文明監視員・ウルトラマンナイスのナ、ナ、ナ、ナイスな奮闘記   作:Sashimi4lyfe

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どうも、Sashimi4lyfeです。

投稿ペースが不規則になってしまい、申し訳ありません。これからの流れなどいろいろ試行錯誤しながらストーリーを組んでいったら思ったよりも長くかかってしまいました。(笑)

さて、新キャラの宮田優香ちゃんについてですが、実は宮田ゆまというモデルになったキャラがいます。遊戯王TF6という(ギャルゲー?)カードゲームに出てくるキャラなのですが、初めてプレイしたときに気に入ったキャラなので設定の一部を参考にさせていただきました。

人間が持つ「心の強さ」のようなものにテノが少しづつ触れていき、その中で優香も「他人を傷つける覚悟」のようなものを学んでいく物語にできたらな...と思ってます。

あっ、もちろんナイスと輝の話も忘れていませんよ?(笑)

これからの展開も楽しみにしていただければ幸いです。



テノ覚醒!火を噴く流星拳!

午後6時25分。

 

太陽がそろそろ沈み切り、街に暗闇がさし始めた頃。

 

宮田優香はスーパーからの総菜や食材の入ったポリ袋を持ちながら帰路についていた。

 

街は優香のようにこれから家に帰る人たちで満たされていた。皆、一日の疲れを背負いながら誰かが待つ家にへと変えるのだろう。

 

「ふぅ…今日の勉強も難しかったなぁ…」

 

軽い独り言をぼそりと言いながら優香が歩いていると、誰かが優香の肩を叩いた。

 

「ねぇねぇ、君、これからどこ行くの?家?」

 

優香が振り向くとそこには背の高い金髪の男が立っていた。白いシャツに革ジャンを羽織っており、典型的なチャラ男のような恰好をしていた。

 

「ひっ…な、なんですか?」

「だからぁ、どこ行くのって聞いてんの。それ、重いでしょ、手伝ってあげるよ。」

「結構ですっ!警察呼びますよ!」

「まぁまぁ、落ち着いて…」

 

男はグッと優香の肩に力を込め、優香を裏路地へと突き倒すように押し込んだ。

 

「キャッ…何するんですか!」

「そんなプンプンしなくても。仲良くしようよ。なぁ、みんな!?」

 

その男の声と共に、物陰から同じような格好をした男が3人がむくりと立ち上がり、優香をぎょろりと睨みつけた。

 

「あなたたち…なんのつもり…きゃあっ!!」

 

目の前の男が優香を裏路地の奥へと突き飛ばす。ポリ袋からはトマトが転げ落ち、それを男は踏みつぶしながら近づいてくる。

 

振り返ると後ろの男たちもゆっくりと距離を詰めてきていた。

 

「なぁ、嬢ちゃん。声出したり変な真似すっとよォ…女だからって容赦しねェぞ…」

 

男はナイフをジャケットから取り出し、しゃがみこんで優香の顔と前まで距離を詰めてきた。

 

人間は境地に達したとき、頭の回転が普段の数十倍にまで早くなる。優香は頭をフル回転させ、ここから抜け出す方法を考えた。

 

まず思いついた策がが大声を発し、誰かに助けを求めることだ。しかし、声を発すればこの男たちは何をしてくるかわからない。警察がここにたどり着く間に、優香の命は奪われてしまうかもしれない。優香はここから生きて帰らなければならないのだ。

 

(私が死んだらお母さんと友恵は…だめ!絶対生きて帰らないと!)

 

次に思いついたのが、いっそ身を任せ、隙を見て逃げ出すこと。しかし、そんなことをしても助かる保証はどこにもない。

 

最後に思い付いたのが、この男たちを何とか退け、自力で脱出すること。しかし、彼女には到底そんなことができる自信はなかった。

 

「ふっ、震えてるねぇ。大丈夫。痛いのは始めだけだから。」

 

何とかしなくては。そう一心に思い続ける優香だったが、名にもいい策が思いつかない。それでも優香はこの状況を打破できるアイデアがあると信じ続けた。

 

(信じる者は…信じる者は救われなきゃいけないのに…!!)

