カプセルホテルから出て朝日を浴びながら伸びをする、さて……今日は誰と戦うのだろうか?
「良い朝日だ……今日はまだ試合の予定も無いみたいだしうろつくか」
「やあ……君は逢間長枝だね」
いきなり声をかけられたので振り向く、俺の名前を知っているって事は深道ランカーの可能性が高い。
「お前は誰だ?」
「私は深道ランキング十五位の…」
敵意むき出しの眼差しで見る、すると相手は少しひるみながらもどんな奴か素性を伝えてくる、って十五位ってリザーバーでもそこまで強くないじゃないか無視だな。
「悪いが俺が今探しているのはランキング四位なんだ、十五位のお前に用は無い」
「そういう訳にもいかんのだ、私と戦え!!」
大きな声で戦いを願ってくる、仕方ないな……戦うか。
「しょうがねぇ奴だ……名前だけは聞いとくか、何って言うんだ?」
「私は『スナイパー空手』の創始者で
「スナイパー空手ねぇ……来いよ」
「なっ……この構えは」
いつもの構えをすると驚く、まあ……仮に前回のジョンス・リーと俺の暴れっぷりを動画で見ているのならば仕方ないか。
「どうした?」
「えぇい、行くぞ!!」
「来い!!」
ジャブを出してきたが難なく避けて相手の正面へと立つ、そして踏み込……
「膝の狙撃、そして……そこから」
成る程ね、足を止めようと……アホか
「そこからなんて与えねぇよ!!」
「なっ!?」
俺は蹴りを出してきたのに合わせる形で一気に踏み込む、バランスを崩そうとしたら逆にこっちの踏み込みによって足が弾かれて己がバランスを崩す。
全く…踏み込んでくる膝を狙ってやるのは良いけど、そのスローな蹴りはこっちの踏み込みには太刀打ちは出来ないぜ。
結果は無防備に一撃を受けて吹っ飛びながら意識を手放すという惨事になった、とりあえずは自販機で缶コーヒーでも買って飲むかな……
「やあ……長枝」
「深道か、どうした?」
缶コーヒーのタブを起こして今から飲もうとした時に深道に声をかけられる、よく俺の居場所が分かったな。
「話があるんだ、来て欲しい」
「いや、缶コーヒーを飲むんだが」
「今すぐ来てもらう、拒否は許さない」
有無を言わさぬ深道に何事かと思って俺はついていくのだった。
暫くして深道に連れられて俺は五つ星の判定をした喫茶店へと入る、まったく缶コーヒーを飲みたかったんだが……まあ、深道がおごったり紹介する所のコーヒーは美味しいから別にいいんだがな。
「おぉ、長枝を見つけたのか、兄貴」
「まぁな、そっちは楊鉄健を見つけたか?」
元七位の深道信彦がいたので隣に座る、一体どんな話なのだろうか?
