゃんは言葉を覚えていくのかな。なんか赤ちゃんになったみたいな気分だ。いや、“みたい”じゃなくて、本当に赤ちゃんなんだよね。

 

 前回同様、お父さんは私を岩のシェルターに入れてどこかに行ってしまった。心なしか、このシェルターの壁も前回より厚くなってる気がする。

 

 さて、再び暇になったところで、先ほどの自分の決意について考える。

 

 強くなる、なんて簡単に言ってしまったけど、実際に何をすればいいのかは全くわからない。とりあえずは情報が欲しい。いまはスキルとかについてわからないことが多すぎる。

 せめて、今の自分の持っているスキルくらいは知りたい。

 

 お父さんに聞ければ話がはやかったんだけどね。言語とか魔法とかを使う知能があるみたいだし。でもまだ全然なに言ってるのかわからないからね。それは却下。

 前世で読んでたラノベとがだと、鑑定みたいなスキルで情報を得てたなー。

 

《現在所持スキルポイントは80000です。

 スキル「鑑定LV1」をスキルポイントを100使用して取得可能です。

 取得しますか?》

 

 え?なになに。どういうこと?スキルポイントなんてあるの?どこまでもゲームみたいだな。

 てか、私80000も持ってるの?基準がわからないから、多いのか少ないのか判断がつきにくいけど、多分かなりの量だよね。

 それで、鑑定を取るかだっけ?そんなの、取るに決まってるでしょ。

 

《「鑑定LV1」を取得しました。残りスキルポイント79900です》

 

 よし。これでスキルやらなにやら、すべて私にはお見通しだな。手始めに、この場所がどこか知りたいし、地面を鑑定する。

 

『床』

 

 は?いやそんなの知ってるよ。これは何かの間違いだろうか。いや、きっとそうに違いない。もう一度、地面を鑑定。

 

『床』

 

 いやいやいや、まさか鑑定は地雷スキルだったか?いや、そんなはずはない。きっと鑑定するものが悪かったんだ。今度は自分を鑑定。

 

『地竜』

 

 ………うん、もう何も言うまい。あ、いや、言うことあったわ。私って地竜なんだね。竜であることは分かってたけど、大地の属性だとは。

 まあ確かに、私もお父さんも翼がないしね。ここは洞窟みたいな感じだし、環境に合わせた進化をした種ってことなのかな。

 

 うーん、それにしても鑑定が使えないとなると、さっそく手詰まりなんだけど。さっき鑑定“LV1”って言ってたし、もしかしたらスキルレベルを上げたらもっと情報量が増えるのかな。どうにかしてレベル上げられないかなー。

 

《現在所持スキルポイントは79900です。

 スキル「鑑定LV2」をスキルポイントを100使用して取得可能です。

 取得しますか?》

 

 おお、天の声さん、まるで見計らったかのようにナイスなタイミングですね。というか、スキルポイントってスキルのレベル上げにも使えるのね。もちろん取得しますよ。

 

《スキル「鑑定LV1」が「鑑定LV2」になりました。

残りスキルポイント79800です》

 

 面倒だし、このままポイントで一気にレベルをあげてしまおう。できるだけ早く強くなりたいしね。

 

 そうして私は合計800ポイントを使って鑑定をLV10まで上げた。どうやら10でカンストらしい。

 

 さてさて、それではさっそく進化した鑑定さんの力を見せてもらおうか。

 やるぞ。やってやるぞ。三秒後に、3,2,1、って言ったらやるからな。いくぞ。

 ………やめよう。ボケても誰も突っ込んでくれないっていうのは、想像以上に空しい。

 

 こういう時、前世だとなんだかんだ美麗が突っ込んでくれてたけど、いまはいない。一体いまはどこでなにをしてるんだろ。

 前の世界で生きているのか、それともわたしと同じようにこの世界に転生してきているのか。転生してるなら、今は何になってるのか。人間かな、案外わたしと同じ竜だったりして。それとも、もう。

 いや、そんなことを考えてもしょうがないだろ。どうなっていても、今のままのわたしでは何もできない。

 

自分で勝手に盛り上がって、勝手にナイーブになって、馬鹿みたいだな。やめよう。とりあえず、いまは前だけを見ていよう。

 

では、自分を鑑定。

 

『エルローグレザード LV 1 名前 サフィ(漆原 美咲)

 ステータス

 HP:135/135(緑)

 MP:105/105(青)

 SP:120/120(黄)

   :100/120(赤)

 平均攻撃能力:85

 平均防御能力:80

 平均魔法能力:64

 平均抵抗能力:67

 平均速度能力:80

 スキル

 「地竜LV1」「龍鱗LV1」「命中LV1」「鑑定LV10」「危険感知LV1」「大地無効LV1」「毒耐性LV2」「暗視LV10」「孤独」「n%I=W」

 スキルポイント:79000

 称号

 なし』

 

