奇妙な感覚と合わせ、目を開く。
周囲がゆったりと、水の中でも漂うように鈍足に見える。
自分の体が錆びついたようにしか動けない中、思考だけが正常に回り続ける。
(……また
目覚めたばかりの薄ぼんやりとした思考だと判断する部分と。
何かを――――まるで走馬灯のように思考を回転させ続ける部分と。
何方をも俯瞰するような自我を保った俺が脳内にいるような奇妙な感覚。
一言で言ってしまえばパソコンやタブレットのような。
複数の並列思考を走らせているのを理解し、認識し続けているだけの状態。
ずっと昔から
(……。)
少しずつ、周囲へと知覚を振り分ける。
誰かが近くにいるのなら、掛けられた声や動作でそちらに意識が向くから解除できるけど。
単独の場合は少しばかり時間を要する。
こういった部分も狙撃手という――――瞬間を切り取り、放つ役割には向いていて。
同時に不向きだった。
「んん……。」
周囲の遅延も次第に正常に戻っていく。
時間に取り残されたような感覚。
時間に追いつくような感覚。
決定的に何かが外れているような、誰かがいなければ気でも狂ってしまいそうな世界の中で。
普段のように、目を覚ました。
(今何時だ……?)
時計を覗く……目覚ましが鳴るまで残り十分。
毎朝とまでは言わないが、ほぼ毎日起こるこの状態から目覚めるまでを加味してのこの時間。
長い時には十数分程度掛かることを考えると――――端的に言って、時間が余っていた。
身体を起こし、ケーブルに接続したままの枕元の端末を手に取る。
(緊急連絡は無し、ただ昨日の連絡の通りに配線は準備しておく……っと。)
すいすいと指先で確認。
見る限り、俺の今日からの仕事は玉狛支部の修理でタスクが埋められている模様。
(早々
ランク戦の映像を見たり、本部からの通達を受け取ったりと様々な役割を持つこの端末だけど。
俺達
間違っても充電忘れで電源が入らないとかいうオチがないようにだけは気をつけている。
……たまにその影響で携帯電話の充電を忘れる人もいるけど。
「で……此方は何?」
次いで携帯電話の方を確認すれば、知り合いからのメールが幾つか。
その中の一つ……いや正確に言えば二つを見てみれば、そんな言葉が漏れてくる。
『今日の夜からゲーム大会開催! 来ること!』
『柚宇さんから連絡行ってねえ? 頭数足りてねえんだけど時間あるなら頼む。』
「またあの人達なんかやる気なのか……。」
弾バカなI氏とゲーマー先輩からのお誘いというよりは強制……だろうか。
届いた時間は
……ってことはこの人達、防衛任務やったから公欠する気だろ。
勉強は良いのかって聞くと目線逸らすか堂々と頼るって言うからな……。
隊長が隊長だけに色々酷いけど、実力だけは一位だからこそ本気で困る。
「仕事終わった後で顔出します、後今週掃除予定日ですけど……っと。」
深く、深く溜息を吐きつつもそんな返信を返す。
余り対戦系のゲームはしない側だったのに、気付けばこうして巻き込まれるように参加させられている。
強制的な話――――でも。
こういう切っ掛けから、隊員との繋がりが出来始めたというのも事実。
逆らえないし、色んな意味合いで縁を繋ぎ続けたい相手たちでもあるので。
(まずは、学校終わってからだな。)
一度大きく伸びをして。
同時に、枕元で目覚ましが小さく鳴り響いた。
年上/オペレーターの中から。(※原作2014年2月時点で高校三年生以上を指す)
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ダメ男育成員月見さん
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超ゲーマー国近さん
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やや寸胴今さん
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姉御肌過ぎるののさん
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謎アイコン製作者橘高さん
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同い年だけど三上さん