仮面ライダーリバイス 悪魔と伝説の狂想曲   作:BREAKERZ

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仮面ライダーリバイスとプリキュアオールスターズ。そして魔法少女リリカルなのは(原作ではない)が登場。


本編
悪魔と踊る


『悪魔』ーーーーーーーー。

神話で。聖書で。伝説で。伝承で。或いは御伽話で。ありとあらゆる逸話に登場する、人を惑わせ、人を喰らい、人を滅ぼす邪悪な存在。

だが、それはあくまでも、架空の存在として認識され、人間はその存在を信じる物ではなかった。

しかし人類は、ただ知らなかっただけである。

 

 

 

 

 

ーーーー『悪魔』とは、人間の心から生まれる存在なのだと・・・・。

 

 

 

 

ー???sideー

 

「♪~♪~♪~♪~♪~♪」

 

「ご機嫌やなぁ、『はな』?」

 

最近できた新しいショッピングモールに向かう少女達。そんな中、マゼンタ色の長髪をした女の子が気分良く鼻唄を歌い、それを赤い短髪の青年が口を開く。

 

「だって! クライアス社との戦いは終わって、また『いちかちゃん』達と一緒に買い物ができるんだよっ!」

 

「うん! 私も凄く嬉しいよ!」

 

茶髪にツインテールをした女の子が、元気良く返事をした。

すると他の少女達も笑みを浮かべる。皆中学生から高校生、中には小学生の女の子もおり、1人1人が可愛らし少女や美しい少女ばかりであった。

 

 

 

ー???sideー

 

そんな少女達の一団から少し離れた位置に、栗色のサイドテールをした大学生くらいの年齢の可愛らしい女性と、金色の長髪をした同い年の美しい女性が歩いていた。

二人とも、服の上からでもプロポーションの良さが分かり、モデルか芸能人と言われても納得するような美貌だった。

 

「『フェイトちゃん』。あの建物かな?」

 

「うん。『アリサ』と『すずか』が教えてくれた新しくできたショッピングモールだね。あそこに『ヴィヴィオ』が喜びそうな絵本があれば良いけど・・・・」

 

「『旦那様達』も来てくれると良かったけどねぇ」

 

「仕方ないよ。今日は『ヴィヴィオ』の定期健診だから、保護者として『二人』は『ヴィヴィオ』と一緒にいないといけなかったからね・・・・」

 

「それにしてもだよ。『JS事件』が終わってまだ半月も経ってないのに、『二人』とも、“仲間の皆さんと一緒に地球に戻って”、そしてまた突然戻ってくるんだから、忙しないよね?」

 

「『リボーン』が言ってたけど、ちょっと『とある裏社会の科学者』が逃走したのと、最近派手に動いている『あの集団』も関わっているみたい・・・・」

 

「あぁ、『あの集団』だね・・・・」

 

二人の言う『あの集団』とは、“自分達が地球にいない間に”、表と裏の社会の領分を侵している『カルト集団』の事であった。

 

「でも、今の私達には、“他にやる事”があるしね・・・・」

 

「うん。今は、ね・・・・」

 

二人は自分の下腹部を優しくさすると、愛おしそうな笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

ー???sideー

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

1人の少年が、ショッピングモールにあるカフェで、3杯目となるブラックコーヒーを飲みながら外の景色にソッと視線を流し、行き交う人達に視線を向けた。

 

≪なあなあ! 退屈じゃねえ? 歩いている人間なんかを見て何が楽しいのよ?≫

 

「(五月蝿い)」

 

少年は“自分にしか見えないし聞こえない存在”に、鬱陶しそうに眉根を寄せる。

 

≪あぁ~ぁ、退屈だよなぁ! “この間の戦い”なんてメッチャクッチャ楽しかったよなぁ! 炎を出してる奴や第2フェーズまで行った奴とバドったりして!≫

 

「(あぁハイハイ)」

 

少年は『自分にだけ聞こえる声』を鬱陶しそうにしていると、ちょうど中学生くらいの女の子と高校生くらいの女の子の一団が目に映った。

 

