フェアリーフェンサーエフ~元ドルファ四天王の旅~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今回はピピンとソウジの登場回になります。少しオリジナルになっています。

それではどうぞ。



第31話 宿に戻ったら蒼き疾風が来てた

ザワザ平野のフューリーの件から数日。

 

「釣れないね……」

「……(コクコク)」

「そうだね~……」

「そうね……」

 

レイル、ホロン、ティルア、シャルの4人は大都市ゼルウィンズの郊外にある湖で釣りをしていた。

 

「なんか今日辺りに、ファング達が向日葵荘に帰ってきそうな気がするんだよなぁ……」

「……(コクコク)」

「レイの勘って、だいたい当たるもんね」

「そうね。しかもその勘が割と重要な事だったりするのよね。今までの経験上……」

 

そもそも何故レイル達が釣りをしているのかというと、ファングとアリン、ティアラとシャルマンの4人が温泉から帰ってきそうな気がしたのだ。

 

ちなみにロロから貰った温泉への特別無料招待券が4枚しかなかった為、じゃんけんで決めたのだ。行った事がある温泉だったので、レイル達はじゃんけんに参加しなかったが。

 

「レイ、そもそもこの辺って何が釣れるの?」

「パーティ用に使う大型の魚とか。蒲焼き用の魚……稀にコラーゲンたっぷりの肉食魚とか、深海魚とか」

「なんでもありだね」

 

ティルアの言葉にレイルは釣れる魚を思いつく限り答える。

 

「……(ツンツン)」

「何? あっ……掛かった」

 

ホロンがレイルの頬をつつく。釣り竿が動いてる。魚が餌に掛かったようだ。

 

「ホロン、たも網を用意しといて」

「……(コクコク)」

「それじゃ私はレイの腰を支えて……シャル、この場合は合法だよね?」

「そうね。この場合は合法的にレイに密着できるし、問題ないわね」

 

約2名程、変な事を言ってるが、いつもの事なので、レイルは釣り竿に集中するのであった。

 

 

 

 

「……つーことで、今日からこいつらが俺達の仲間になるピピンとソウジだ、仲良くしてやってくれ」

 

温泉から帰ってきたファング達は、留守番組のガルド、マリサ、ハーラー、バハスにレストランで遭遇したソウジと呼ばれた執事服を着た青年とピピンという、アフロヘアーの頭に剣を刺した、緑色の猫のような顔、紡錘形の身体という、着ぐるみのような謎の生物を4人に紹介した。

 

「おう、よろしゅーに、色男! と、こっちの変なのが妖聖やな? ワイの方こそ、なかよーしてや!」

「ん、よろしく……。ほう変わった妖聖だね。これは興味深い。特に頭に刺さった剣がセクシィだ……」

 

ガルドとハーラーはこの反応。

 

「宜しくお願い致します。ソウジと申します。ですが、()()()()()()()()()()()()()()

()()()()()()()()()()()()()()

「えええっ!? そんなアホな!」

「ほ、ほう……これは意表を突かれた。そういうパターンなのか。ではこの生き物は一体……?」

 

まさかのピピンがフェンサーで、ソウジが妖聖という衝撃の事実に驚愕の表情になるガルドとハーラー。

 

若人(わこうど)達よ、修行が足りんぞ。目の前の者が何者であるか、フェンサーなら一目見て見抜けるようにならんとな」

「いや……誰が見抜けるのよ、それ……。ピピンを見て実はフェンサーだって分かる人がいたら、逆に教えてほしいわよ」

 

ピピンの言葉にアリンが突っ込む。

 

「なあ、そういや兄貴は?」

「ホロンもいないわね」

「お姉様の姿も見かけませんが……」

「キューイ……」

「姉さんの姿もありませんね……」

 

この場に居ない4人をキョロキョロと見渡して捜すファング達。

 

「あいつら4人なら、お前らが温泉に行った日から出かけてるぞ。なんかパーティ用の材料を取ってくるとか言ってたが……」

「そろそろ帰ってくるんじゃないかしら~? 遅くてもファングちゃん達が戻ってくる頃には、向日葵荘に帰ってくるって言ってたし」

 

その疑問に答えたのは、バハスとマリサだった。直後、ドーン!と外で音が鳴った。

 

「な、なんだ!?」

 

ファング達が慌てて外に出ると……

 

