フェアリーフェンサーエフ~元ドルファ四天王の旅~   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
前回の続きになります。オリジナルになっています。

それではどうぞ。



第35話 女神の化身

「おっ、お宝発見! あれがフューリーやな、間違いないで!」

 

地への回廊の最下層と思われる場所まで辿り着く。少し歩くと広場のような場所にフューリーが刺さっていた。

 

「思っていたより簡単でしたわね。モンスターのボスもいないようですし」

「……(ボスがいない、ねえ……)」

 

ティアラの言葉にレイルも辺り見渡してみる。ボスらしき姿は確かにない。だが代わりに別の何かを感じた。それはファングも同じだった。

 

「いや、代わりに別のがいるみてーだぜ」

「…そうだね。出てきなよ、かくれんぼって年じゃないでしょ、()()()()()

 

そしてレイルがそう言うと、岩陰から銀髪の長髪の男……バーナードが現れた。

 

「ほほう、やはり気づいていたのか。相変わらず貴様の気配察知は鋭いな、レイル」

「……」

「たりめーだ。そんなに殺気を出してりゃな」

 

ファングの言う通り、バーナードの殺気は隠せてないくらい出ていた。

 

「なるほど、()()()()()()()()2()()()()()()()()()も倒しただけの事はあるようだ」

「四天王……? って事は……」

「ドルファの方……ですわね」

 

その言葉を聞いたガルドとティアラは、バーナードがドルファの関係者だという事を察した。

 

「またドルファかよ。つーことは、四天王の残りのヤツか?」

「違う。だが、ドルファを代表する者と思ってもらって結構だ」

「……(なんか僕の知ってるバーナードじゃないな)」

 

レイルはここで自分が知ってるバーナードと違う事に違和感を感じた。

 

「貴様達のフューリー、渡してもらおう」

「そもそもドルファが何の為にフューリーを集めているのです!?」

「貴様らに説明する必要はない」

 

敵対する人物にフューリーを集める目的を説明する必要は確かにない。よほどのお喋りじゃない限り。

 

「へっ、大方想像つくぜ。フューリーを集めりゃどんな願いでも叶うんだ。世界征服でも企んでんだろ」

「世界征服……まさか、邪神の復活を」

 

邪神復活、ありえない話ではなさそうだ。

 

「だろうな。フューリーは、古の時代に邪神を封印した女神の力を宿す武器。その力をもってすれば、()()()()()を解く事もできるとされている」

 

その邪神の力さえあれば、世界を意のままにする事も容易いとハーラーが説明する。

 

「それで何? 僕らが持ってるフューリーを渡したら、僕らは長生きできる訳?」

「少なくとも長生きはできるぞ」

「へー、何時間……?」

「数秒だがな……」

「数秒? 数秒って言った? 冗談は止めてくれない?」

「私は真面目だが?」

「なるほどね。あっはっはっは………」

「はっはっはっはっはっはっ……」

「「…………」」

 

何故か笑い合うレイルとバーナード。それを見たファング達は2人の異質な雰囲気のあまりに息を呑む。そして流れる沈黙……

 

「は? 笑えないし」

「ぐおっ!?」

 

そう吐き捨てながらバーナードの腹部に拳を叩き込んだ。あまりの威力にバーナードは吹き飛ばされる。

 

「数秒っていうのは、今みたいのを言うんだよ」

「す、すげぇ……」

「(なんという一撃。まさに数秒。なるほど。陛下にとって、数秒あれば今のような隙を与える行為だと遠回しに言ってますな……)」

 

ファング達は何が起きたとばかり目が点になる。そして動体視力には自信があるピピンもレイルの力の一端に驚いていた。

 

「ふ、素手とはいえ、今のは効いたぞ」

 

煙が晴れるとバーナードは服に着いた土を落としながら現れた。それを見たファング達はそれぞれの武器を構える。

 

「やはり貴様は危険だ。ここで退場してもらおう」

「それは残念。だけどそろそろ()()()()()()()()()()()いけないんだよ」

 

バーナードの言葉にレイルが意味深な事を言った、その時だった。

 

「あたし、思い出した……」

 

アリンを中心に眩い光が放たれた。

 

「何……!? 奴らが消えた!? どういう事だ。今の力は一体……」

 

 

 

 

「……ここは……。いつもの宿じゃねえか。なんでこんな所に……」

「一体、何が起きたんでしょう……」

 

気がつくとファング達は向日葵荘の広場にいた。遺跡のような場所に居たからか、空は真っ暗だった。

 

()()()()の発動……だね」

「女神の力……!? そんな、どうして……」

「それを使ったのは君だね。アリンちゃん」

 

さっきの現象と使った者の正体を答えるハーラー。それを聞いたファング達は目を見開きながらアリンを見た。

 

「あたし、ちょっとだけ思い出したよ。自分の事……」

「ホントかよ! でも、それでなんであんな事……」

「でもダンナ。それに気になるけど、あん時のレイルはんの意味深だった言葉も気にならへん?」

 

するとガルドの言葉に今度はレイルの方を見た。確かにアリンが女神の力を使う際にレイルはバーナードに意味深な言葉を言っていた。まるで発動するタイミングが分かっていたかのうに。

 

「記憶喪失な人間はその人にとって(ゆかり)ある何か……今回アリンちゃんの場合は場所だね。そこの最深部や最下層に行けば行くほど記憶が鮮明になりやすいと思ったんだ」

「そういう事か。レイル君の勘が当たった通り、アリンちゃんは妖聖ではなく、女神の化身で間違いないだろう」

「……アリンちゃんの様子を見る限り、完全に思い出したって感じじゃなさそうだね。さっきの力が良い例だよ」

「そうなるね。あの場所だから出来たという事もあるかもね……」

「うん……。レイルとハーラーの言う通り、多分、そんな感じだと思う」

 

しかも地への回廊でレイルが言ってた勘が見事に当たっていた。アリンはただの妖聖ではなく、女神の化身という事実に。しかし思い出したのは女神と邪神による戦いや、ほんの一部だとアリンも答える。

 

「アリンが女神の記憶を持ってんなら、復活の方法も分かるのか?」

「うん、それは分かるけど……。復活の為の儀式の方法や、儀式を行う場所も……」

「それじゃ早速……」

 

その場所に行こうぜとファングが言おうとしたが、アリンが待ったをかけた。

 

「でも、ダメなの。まだあとひとつ、()()()()()()()()っていうのが……」

「なんだか飴玉みたいな名前してるね。次はそれの回収か……」

 

とりあえず次の目的が決まった。フェイスドロップという物を見つけて、女神を復活させる事だ。

 

「どうかしたんですか、皆さん」

 

すると今朝から姿を見かけなかったシャルマンが戻ってきた。

 

「お前こそ、どこ行ってたんだよ。大変だったんだぞ」

「いえ、別に」

「はいはい、ファング。どうどう……」

 

とりあえずファングを宥めるレイルであった。




読んでいただきありがとうございます。
本来この時のバーナード戦は、まだ絶対に倒す事が出来ない状態なので、原作通り『次の戦闘まで持ち越し』という形にしました。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。
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