東方Project ~異形の玄武が幻想入り~ リメイク   作:フジパンホンジコミ

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妖夢回です。

どうぞ。


春雪異変 STAGE5 ー半人半霊の未熟な剣士

 

 

冥界に入った玄武たちはいつの間にか地面の上に立っていた。

 

玄武はすぐさま抱えていたルナサ、メルラン、リリカの三人を邪魔にならないとこに寝かせた。

 

そして何かあるといけないように結界を張り保護した。

 

 

「ここが冥界か、もう少し明るいところを想像していたんだけどな。」

 

「それよりあれ見なさいよ。」

 

「うへぇマジかよ。」

 

 

玄武達の目の前には気が遠くなるほどの長い階段が遥か上空まで延びていた。

 

 

「博麗神社よりも長いな。」

 

「そんなことどうでもいいわよ!早く元凶をぶっ飛ばしに行くわよ。」

 

 

そう言って霊夢は浮かび上がり先に行こうとしたが――

 

 

「待て霊夢。」

 

「ぐえっ!」

 

 

玄武が霊夢の襟を掴み引き止めた。

 

 

「ゲホゲホッ・・・ちょっといきなり襟を掴まないでよ!?」

 

「それはすまん。だが霊夢ここか敵の本拠地だということを忘れるな。無闇に突っ込んで、何かあったらどうする。」

 

「・・・それもそうね。だから早く襟を離して頂戴。」

 

 

玄武は霊夢の襟から手を離した。

 

そして、隊列を組んで白玉楼目指して飛び始めた。

 

隊列は右に霊夢、真ん中に魔理沙、左に咲夜、魔理沙の上に玄武が飛んでいる。

 

飛んでいる最中玄武は冥界の状況を感じ取っていた。

 

 

「(まずいぞ、まさかこれほどまでの邪気が漂っているとは思わなかった。急がねば。)」

 

 

そう思いながら、白玉楼目指して飛び続けた。

 

飛び続けて5分、ようやく頂上に到着した玄武達は地面に降り立ち目の前の大きな門に目を向けた。

 

 

「ここが白玉楼で間違いないな。」

 

「それに何かしらこの陰湿な気配は、気持ち悪くってたまらないわ。」

 

「(矢張り巫女である霊夢も感じ取っていたか)急ぐぞ皆、もしこの状態がひどくなれば幻想郷だけでなく外の世界まで大変なことになる。」

 

「ええ。」「おう!」「了解。」

 

 

玄武達が白玉楼に入ろうとしたとき――

 

 

「そうはいきませんよ。」

 

 

門の向こうから声が聞こえてきた。

 

そして音を立てながら門が開いてゆく。

 

開ききった門から誰かが出てきた。

 

 

 

銀髪に黒のリボンをつけたボブカットの髪型、服装は白のシャツに青緑のベストとスカート。

 

右手に長刀を握りこちらに歩いてくる少女の姿が見えた。

 

しかもその少女の周りに白い饅頭のようなものが漂っていた。

 

 

「ここは冥界です、即刻立ち去っていただけますか。この場所は生きた者が来るところではありません。」

 

 

上から目線で命令してきたので、霊夢はイラッとしながら答えた。

 

 

「こちとら異変を解決に来たのよ。はいそうですかって訳にもいかないのよ。」

 

「警告はしましたよ。」

 

 

そう言って刀を構え、こちらに突っ込んできた。

 

そのスピードに霊夢は対応できず、防御の動作が遅れてしまった。

 

 

「しまっ」

 

「終わりです。」

 

 

その少女が刀を振り下ろし霊夢を切りつけようとしたが―――

 

 

ガキーーーーン

 

 

「なっ!?」

 

 

玄武によって防がれた。

 

そして、刀を持った少女を掌底を打ち込んで門のところまで弾き飛ばした。

 

 

「霊夢大丈夫か?」

 

「助かったわ。」

 

「霊夢、魔理沙たちを連れて先にいけ、そして元凶をぶっ飛ばして来い。コイツは俺が相手をする。」

 

「いいの?」

 

「ああ、今回の主犯はおそらく弾幕ごっこなんてするつもりないだろうからな。」

 

「なるほどね。じゃあここは任せるわ。」

 

「お願いするわ。」「頼むぜ玄武。」

 

「了解。俺が牽制として弾幕を放つからその隙に行け。」

 

 