「見つけられなかったが情報は掴んだ、鉄健が狙っているのは現在と元の一桁ランカーだ、俺を含めてももう数えるぐらいしかぐらいしかもう残っていない」
「で……何の話なんだ?」
「今日は大きな試合がある」
「そうか、俺はやってみたいものだな」
「残念だが、お前はその戦い及び観戦は欠席させると言う結論に達した」
「何だと!?」
俺は立ち上がって憤った声を出す、何事かと客が見ているが関係ない。
大きな試合なんだから戦わせろよ、観戦ぐらいさせろよという思いが胸を満たす。
「その代わりお前には四位の試合を用意する、それで良いだろう?」
「本当……なんだな、深道、二回目は無いぞ」
その条件を聞いて俺は静かに席へ座る、ココで言質でもとっておかないとな、後で『やっぱりダメ』とか言われたらしゃれにならん。
「そして楊鉄健は事情を聞くためにここへきてもらうか、じっくりと話してみる良い機会だ」
「それを俺がしたら良いんだな、兄貴?」
「ああ、連れてきてくれ、信彦」
そう言って信彦を調査に向かわせる、ランカー狩りは知っている限り、時田ただ一人だがあいつは別に言わなくても良いだろう。
「一応また夜にでも此処に来て欲しい、その時に詳しく話をする」
そう言われて俺は店を出て行った、とりあえず時間に空きでもあれば俺も調査して見るか。
そして数時間後月が出る時間に俺は再び喫茶店へと赴いていた。
「深道、さて……四位の所を教えて貰うぞ」
「座ってくれ、とは言っても時間が必要だ、午前中には言ってなかったが上位が観戦している」
「そうか、じゃあランカー狩りを一目見てきて時間をつぶそうかな」
「それは良い案だな、行って来いよ、すでに屋敷を向かわせているからそこまで被害は無いだろうけどな」
「あぁ……それでも嫌な予感がするぜ、少しは警戒はしないといけないよ」
「そうか、早く帰れないとお前と四位の試合がどうなるか分からんぞ」
「分かっているさ、できるだけ速く帰って場所を教えてもらう」
「一応楊鉄健は信彦とこっちに向かってきているから、すれ違いになるだろうな」
「それはそれでどうでも良い事だ、じゃあな」
そういって俺は喫茶店を出て行く。
「どうやら屋敷の発信を見ると居るのは公園の様だな……迷わずにすみそうだ」
.
.
「あそこにいるのは二十二位と二十一位ね、雑魚だわ」
「そないな事言うなや、あんたらやろ、ランカー狩り」
「えっ?」
「でもまぁ、ええわ、月雄がおるんや」
「あいつは誰だ?」
「確か一桁ランカーの屋敷ね、十分な相手だわ」
「ルチャ、危ねぇ!!」
「なっ!?、ぐふっ!!」
数分後、公園に着いた俺はおかしな光景に立ち会っていた、屋敷とマスクマンとマッチョマンの三人が一堂に会していたのだ、とりあえず最初に目の中には言っていた面子の中で一番怪しいマスクマンを倒しておいた。
「悪いな、ランカー狩りかどうかわからんから一応やってしまった」
「お前は……六位の」
「お前が此処に来たか……こりゃあ出る幕無いわ」
そう言って肩をすくめる屋敷、こちらとしてはお前も協力して欲しい限りなんだけどな。
「チャンスね、シズナマン!!……シズナマン?」
「まぁ、よく見たらどう考えてもお前だろ、ランカー狩りさん……」
そう言って指差すのは機械的なスーツを着込んだ奴……よく辺りを見渡せばどう考えてもこいつだったろうな、俺は構える、それを見て相手も構える、ただ構えた瞬間目の前にいるランカー狩りの正体が分かってしまった。
「構えて分かったよ……何してんだ?、金ちゃん」
「なっ、なんで分かるんだ!?、俺の事!!」
「分かるさ……そんな格好をしている経緯は知らないけれど金ちゃんが『強い奴』だってのは分かっている」
「まさかこんな形で再会するとはな……」
「……来いよ、やろうぜ」
「おぉ!!」
見事な低空タックルだが俺の足を取るには間合いが足りていない、だから俺は息を吸い込んで手を下にして気を行き渡らせる。
「かあっ!!」
気合と共に弾くように気を発する、それを見て金ちゃんは僅かに足をもたつかせていた。
「
「アマレスは凄いが俺が簡単にマウントを取らせると思うなよ、さぁ地上戦だがお互いの間合いだ、攻撃して来いよ金ちゃん」
