仮面ライダーリバイス 悪魔と伝説の狂想曲 作:BREAKERZ
序章 悪魔と炎
これは、仮面ライダーリバイスこと、嵐山輝二と悪魔のバイスが、伝説の戦士プリキュアと出会う、ほんの数日前に起こった戦いの記録であるーーーー。
ー輝二sideー
「っ!」
ある公園にやって来た嵐山輝二の目の前に、背中にバズーカを備えた亀のデッドマン、『タートル・デッドマン』が暴れていた。
「くっ!」
「ヘイ、リベンジボーイ。これが、“第2フェーズに到達した者の力”だよ」
『うああああああああ!!!』
ジョージ・狩崎が、そう説明すると、タートル・デッドマンは背中のバズーカを乱射する。
「では、後は頼む!」
あまりの砲撃に狩崎は門川ヒトミ達〈フェニックス〉の隊員と共に退避した。
タートル・デッドマンの契約者は既に“一体化しており”、輝二に向かって言葉を発する。
『あなたは何故私の邪魔をするの!? 私はただーーーー“夫を殺した奴らに復讐したいだけなのに”!!』
タートル・デッドマンと一体化した契約者は女性だった。
結婚5年目の記念日に、夫が職場いじめによって、精神疲労で病を患い亡くなってしまった。彼女がそれを知ったのは、夫の葬儀に来て、涙を流してくれた会社の上司にお礼を言いに行った際、偶々夫の同僚が話しているのを聞いて、問い詰めたら教えてくれたのだ。
何と、涙を流してくれた上司が、事あるごとに夫を皆の前で怒鳴り散らし、嫌味や暴言による言葉の暴力の数々を言ったり、自分の仕事を全て夫に押し付け、仕事の失敗は全部夫に擦り付け、美味しい所は自分の成功として取り上げたりしていた。
他の同僚も同じ事をされていたが、夫の方に矛先が向いていて、助けたら自分も上司のターゲットにされるのではないかと、それ以上言ってくれなかった。彼女は他の同僚や先輩、後輩達に聞いてみたが、皆上司が怖くて言ってくれなかった。そしてーーーーその上司に問い詰めたら、
【証拠なんてないでしょう? そもそも、仕事でストレスが溜まるのは当然ですよぉ。自己管理を怠ったご主人に問題がありますし、それにご主人の体調不良を察してあげなかった奥さんが悪いんですよぉ】
と、悪びれる事なく言った。
女性は失意に沈んでいると、〈デッドマンズ〉の幹部と名乗る男性から、『タートルバイスタンプ』を貰い、それを使い夫を苦しめた上司を殺そうとした。
が、これはーーーー“上司を調査していた輝二”によって阻止され、上司は病院送りとなった。そして、夫を助けてくれなかった同僚の人達にも同じようにしてやろうとしたら、輝二と〈フェニックス〉が現れたのだ。
「・・・・アンタの気持ちは分かる。だが、そのクソ上司はしばらくは車椅子生活になったし、俺が調査で不正や不倫や女性社員にセクハラをしていた事を、アンタの旦那さんの同僚の人達が上層部に証言した事で、クソ上司は平社員に降格になり、離婚して家族と離ればなれになる事になった。会社では今までパワハラやセクハラをしてきた人達から冷遇されるだろう。これからの人生、いっそ一思いに殺されていれば良かったと思うような生き地獄が待っているんだ。もう十分復讐は果たされた。同僚の人達への復讐なんて、する必要はない」
『いいえ、まだよ! 奴らがさっさとその事を証言していれば、あの人は死なずにすんだのよ! 奴らに報いを受けさせてやるッ!!』
「ーーーーそれじゃ、止めさせてもらうぜ」
[リバイスドライバー!]
≪行くかい?≫
「燃えて来たぜ・・・・!」
[レックス!]
