東方Project ~異形の玄武が幻想入り~ リメイク   作:フジパンホンジコミ

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子鬼との決闘 後編

 

 

 

博麗神社の境内に圧倒的な威圧が周りを支配していた。

 

その出処は玄武と萃香からである。

 

そのせいで宴会をしている者たちは二人に視線を向けている。

 

だが二人は一向に動こうとしない。

 

そこで紫はスキマを開き、ボールのような何かを取り出した。

 

そしてそれを上に放り投げた。

 

観客となった宴会参加者はボールに目を向けたが、玄武と萃香は集中しているのか全く気付いていなかった。

 

そして二人の間にボールが落ちてゆき、地面にぶつかり破裂した。

 

ボールが破裂した瞬間二人が動き出した。

 

 

「「おおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!」」

 

 

ドゴーーーーーーーン!!!

 

 

二人の拳がぶつかり大きな振動が神社を襲った。その衝撃で二人がぶつかりあった場所は大きなクレーターが出来ていた。

 

その二人はクレーターの中心部で派手に殴り合っていた。だが萃香の表情は余裕がないように見える。

 

 

「(なんて頑丈な体してるんだ!?勇儀が言ってた通り早く倒さないとこっちの腕がもたないよ!?)」

 

「はああぁぁぁぁ!!!!」

 

「(っ!?拳を振るうのが早くなった!!!こっちも迎え撃たないと!?)」

 

 

二人の殴り合いは更に激しくなっていく。

 

その様子を見ている観客たちは衝撃で飛ばされないように耐えながらくいつくように今の光景を見ていた。

 

 

「ふ、二人の拳がぶつかり合う衝撃だけで飛ばされそうだぜ。」

 

「・・・私が萃香と戦ったときは手加減されてたってことね。」

 

「すごいです。こんな戦いが見れるなんて勉強になります。」

 

 

妖夢は二人の戦いをじっと眺めていた。

 

 

「おりゃああぁぁぁぁ!!!」

 

「武神流・・・金剛掌っ!!!」

 

 

ドッゴーーーーーーーン!!!!!

 

 

最初にぶつかった時以上の衝撃が辺りを襲い土煙に覆われた。

 

その土煙から萃香が飛び出すように出てきた。いや、飛ばされてきたのだ。

 

つまりさっきの打ち合いに競り負けたということだ。

 

 

「あいたた、なんて馬鹿力してるんだ。鬼のあたしでも力で勝てないなんて。」

 

「隙を見せるのはよくないな。」

 

 

玄武が萃香目掛けて掌底を打ち下ろした。

 

それをなんとか避ける萃香。

 

 

「っ!?おっと危ない危ない当たるとこだった。」

 

「反応はいいほうだな。なら少しギアを上げよう。」

 

 

玄武はその場からいきなり消えた。

 

 

「消えた!?いや違うこれは―――」

 

 

そう見きれないほどのスピードで動いているのだ。

 

そのため消えたように思えたのだ。

 

 

移動歩法『疾風』

 

 

これは玄武が編み出した技法の一つで周囲の風を操り、自身に纏わせ移動する技である。(しかも簡易的な防御もしてくれる便利な技でもある。)

 

そのため一度見失えば視覚で見つけるのはかなり難しいなのだ。

 

故に隙をついて攻撃できるのである。こういう風に―――

 

 

「後ろががら空きだ―――風牙掌!!!」

 

 

風を纏わせた掌底を萃香に叩き込んだ。

 

しかし、当たる寸前に萃香は自身を霧に変え難を逃れる。

 

萃香はある程度予測していたため対応することができた。

 

そして萃香が反撃にし始めた。

 

 

「今度はこっちの番だ、『戸隠山投げ』!!!」

 

 

萃香は自分の腕に周囲の岩を萃め始めた。そして萃まった岩を玄武目掛けて投げたのである。

 

だが玄武はいとも簡単に迫り来る岩を破壊した。

 

 

「まだまだぁ、コイツでも喰らえ。」

 

 

萃香は黒い物体を玄武に投げた。

 

そしたらその黒い物体は辺りのものを吸収していった。

 

玄武はその現象を見て驚愕した。

 

 

「まさか!?」

 

「玄武、あんたが思ってる通りそれはブラックホールだよ。」

 

「厄介な物を投げてきおって、耐えるので精一杯だ。」

 

「だけどそれは布石だよ。あたしが勝つためのね。」

 

「なんだと。」

 

「これはあたしのとっておきだよ、『ミッシングパープルパワー』!!!!」

 

 

みるみるうちに萃香の体が大きくなっていった。

 

 

「これでも・・・喰らえぇぇぇ!!!!」

 

 

巨大化した萃香はブラックホールの影響で動けない玄武に拳を振り落とした。

 

 

バコーーーーーーーン!!!!