「くっ……」
何かを考えている、きっとあの装甲のせいでワンサイドゲームになるのを危惧しているのだろうか、随分と甘く見られているんだな。
「どうした、攻撃してこいよ?」
「こんな姿は……俺じゃ…でも俺は」
「金ちゃん……弱くなったな」
俺は冷たい声で言い放つ、あの戦った時とは全然違う、こんなものじゃあないとわかっているからこそ俺は発奮させる為にに嘲笑うように言ってやった。
「くっ!!」
「甘い!!」
避けると同時に腹へと一撃を叩き込む、今回はただの鉄拳だ。
「おぉ!」
「喰らえ!!」
もう一発腹へと叩き込む、やはり装甲のせいであまり効いてないか、というより踏み込まずに放っている時点で俺も相当頭に血が上っているな、冷静にならないと。
「ぐっ!!」
「そんなんじゃ、そんなものを着ても、そんなことじゃあ意味が無いだろう!!!」
踏み込んで一撃を加える、装甲にヒビが入ったからか少しうめいていた、しかし俺が八極拳を出さないのを疑問に思ったのだろうか、仮面の奥に映る目に少し疑いを持ったのが見えた。
「……!?」
「どうした、反撃してみろ!!」
何故八極拳を使わないのかなんて理由は簡単だ、今の金ちゃんには必要ない、こんな金ちゃんに使うなんて俺が勿体無い。
「クッ!!」
俺の言葉を聞いた事と八極拳を使わない事で舐められていると思ったのか、金ちゃんの拳は的確に俺の顔を打っていたが何のダメージも俺には感じない、だからこそ俺は突っ込んでいった。
「違う……」
二回目の攻撃も……
「くそっ!!」
「違うんだよ……こんなのは…」
三回目の攻撃……
「うぉおおおお!!」
「違う、こんなのは金ちゃんの拳じゃあない!!!、俺が知っている金ちゃんはもっと…強いはずだー!!!!!」
叫びながら攻撃していくがカウンターのアッパーで迎撃される、俺は無事なようだが…声は届かなかったのだろうか、俺は体を起こして、長戸に話しかける。
「やぁ、長戸……」
「金ちゃんじゃないって言ってくれたな」
「あぁ、気に障ったなら謝る」
「いや、俺も同じだ、あんなのは金ちゃんじゃない」
「根性って言うかギラギラしてたものが無くなっているんだ」
「強さと引き換えに失ったのか……」
「大丈夫だと思いたいぜ、お前がいたら安心していれる」
「任せろ、金ちゃんは俺が何とかする」
そう言って長戸と別れて俺は公園の出口へと向かう、そして出口で電話が掛かってきた。
「どうだ、終わったか?」
「深道か、終わったぜ」
丁度良いタイミングで電話がかかってきたもんだと感心する、とりあえず用件を聞かせてもらおうか。
「そうか、人ナビで結構離れている奴がいるだろ?」
「こいつが……」
「そう、皆口由紀だ」
「それならこの表示されている方向へと向かうが、動画公開は?」
突発的な試合を取り付けているんだとしたら無いだろうが一応聞いてみた、まあ、俺からしたらどうでも良いことなのだが、なんとなく気になったので聞いてみた。
「当然している、なんせいきなり飛びかかろうとした男が、どこまで『最強の女』に通用するか見たい奴らが多いんだ」
「そうか、じゃあな」
暫く歩いているとビルから出て別の公園へと向かう皆口由紀が見えたので殺気を出して話しかける。
「やぁ……皆口由紀、やっと逢えたな」
「あの時飛び掛ってきた子ね、深道さんから聞いてるわ」
「戦ってくれるのか?」
「断っても強引に戦わせる気でしょ、良いわ」
こっちの考えを見透かされていた、仇討ちだから絶対に戦わせてやるという意気ごみが合ったんだが顔にでも出ていただろうか?
「じゃあ
「えぇ、全力で……」
「行くぞ」
「来なさい」
その言葉を聞き一気に踏み込む、すると……
「成る程、合気道が武器というわけか」
「ご名答、分かった所でもう一度来てみなさい」
あっという間に投げ飛ばされていた、ちゃんと着地はするがどうやって戦うかな……
「ハッ!!」
再び踏み込んで攻撃を放とうとする……が投げられそうになる。
「無駄だわ、それは」
「どうかな?」
しかし踏み込んだのはフェイクでこっちが本命の攻撃だ、喰らえ!!