≪うわぁおっ! 何だ何だ! スッッッッゴく美味しそうな可愛子ちゃん達が団体で歩いてやがるっ!! おおぉっ! アッチの大学生くらいのお姉様二人も! 肉付き良くてジューシーそうッ!!!≫

 

『声の主』は女の子の一団を見た後、その近くにいる大学生位の女性二人に目を向けて叫んだ。

 

「(お前、サツがいたらしょっぴかれる面になってるぞ・・・・っ)」

 

半眼になって呆れていると、人混みの中、探していた人物が、美少女軍団に正面から近づくのを見つける。

 

「(中肉中背の猫背。痩せこけた顔。垂れた目。唇近くに毛の付いたホクロ・・・・ヤツだな。行くぞ)」

 

≪あんん! 折角の美少女軍団と美女コンビをもっと眺めていたかったのにぃっ!!≫

 

少年は会計を済ませて、店を出ると、美少女軍団の後方に付き、男とすれ違うようになる。

と、そこで、男が『声の主』が美少女軍団と呼称した女の子達の、茶髪のツインテールの女の子とぶつかった。

 

「きゃっ! ご、ごめんなさい!」

 

「・・・・気を付けろ」

 

男は舌打ち混じりに少女達から離れようとする、その時、少女達なら中で年長者らしき紫色の長髪の猫のような雰囲気をした美しい少女と、赤い短髪の男性の服を着た麗人風の少女と、中学生位の淡い紫色の髪の少女が男の方に声をかけようとしたーーーー。

 

「・・・・・・・・・・・・ちっ」

 

が、その時、少年が小さく舌打ちし、男の方に勢いを付けて肩をぶつけた。

 

「いって! おい!」

 

「すみませぇんっっ!!!!!」

 

『っ!』

 

男が少年を怒鳴ろうとした瞬間、少年は周りの人達が何だ何だ、と自分達に視線を向けてきた。

 

「えっ、いや、あっ・・・・」

 

男の方は少年が大声を上げて周りの人達の視線に戸惑う。

が、少年は構わず、大声を上げ続けた。

 

「すみません! すみません! すみません! すみません! すみません! すいません! 本っっ当にすみませぇん!!! 急いでいたんですぅ! わざとじゃないんですぅ! 肩をぶつけてしまって申し訳ありませぇん! お怪我はありませんでしょうかぁ!! 本当に申し訳ありませぇん!! どうか許してくださぁいっ! ご勘弁してくださぁぁいぃっ!!!」

 

周りにも聞こえる程の大声で平謝りを続ける少年。

それを見て周囲の人達はーーーー。

 

「えっ? 肩ぶつかっただけであそこまで謝らせてるのかな?」

 

「うっわ・・・・今時いんだな、そんな古臭い事やっているやつ」

 

「日本には、そんな野蛮な事をする人もいるのね」

 

「・・・・珍しいから写真でも撮ろうかしら?」

 

「・・・・そうだね」

 

「・・・・『なのは』」

 

「ううん。もう少し待ってよ」

 

「何かあの人、可哀想なのです・・・・」

 

「あんなに謝っているんだから許してあげればいいのに・・・・」

 

「ああいうチンピラは弱い者苛めが大好きなんだよ」

 

周りの人達の冷たい視線と、ヒソヒソと話し声やスマホを構えるのを見て、男はバツが悪そうな顔を作ると、そそくさとその場を去ろうとした。

 

「ちっ! 気を付けろ!」

 

男は慌ててその場を去り、少年は頭を下げたままになるが、すぐに頭を上げて、息を吐く。

 

「(・・・・・・・・はぁ)」

 

≪きひひひ! ナイス演技!≫

 

「(五月蝿い)」

 

からかってくる『声の主』に内心悪態を突いていると、少女達から、茶髪のツインテールの女の子と、マゼンタ色の髪の女の子が近づいてきた。

 

「あの、大丈夫ですか?」

 

「(・・・・返しておくか) いえ、気にしないでください。あ、それと君」

 

「は、はい・・・・?」

 

