おちんちんハンター花月   作:名も無き二次創作家

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京楽隊長や愛染隊長はラスボス級なので、まずはジャブから。


円乗寺辰房の霊圧が……消えた……!?

「義理の兄に打ち明けたら怒られました」

 

「あたりまえじゃない。あんたバカね」

 

あれから一日後、昼前の人通りの少ない道にて、花月(かげつ)は友人の松本乱菊と雑談に興じていた。

訳ありだった花月を暖かく迎え、女性死神協会の輪に加えてくれた松本。

だが、何よりも花月が心を開いた理由は下の話が出来るからである。

花月はいやらしい意味で男性の下半身に興味を向けている分けではないが、それでも若い女性死神の多くはそのような下世話な会話を嫌う傾向にある。

だが、この松本乱菊は下世話な話に対して抵抗がないらしい。

人の目がないところであれば、やれ誰々のちんこは小さそうだとか、やれ誰々のちんこは曲がってそうだとか。

探せばいるだろうが、現段階ではそんな話を気軽にできる存在は少ない。

 

「あんたもこれからは貴族の息女なんだから、その自覚を──」

 

「いえ、まあそれもそうなんですけどね? お義兄(にい)様にご迷惑をお掛けするわけにも参りませんし」

 

「ま、急に真面目になれたら苦労は無いわよね」

 

そう呟いてチラリと遠くに視線を移す松本。

その方向は瀞霊廷内の商店街だ。

 

「……今日も“休憩”ですか? 日番谷隊長も大変ですね」

 

「義妹にヤバイ性癖暴露された京楽隊長ほどじゃないでしょ」

 

「私のこれは性癖では無く実験の後遺症による知識欲の片寄った肥大化です!あ、ちょっと!」

 

はいはい、と適当に流して商店街に駆けていってしまった松本。

その後ろ姿に半ば呆れた目を向ける花月。

 

「あ、京楽三席。乱菊さんみなかったか?」

 

「九番隊の檜佐木副隊長……?」

 

 

 

◇◇

 

 

「すみません、奢っていただいてしまって」

 

「気にするな。京楽家のお前には余計なお世話だったかもしれないが、一応これでも副隊長だからな。年下の女子に奢るくらいさせてくれ」

 

瀞霊廷通信の取材で松本を探していた檜佐木。

仕事内容的に時間の融通が付きそうだった花月が、今日の仕事を夜に残業することに決めて檜佐木の松本捜索に助力した。

だが、商店街を探し回っても松本を見つけることが出来ないまま昼食の時間になってしまった。

よって、近くの大衆食堂に入店して今に至る。

 

「檜佐木副隊長って、良い身体されてますよね」

 

「そ、そうか……?」

 

6テーブルほどある店内の最奥にて、両者とも野菜炒め定食を口に運びながら唐突に檜佐木を褒める花月。

檜佐木も返事が一見疑問形なのだが、これは照れているだけだ。

顔にもありありと出ているので、その事は今まで彼とあまり交流の無かった花月にも容易に理解できた。

 

見た目はキリッとして筋肉もしっかりあって、かなり格好いい男性だ。

そう思っていた花月だが、そこに新たに「実は照れやすくて可愛い」という評価が加わった。

見た目だけでは分からない意外なギャップにほっこりした花月は、まだあまり交流の無かった檜佐木副隊長と急速に心の距離が縮まった予感を覚えた。

そして、これだけ仲良くなれたのだから“アレ”を聞いてしまってもかまわないのでは?という欲が湧いてきた。

一度湧くと、それは際限なく溢れ出す。

護廷は現世でいう軍隊みたいなものであり、隊長、副隊長、三席、四席、と階級制度がある。

三席の自分が目上である副隊長にこんなことを言うのは失礼かもしれいないと思いつつ、彼女の肥大化した知識欲を止められるものはいなかった。

 

 

 

「あの、檜佐木副隊長。……おちんちん見せてもらっていいですか?」

 

 

 

 

◇◇

 

 

花月としては普段となんら変わりない会話だったが、檜佐木からしたらなんの脈絡もないおかしな話を振られたわけだ。

そんな彼女たちは今、トイレの個室の中に居た。

大衆食堂のトイレの個室に若い男女が一緒に入っていた。

 

「な、なあ。流石にやばくないか?」

 

「今更怖じ気づいたのですか?ま、まさか……!大きさに自信が無いんでしょうか。檜佐木副隊長のナニの大きさが私から松本さんに伝わると困るから、見せられないのですね!?」

 

「違うッ!!」

 

売り言葉に買い言葉。

本来挑発してきた他隊の三席に「無礼だぞ」と突っぱねられる立場の檜佐木だが、若く顔の良い女性に興味を持たれて満更でも無い気持ちがあったがために、その機会を逃した。

もうこの流れでは見せるしか無くなった。

観念したように袴の紐をほどき、下着と共に降ろす。

羞恥心を捨てきれない彼の下着降ろしは非常に時間をかけたため、図らずも一種の焦らしプレイのような印象を花月に与えていた。

 

早く見たい。知りたい。

形は?大きさは?固さは?

早く、早く、早く、早く早く早く早く早く早く…………!