「俺流……『蹴按』!!」
「なっ!?」
ジュリエッタのノーモーションの蹴りと屋敷の双按の融合させた技、多分今の持ち技の中では一番隙が無いだろう。
「くっ!!」
「掴めなかった様だな、どうする?」
「あの子に次いで二回目ね……髪留めを取ったのは、いえ…貴方の場合は蹴り千切ったって所かしら」
そういうとヒラヒラと髪留めが落ちる、間合いや技の硬直次第では掴ませずに済むようだな。
「そうだな、エアマスター戦で外れていたのを俺を見ていたよ」
「わざわざ落ち着く為に付け直したというのに……ここからはスタイルを変えるわ、思う存分来なさい、第二ラウンドよ」
そういうと殺気が体中からあふれ出す、これは先ほどのお嬢様然とした見た目からは考えられないな、まあ、目の奥のウズウズしたものが消せてないけどな、前回のエアマスター戦でも知っているが今ここで再認識が出来た。
「こりゃあまた随分と雰囲気が変わったな、俺も少し脅かしてみるか…」
一気に噴出した殺気を感じ取り仕返しといわんばかりに俺も殺気を放出する、威嚇になれば良いな程度の考えだ。
「一体何の威嚇かしら?」
しかしそこは残念な事に涼しげな顔でやり過ごされて意味を成さなかった、予想通りではあるが何かしらのリアクションは欲しかった。
「揺るがない殺気か、思った以上に厄介だな」
「行くわよ……」
そう言って構えを変えてエアマスターとの戦いで見た時と同じ飢えてる戦士の雰囲気を漂わせる、俺は僅かに口元を吊り上げて再び踏み込むのであった。
「ハアッ!!!!」
接近をする為に踏み込む、するといきなり風を切るような音を立てて何かが頬を通り過ぎた。
「踏み込んだけれども上手くはいかなかったようね……」
そう言って構えなおす、成る程……今のは
「フッ!!!」
再び蹴按を放つ、しかし流石に同じ相手、しかも上位のランカーにそうそう通用する訳も無く……
「グアッ!!!」
「フフッ……地面の感触はどうかしら?」
受身も取れずに地面へと叩きつけられる、感触なんてただの固いコンクリとしかいえないっての。
「まだまだ行くわよ」
そう言って貫手を次々と倒れている俺に放つ、俺は転がりながら回避していく、随分と無様なものだと苦笑いせずにはいられなかった。
「くそっ!!」
「硬気功と
こちらが起き上がると同時に攻撃を放つ、距離を取れば回避できる……ってあれ、滅茶苦茶足が長いんですけど、何これ、反則級じゃない?
「ぐあっ!!」
「久々なのだけれどどうかしら……まあ、聞く必要もないでしょうけど」
「まさかの蹴りかよ、一発一発が重い上に射程距離が長すぎるだろ、それ……」
どうにか硬気功で衝撃を緩和したがそれでもまだずっしりと響いていた、この人合気だけが武器じゃあなかったんだな、多彩すぎるだろ。
「そう……あの子との再戦に取っておこうと思ったの、でも貴方には負けたくないわ」
「なぜ、そう思う必要があるんだ?」
分かっていても聞いてしまう、この人もきっと俺と同じ答えを言うはずだから俺があんたの中に見た『飢え』は俺にもあるものだから。
「同じにおいしか貴方からはしないもの、『戦い』を好む『獣』のにおいが貴方からとても濃く発されているの」
「それは俺も同じだ、『戦い』を好む『獣』のにおいが、髪留めをなくした時のあんたから強く発されているのを感じてしまった、だからこそあの髪留めをやったんだ!!」
「そうだったの、ならば次に言う言葉は分かるわね?」
そんなもの百も承知だ、鏡のように互いが同じ様な存在ならココでやることは後悔を残さないようにする事。
決して遺恨や後悔を残さないように自分の全てを尽くし相手の心に報いる事、忘れないように刻み付ける事。
「全てを出し尽くす事で貴方の誠意に報いらせて貰う、皆口由紀!!」
「その通りよ、全力で……全てを使い切る気持ちで来なさい」
その言葉が放たれた瞬間、俺は踏み込む、狙うはど真ん中、そこに猛虎を叩き込むだけだ。
「フッ!!」
鋭い蹴りが放たれる、それを俺は硬気功で耐えて中心を狙う、さあ、どう出るんだ!!