「はぁ・・・・」
レックスバイスタンプに息を吐くと、そのままドライバーにスタンプを押し込む。
[Come On!レ・レ・レ・レックス! Come On! レ・レ・レ・レックス!]
ーーーー亀なのに背中にバズーカをつけてるよ?
ーーーー強固な甲羅と強力な砲撃、攻守揃った相手だ。
ーーーー亀ってひっくり返せば勝てるかな?
ーーーーあれをひっくり返すのは骨が折れそうだがな。
輝二の身体からバイスが現れ、巨大なスタンプを手に持つ。
「変身!」
≪ちょいやっさ!≫
[バディアップ! オーイング! ショーニング! ローリング! ゴーイング! 仮面ライダー! リバイ! バイス! リバイス!]
輝二はそのままスタンプをベルトに挿入し、スタンプを横に傾けると、巨大なスタンプに押し潰されるように、スタンプの中に入り、輝二の姿が徐々に変わっていきーーーー仮面ライダーリバイスへと変わった。
「死ぬ気で、行くぜ!」
「レッツ、死ぬ気タイム!」
リバイとバイスが、タートル・デッドマンに向かった。
ー???sideー
そしてここは、輝二が戦っている場所から、遥か遠く離れたイタリアのカプリ島で、異形の怪物達の死骸が倒れていた。
「・・・・加古川飛竜。もう止めろ。過去に捕らわれ、未来と向き合おうとしないお前では、『ソウゴ』には勝てない・・・・!」
「黙れッ!! 貴様らも所詮『選ばれた人間』だっ! 俺の、俺達のような! 『選ばれなかった人間』の苦しみなど、分かる筈がないんだっ!!」
その島の中心で、仮面ライダーのような風貌の異形の怪人と、二人の青年が戦っていた。その一人は橙色の炎を額に燃やし、両手に装備した手甲にも橙色の炎を纏わせ、その瞳はまるで全てを見透かすような力強さがある二十代中盤の青年と、真紅の炎を額に角のように燃やし、両手の手甲にも炎を纏い、強い意志が宿った紋章のような瞳をした同じく二十代の青年だった。
「選ばれなかったからと言って、それでお前と言う人間の価値が決まる訳じゃない。過去に捕らわれず、残酷な現実を受け入れて、未来に進んでこそ、その人間の価値が決まる。『彼』は『最低最悪の魔王』から、『最高最善の魔王』になろうとしているんだ」
「過去に縛られたまま、人の道を踏み外し、大切な物を失った人間を僕達は知っている。加古川飛竜。このままでは君もソイツと同じようになる。そうなってしまったら終わりなんだ! だからこそ、復讐心を燻らせて暴れまわる君を止めるんだ!」
異形の怪人となった青年、加古川飛竜は子供の頃、『時の王』となる少年と同じように、『時の侵略者』による王の選別を受け、両親を失い天涯孤独となってしまった。
しかし加古川飛竜はその事を『王』となった少年のせいだと思い込み、怨みを抱き、何度もその少年に戦いを挑んだが、加古川飛竜は勝てず、何度も苦渋を舐めてきた。
そして今度も、今度こそ少年の命を狙うため、このカプリ島で軍団を作っている所を、目の前の青年二人と、その仲間達によって撃ち破られそうになっていた。
「黙れ! 黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!! 俺が『王』になるっ! 『王』になって、俺から全てを奪ったあの男を! 俺を常に見下ろしているあの『魔王』を!! 俺が殺してやるっ!!!!」
最早問答ができるようにならなくなった加古川飛竜がなる怪人ーーーー『アナザージオウオーマ』が暴れ狂う。
二人の青年が悲しそうにそれを見つめると、その二人に、黒いのローブと黒いマフラーを着け、表紙に腕時計と無数の歯車が描かれた奇妙な本、『逢魔降臨暦』と言う本を持っていた。
「彼はもう話し合いで止まる人間ではないようだ。さて、あなた達に『我が魔王』の力を渡そう」
そう言って、青年は時計のようなアイテムを起動させた。
[ジオウ! オーマ!]
