「……ちょっと意外だった。」
「何が?」
「いや、栞さんの料理の味。」
帰り道。
小石を一蹴りしながらの河原沿い。
俺の副作用を知っているからか、特に夕暮れ時は一人で帰そうとはせずに。
『ちょっと本部まで付いてくわ、丁度用事もあったし。』
そんな言い分を突きつけて、小南と共に道を歩く。
トリオン体での暗視補正程効果がある訳ではないが、それでも『視力』という五感に関わる能力。
真の闇の暗さを身を以て体験しているのもあって、この街の暗闇くらいは朝や夕方と然程変わらなく見えるのに。
もう一つの副作用が、その隙間を貫いてくる。
「そりゃ一週間に一回は確実に回ってくんのよ? 出来ないわけ無いでしょーが。」
「そりゃそうだ。」
「っていうか、鷹は食べたこと無かったんだっけ?」
「無いねえ、レイジさんとか京介のは男同士ってのもあって気楽に食べられたが。」
そっかー、と言いつつも足元でコロコロと転がってくる石ころ。
蹴り返せば、足先で受け止めもう一度蹴り飛ばす。
「その内また来なさいよ、あたしのも食わせちゃる。」
「…………出来るのか?」
「あんたね……。」
「待て、冗談だ。 だからその手を降ろせ。」
首元に手を伸ばすのはやめろ。
知り合いにでも見られたら不味いだろ。 お前が。
「全く。」
「悪い悪い。 ……しかし、良くお前学校で正体バレてないよな。」
「その辺は慣れてるもの。」
「慣れで何とか出来るのも十分な才能だと思うけどな。」
ふと、空を見上げる。
いつかも見た、変わらない星々と三日月が浮かんでいる。
「そういえば。」
同じように、小南も足を止め空を見上げていた。
「
「あー……三日月だったっけ、そういや。」
小南との最初の邂逅。
やる気が全くなさそうにしながら、入隊式の手伝いとして並んでいた時。
『広報部隊』としての役割を持ち始めていた嵐山隊と一緒に新入隊員を案内して。
そして、その前の段階で疑問を抱かれ始めていた俺の異常さを突きつけられた時。
医務室まで付き添ったのも、小南だった。
ボーダー本部から出て、ただ何も考えられずに空を見つめた時も――――こんな空だった気がする。
「あんたはさ……まだ諦める気はないわけ?」
「何だよ、急に。」
「いやー、はっきり聞いた覚えないなーって思ってね。」
「そーだなー。 ……まあ、諦めるつもりはないよ。」
特殊工作兵と、観測手としての二輪。
何となく、その方向性がやっと掴めてきた気がする。
まあ、ランク戦に出られないから机上の空論に過ぎない状態だが。
「ふぅーん。」
「何だよ。」
「んー、別にー。 たださぁ、うさみとも仲良くやってるなら一つ提案するだけしてみよーかなーって。」
「何をだよ。」
え、大したことじゃないわよ。
「特殊工作員だか観測手として動けるか。 防衛任務に同行して試すのも手だとあたしは思うんだけど……どう思う?」
賛同するならうちの
無論、その前段階で何度か実験してからになると思うけどね。
そんな、月の下での提言。
「勿論、オペレーターにも協力して貰う必要はあるしー、サイドエフェクトを
勇気はお持ちですか?
おどけながら。
くるり、と。
小南は、目の前で一度此方に目を向けて――――小さく笑ったように見えたのだ。
年上/オペレーターの中から。(※原作2014年2月時点で高校三年生以上を指す)
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ダメ男育成員月見さん
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超ゲーマー国近さん
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やや寸胴今さん
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姉御肌過ぎるののさん
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謎アイコン製作者橘高さん
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同い年だけど三上さん