マゼンタの女の子が心配そうに声をかけてきて、返事をすると、少年は茶髪の女の子に視線を向け、ウサギの柄をした可愛らしい財布を出した。

 

「これ、落としてましたよ」

 

「あっ! これ私のお財布!」

 

「中身も確認しておいてください」

 

女の子は財布を受け取り、中身は確認した。

 

「良かったぁ、全部入ってる・・・・」

 

「それは良かった。急いで来た甲斐がありましたよ」

 

女の子が笑みを浮かべると、他の女の子達も近づいてきた。

 

「もしかしてあなた、『いちか』のお財布を届ける為に急いでいたの?」

 

「それでさっきの男の人にぶつかっちゃったのか」

 

青い長髪の女の子と金髪のショートヘアーの女の子がそう言うと、『いちか』と呼ばれた女の子は頭を下げた。

 

「ご、ごめんなさい! 私のせいで!」

 

「いや、気にしなくて良いよ。ぶつかったのはこっちのせいだから・・・・」

 

「で、でも!」

 

「ぁぁ、ゴメンね。これから行くところがあるから、これで失礼させてもらうよ。今度は落とさないように気を付けてね・・・・」

 

少年はそう言うと、来た道を戻っていった。

 

「大丈夫なのかあの兄ちゃん?」

 

「ちょっと、心配ですね」

 

茶髪の女の子に近くにいたお転婆そうな雰囲気にロックファッションをした青い髪をポニーテールにした女の子と茶髪の三つ編みを二つ垂らした小柄な女の子が、去って行った少年を心配そうに見つめる。

 

「・・・・大丈夫でしょ。彼、以外に大胆な性格しているようだし」

 

「・・・・そうだね」

 

「はい」

 

少年の去っていった方を見据えながら、三人の少女が心配ないと言った。

 

「何事もなくて良かったね、『フェイトちゃん』」

 

「そうだね『なのは』」

 

離れた位置で見ていた大学生位の女性達も、ホッとしたようにショッピングモールへと歩を進めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「けっ、妙なガキだったぜ。・・・・さてと、『戦利品』は・・・・ん? んん??」

 

ショッピングモールの、誰もいない階段の踊り場で、先ほどの男は懐に手を入れると、何も入っていない事に気づき、服のあちこちに手を這わせた。が、『戦利品』、『財布』が何処にもなかった。

 

「何だ? 何処にやった?」

 

「スリ取った財布だったら、持ち主に返しておいたぞ」

 

「っ!!」

 

男は突然後ろから声をかけられ、肩をビクッと震わせ、後ろを振り向くと、自分にぶつかり、大声で謝っていた少年がいた。

 

「お、お前さっきのガキ、か・・・・?」

 

先ほどの気が弱く、卑屈そうな態度が全くなく、堂々と自分を真っ直ぐ鋭く見据える少年に、男は同一人物なのかと疑ってしまった。

 

「〈番田 寿明<バンダ トシアキ>〉」

 

「っ!」

 

自分の本名を呼ばれ、番田は身体を震わせる。

 

「スリといった窃盗。詐欺。麻薬の転売の常習犯。チマチマとした犯罪をコツコツと重ねて、警察のブラックリストにも乗った犯罪者。そして、情報屋としての顔も持っている・・・・」

 

「お、お前、何なんだ・・・・?」

 

番田は頬に汗を垂らしながら答えると、少年は懐から、『“スタンプのようなアイテム”を持っている番田の写真』を見せた。

 

「っ! そ、それは・・・・! まさかお前、〈フェニックス〉かっ!?」

 

「違う、〈フェニックス〉じゃない。アンタに聞きたい事がある。・・・・このスタンプを、誰から貰った?」

 

そう言い出した少年は、明らかに堅気の人間ではない物騒な光を瞳に宿した。

番田はこれでも一応は裏社会の人間である。チョロい人間とヤバい人間の区別ができる。そして目の前の少年は、後者の人間だ。

 

「くそっ!!」

 

[バッタ!]