 

その瞬間、すさまじい眠気のようなものに優香は襲われた。意識がどんどん遠のいていく。

 

(なんとか…しないと…)

 

優香の目が白目をむき、そのまま体ごと後ろに倒れていった。

 

「こいつ…気絶しやがった!」

「こいつぁ好都合だぜ。押さえつける手間が省ける。」

「オイ、俺が先だかんな!こいつを捕まえたのは俺の手柄だ!」

「サトル、お前いつもそう言うくせによォ。なかなか終わんねぇからこっちが萎えちまうんだよ。たまには俺にも先にヤらせろ。」

「おいコージ。抜け駆けはねぇぜ。じゃあここは公平にじゃんけんで決めようや。」

「チッ。しょうがねぇ。」

 

そういうと4人の男たちはじゃんけんを始めた。

 

しかし、彼らは気づかなかった。優香の体がピクリと動き、彼らの様子をうかがっていることを。

 

「じゃん、けん、ポン!よっしゃ、じゃあ俺からな!」

「くそっ。マサルのやつ、運だけはいいんだよなぁ。よし、続きやっぞ。」

 

他の三人がじゃんけんをする中、マサルという男は地面に仰向けに寝そべっている優香の寝顔を見つめ、ゴクリと唾をのんだ。目がだんだん見開いていき、息が荒くなっている。

 

「こ、こいつぁ俺のタイプだ…サトルの奴、いい獲物を捕まえてきたなぁ…」

 

にやりと欲望を露にしたような笑みを浮かべると、マサルは優香のブレーザーを脱がそうと手を伸ばす。

 

その時だった。

 

ガシッ。

 

何者かの手がマサルの手をつかんだ。

 

「な、なんだぁ…?」

 

よく見ると、それは優香の手だった。マサルが優香の手に気を取られていると、優香は身を起こし、もう片方の手でサトルの頬に一撃を食らわせる。

 

「グハァッ!!」

 

頬を抑えながらマサルは思わずあとずさりした。

 

「どうしたマサル!て、てめぇ…」

 

優香はゆっくりと立ち上がり、不良たちを睨みつけた。しかし、そこにいたのはさっきまで怯えていた女子高生の姿ではなかった。

 

敵を睨みつける、百戦錬磨の戦士の顔立ちだった。

 

「立ち去れ。今なら逃がしてやる。」

「な、何ィ!?」

「立ち去れと言っている。貴様らは頭だけでなく耳も腐っているようだな。」

「おい、てめぇ何があったか知らねぇがあまり舐めた口利いてっと…」

 

ナイフを持ったサトルが優香に近づこうとしたその瞬間、優香の体が一瞬青白く光り、目にも留まらぬ速さでサトルに向かって突進し、腹に強烈な打撃を打ち込んだ。

 

「グェェ!!??」

 

サトルの体は突き飛ばされ、後ろにいた男たちをもボウリングのピンのように倒してしまった。

 

『アルファ式…疾風破山拳。』

 

優香は床で頬を抑えながらマサルをぎょろりと睨みつけた。

 

「ひ、ひぃぃ!!!」

 

マサルは他の仲間のところへと逃げていったが、まだ優香の打撃を食らっていない男二人は起き上がり、優香に向かって殴りかかってきた。

 

「このクソアマァ!!!」

 

優香は彼らの攻撃を一撃ずつ華麗に捌き、一瞬の隙をついて二人とも同時に手のひらを使って押し返してしまった。

 

そして、くるりと体を一回転させるとその勢いを利用し、回し蹴りを二人に炸裂させる!

