目が覚めたら管理人になってた   作:口裂小鳥

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下層をおさんぽ with the Dead

「っっはぁぁぁ…………疲れたぁあぁぁ…!」

 

本当に疲れた。なんだこのクソ支部は。

不用意にALEPHやWAWをつつけば脱走、脱走。ついでに連鎖で脱走したり胎児が泣いたり。

当然マトモな武器防具はある訳など無く。

随時指示を出して避けさせて、なんとかできるアブノマに作業させて……正直、一時停止さんとこの身体(A)の処理能力が無かったら諦めてた。

 

「お疲れ様です、X。いささか不安でしたが、腕は良い様ですね」

「アンジェラぁぁぁ……。労ってくれてありがとう…。」

 

オフィサーは軒並み死んだが職員たちは数名の犠牲で済んでいる。

まぁ上々…と言った所だろうか。褒めてくれるアンジェラたん好き……。マジ天使……。

 

「(これ、明日行けるかな……。)」

 

明日来るものにもよるが、今の状態だと大分きつい。

というか今日の時点で口から何か出そうなくらい辛い。ぴえん。

こういう時、ゲームなら即リセなんだけど……リセットしても俺の自我は残るんだろうか。

 

「……まぁ、考えてても仕方ないな。明日の俺に任せよっと」

 

怖いからリセはやめといて。何かしようかな……。

 

「なぁ、アンジェラ。管理室の外って出られるのか?」

「業務前と業務後で良ければ出られますよ。」

 

そうだ。散歩に行こう。

 

 

◆◆◆

 

ふらふらと気の向くまま、灰色の廊下を歩く。

アンジェラは乗り気ではなかったようだが、散歩したいと告げれば外に出してくれた。心配してくれたのかな、だとしたらめっちゃ可愛くない?推せる。

施設の構造を見たいだけで会うつもりは無かったが、セフィラの皆にも出くわした。

上層、中層のセフィラ達はほぼゲームで接したままの性格だったし、どう見ても人にしか見えなかった。認知フィルターってすごい。

……あぁでも、声はちょっとロボっぽかったかな?

 

「この先は記録チームか…。」

 

歩きつつ認知フィルターである顔布を捲ったり戻したりすると、ちらちら視界が変わって面白い。

しかし記録チームか。ホクマーには会いたくないな。

元がBことベンジャミンであるあのセフィラは、Aを酷く慕っている。それこそ、盲信と呼べる程に。

今の俺は身体こそAだが中身は記憶同期がバグったAともXとも言い難いなんかである。

つまり、解釈違いとか起こされたら面倒なことこの上ないのだ。

 

暫く歩けば、見覚えのある景色が広がった。

ゲームでも散々見た、記録チームのメインルームだ。

……しかし、ここまでぶらついて居ないかぁ。逆に帰りが怖い。

 

「……出会いませんように。」

「おや、中々なお言葉ですね。」

「ッ!?」

 

えっ嘘!?なんで背後にいるの!?????

 

「……いつの間に?」

「先程から居ましたよ。いつ気付くかと思っていたのですが……考え事でもされていましたかな。」

「……そうか。」

 

やだ~~~このひとこわい~~~!!!!

不用意に喋れないので景色を眺めて現実逃避する。ワーハイイロダナートケイガイッパイアルナー

 

「……此処には、少し散歩に来ただけだ。直ぐ戻る。

……だから、あまり構わなくても良い。」

「いえいえ。貴方に何かあってはいけませんので。」

 

言外に離れて!!!!と言ってもただただ側で見てくるんですけどこのおじいちゃん!!!

居心地が悪すぎる。こわい。泣きたい。

ベンジャミンはあんなにかわいいのになんでこんな……いやイケオジだと思うけど。銀髪かわいい系青年の魅力には抗えないっていうか。

どうにかして認知フィルター弄れないかな…。

 

「どうなさいましたかな?」

「……フィルターを、弄れないかと」

「ふむ、見てみましょう」

 

やべっ声掛けられた。……いや待て、弄ったらアンジェラたんにどやされるんじゃね?

 

「いや、いい。……アンジェラに叱られる」

「余り警戒なさらないで下され。少し見るだけで、弄りはしませんとも。」

「いや、だから……。」

 

クソッこいつ意外と力強い!!!!機械ってこういうとこだよな!!!!!!

 

抵抗も虚しく顔布が捲られる。

リアルになった視界で見たのは、驚いた様に瞳を小さくする箱型の機械(ホクマー)

 

「何故だ。そんな筈はない、違う。その瞳は、その色は」

 

狼狽したような、そんな声がして。

処分、とかそんな言葉を耳が拾って。

 

慌てて逃げようとしたら、急に視界が真っ赤になって。

 

 

そこで、俺の意識は途切れた。




次回!!"X、1日目"デュエ!!!!!!

50日までこの調子は少ししんどいので形式を変えることになりそうです。
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