 

と、花月の脳内で知識欲が暴れ出した。

本人も知らず知らずのうちに脇を締めて両手を開いたファイティングポーズのような体勢のまま前のめりになっていく。

少女の鼻先と男の股ぐらが接触する寸前で、ついにひょこりと檜佐木のおちんちんが顔を出した。

 

こんにちは。

 

おちんちんがそう言ったように花月には感じられた。

宿主と同じくしっかりとしたおちんちんだということか。

いや、ただの彼女の幻覚なのだが。

 

おちんちんと花月の目の距離が近すぎたため、まず真っ先に彼女の脳内に駆け巡った情報は“おちんちんの臭い”である。

 

檜佐木のおちんちんからは男根特有のツンと鼻に付く男臭さがした。

だが、「むわっ♡」ともならなかったし「くっさ♡」ともならなかった。

普通に男の臭いがして、しかし強烈というほどでも無い。

これは恐らく、ちゃんとお風呂で綺麗に洗っているという事だろう。

檜佐木修平は仕事だけでなくおちんちんに関しても生真面目な性格だったことが明らかになった。

 

「おや、まだ勃ってませんね。やはり乱菊さんじゃないと興奮しませんか?」

 

少し身を引いた花月がおちんちんに焦点を合わせると、そこにはなんら力の籠もっていない平常時のそれであった。

若い男の中には綺麗な女の子に自分の下半身をさらけ出すという事実だけで興奮して勃つ者もいる。

失礼な話だが、花月は檜佐木を「格好いいけど何故かモテない人」と思っていたので女性耐性が少なく、すぐに勃つものだと思っていた。

本当に失礼である。

だが蓋を開けてみれば思いのほかしっかりとしていた。

いや、しっかりとしていたのかふにゃっとしていたのかは表現に困るが、少なくとも花月の中では節操の無い童貞敏感おちんちんから乱菊さんに一途な誠意あるおちんちんに分類分けし直された。

毛もキッチリとは言えないが最低限整えられている。

ちなみに彼女にとってその二つの分類に対してどちらが上とか下とかは無い。

あくまでも彼女は第三者として観測しているにすぎない。

タグ付けはしても評価する立場にはいないのだ。

 

改めて檜佐木のおちんちん(未勃起)の観察に入る花月。

大きさは平均よりややある。だが際立って大きいわけでも無し。

カリの位置はやや頂点に寄っているものの、気になるほどでは無い。

カリの高さは普通よりかなりある。

花月はまだ男の生おちんちんを直に見た経験が少ない。

だが、なんとなくそういう事は分かるものだ。

太さもかなりある。

もしもこれが勃起したらどうなるのか。

花月の喉がゴクリと鳴る。だが────

 

「な、な……っ、乱菊さんは関係ないだろ!もういいな。しまうぞ」

 

「あ、待って下さい!」

 

ぎゅっ!

 

「……ッ!?」

 

まだ、勃起状態を見ていない。

そんな焦りが花月に手を伸ばさせる。

少女の白魚のような手が、男性の竿を両手で握ってしまう。

その刺激に腰をビクつかせる檜佐木の反応が面白くて、おちんちんの感触を確かめながらにぎにぎする。

 

「……見せるだけって言ったろ」

 

見せてください。

……見せるだけだぞ?

今回檜佐木が花月におちんちんを見せることになった際に交わしたやり取りだ。

だが、既に彼女の頭は「檜佐木のおちんちんが勃起したらどうなるか」でいっぱいなのだ。

そんなちょっとしたやり取りなど既にトんでいるし、彼の声も聞こえていない。

両手のにぎにぎに加えて、未だ前のめりのため近づいていた鼻から出る息が彼のおちんちんを摩る。

また、個室に若い美少女と二人きりというシチュエーションも相まって、遂に檜佐木のおちんちんが起立した。

まず、太くて硬い。

そしてカリも高い。

それが檜佐木の勃起おちんちんを観測した花月が初めに思ったことだ。

もしも花月の細指がおちんちんの根元から先っぽまでを撫でれば、まるで室内の清掃が使命にも関わらず室内にほぼ必ずある段差に弱い某お掃除機械の如くそれに引っかかり、進めなくなることだろう。

どう考えても立派だ。

立派なイチモツだ。

どのパーツを見ても平均よりは上の筈。

 

()()()()()()、全体的に見るとどことなくピンとこない。

 

なんというか、どこか目に見えて劣っている部分があるわけじゃなく、それどころかいいところしか無いはずなのに、何故かこれじゃ無い感が拭えない。

そんな不思議な感覚が花月を襲っていた。

客観的に見ても一般的な“ソレ”と比べれば明らかに秀でているはずなのに、どことなく残念な雰囲気が滲み出ている。

 

「不思議な感覚ですね……」

 

「えっ、俺のってなんか変なのか!? ちょっと、え!?」

 

実は自分の“ソレ”に少しばかり自身のあった檜佐木。

確かに物理的には自信を持てるだけの物が付いてはいる。

だが、それを打ち消すような残念オーラがあるのも事実。

花月の発言により檜佐木の自信が揺らいだ。

 

「は! 記録せねば」

 

メモ帳「おちんちん備忘録」を持っている事を思い出し、咄嗟に使う花月。

間違いが無いように記入に集中しているため、少女の耳に彼の呼びかけは聞こえていない。

 

「なあ、おい! なんとか言えって! 別におかしくないよな? な?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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