ダンボール戦機WW 作:マザー母ッカー
これからもこのペースで投稿していくので、ご了承下さい。
「そういえば、みんなは神威大門についてどこまで知ってる?」
神威大門の教育方針により1950年代の街並みを再現している神威島。
レジェンド一向がそんな古びた商店街を抜けて行っていると、ジェシカが誰にでもなくそう問いかけた。
真っ先にそれに答えたのはアミ。
「創立2051年で、LBXのプロプレイヤーを育成するための教育機関、よね」
「はいはいはい! オレも知ってるぜ! セカンドワールドがある!」
「ふふ、二人とも正解よ」
セカンドワールド。
神威島の地下に存在する巨大ジオラマの名称で、外壁や建築物に惜しみなく強化ダンボール技術を使用している、いわば第二の世界。
ちなみに、直径は10キロである。
果たしてどれだけの制作費と維持費がつぎ込まれているのか、アミには想像もできない。
「バンさん」
「ん、どうした? ヒロ」
「入学式終わったらここに来ませんか? 僕いくつか欲しいのあったんですけど、なんでか買えなくて」
バンが「うん、良いよ」と言葉を返す前に反応したのは、案内人のジェシカ。
「あぁ、それはこの島の通貨がシルバークレジットだからね。シルバークレジットじゃないとものが買えないのよ」
「え……じゃあ僕は今無一文って事ですか!?」
「心配しなくても、貴方達ならすぐ貯められるわ」
「バイトって事ですかー……」
そんな会話をしている内に、神威大門の校門前まで着いた。
が、彼らがいるのは所謂裏口と呼べる場所だ。
他の生徒たちと同じ表口から入れば混乱が生じるだろうという神威大門の配慮である。
「みんな、入学式はどうしたい? 出るのも出ないのも自由だけど」
「私はパース。面倒臭いもん」
「あ、じゃあ僕もパスでお願いします」
「僕は出よう。ユウヤとバン君はどうする?」
「出るよ。入学式なんて初めてだからさ」
「俺は……」
と、どうしようかバンが顎に手を当てて考えようとすると、自らに注がれる視線に気付く。
その主はヒロとランで、彼らが言いたい事は言外に伝わってきた。
すなわち、一緒に来てくれと。
思わず、苦笑に近い笑みが
「悪いけどパスにするよ」
「わかった」
横目でチラリと確認すると、ヒロとランは目を輝かせ、喜んでいた。
「んー、バンが行かねーなら俺もそうするぜ。アミはどうするよ?」
「私は出るわ。校長がどんな人か見ておきたいの」
「オレも出よーかな。そっちのが早くタケル達に会えそうだし」
「決まりね。じゃ、出る組は私についてきて。出ない組は
(日暮先生?)とバン達が疑問に思いながら校舎の中に入ると、一人の人物が壁に体重を預けてカルテのようなものを覗いていた。
小さく外に跳ねた茶髪に眠たげな瞳と中々濃い隈、白衣のようなものを着ているため性別の判別が付きにくいが、健康的に膨らんだ胸で女性だと一同は理解する。
女性はバン達に気付くとカルテをしまい、先頭に立つジェシカの前まで歩み寄った。
「……やぁ、レジェンド達。申し訳ないが、私が君達の案内役に選ばれた日暮
「では先生、案内をお願いします」
「あぁ、仕事はこなす。が、もし君達が何か私に不満を抱いたとしたら、それは私を選出した学校側の責任だ。文句はそっちに言ってくれ」
「は、はぁ」
と、中々に変わっている真尋にバンはそう返事を返すしかない。
そしてジェシカを先頭にジン、ユウヤ、アミ、アスカが入学式会場に向かい、その場に残されたバン達は真尋の言葉を待つ。
「あー……じゃあ早速だが、セカンドワールドに行こうか」
◆◇◆◇
「うぉぉぉぉぉぉ……!」
「うわー、すっごぉ……」
目の前に広がる地平線を眺め、そう言葉を漏らすのはヒロとラン。
いくつもの扉と長い通路を経た先に存在する巨大ジオラマ、セカンドワールド。
