とある特殊工作兵見習いの日常   作:氷桜

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木崎 レイジ-①

 

一日の終わりを示す鐘が鳴る。

各個人、勉強に部活に友人関係に。

各々の今日の予定へと動き出し始める時間帯。

 

「栞さん。」

「ん?」

 

ボーダー関係者も各々の予定に合わせて準備をし始めている。

氷見さんとか午後から防衛任務とのことで公欠していったし。

それが日常と化している、少しだけ変わったこんな学校。

 

「レイジさんから連絡。 正門前で拾っていってくれるって。」

「あ、そうなの?」

「本部経由だからちょっと手間になっちゃうけどね。 どうする?」

 

木崎レイジ。

色んな意味で凄い筋肉な人。

小南と栞さんの繋がりから知り合った、何かと気を配ってくれる人が出来た先輩。

 

「あ~……うん、じゃあ私もお願いしようかな。」

「分かった、じゃあ先に行って待ってるから。」

 

ちらり、と窓から見れば。

恐らくは連絡した時にはもう着いていたのか、車が一台。

鞄を手にそう声を掛けて先に部屋を出る。

宇佐美さんどうしたの、なんてクラスメイトの声が背中越しに聞こえる。

ちらり、と隣のクラスを見れば真木さんと三上さんが談笑しているのが見える。

 

(……冬島さんに言っても中々信じないんだよなぁ、こういう姿。)

 

少しだけ足を早め、階段を駆け下りて正門へ顔を見せれば幾度も見た車が一台。

外国車……というよりは軍用車、とでも言ったような荒れ地でも走れるタイプの映画で見るような車。

運転席側には、窓枠に腕を乗せた状態で人を待つようにする男性。

 

「レイジさん。 お待たせしました。」

「鷹。 いや、此方から持ちかけた話と聞いている。 これくらいは当然のことだろう?」

 

こういう所だ。

彼と同い年の先輩は何人もいるけれど、安心感という意味合いでは間違いなく一位だと思っている。

それに加え、偶然耳にしてしまっただけだが。

()()()()()()()()()という話もあるし――――仮にそれがなくても。

レイジさんに頼まれたなら俺は一も二もなく協力するだろう。 そういう人。

 

「レイジさんみたいな人ばっかりなら俺達も喜んで仕事できるんですけどねー……。」

「何かあったのか?」

「ああいえ、理解してないから致し方ない部分はあるんですけど。 C級の入りたてがたまに調子に乗ってたりするので。」

 

全能感に浸っている小学生から中学生辺りでたまに見る。

まあそういうやつに限ってB級以上に上がれないんだけどさ。

周囲からも浮いていくし、明らかに腕も良いわけではない。

()()()()()()()()()()()()()も周囲に比べて動きが鈍かったりもする。

 

「ああ……。 すまないな。」

「いえ、レイジさんに謝られるようなことじゃないです。 どっちにしても矯正されていきますからね……。」

「今後本部に行く機会があれば注意してみることにする。」

 

……愚痴みたいになってしまった。

そんなつもりはなかったので、慌てて話を切り替える。

 

「それで、今日の予定に付いてなんですけど。」

「小南から簡単には聞いてはいるが。 訓練室の配線変えだったか?」

「はい、原因と思われる部位をある程度特定はしたので、ケーブルの皮膜剥がしてそれぞれ繋ぎ直して格納ですね。」

 

その際、どうしても一人では作業が難しい場所が存在してしまう。

正確に言えば出来るのだが、後片付けに掛かる手間が倍以上必要になる。

だからこその協力依頼。

 

「成程。 なら俺は基本的に鷹に従えば良いんだな?」

「すいませんけどお願いします。」

「気にするな。 玉狛支部(うち)に関することだ。」

 

こうした話一つ一つもテンポ良く進む。

こういう人に近づければいいな、と思うが……。

余り筋肉がつかないタイプの人間だし、俺。

 

「宇佐美はどうした?」

「クラスメイトと何か話してましたね。 そろそろ来るとは思いますが。」

「成程……取り敢えず、だ。」

 

首を傾げた。

 

「先に乗って待っていろ。 立ったままもおかしな話だろう。」

 

……それはそうだ。

助手席側に移動して、扉に手を掛けた。

 

年上/オペレーターの中から。(※原作2014年2月時点で高校三年生以上を指す)

  • ダメ男育成員月見さん
  • 超ゲーマー国近さん
  • やや寸胴今さん
  • 姉御肌過ぎるののさん
  • 謎アイコン製作者橘高さん
  • 同い年だけど三上さん
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