 

『アルファ式・鉄脚回し蹴り!!』

 

その威力に二人は吹っ飛ばされ、サトルとマサルの目の前まで彼らの体は転がった。

 

「ぐ、ぐぉ…」

「だから立ち去れ、と言ったのだ。貴様らのようなクズはいっそここで…グッ!!」

 

突然の頭痛が優香を襲う。

 

「失せろ…」

「え?」

「失せろと言っているッ!このゴミカスどもがぁ!!」

「は、はいぃぃ!!!」

 

不良たちは体を押さえながら一目散に逃げていった。

 

「き、貴様ぁ…何の真似だ?」

―あなただったんですね?あの時私を助けてくれた人は。-

「勘違いするなよ。私は好きで貴様を助けたわけじゃあない…あの賢者とやら…何をたくらんでいるんだ…?」

 

説明しよう!

 

今、優香の体を操っているのはトライアンギュリス一族の一人、テノである。

 

彼女は賢者の赤石の力により優香と一体化し、優香の命を救ったのだ。

 

しかし、これまでテノは心の中で潜み、自分の意識を優香に感じさせることすらできなかった。だがなんとか生き延びなければならないという優香の強い思いに同調し、一時的に優香の意識と自分の意識を入れ替えたのだ!

 

―わわわっ、何ですか今の説明!?-

「気にするな。すぐに慣れる。それよりも優香とやら。なぜ私の邪魔をした?あのような連中はここで始末してしまったほうが世のためなんだぞ。」

―いけません!人の命は、そんな簡単に奪っちゃいけないんですっ!-

「ふん。綺麗ごとを。貴様、さっきまで置かれていた状況を理解していないようだな。私が貴様の体を借りなければ今頃貴様は…」

―あぁんもう!わかってますよ!それは感謝しています!でもそれとこれとは話が別です!-

「何を言う!強者である私が弱者である奴らを打ち負かしたのだ。私が奴らに何をしようと勝手だろう!」

―じゃあ、なんで『弱者』の私を助けてくれたんです?-

「いいか、私は貴様を助けたんじゃない。貴様が弱いばかりに、何もできず好き勝手される私の身にもなれ!」

―あ、あぅぅ…ごめんなさい…-

「ちっ。あの賢者め。こんな小娘の体に私を閉じ込めて、どうするつもりだ!まぁいい。体を動かせるようになったんだ。久しぶりに外の世界を味合わせてもらおうか。」

―あ、あのぅ…-

「なんだ?悪いが、これまで私はずーっと貴様の生活を見ていることしかできなかったんだ。しばらくは体を好きにさせてもらうぞ。」

―それは…できません!-

「なんだと?」

―家に帰らなきゃ…友恵とお母さんの晩御飯を作んないといけないんですっ!-

「ふん。腹が減ったなら自分で食うものぐらい作ればいいだろう。大体なぜこの私が…

ぬおっ!?」

 

再び強烈な頭痛がテノを襲う。

 

「なんだ、この痛みはっ!?くそぅ…なぜ私が貴様なんぞに…」

―返してください!友恵が家で待ってるんですっ!-

「誰が…貴様に…がはっ…」

 

テノは白目をむき、地面に倒れこんだ。その直後に優香は体を起こすと、まるで昼寝から覚めたように優香はあくびをしながら背伸びをした。

 

「ふぁぁ~…やっぱり自分の体はしっくりきますねぇ~。」

―おい…貴様私に何をした!?-

「申し訳ないですけど…私やらなきゃいけないことがあるんで。あっ、そうだ。週末になら体、貸してあげてもいいですよ?」

―何をふざけたことを…おい、出せ!ここから出すんだ!―

「まぁまぁ。そのうち出してあげますから。そうだ、お名前….聞いてませんでしたね?」

―…名はテノと言う。テノ=トライアンギュリスだ。-

「テノさん…いい名前。よろしくお願いしますね、テノさん!」

―ふん、馴れ馴れしいぞ。―

 

床に転がる食材を拾い集めながら、優香はどこか楽しそうにテノと会話を続けるのだった。

 

 

 

 




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