 

番田は懐から、『バッタの刻印がされたスタンプ』を取り出すと、その上を押し、音声が鳴り響くと、そのスタンプを自分に押し込んだ。

 

「ぐぉおおおおおおおおおおっ!!」

 

すると、番田の身体から、人間くらいの大きさはある契約書のような紙が現れ、その紙が独りでにクシャクシャに丸まると、飛蝗の姿をした怪人が現れた。

 

≪げっ! 〈悪魔〉を出しやがった!!≫

 

「っ! おっと!」

 

飛蝗の怪人に驚いていると、背後から別の怪人に襲われそうになるが、回避する。

 

『ギフ! ギフ!』

 

上半分を失った頭蓋骨の頭に、骨のような物が上半身に纏わりついた黒ずくめのゾンビのような姿をした怪人が何体も現れた。

 

「〈ギフジュニア〉か・・・・」

 

≪やっぱコイツ、〈デッドマンズ〉とツルんでるんだぜ!≫

 

「へへへ、テメエら! やっちまえや!!」

 

「情報屋なのに、情報不足だなーーーー」

 

番田は勝利を確信したのか、口元を歪ませて〈悪魔〉と〈ギフジュニア〉をけしかけるが、少年は冷静に、『ドライバー』を取り出した。

 

[リバイスドライバー!]

 

腰に当てたドライバーはベルトが伸び、少年の腰に付いた。次に番田が使ったスタンプと同じようなアイテムーーーー違うのは、スタンプの色と刻まれているのは、ティラノサウルス・レックスだと言うことだった。

 

≪イェイ! 出番だぜぇっ!!≫

 

「燃えてこねぇなぁ・・・・!」

 

[レックス!]

 

「はぁ・・・・」

 

その音声と共に、少年は、スタンプに息を吐くと、そのままドライバーにスタンプを押し込む。

 

[Come On!レ・レ・レ・レックス! Come On! レ・レ・レ・レックス!]

 

≪さあ! いっちょド派手にやってやるぜぇッ! 『輝二』ッッ!!≫

 

同時に鳴り響く音、『声の主』は少年、『嵐山 輝二<アラシヤマ コウジ>』の背中に、スマホのラインのような映像が現れる。

 

ーーーー派手にやってやるぜ!

 

ーーーー面倒クセェ・・・・。

 

ーーーー何だよ輝二? もっとテンション上げてこうぜ! テンション!!

 

ーーーーお前のテンションに付き合わせるなよ・・・・。

 

ーーーーんもう! ノリが悪いんだから!!

 

輝二の身体から『声の主』、〈悪魔〉が現れ、その手には巨大なスタンプを手に持っていた。

 

「変身!」

 

≪よっこいしょっ!≫

 

[バディアップ! オーイング! ショーニング! ローリング! ゴーイング! 仮面ライダー! リバイ! バイス! リバイス!]

 

輝二はそのままスタンプをベルトに挿入し、スタンプを横に傾ける。

その瞬間、輝二の身体は巨大なスタンプに押し潰されるように、スタンプの中に入った。

スタンプの中はまるで培養液のような液体に満たされ、輝二の姿が徐々に変わっていく。

歯を剥き出しにして威嚇しているようなギザ歯状のクラッシャー。ピンクと水色の体色に、つり上がった赤い瞳が特徴的な姿へと変わっていく。

そして、それに合わせるように、〈悪魔〉もティラノサウルス・レックスを思わせる被り物を付けて現れる。

 

「見てるか? おれっちは『バイス』。そしてこっちは『リバイ』。二人合わせてぇ~・・・・『仮面ライダーリバイス』だぜぇッ!!」

 

「誰に言ってんだよ?」

 

「リバイス・・・・? まさか、〈フェニックス〉が開発した、『対デッドマンズ』の装備かっ!? 壊滅寸前の組織が悪あがきをしてくれるっ! 〈ギフジュニア〉! コイツらを潰せっ!!」

 

『ギフ! ギフ!!』

 

〈ギフジュニア〉と呼ばれた怪人達が、リバイとバイスに襲いかかる。

 

「ふんっ!」

 

「イヤッハァッ!!」

 