 おおー。なんということでしょう。以前までは誰にでもわかることしか言わなかった鑑定さんが、今ではパッと見では何がなんだかわからないほどの情報量になりましたよ。これはスキルポイントを1000も使った価値があったね。

 

 とりあえず、一つひとつ見ていこうか。

 まず、エルローグレザードっていうのは、私の種族名みたいな感じかな。おっ、どうやら二重に鑑定できるみたいだ。

 

『エルローグレザード

 エルロー大迷宮に生息する下位の地竜。大地を操る。』

 

 おお。わたし大地を操れるの?というか、下位なんだね。お父さんは上位とかなのかな。

 まあ、それはいいとして、問題は種族名の横の名前だよ。

 括弧のほうは前世の名前だからいいとして、サフィっていうのは?もしかして、知らないうちにお父さんがつけてくれたのかな。そういえば、さっき狩りに行く時にそんな感じのよくわからない単語を言ってた気がするけど、あれって名前だったのか。

 

 サフィ。その名を何度も心の中で繰り返し唱える。今世の父親からもらった大切な名前。今日あったばかりの龍につけられた名前なのに、まったく不愉快じゃない。それどころか、どこか心地よい。

 わたしはサフィ。もう漆原美咲ではないんだ。その事実を心に深く刻みこむ。

 

 

 ……さて、そろそろステータスの確認に戻ろう。

 HPは体力、MPは魔法のためのエネルギーってとこだよね。二重鑑定してもおなじようなことが書いてある。

 SPはよくわからなかったけど、二重鑑定によるとスタミナのようなものらしい。

黄色は瞬間的スタミナ。ゲームでよくある、走るときに減るゲージみたいな感じだ。激しい動きをするとすぐに減るけど、ちょっと休めばすぐに回復する。

 赤色は長期的スタミナ。同じようにゲームで例えると、空腹ゲージみたいな感じ。常に段々と減っていくっぽい。それに、黄色のゲージがゼロになっても激しい動きをすると、こっちの赤色のゲージが代わりに減るらしい。しかも、こっちのゲージは食事をしないと回復しない。

 

 下の各能力は読んで字のごとく。唯一、抵抗能力がわかりづらいけど、これは魔法に対する防御力みたいなものらしい。ポ〇モンで言うところの“とくぼう”みたいなものだろう。

 

 ステータスの数値の基準が全然わかんないけど、自分の数値だけを見るなら、全体的に物理とスピードが優れてて、魔法は少し苦手な脳筋もどきだね。

 

 次にスキル。いろいろあるけど、ひとつだけ明らかに異色なものがある。この「n%I=W」ってなんだろう。鑑定しても鑑定不能って出てくるんだけど。すこし不気味だ。

 

 ほかに気になるのは地竜と龍鱗と孤独かな。

 地竜はレベルによってできることが変わって、LV1だと地面を少し揺らすぐらいしか出来ないようだ。

 龍鱗は特殊な鱗が生えて、防御力をあげる他に魔法を阻害する効果もあるらしい。

 

 そして最後は「孤独」だ。名前だけだとよくわからないので、これも鑑定する。

 

『孤独:孤独な者のみ発動できる。発動すると全ステータスを10倍にする。発動者は永久に孤独から逃れられない』

 

 なんだこれ。とりあえず、効果それ自体は強力だ。これ以上ないくらいに。でも、発動条件とか副作用がよくわからない。

 というか、なんでこんなスキルがあるんだ。他のスキルは種族の固有のものだったり、熟練度とかスキルポイントで取ったものだけど、これはどちらにも当てはまらないだろう。前者だったら、一人でいる地竜すべてがぶっ壊れステータスになるから、常識的にないだろう。後者だったら取得時に天の声が聞こえる。このスキルは天の声さんも言ってなかった。

 

 怖い。なんとなく、このスキルの存在が、このスキルについて考えることが、怖い。最初にお父さんに感じたのとは全く別の恐怖。もっとこう、自分の心の奥底の、自分でもわからない部分から湧き出すような、恐怖。

 誰かに会いたい。でも、ここには私しかいない。お父さんはまだ戻ってこない。

 

 今すぐお父さんに会いたい。一刻も早く。

 

 気付いた時には、わたしはシェルターの壁を壊して飛び出していた。

 

 





 スキルに関しては触れていないものもありますが、それは読者の皆様は原作を読んでらっしゃるだろうと判断した結果、いちいち触れるのはただ長ったらしいだけになると思ったからです。

 今回、オリジナルのスキルや地竜のスキルの内容を捏造などをしましたが、作者はステータス関連の理解度が低く、独自で考えるのも苦手なため、これからはもっとガバガバになっていくと同時に、ステータスを書くことも少なめだと思います。そういった面が好きな方には先に謝罪します。すみません。

 ネーミングセンスが皆無なので、今回の主人公の種族名とか前回の主人公の名前とかを考えるのにすごい時間がかかりました。
 しかも今回はステータスも出てきたから、かなりの難産でした。

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