そこは確かに、第二の世界を謳うだけのリアリティを持っていた。
地面の隆起やポツポツと点在する都市が事細かに再現され、どういう原理か違和感なく発生する海流、そして極め付けに網膜を焼かんばかりに煌々と輝く太陽。
流石に、人はいないようだが。
「これは……すごいね……」
「あぁ、どーやったらこんなの作れんだよ……?」
予想以上のクオリティに、さしものバンとカズヤも言葉が出ない。
が、日暮は見慣れているため足速に飛空装置の元へ向かう。
「早く乗るんだ。もうすぐ始まるぞ」
「それはどういう――」
バンが問うより早く、凄まじい警報音と無機質なアナウンスがセカンドワールドに轟いた。
『ウォータイム開始まであと20秒。全プレイヤーは戦闘の開始に備えてください。繰り返します。全プレイヤーは戦闘の開始に備えてください』
戦争が、始まる。
◆◇◆◇
「さて、と」
深い緑の制服が特徴のロンドニア生徒が、勢い良くコックピットに乗り込んだ。
ドンと衝撃が走ると同時、コックピットの蓋が閉まっていき開戦の準備が整っていく。
そして目の前のレールに彼の保有するLBX、ハカイオー雷牙をセットしてその時を待っていると、カメラに複数人の顔が映った。
『よーし、バン達も見てるらしいから頑張ろーぜ、リーダー!』
「ハッ、元々負ける気なんてねぇ。真正面からぶつかれる機会なんてそうそうねぇからな」
『だからって特攻は勘弁でごわす。ボスがブレイクオーバーすると一気にキツくなるでごわすよ』
「わかってらぁ。ギンジ、指示諸々頼むぜ」
『フヒヒ、任せな郷田クン。ちゃーんと導いてやるよ』
「よし、行くぞぉ!」
郷田ハンゾウの号令を皮切りに、鹿野ギンジが操るクラフトキャリアが発進する。
郷田ハンゾウ、矢沢リコ、亀山テツオ、そしてオペレーター兼メカニックの鹿野ギンジで構成されたロンドニア第7小隊、通称郷田隊。
彼らが降り立ったのは、ロシウス連合が所有するアフリカ大陸を模した土地だった。
低い草木とどこまでも開けた大地は
『へぇ、アラビスタの白牙隊、ハーネスの
「ンなのはどうでもいい。いるよな」
『へへ、もちろん。クルセイドの仙道隊もいるぜ』
今から行われるのは、新入生に向けた一種のレクリエーション。
故にいくつかのルールと明確な勝利条件が設定されている。
勝利条件はエアーズロックを模した一枚岩の上に設置されたエリアを確保すること。
ルール1、今回のゲームは各国に1小隊のみ参加させられ、各国はこれを拒否する権利がある。
ルール2、このゲーム下でのブレイクオーバー、ロストは退学処分とならず、修繕費は全額負担される。
ルール3、罠やスモーク等のアイテムの使用を禁ずる。
ルール4、射線を遮る障害物がない関係上、両手銃、バズーカ、ミサイルといった長距離武器の使用を禁ずる。
郷田は薄々感じていた……というより、信じていた。
普通のウォータイムでは出来ない、久々の真正面からのバトル。
そんな貴重な機会を、仙道ダイキが無視するはずがないと。
「さぁやろうぜ、仙道ぉ!!」
「ハッ、声は聞こえないが何を言ってるかわかるぜ。そんなに俺と戦いたいなら付き合ってやるよ。一番最初に退場するのはお前だ、郷田」
再度のアナウンスが鳴り響き、各々の小隊が動き出す。
バトルスタート。
本格的な戦闘は次回となります。
郷田VS仙道という単純な構図ではなく各国の策略等絡んできますが、冗長にならないよう気をつけます。
仙道ダイキと郷田ハンゾウの番長コンビは出て欲しい?
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出て欲しい
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出なくて良い