「あら、ティアラ。お帰り~。それとただいまー♪」

「シャルマン、お帰りなさい。あと、ただいま」

「あの、お姉様……それは一体……?」

「ね、姉さん……その、なんですか……それ?」

「「え? 鮫だけど……?」」

 

ティルアとシャルが笑顔で巨大な鮫を地面に置いていた。妹と弟の疑問に首を傾げながら答えるティルアとシャル。

 

「……(ルンルンルン♪)」

「ホロンちゃんお帰り~♪ あらあら~、大きな鹿と猪ね~」

「マリサ、突っ込むところ、そこやない!?」

「なあバハス、よく見たら、この猪……色んな村を荒らしまわってる猪の親玉じゃないかい?」

「こりゃたまげた。ホロン……おめえ、とんでもねえ獲物を仕留めたな」

「……(ドヤァ)」

 

今度はホロンがスキップをしながら巨大な鹿と猪と担いで持ってきた。あらあら~と言うマリサに突っ込むガルド。ホロンが仕留めたと思われる猪を見たハーラーとバハスはこの反応。

 

「初めまして。ティルア・ティリス・ティアーズと言います。『蒼き疾風のピピン』さん」

「シャルロット・シャルルランザと言います。そちらの執事の方が妖聖ですよね?」

「宜しくお願い致します。ソウジと申します。驚きました。僕がピピンの妖聖だとよくお分かりになりましたね」

「ほう! 我が輩の名前や二つ名だけでなく、我が輩がフェンサーだと見抜くとは……失礼ですが、お嬢さん方、どこかでお会いした事ありましたかな?」

 

名前だけでなく、ピピンがフェンサーでソウジが妖聖だと見た瞬間に見抜いたティルアとシャル。驚いた顔をしてる2人にティルアとシャルはくすりと笑う。

 

「「レイ……婚約者からよく話を聞いていたので」」

「婚約者……とな?」

 

声を揃えながらピピンの疑問に答えた。そして首を傾げるピピン。

 

「お、兄貴だ。……なんか担いでねえか?」

「ねえ……あれ、何を持ってるの? なんかホロンが持ってきたものよりも大きくない?」

 

直後、巨大な何かがファング達の元に飛んできた。巨大な何かは地面にズシン!と音を立てながら地面に置かれた。

 

「な、なんだこれ!? ワニか!?」

「でかすぎやろ!?」

「それ以前になんでワニなのよ!? 気絶はしてるけど!」

 

その正体はなんと巨大なワニだった。あまりの大きさにファングとガルド、アリンが突っ込む。

 

「…ただいま~。ファング達もお帰り~。あ~、重かった……」

「お、おう。なあ兄貴……このワニ、どうすんだよ……」

「え? 食べるんだよ?」

 

巨大なワニを投げたと思われる人物、レイルは質問に真顔で答える。

 

「あ。ピピンじゃん。やほ~」

「……」

 

そしてピピンを見つけると、久しぶり~みたいなノリで手を振るレイル。鳩が豆鉄砲を食ったような表情をするピピン。

 

「へ、()()!?」

『は、はい……?』

 

我に返るなり、レイルに左膝を立て右膝をつくピピン。これにはファング達も驚きの表情。

 

「ピピン、そういうのいいってば。みんなが困ってるから」

「いえ。なりませぬ! ……寧ろ、我が輩の心臓が止まりそうだったのですが……?」

「えー? そんなに驚いてないじゃないか……」

「それは陛下が自然体過ぎるのですぞ?」

 

そう?と首を傾げながらピピンの質問に答えるレイル。

 

「じゃあ今日はピピン達の歓迎会かな。刺身、マリネ、カルパッチョ、猪鍋……あれ? オリーブオイルと手作り塩胡椒って残ってたっけ?」

「兄貴、手作り塩胡椒なら、俺この間見た時、半分もなかったぞ?」

「ほんと? あっ、どうせならパスタも作りたいな……4人共、帰ってきて早々に悪いんだけど、お金と買い物リストと渡すから、今から買い物に行ってきてもらってもいい?」

「おー、いいぞ」

「お願いね。バハスさん、鹿……どうします? 実はこれ、ホロンにちょっかい出したやつなんですよ……」

「おまけの食材ってやつか。そうだな……鹿肉で和え物でも作るか?」

「いいですね。中途半端な野菜も余ってた筈ですし、それも使っちゃいますか……」

 

そう言うとレイルは、ファング達にあれよあれよと指示をして、作業に取り掛かるのであった。




読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。
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