「ハッ!!」
貫手か……蹴りの次に投げるには射程距離がまだ足りてなかった様だ、ここで一撃を加える。
「今だ……!!」
そう言って俺はで貫手を僅かに弾き、そのほんの少しの隙を縫うように接近をする、細い糸を手繰り寄せるような緊迫感、ここを逃すと再び僅かな綻びを見つける為に身を削らなければいけない。
「フフッ……!!」
僅かな隙による危険性を感じ取っていたとして、もしこれが並の奴ならば距離をとって難を逃れようとする。
俺が追いつくのが先か、取られて体勢を立て直すのが先か、その一つでこの戦いの結果に繋がる、それ程に大事な場面だ。
だからこそ『普通じゃない』奴はここぞという時に安全策をとらずに無謀な賭けで強引に勝利を掴みにくる、俺にとって今目の前にいる女がその『普通じゃない』奴だった。
「なっ!?」
「残念だったわね……」
今まさに放とうとした瞬間、足を弾かれ体勢を崩される、そして体を巻き込み転ばせるまでの所作は僅かな戸惑いの時間さえも与えない。
「投げられる時にがら空きの腹に叩き込むしか……蹴按!!」
時間にしてとてつもない短い単位かもしれないが、俺はそれに対抗して地面に叩きつけられる前に足を出す。
「ガハッ……!!」
俺の足が当たったかどうかは分からないが容赦なく叩きつけられて衝撃と共に溜まっていた息を全て吐き出してしまっていた。
「ただでは……転ばないわね」
そう言いながら足を僅かにもつれさせる皆口由紀、どうやら掠る程度ではあるが当たっていたようだな、できれば起き上がるまではその状態でいて欲しい。
「とにかくお互いがこれで手負いという事ね」
笑みを浮かべているがここまで来たら消耗戦だろう、どちらが上手く立ち回って決定打を入れるか、それに目的は決められていく。
「ハァ!!!」
「終わりね、なかなか楽しめたわ」
貫手を出すよりも速く踏み込み腹に攻撃をする、しかし腕に手を添えて軌道を逸らされる、なるほど最後は投げで決めるから先に貫手を出さなかったわけか。
「これは大ピンチだが懐でチャンスだろう……滅茶苦茶なギャンブルだが意地見せてやるぜ」
腕を逸らされて背中に回られる、それから投げられて首を吊り下げられるこの一瞬、俺は投げに身を委ねて勢いを味方につける、そして落下に任せて肘を……
「ガアアアッ!!!!」
強引に背中へと叩き込んだ、それは気絶させるには到底至らず皆口由紀は体勢を崩すだけだった、しかしこの大きなチャンスを今度こそ掴む、俺は着地を決め即座に踏み込み俺は腹を狙う。皆口由紀は振り向きざまに左胸に向かって腕を出す、これが最後の一撃になるだろう、俺は歯を食いしばって放っていた。
「『猛虎』!!」
「届きなさい!!」
お互いの全力を尽くして一撃が放たれたが結果はどうだ……、すると目の前に有ったのは皆口由紀の顔、そして口を開き始めた。
「『今回は』貴方の勝ちよ……」
毅然な態度でそう言いながらこちらの頬に手を置く、そして意識を手放した皆口由紀、最後に子ども扱いされたがどうやら攻撃の方は当たっていたようだ…。
痛みがはしり左胸に違和感を感じる、するとそこには血が滲んでいた、もう少し深くしていたならば倒す事もできただろうに……。
俺はその毅然とした態度と誇らしげな姿に頭を下げてこの場所から去っていったのだった。
次回も引き続き長枝のバトル回です。
何か指摘の点有りましたらお願いします。