 

 

正しく山をも砕く一撃が玄武に入った。

 

その光景を見た宴会の観客たちは、無事ではないだろうと思っていた。

 

だが――――

 

 

ゴゴゴゴゴゴ

 

 

突如地響きが起こり始めた。

 

 

「な、何なんだぜ!?」

 

「なんなのよこの揺れは!?」

 

 

紫はこの下で何かが動いている気配を感じた。

 

 

「何か下にいるわ!?」

 

 

そしたら巨大な火柱が地面から発生した。

 

 

「あちあち、あちちちちっ!!」

 

 

至近距離にいたため、まともに炎を浴びた萃香は大きく後ろに仰け反る。

 

 

「ゆ、紫様、これは一体?」

 

「目に焼き付けときなさい・・・おそらくすごいものが見られるわ。」

 

 

火柱が収まるとその場に巨大な黒い生き物がいた。

 

玄武のもうひとつの姿ガメラである。

 

 

「ガアアアアァァァァ!!!!」

 

 

ガメラの雄叫びが幻想郷に響き渡る。

 

その姿を見て、全員が驚愕していた。

 

 

「こ、これが玄武のもうひとつの姿。」

 

「す、すげぇとしか言えねぇや。」

 

「ここまでの大きさだなんて。」

 

「なんて威圧感なの、立ってるのがやっとだわ。」

 

 

真正面にいる萃香は自分以上の大きさを誇るガメラに圧倒されていた。

 

 

「(な、なんて威圧感なんだ!!気を緩めたら意識をもっていかれそうだよ。)」

 

「ゴギャアアアア!!!」

 

「うおっと!!とにかく今はやらなきゃこっちがやられる。」

 

 

萃香はガメラに拳を繰り出した。

 

しかし直撃はしたもののあまりの頑丈さに逆に腕がしびれてしまった。

 

 

「(さっきよりもさらに硬い!?これは一旦離れなきゃ!!!)」

 

 

萃香はその場から離れ距離をとった。

 

すると今度はガメラの方に動きがあった。

 

その場から動かなかったが口を大きく開け始め、空気をめいいっぱい吸い込み始めた。

 

吸い込んでいる途中で喉の辺りが赤く発光し始めた。

 

そして口からプラズマ火球を吐き出した。

 

それを見た萃香は危険だと感じ、すぐさま回避行動を取る。

 

なんとか回避することはできた、しかし萃香が躱したプラズマ火球は近場の山に直撃した。

 

その威力は一瞬にして山を破壊し燃え上がる松明へと変えてしまった。

 

プラズマ火球を見たことがあるものは、普段はどれほど力を加減されているのか思い知った。

 

 

「こりゃどうしたもんか・・・」

 

 

萃香がそう思っていたら

 

 

「グルルルルッ・・・」

 

 

ガメラは萃香に視線を向けているのではなく上空を見上げていた。

 

 

 

 

「?」

 

 

萃香も吊られて上空を視だした。

 

すると何かがうっすらと見えた。

 

そのうっすらと見えた何かがガメラに向かって突っ込んできた。

 

完全に姿が見えたらそれが何なのかわかった。

 

その正体はギャオスだった。しかも白玉楼で見た奴とは大きさが断然違っていた。

 

それがわかった途端、ガメラが迎撃態勢に入り連続してプラズマ火球を放った。

 

だがギャオスはプラズマ火球の間をすり抜けて躱してゆく。

 

そしてガメラに体当たりをかまし、横転させた。

 

横転してしまい、なかなか起き上がれないガメラ。それを見て萃香は起こそうとするが体格に差がありすぎるのとガメラが重すぎて無理だった。

 

ギャオスは空中を旋回し、再びガメラに向かって突っ込む準備をしていた。

 

ようやく起き上がることができたガメラはこちらに向かうギャオスに目を向けた。

 

しかし先ほどと同じ方法ではダメだというのは分かっているので、萃香の力を借りようと交信した。

 

