かつん。
かつん。
幾度も通った職場を歩きながら、ふとこの廊下へ意識を向けた。
俺を含めて、初めて来た人間の大半が迷うような作りで構成された本部内。
意図してなのか、それとも誰も気付かなかったのか。
何となく前者の割合が高いだろうな、と思いつつも。
迷っていた頃、ほんの少し昔を思い出す。
(そういや、あの頃はまだ――――。)
東北の一地方、自然豊かな土地。
俺は、そんな場所で代々猟師をしていた家系に産まれた。
両親に祖父、そして妹が一人。
何処にでもある、けれど少しだけ変わった家族の中で。
「祖父ちゃん、向こうに鹿。」
「おお、鷹はよく見えるなぁ。」
俺は、産まれた時から目が良かった。
良かった、というには
常に視力は2.0以上をキープし、本来なら望遠鏡で確認しなければいけないような距離でさえ目視で捉えることが出来た。
一つのものを集中して見てしまうと、周りが文字通りの意味で見えなくなってしまうという欠点もあったけれど。
見続けている間は、その物事に関してだけは時間が経つのが遅く感じるということも段々分かってきて。
そして、そうなってしまったとしても声を掛けられれば大丈夫だというのも学んだことで。
『そういうものなのだろう』
と、幼い俺は理解し。
家族もそんな俺を受け入れ、日常を過ごしていた。
そんな生活環境が変わったのは、中学三年の夏頃だっただろうか。
三門市に開かれた扉、異世界からの侵略者……そしてそれを防衛した組織。
彼等が一斉にニュースとして騒がれてから二年程が経った、そんな頃。
「山鳥くん、だったね。」
「? はい。」
『目が異様に良い』――――そんな話を何処から聞きつけたのか。
ボーダーからのスカウトを受けたのは、そんな時だった。
今でも思う。
それが、ある種のターニングポイントだったのだろうと。
中学生というのもあって、そんな誘いに乗り気になって。
両親を説き伏せ、高校に上がるのと同時に三門市に一人で引越した。
5つほど年下の妹は縋っていたけれど、それでも。
俺は、俺なら何かが出来ると信じていたから。
トリオン量……トリガーを操る才能、燃料の量にも運良く恵まれて。
さてこれから……と思っていた時に。
「……うん、これは
検査で告げられたのは、俺が生まれ持っていたモノについて。
この時点で、俺が取れる選択肢は殆ど喪失してしまっていた。
『強化知覚/視覚』。
そんな言葉で説明された、文字通りの副作用。
2つの能力を併せ持ち、だからこそ俺に悪意を向けた能力。
『物が良く見える。 一つのモノを見る場合は更に視覚距離が延長される。』
『物事を強く認知した際、その物事を処理する間は他の処理能力をそれに向ける。体感時間の延長。』
言ってしまえば、物が良く見えるのと走馬灯のような能力の合わせ技。
これらが合わさったことで、発生した事象。
物事が見えすぎるから、それを処理するために知覚を振り過ぎてしまう。
普段行っている、周辺視で捉えようとする認識ではどうしてもワンテンポ対応が遅れる。
感覚が延長されても――――肉体的な動作が早くなるわけではないのだから。
だからこそ。
Cランクから上に上がる条件の一つ、ソロでのランク戦に勝てない。
それどころか、Bランク以上でのランク戦に参加すること自体が難しい。
そう、周りが判断し――――それとなく告げられたのが。
技術者か、オペレーターとしての転属の道。
目的地、隅の方に設けられた小さな一室。
その扉に手を掛け、足を中に踏み入れる。
子供のように抱いていた、小さな想い。
それは確かに、一度折られ。
けれど。
もう一度立ち上がる切っ掛けを得たのも、また。
転属先での、出会いが始まりだった。
プロフィール:(本編開始、24巻 ※2014年2月時点)
山鳥 鷹(やまどり よう)
ポジション:(自称)トラッパー
年齢:16歳(高校二年)
誕生日:3月30日
身長:171cm
血液型:AB型
星座:はやぶさ座
好きなもの:読書、戦史研究、海産物、ラーメン、映画
パラメーター:
トリオン:11
攻撃:1
防御・援護:7
機動:4
技術:4
射程:6
指揮:3
特殊戦術:7
TOTAL:43
副作用:強化知覚/視覚
トリガー:
ランク指定外だが副作用による事故の危険性等を鑑みてCランクと同じものを支給されている。
スイッチボックスをセット済み。
メインにしようかな、と思う年齢/ポジションの女キャラアンケートです。
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年上/オペレーター
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同い年/オペレーター
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年上/戦闘員
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年下/戦闘員