三人は頷き、いつでも動けるように準備した。

 

 

 

「まさか防がれるとは思いませんでした。」

 

 

少女が起き上がり刀を構えまたこちらに突っ込んでこようとした瞬間、玄武が弾幕を放ち始めた。

 

 

「くっこけ脅しがっ!」

 

 

その少女は迫ってくる弾幕を刀で切り裂いて防ぐが、その場から動くことができなくなった。

 

それを見た玄武は――

 

 

「今だ!」

 

 

と霊夢たちに言った。

 

玄武の合図で霊夢達は弾幕の及ばない範囲から進み門をくぐった。

 

それを見た少女は驚愕していた。

 

そして怒気を含んだ視線を玄武に向けた。

 

 

「やられました。こうなるようにしたのはあなたですね。」

 

「ああ。」

 

「でもあの人たちでは幽々子まさに勝つことなどで気はしません。そしてあなたも。」

 

「それはどうだろうか。人間は時としてありえない力を発揮することがある、俺はそれに賭けてみた。それに・・・」

 

 

玄武はほんの少しだけ力を解放しながら目の前の少女に言った。

 

 

「お前さんのような世間知らずのガキにお仕置きしないと置けないからな。」

 

「っ!?いいでしょう。世間知らずかどうかあなたを斬ればわかることです。」

 

 

刀を構え、戦闘態勢に入った。

 

 

「俺は亀山 玄武。お嬢ちゃん名は?」

 

「白玉楼の庭師兼剣術指南、魂魄妖夢です。」

 

「それじゃあ妖夢始めるか。言っとくが確実に殺す気できな、じゃないと後悔するぞ?」

 

「言われなくとも・・・でやぁぁぁぁーーーーーー!!!!」

 

「ムンッ!!」

 

 

ガキーーーーーン

 

 

「くっ冗談かと思いましたがまさか本当に素手で弾かれてるとは想ってもみませんでした。」

 

「怖気づいたのか?」

 

「いえ、逆にやる気が出ました!」

 

 

妖夢は自分の機動力を活かしジグザグに移動しながら玄武に突っ込んでいった。

 

 

「たぁぁーーー!!」

 

「迎え撃つまでだ!」

 

 

玄武は妖夢に攻撃を仕掛けようとしたが、妖夢は自分の小柄な体型を活かして玄武の懐潜り込んだ。

 

 

「むっ!?」

 

「貰ったーーー!!!」

 

 

ズガン

 

 

すかさず玄武は防御したが、弾き飛ばされた。

 

しかし妖夢の攻撃はまだ終わっていなかった。

 

 

「まだです。半霊!?」

 

 

妖夢のそばに漂っていた半霊が妖夢の姿になり、玄武に襲いかかってきた。

 

玄武は妖夢と半霊の攻撃を捌きながら分析していた。。

 

 

「(なるほどな鍛錬は欠かさずやっているが実戦をしたことがないなこの子は。)」

 

 

玄武は妖夢がほとんど実戦を経験したことがないことを見抜き、今は攻撃しないようにした。

 

 

「どうしたんですか、防戦一方ですよ。」

 

「(未熟だな、判断力と俺の力さえ感知できていないとは)・・・」

 

「だんまりですか・・・ならこれで終わりです!?断命剣『瞑想斬』!!!」

 

 

妖夢はこれで自分の勝ちだという表情をした。

 

だが妖夢は玄武の実力を見切ることはできなかったようだ。

 

 

バシッ

 

 

玄武は両側から迫り来る刀を素手で掴み、妖夢と半霊の攻撃を止めた。

 

 

「なっ!?か、刀が動かない!?」

 

「そろそろ反撃しますかね・・・」

 

「え?」

 

「はぁーーーーー。」

 

「「!?」」

 

 

玄武は刀から手を離し気合を入れ衝撃波を発生させた。

 

その衝撃波で妖夢と半霊を吹き飛ばした。

 

 

「きゃーーーー。」「!?」

 

「さぁ続きと行こうか。」

 

「(な、なんだ今のは・・・気合だけで衝撃波を発生させたなんて・・・)

 

 

妖夢はこの時震えが止まらなかった。

 

自分とはレベルの差を見せつけられたからだ。

 

恐怖心で体が動かなくなってゆく感覚が妖夢を襲った。

 

 

「どうしたもう終わりか。」

 

「ま、まだだ、私はまだ戦える。幽々子様の願いのために・・・」

 

「・・・」

 

「負けられない!?」

 

 

妖夢は剣閃から弾幕を放ち、玄武は掌から弾幕を放った。

 

互の弾幕がぶつかり合い爆煙が起こった。

 

玄武はその爆煙につっこんだ。

 

そして爆煙から飛び出してくる玄武に驚いてしまった。

 

まさかそのまま突っ込んでくるとは思わなかったため妖夢は反応が遅れてしまった。

 

 

「おらぁぁぁーーーー!金剛掌!!!

