フェアリーフェンサーエフ~元ドルファ四天王の旅~ 作:ゆるポメラ
今回はビューイの谷のイベント終了後に発生する会話イベント等が主になります。
少しオリジナルも入ってます。
それではどうぞ。
ビューイの谷の一件から翌日。
「あ、ティアラおはよー。珍しいじゃん、ティアラが最後に起きて来るなんて」
「ええ……」
珍しくティアラが最後に起きてきた。しかしどこか表情が暗かった。
「クソ真面目なお前の事だ。どうせエフォールの事でも考えてたんだろ」
「……」
様子がおかしい彼女にファングが言う。どうやら図星のようだった。
「……彼女はどうして戦う以外に生き方を知らない等と言ったのでしょうか。この世界に蔓延る悪が彼女をそうさせたのだとしたら、私は……」
「生まれなきゃ良かったって言おうとでもしたら、この場で私が引っ叩くわよ?」
「す、すみません……」
自分の妹が何を言おうとしたか察したのか、ティルアが厳しい口調でティアラに言った。自分が言おうとした事に気付き、直ぐに謝るティアラ。
「そういえば今更訊くのもなんだけど……ガルドって、ザンクの元にいたんでしょ? なんで?」
「
話題を変えるかのように、レイルが気になった事をガルドに訊くと、彼はそう答えた。
「フューリーを狙うフェンサー達に襲われてもうおしまいやと思た時、突然現れたヤツがばったばったと相手のフェンサーやっつけてな」
今思えばただの気紛れやったんやろうなと話すガルド。
「けどワイは一方的に恩義を感じてザンクの手下になった。直ぐにやばいヤツやいう事は分かったけど、その時にはもう抜け出せへん状況になっとったんや」
「なるほど。そういう事情があったのか」
それを聞いて納得するハーラー。他のみんなも同じ反応だった。
「そういや昨日の奴はなんなんだ? 前にソルオール村の時にザンクと居たよな」
「ロンギの事かいな。正直ワイも分からん。そもそもあいつは
「あの強さで、フェンサーではないんですの!?」
ビューイの谷で襲ってきた長槍の男、ロンギの事を訊くファング。実はロンギがフェンサーではなかったという事実を聞いて驚くティアラ。それは他の者も同じ心境だった。
「せや。ワイが知る限りだと、ザンクもそうなんやが、ロンギはああ見えて部下思いなんや。変わった狂人といったところやろか」
「だから部下も部下で、個性的な奴らが多いのか。なんか納得……」
「レイルはんが言いたい事も分かるわ。なんせ部下の奴ら、クリームシチューに入れる具材で口論になっては、最終的に殴り合って決めるくらいやったし」
「ちなみにその時は結局どうなったの?」
「ザンクとロンギが投票結果みたいなものを作って、選ばれなかった具材は、別の料理に使われたそうですわ。殴り合ってた部下達は顔がボコボコになりながらも笑って納得したみたいやし」
「うっわー……」
それを聞いたファング達は別の意味で恐ろしく感じた。アリンに至ってはドン引きしてしまった。
「そういえば前に
「それがワイもダンナ達と初めてあった時に知ったんや。ティアラはんは聞いた事ありまっか?」
「いえ、私もそのような魔法は聞いた事がございませんわ」
話の流れで思い出したのか、アリンが厄災魔法について訊いたが、ガルドやティアラも聞いた事がないと答えた。
「「……」」
「おい、ハーラー、どうした?」
「レイもどうしたの?」
「なんでもないよ、ね? ハーラーちゃん?」
「ああ、そうだね。なんでもないさ」
いつもと違う表情をしていたレイルとハーラーの様子がおかしかったのか、バハスとシャルが声をかけるが、2人はなんでもないと返したのであった。
◇
「ガルド君は面白い子だね。彼がいると賑やかになるよ」
「偶にちょっと騒がしくなったりするけどね?」
「湿った空気になるよりいいじゃないか。私は好きだよ?」
フューリーを探しに行こうと、支度が早めに終わったレイルは宿の外でハーラーとみんなが来るまで話していた。
「ファング達に厄災魔法の事を話すのは、ちょっと早いし、それに場の流れで話すような軽い話題じゃ済まないしね……」
「確かに。あれは場の雰囲気だけで話せるような代物じゃないからね。レイル君の判断は正しいと思うよ」
話は先程まで話題になりかけてた厄災魔法について。正直、ファング達に話すのは、ちょっと早いと思ったからだ。
「ハーラーちゃんはどう思う? みんなに話すのはまだ早いかな?」
「うーん、私はまだ話さなくていいと思うな。ただ、バハスが私達の様子がおかしいと勘づいていたからねー……」
「やっぱり? シャルとティルアもなんだよね。この際だから、バハスさん達だけには教えておこっか。もし聞かれたらだけど」
「そうしようか」
かと言って、自分達だけが厄災魔法について知ってるのもどうかなので、お互いのパートナー妖聖だけに教える事にした。
「……(ぴょこ)」
「あ、ホロン。もう大丈夫なの?」
「……(コクコク)」
するとタイミングを見計らってたのか、レイルの頭にホロンが現れた。実は朝からずっとレイルの頭に隠れていたのだ。
「? もしかして体調でも悪いのかい?」
「……(ふるふる)」
「朝食を食べる気分じゃなかっただけだって。……エフォールと果林ちゃんの事を考えてましただって」
どうやらホロンが今まで姿を現さなかったのは、エフォールと果林の事を考えてたかららしい。そういえば昨日、宿屋に戻ってからもホロンは妙に元気がなかったと妖聖組から聞いたのをハーラーは思い出した。
「ホロン、あんまり無理はしないようにね?」
「……(コクコク)」
「レイル君も人の事、あんまり言えないと思うけどねえ……」
「ハーラーちゃん、何か言った?」
「いや、なんでもないよ。レイル君の気のせいじゃないかい?」
「……そういう事にしておくよ」
ハーラーに何か言われた気がしたレイルだったが、彼女は気のせいだと言った。解せないが、そういう事にしとくレイルなのであった。
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