そのアイテムが起動すると、そこから光の粒子が出てきて、二人の身体を包み込んだ。
「それで君達も『アナザーライダー』を倒せるようになった。行きたまえ、『天空の炎皇』と『大地の炎帝』! あなた達にも目指す未来があるならば!」
「そうだな。『向こう』では“過去の俺達”が戦ってくれている」
「約束したんだ。“パパになる”って、“結婚しよう”って、“家族になろう”って・・・・」
二人の言葉に、ローブの男の隣に立つ10歳くらいの男の子がニッ、笑みを浮かべる。
「分かってるなら、死ぬ気で行きやがれ」
男の子の言葉に頷いた二人は、『アナザージオウオーマ』に挑んだ。
「どうやら、私は、『我が魔王』にとって、強力な敵にのるかもしれない二人に塩を送ったのかな?」
「敵になるかどうかは、テメエの『魔王』次第だがな」
ーリバイスsideー
「行くぞバイス!」
「応よ!」
リバイはドライバーのスタンプを倒して、ボタンを押した。
[リミックス!]
まるで組体操の『サボテン』のように中腰になったバイスが土台になり、リバイの足を持って、リバイがバイスの太腿に足を乗せ、リバイはスタンプを倒した。
[バディアップ!]
リバイとバイスの胸元のマークが光り出し、二人の姿が変わった。
[必殺! 繰り出す! マックス! レックス!]
ーーーーギャァアアアアアアアア!!
リバイの展開した背中アーマーが上顎、両腕が下顎となり、足を担当するバイスのアーマーが変形し、マフラーと尻尾が合体して尻尾のようになった。
まるでTーレックスのような姿ーーーー〈リバイスレックス〉だ。
ギャァアアアアアアアア!!
「俺っち、輝二のお尻に顔を埋めてる! どうせなら噂の“『伝説の戦士』の可愛い娘ちゃん達”のお尻にーーーー」
「さっさと行くぞ、このスケベ悪魔!」
バイスがリバイスのお尻に顔を埋めた状態に文句を言うのを無視して、リバイスレックスはタートル・デッドマンが放つ砲撃の嵐の中を突っ走る。
『ぐぅぁあああああああああああああああっ!!!』
ギャァアアアアアアアア!!
砲撃を全て回避したリバイスレックスがタートル・デッドマンに噛みつくと、ガキンッ、ガキンッ、と噛み、上空に投げあげ、落下してきたタートル・デッドマンに、尻尾で地面に叩きつけた。
『ぐっはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』
「死ぬ気で決めるぜっ!」
リバイがドライバーを操作した。
[レックス! スタンピングフィニッシュ!]
「「はぁっ!」」
リバイスレックスが上空に飛び上がり、空中で一回転すると、両足を突き出して両足蹴りの体制となる。
「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! うぉらあ!!」」
『ぬぁああああああああああああっ!!!』
ーーーーレックススタンピングフィニッシュ。
チュドォォォォォォォォォォォンン!!
必殺技を受けたタートル・デッドマンが爆散した。
ー???sideー
「おぉおおおお!!」
「はぁああああ!!」
二人の青年はカプリ島から数千メートルの空中で、アナザージオウオーマに果敢に挑む。
「死ね! 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!! 俺の邪魔をするヤツは、皆死んでしまえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
アナザージオウオーマが、キックの体制となり、青年達に向かって突き進む。
「憎しみに縛られた者に、王になる資格はない・・・・!」
「過去に捕らわれた者に、未来を勝ち取る事はできない・・・・!」
「「悲しいだけだ! 加古川飛竜!!」」
青年達は橙色の炎と真紅の炎を大きく、美しく燃え上がらせると、拳の籠手が、ガントレットに変化し、炎を一転集中させて振りだす。
「「『ダブルビッグバンアクセル』!!」」
二人の炎の拳が、『偽りの時の王』の蹴撃とぶつかった。
「ぬぅうううううううううううううっっ!!!」
「「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!!」」
三者のぶつかり合いは拮抗したが、アナザージオウオーマの足が、身体が、少しずつ押し負けていった。
「ば、馬鹿な!? い、いやだ! 俺は、王に・・・・王になるんだ!!」
「「これで終わりだ! 加古川飛竜!!!」」
「わああああああああああああああああっ!!!」
ドガァアアアアアアアアアアアアアア!!!
