とある特殊工作兵見習いの日常   作:氷桜

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シゴト……シゴト……


山鳥 鷹-⑨

 

オペレーター、及び外部視覚機能的な意味でのナビゲーターの補助機能を利用することで()()()可視化された仕掛けの中央部分。

掌よりやや大きめの四角い形をした物体が一つ。

 

「そんじゃ実験開始。」

 

目の前の……アタッシュケース程の大きさを持つ、機械仕掛けにも見える特殊なトリガー。

冬島さんモデルをそのまま流用している特殊戦術用トリガー、《トラップボックス》。

その中の設置した罠を起動するボタンを押下。

浮かび上がる本部のマーク、そして離れたところでの微かな光。

ほんの一呼吸程の間を空けて、地響きと爆発音が市街地の一角を支配する。

 

「よし無事に成功。」

「……地味ね。」

「地味だっつっただろ、最初から。」

 

吹き飛んだ先をビルの屋上から見つめる俺達三人。

その効果範囲や影響などを確認しているのが那須さんで。

ぶつくさ言いながら眺め続けているのが小南と俺。

 

「いや、でも実際そうでしょ。 ()()()使()()()()()()()()()()じゃない。」

「そりゃ何もない場所でやりゃそう見えるっつーの。 それがメインの使い方じゃねーんだよこれは。」

「でもねえ、《メテオラ》でこれでしょ?」

 

今実行した事を言葉にすれば単純だ。

自分で使用したものではないトリガー、《メテオラ》。

それを置き玉状態でチーム全体に使用権限を委任。

仮のチームとして登録されている俺がそれを《トラップボックス》の中の罠の一つ、テレポートで飛ばした。

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

本来は銃や弾トリガーで行う遠隔での起動・起爆技を応用した地味テク。

 

「俺の使い方は爆薬的な使い方だからな、お前と似たようなもんだわ。」

「あたしはもうちょい使い方考えるわよ!」

「大体直感で動いてるようなもんじゃねえか……。」

 

トラップボックス内に存在する罠達の中で、広範囲に影響を与えるもの。

それも周囲の建物を破壊するようなものは消費するトリオン量を考えれば()()()()()()()()()

他の特殊工作兵(トラッパー)の場合は仲間達に任せきりに出来る場面も多いだろうけれど。

 

俺の場合は見つからないことに重きを置かないと行けない、と考えれば。

メイントリガーの最後の一枠は《メテオラ》か《強化レーダー》の何方かにするのはほぼ確定。

……実際、肉眼での確認を考えれば強化レーダーを外してもなんとかなるんじゃないかという甘い憶測がないとは言えないし。

 

「桐絵ちゃん、山鳥くん。」

「ん?」

「はい?」

 

そんな戯言を言い合い、エスカレートする寸前。

外部から掛けられる声に互いに反応して目線を向ける。

 

「自分だと、まだ経験が浅いんだけれど……《メテオラ》の利点ってなんだと思う?」

 

彼女の隠し玉。

トリガー内に入れる、射手(シューター)として選んだ新たな武器。

それ自体も《メテオラ》。

だからこそ、ふと気になったことを口にしたのだろうと判断して。

 

「私見で良いなら……大体三つだと思いますけどね。」

「あたしの場合は他のに比べて応用が効かせやすいから選んだ感じだしー……鷹の言う三つって何だか気になるわね。」

 

そうか、深くは聞かないことにする。

 

小南のいつも通りの発言を流しつつ、口を開いた。

ヒロインイチャコラ@2021年版

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