 

《萃香、聞こえるか》

 

「っ!?―――この声、玄武あんたなのかい。」

 

《ああ、この姿になるとこの方法でしか喋れないんだ。》

 

「なるほど、で私に何して欲しいんだい?」

 

《理解が早くて助かる。さっきのブラックホールを奴にぶつけてくれ。》

 

「そんなことお安い御用だよ。」

 

《頼んだぞ。》

 

 

二人はすぐさま行動を開始した。

 

萃香は掌に黒い物体を作り出し、ガメラは周囲の酸素を吸収し始めた。

 

ギャオスは二人に向かって急降下を始めた。

 

そして二人の方も準備が整った。

 

 

《萃香、俺の合図と共にそれを投げてくれ。》

 

「了解っと。」

 

《3・・・2・・・1、今だ!!!」

 

「そりゃああああぁぁぁ!!!!」

 

 

萃香はギャオスに向かってブラックホールを投げた。

 

ギャオスはそれを避けようとしたが、ブラックホールに吸い寄せられ始めた。

 

ギャオスは抜け出そうと足掻くがブラックホールの吸引から逃れることができなかった。

 

それを見計らったガメラは、ギャオスに向けてプラズマ火球の上位版ハイ・プラズマを放った。

 

ギャオスはガメラから放たれた火球を見て、脅威を感じ先程以上に暴れ始めた。

 

そしてギャオスに火球が到達する寸前で火球の威力が損なわれないように萃香がブラックホールを消した。

 

ブラックホールが消え逃げようとするが時すでに遅し。目の前に火球が迫っていた。

 

そして直撃した。

 

 

ドカーーーーーーン!!!!

 

 

「ギュアアアアアアアァァァァ!!!」

 

 

ギャオスの断末魔が響き渡った。

 

広範囲に渡り爆炎が広がり、幻想郷の空を赤く染めた。

 

爆炎の中からかろうじて原型が残っているギャオスがガメラの直上に落ちてきた。

 

ガメラは片腕を後ろにそらし、肘についているエルボークローに炎を纏わせた。

 

そしてギャオスが目の前に落ちてきたところを切り裂いた。

 

切り裂いたところから炎が発生し、ギャオスは炎に包まれ消滅した。

 

 

「ガアアアアァァァァ!!!」

 

 

勝利の雄叫びのようにガメラが吠えた。

 

そしてガメラから人間の姿に戻った玄武は神社の境内に降り立った。

 

 

「お疲れ。」

 

「そっちもな。」

 

 

既に戻ってきていた萃香に声をかけられた。

 

 

「もう完敗だよ。あんたには勝てそうもないね。」

 

「だが今回は萃香の力を貸してもらったからなスムーズに事が進んだよ。」

 

「そりゃ嬉しいね。でも負けたままでいるのはあたしは嫌だからね。またあんたに挑戦させてもらうよ。」

 

「その挑戦いつでも待ってるからな。」

 

 

玄武は萃香ともう一度再戦するという約束を交わし、全員のもとに帰ろうとしたが

 

 

「・・・あんたら話は終わったかしら・・・」

 

 

霊夢が凄まじい雰囲気を醸し出しながらそこに立っていた。

 

 

「ど、どうしたんだ霊夢そんな怖い顔して。」

 

「そ、そうだよ霊夢。ほらほら宴会の続きとでもいこうじゃないか。」

 

「へぇ周りの状況を見てあんたら何とも思わないの?」

 

「「周り?」」

 

 

二人は周囲を見渡した。

 

その光景は凄まじかった。

 

ボロボロの境内、半壊した神社というひどい有様だった。

 

 

「・・・何か言い残すことはあるかしら。」

 

「「え~っと、やりすぎましたごめんなさい。」」

 

「謝るくらいなら最初からするなぁーーーー!!!!」

 

「「ぎゃああああぁぁぁ」」

 

 

玄武と萃香に向けて全力の夢想封印を放つ霊夢。

 

そのあとも拷問のように夢想封印を放ち続ける霊夢にみんな恐怖したとか

 

 

こうして萃香が起こした異変は完全に終わった。

 

しかし玄武は萃香とともに博麗神社を建て直すまで地底に帰えしてもらえなかった。

 

それに地底に帰ってからもさとりに゛2日も連絡がない゛という理由で拗ねられ機嫌をとるのに一苦労したとか。

 

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