 

「くぅぅぅ(なんて力だ気を抜けば吹き飛ばされる!?)」

 

「まだまだ!烈火掌!!!」

 

「ま、負けるものかぁーーー。」

 

 

なんとか玄武の攻撃を受け止めたものの、もともとの身体能力の違いが現れ妖夢は弾き飛ばされてしまった。

 

 

「うわぁぁぁーーーーー!!!!」

 

 

ドゴン

 

 

「かはぁ!」

 

 

妖夢は地面に叩きつけられ一瞬気を失いかけたがなんとか意識を保つことができたが立ち上がることはできなかった。

 

その妖夢の数歩近くに玄武は立ち、妖夢を見下ろしていた。

 

 

「もうやめておけ。君では俺に勝てない。」

 

「そ、そんなのわからないじゃないか―――」

 

 

妖夢は刀を杖替わりにして立ち上がるが、満足に動くことができなかった。

 

 

「自分でもわかっているだろう。立っているのがやっとだということが。それに俺に対する恐怖心で両足が震えてるぞ。」

 

「っ!!!そ、それでも負けられないんだ!幽々子様の願いのために。」

 

「はぁ・・・全く幻想郷の一部の人たちは人の話を聞かんものが多いいな。」

 

 

聞く耳持たない妖夢に呆れる玄武。

 

 

「いいかよく聞け、お前さんらが起こした異変は下手したら外の世界にまで影響が出るかもしれないんだぞ。」

 

「え?」

 

「しかもありえないほどの邪気を含んだ怨念が徐々に増していっている。このままじゃ取り返しのつかないことになるぞ。」

 

「わ、私を動揺させる嘘に決まっている!」

 

「仮にこの異変を成功させてしまえば、お前の主は一生をかけても償いきれない罪を作ることになるぞ。」

 

「そ、そんな・・・」

 

 

妖夢は玄武の言った事を聴いて顔を青くしていき、ヘタリと腰を落とした。

 

どうしたらいいのかわからないという表情をしている妖夢に玄武は話しかけた。

 

 

「座ってないでさっさと行くぞ。」

 

「行くってどこにですか・・・」

 

「お前さんの主のとこだ。」

 

「幽々子様のところに・・・ですか?」

 

「そうだ、妖夢、お前さんは従者だろうが。主が間違いを犯したのならそれを止めるのも従者の役目だ。」

 

「っ!?・・・私の役目。」

 

「行くのか、行かないのかそれは自分で決めろ。」

 

 

妖夢は顔を下に向け、気持ちを整理していた。

 

そして顔を上げ、玄武の目を見据えて言った。

 

 

「行きます。幽々子様を止めることが今私に出来ることなら尚更です。」

 

 

玄武は妖夢の言葉を聞き笑った。

 

 

「よく言った。さあ出発しようか、道案内ヨロシクな。」

 

「道案内したいんですが・・・その、体中が痛くて起き上がれません。」

 

「そういえばそうだったな。なら・・・」

 

 

玄武は妖夢に近づき背負った。

 

 

「うわぁな、何するんですか////は、恥ずかしいじゃないですかこんな格好/////」

 

「この方が早く行けるからな、それと舌噛まないようにしっかりつかまっとけ。」

 

「わ、わかりました/////」

 

「よし、じゃあ行くぞ!?」

 

 

ドン

 

 

「ひゃああああああーーーーっ!!と、止まってくださーーーーーーーい!!」

 

 

勢いよく地面を蹴り、飛び上がる玄武に悲鳴を上げながらしがみつく妖夢。

 

妖夢は無事に幽々子の元に着けるか祈ることしかできなかった。

 

 

「降ろしてーーーーーー!?」

 

 

そんなことお構い無しに玄武は妖夢を背負い、異変の元凶である西行寺幽々子の元に急いだ。

 

 

 

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