フェアリーフェンサーエフ~元ドルファ四天王の旅~ 作:ゆるポメラ
前回の続きになります。
それではどうぞ。
大都市ゼルウィンズから西の方に位置するカヴァレ砂漠に着いた一同。
「なんや、ここは? なんもあらへんぞ!」
「見渡す限り、砂、砂、砂……砂ばかりですな」
ピピンの言葉通り、見渡す限り、砂ばかりである。
「……うーん、フェイスドロップがどこにあるのか、私も全く見当がつかん」
「アリンさん、ここで間違いないんですか?」
「多分……」
ティアラの言葉に自信なさそうに答えるアリン。
「多分って……アリンお前、記憶が戻ったんだろ?」
「そうだけど……。じゃあ、あんたは1年前の今日、どこで、何してたか、はっきりと覚えてる?」
「1年前だろ? えーと……って、んなもん、覚えてる訳ねぇだろ」
「でしょ?」
それと一緒よ。と溜息を吐きながら答えるアリン。
「……つまり、アリンちゃんが女神の化身とはいえ、記憶の曖昧さは僕らと変わらないって事か」
「その辺は人間と同じという事になるね。なるほど、興味深いな」
「本当にフェイスドロップがあるのかどうか、不安になってきましたわ」
そういう意味では確かに不安だなとレイルは思った。
「なんとなく分かってるから、大丈夫だって」
「なんとなくかいなっ!?」
「……?」
ガルドが突っ込むと同時にシャルが足を止めた。
「? 姉さん、どうかしましたか?」
「……いえ、なんでもないわ。私の気のせいかもしれないから(さっきまで微かに出てた魔力の気配が消えた……?)」
シャルマンに訊かれたので、自分の気のせいだと答えるシャル。
「……?」
「お姉様?」
すると今度はティルアが足を止めた。
「なーにかしら? この気配……。そして私の
「あら、奇遇ね。私もちょうどそれをティルアに言おうと思ってたの」
そしてティルアとシャルは意味深な笑みを浮かべながら、レイルに抱き付いた。
「……女の勘を信じない訳じゃないけどさ、今回は何の意味があるの?」
「「見せつけてるの」」
「いや、誰に!?」
珍しくレイルがティルアとシャルに突っ込んだ。これにはファング達も苦笑い。
「まあまあ、ひとまず落ち着くのだ。全員で一度決めた事を疑ってはいかん。仲間であろう? アリンの記憶と直感を信じてやろうではないか」
「その顔で正論を言われるとなんかムカつくが……こんな所で四の五を言ってられねえのも事実だな」
「そうですね。アリンさんを信じて進みましょう。お願いします、アリンさん」
任せて!と言うアリンに一同は進んでいくのだった。
◇
しばらく先に進んだ時だった。地面から何かが飛び出す。それは巨大な紫色の昆虫系に近いモンスターだった。
「きゃああ!」
「な、なんだ、こいつは……!?」
「……大きいね~」
「……(コクコク)」
ファング達が驚いてる中、レイルとホロンは呑気だった。
「このような生物は私も見た事ないな。図鑑にも載ってないヤツだ」
「……ガーディアンシード。フェイスドロップの番人よ」
「お前、なんで……女神の記憶か?」
「多分」
確証はないが、多分そうだとアリンは答える。
「フェイスドロップの番人か……おもろいやないか! やったるでぇ!」
「ちょっと待って! あたしに任せて」
「アリン……」
そう言ってアリンはガーディアンシードの前に出る。
「静まれ、フェイスドロップの守護者達よ! 女神の帰還である!」
「うむ。サマになっておる!」
「アリンはん、それっぽいでぇ!」
だがしかし、ガーディアンシードは自身の腕の鎌を振り下ろしてきたのだ。
「きゃあーーーー! え、嘘ー!? 攻撃してきた???」
「役立たず!」
「何よ! あんた、喧嘩売ってるの!?」
悪態を吐くティアラにアリンがイラッとしながら反論する。
「……(フン!)」
「「え?」」
「……(ケッ!)」
そんな事も束の間、ホロンがガーディアンシードにアッパーを喰らわせる。顎付近をもろに喰らったガーディアンシードはその場で痙攣し泡を吐きながら倒れていた。
「ガーディアンと言っても、口ほどにもない……だってさ?」
「……(チョイ、チョイ!)」
「何? ガーディアンシードって食べれるのかな?って……いや、無理でしょ。ちなみに食べれると思う人……いる?」
『いや。それは流石に……』
ホロンの通訳をしながらレイルの言葉に、ファング達は揃って首を横に振るのであった。
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