私は今までのナアナアな逃げから完成された逃げを模索し始めた
逃げといっても色々ある
サイレンススズカの二段ロケットの逃げ……領域に突入しているため再現は可能だがあくまでも再現だけだ
ミホノブルボンの精密機械の逃げ……同じタイムで逃げるある意味これが一番完成された逃げかもしれない
セイウンスカイのトリッキーな逃げ……最初に大逃げをした後中盤に速度を落とし、最後に溜めた脚で逃げきる逃げ
ツインターボの破滅逃げ……他のウマ娘を巻き込んで自爆覚悟の大逃げで、巻き込めれば強いが不発だと悲惨なギャンブルな逃げ
メジロパーマーの伏兵逃げ……惨敗と勝利のどちらかしかない1レースを犠牲にしてもぎ取る逃げで、マークを外す必要がある。実績がある私にはできない逃げだ
アイネスフウジンのハイペース逃げ……消耗戦をしいらせる逃げで、スタミナを異常に削る逃げ
他にもサニーブライアンのジリジリ逃げ、カブラヤオーの狂気逃げがある
私が目指すのはこれらの逃げのどれかを極めるのではなく時と場合によって選択できる逃げをしなければならない
まずメジロパーマーとサニーブライアンのジリジリ逃げは私のスタンスと相反するので捨てるが、その他の逃げは再現可能であり、ミホノブルボンの精密逃げが出きるのであれば全ての逃げに応用可能である
私は体内時計の調整に時間をかけた
「よし! 1000メートル1分丁度だ200メートルも12丁度で刻めてる調子良いな!」
「椎名コーチ! ありがとう!」
逃げの改良には時間がかかったがなんとか目標レースの大阪杯には間に合いそうだ
「有力どころは大阪杯ではなく日経賞や阪神大賞典に向かうらしいからチャンスだ。ここでG1を勝って春三冠を目指そう」
「はい。大阪杯は絶対に落とすことができないので奇策を使います。これで負けたら……」
「大丈夫。ファーストは強い。勝てる安心しろ」
「……はい! 勝ってきます」
『大阪杯今スタートしました。やはり逃げるのはガイアファーストですロケットスタートは今年になっても健在おやおやおや!! ガイアファースト大逃げです! これは安田記念の再現に……いや! 200メートル11秒の大逃げも大逃げ! 既に2番手のタマモヒビキとは1.5ほど差が付いています!』
『不味いですね! これはガイアファーストの独壇場になる可能性がありますよ』
『既にコーナーに入ったガイアファースト! スパートをしているように見えます! これは1000メートルのアイビスサマーダッシュじゃないぞ! 2000メートルの大阪杯だぞ大丈夫か!』
『たまらず他のウマ娘達もペースをあげていくが既に15バ身以上の差が付いている!! 1000メートルの通過タイムは57.9! 持てば凄まじい記録になるぞ!』
『ガイアファースト中盤になっても緩める気配がない! 後続とは3秒以上差が付いている!! とんでもないスタミナ! このウマ娘の適正距離はいったいどこなんだ!! 他のウマ娘スパートを開始! 残り800メートル持つのか! 牽制している場合ではない!!』
『狂気の逃げだ! これは狂気の逃げ! このウマ娘はこれ程強かったのか世代4番手と呼ばれていたガイアファースト! 大阪杯2000メートルで才能開花!! タイムは1分56秒9!! 1分56秒9!! レコードタイムだぁぉぁ!! ここにアグネスタキオンがいても勝てていたでしょう! 新時代の逃げウマ娘の誕生です!』
1番人気だったが周りの期待に答える勝利だった
今回は狂気の逃げを演じさせてもらった
最初から最後まで全力で逃げたが案外なんとかなるものだな
この逃げは調子が絶好調で、他に競り合ってこない事を前提にした逃げであったがよしよしタイムに踊らされて上手く騙せたな
これで天皇賞(春)は騙せる
……このレコードもたぶんアグネスタキオンがいたら抜かされていたんだろうなぁ上がり3ハロン35秒だし今回も……タキオンの33秒台のキレが私には無いからなぁ
とにかくこれで天皇賞(春)で私の逃げに付いていかざるえなくなるだろう……スタミナ勝負だマンハッタンカフェ……どちらがスタミナが多くあるかの勝負にしてやる