カプリ島上空で、島よりも大きな爆発が起こった。
地面に落下したアナザージオウオーマは変身が解除され、一人の青年ーーーー加古川飛竜となり、気を失っていた。
その近くで、『アナザージオウオーマライドウォッチ』がバチっ、バチっ、と火花を飛び散らせると、跡形もなく、粒子状に分解された。
ーリバイスsideー
〈フェニックス〉隊員の門川ヒトミに連行されていく女性。
その途中で、輝二が連れてきていた亡き夫の同僚の人達が近づくと、女性に対して夫を助けてあげなかった事を、全員が頭を下げて、中には涙を流して深く謝罪した。
「この人達は、旦那さんの死に本当に責任を感じていて、俺に調査を依頼していたんだ。嘘泣きをしてその場かぎりの謝罪をするクソ上司と違って、この人達は心から謝罪している。本気の謝罪には、価値がありますよ」
輝二がそう言うと、女性は涙を流しながら同僚の人達を許し、輝二に対して「ありがとう・・・・」と呟いて、〈フェニックス〉に連行された。
「ご苦労だったねリベンジボーイ。『タートルバイスタンプ』の報酬は後日渡すよ」
「・・・・ふん」
輝二はそう答えると、夕焼けが世界を包む中一人、暗がりの世界へと去っていった。
≪もう少し愛想よくしたら?≫
「煩いぞバイス」
いや、一人ではなかった。
ー???sideー
「加古川飛竜は、“君達の組織”の監視下に置くと言う訳だね?」
「ああ。できる事なら彼には、真っ当な人生を歩んでほしいけどな」
「それで、『ウォズ』。テメェはこれからどうする?」
「待つだけさ。『我が魔王』が力と記憶を取り戻し、覇道を歩むのを、ね」
「もし彼が『最低最悪の魔王』となった時、僕達と戦う事になるよ・・・・」
『ウォズ』と呼ばれた人物は、手に持った本『逢魔降臨暦』を掲げる。
「この本によると、君達は『我が魔王』と10日間にも及ぶ激戦を繰り広げ追い詰めたが、最後の最後で『奥方の組織』が足を引っ張り、全滅してしまったと記されている。しかし、歴史は変わる。今の君達と、さらに新たに現れた『伝説の戦士達』が手を結べば、『我が魔王』の脅威になるだろう。・・・・しかし、そうならない事を祈りたいね」
そう言って、『ウォズ』はマフラーを翻すと、マフラーが大きくなって身体を包み、その場から消えた。
「・・・・未来は誰にも分からない、か」
その青年は仲間達に振り向いて口を開いた。
「さあ皆。行こう、なのは達のいるミッドチルダへ!」
10代目ボンゴレファミリーボス、いや、ネオボンゴレファミリー初代ボス・『沢田綱吉』が、そう言うと、“約一人欠けた”自分の守護者達、そして、盟友であるシモンファミリーボス・『古里炎真』とその守護者達が力強く頷き、太陽に照らされた晴天の大空を見上げた。
「“八年の約束”、果たしに行くよ・・・・」
だが、遠く離れた日本にいる少年ーーーー嵐山輝二と、この青年ーーーー沢田綱吉はまだ知らない。
新たな戦いが待っている事に・・・・。
はい。この作品のリリカルなのは達は、私BREAKERZの『かてきょーリリカルREBORN』のなのは達です。