フェアリーフェンサーエフ~元ドルファ四天王の旅~ 作:ゆるポメラ
今回はビューイの谷のフューリー回になります。
それではどうぞ。
その翌日。
レイル達はロロからの情報で、大都市ゼルウィンズの西に位置するビューイ山脈にある、ビューイの谷に来ていた。
「うわ。なんて強い風だ。目を開けるのもやっとだぜ」
「今日の風の強さはマシな方だね。今の内にファング達も目を慣らしておきなよ? 下手すると怪我しちゃうから」
「あー、それって確か、この強風が原因で怪我人がでたって話だったよね? レイル君、あの時の怪我人ってどうなったんだっけ?」
「全身が鎌鼬による大怪我」
「えっ……」
その言葉を聞いたハーラー以外の全員は開いた口が塞がらなかった。
ビューイの谷は日によって、風の強さが変わるから気を付けなよとレイルが注意する。
「……? 気のせいか」
「今……何か……」
「……(ここから少し離れたところ……か)」
何かの視線のようなものを感じたファングとティアラ。レイルも殺気のようなものを感じた。それも違う場所からそれぞれ
「3人共、どうしたの? 向かい風にならない内に進みましょ」
「あ、ああ! ちと、もよおした。小便してくる」
「は? ちょ、ちょっと……」
「あなた、緊張感ってものはないんですの!」
ファングの言葉にアリンは戸惑い、ティアラは緊張感ってものはないのかと言われる始末。
「あ、ワイもやー。奇遇やで。ダンナ、ここはいっちょ、景気よう、連れションといきまっか?」
「おう、上等だぜ! 派手にぶちかまそうぜ!」
「それじゃあ僕らはここで待ってるよ。2人共、ビューイの谷が浮遊島群だからって、うっかり落ちないようにね?」
「「はーい」」
ファングとガルドが外でお手洗いに行ってる間、レイルは例の気配がどう動くのかを待ってみる事に。
◇
「あー、スッキリした。行こうぜ」
「寄らないでくださいまし!」
ファングとガルドが戻ってきた途端、ティアラはそう言って、レイルの背中に隠れた。
「……何がだ? 行こうぜ、ガルド」
「あいよ、ダンナ」
「こら、2人共、手を洗いなよ! 手を!」
「「ぐえっ!?」」
先に行こうとしたファングとガルドの首根っこをレイルが掴みながら突っ込む。
「いや、だってこの風のせいで手を洗ったら、手が冷たくなるやん!」
「そうだぞ兄貴。近くに水場はあったけど、バカみたいに冷たかったぞ!?」
「…水場? あーでも、水場は確かにあそこしかないもんなぁ。しょうがない……」
2人の言い分も解らなくもないレイルは、独自の魔法『メイルバーン』を発動させた。
「ほら。2人共、これで手を洗いなよ。温度はちゃんと調節してあるから」
「ほんまかいな? っ! おお~♪ めっちゃ、あったかいわ~」
「お、マジだ! さっきの水場とは比較にもならないくらいあったけーぜ♪」
「洗い終わったら、ここの風を使って乾かしなよ?」
「「はーい」」
やれやれとレイルが言いながら、ファングとガルドが手を洗い終わるまで待つ事、数分。
「相変わらず、レイル君のその魔法は便利だね~」
「だって僕、魔法の素質がないんだもん。色々と工夫するしかないじゃん?」
ちなみにハーラーにも、その魔法を学会に提案してみたら?と言われたレイルだったが、めんどくさいから止めとくと返した。
◇
「どうやらこの奥がくせえな」
「おうっ! 前進あるのみや! ゴーゴー! 気張ってゴー!」
「ふふっ、ガルドちゃんたら元気がいいこと」
そんなガルドを見ながら微笑むマリサ。
「元気にもなるわ。こんな
「確かに。マリさんも含めて、女性陣のみんなは華があるもんね。それぞれ違う魅力があるし」
「あらあら、ありがとう♪」
ガルドの言葉を聞いて、流石にその中に自分は入ってないよね?と思いたいレイル。ちなみに彼が言ってる『マリさん』というのは、言わずもがなマリサの事である。
「「……((じー))」」
「……(な、なんか、ティルアとシャルから視線が……)」
無言でレイルに抱き付くティルアとシャルからの視線が地味に痛い。まるで自分達には言ってくれないの?ような視線。
「えっと……ティルアとシャルも魅力的な女性だよ?」
「「っ! ありがとう♪ レイ♪」」
レイルの口からそれを聞いたティルアとシャルはご機嫌になり、抱き付く力が強くなった……気がした。ついでに他の女性陣からは微笑ましい目で見られた。
読んでいただきありがとうございます。
この回は2話くらいに分けようかなと思ってます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。