リバイが格闘戦でギフジュニアを倒し、バイスがトリッキーな動きでギフジュニアを倒していった。

 

「おい! ずらかるぞ!!」

 

番田は自分の中から現れた〈悪魔〉にそう言うと、〈悪魔〉は番田を抱えて、跳び跳ねるようにその場から逃げた。

 

「おいおい! アイツこのままモールの方に出ちゃうぜ!?」

 

「チッ、面倒だな・・・・!」

 

バイスとリバイは〈ギフジュニア〉の掃討を急いだ。

 

 

 

ー???sideー

 

「怪物だぁっ!!」

 

「〈デッドマンズ〉よっ!!」

 

『っ!!』

 

上の階でショッピングをしていた少女達がモールの吹き抜けから一階を見下ろして見ると、一階に、最近世間を騒がせているカルト集団〈デッドマンズ〉の怪人が現れた。

 

「〈デッドマンズ〉です!」

 

「マジかよっ!?」

 

「あらまあ・・・・」

 

「遂にこんな所にまで・・・・」

 

「『いちか』!」

 

「うん! 『はな』ちゃん!」

 

「うん! 皆!」

 

「ええ!」

 

「わかった!」

 

「非道は許さないのです!」

 

「〈デッドマンズ〉の怪物の戦闘力は未知数です。気を付けましょう」

 

少女達はそれぞれ6人と5人に別れ、人目の無い場所に移動すると、それぞれがアイテムを取り出した。

 

「「「「「「キュアアラモード! デコレーション!」」」」」」

 

「ショートケーキ! 元気と笑顔を! レッツ・ラ・まぜまぜ! キュアホイップ、できあがり!」

 

「プリン! 知性と勇気を! レッツ・ラ・まぜまぜ! キュアカスタード、できあがり!」

 

「アイス! 自由と情熱を! レッツ・ラ・まぜまぜ! キュアジェラート、できあがり!」

 

「マカロン! 美しさとトキメキを! レッツ・ラ・まぜまぜ! キュアマカロン、できあがり!」

 

「チョコレート! 強さと愛を! レッツ・ラ・まぜまぜ! キュアショコラ、できあがり!」

 

「パルフェ! 夢と希望を! レッツ・ラ・まぜまぜ! キュアパルフェ、できあがり!」

 

『宇佐美いちか』。『有栖川ひまり』。『立神あおい』。『琴爪ゆかり』。『剣城あきら』。『キラ星シエル』の6人は、それぞれピンクと黄色と青と紫と赤とカラフルな衣装を纏い、動物の耳と尻尾や羽を頭に着け、髪型の髪の色もそれぞれの色に変わっていた。

 

「「「「「ミライクリスタル! ハート、キラっと!」」」」」

 

「輝くミライを抱きしめて!! みんなを応援! 元気のプリキュア! キュアエール!」

 

「みんなを癒す! 知恵のプリキュア! キュアアンジュ!」

 

「みんな輝け! 力のプリキュア! キュアエトワール!」

 

「「みんな大好き! 愛のプリキュア!」」

 

「キュアマシュリ!」

 

「キュアアムール!」

 

『野々はな』。『薬獅子さあや』。『輝木ほまれ』。『愛崎えみる』。『ルールー・アムール』の5人も、ピンクと青と黄色と赤と紫のフリフリとしたチアリーダーのような衣装を纏い、髪型と色もそれぞれの色に変わった。

 

彼女達こそ、人々の愛と希望の戦士達、伝説の戦士〈プリキュア〉であった。

プリキュア達は、〈デッドマンズ〉の怪人がいる一階に飛び降りた。

 

「「「「「HUGっと! プリキュア!」」」」」

 

「「「「「「キラキラ☆プリキュアアラモード!」」」」」」

 

名乗りをあげると、自分達の隣に、白い衣装と黒い衣装を纏った歳上の女性達が現れた。

 

「えっ?」

 

「どちら様?」

 

 

 

 

 

ー???sideー

 

別の階にある本屋で、絵本を買っていた大学生くらいの女性達も、一階を見下ろすと、カルト集団〈デッドマンズ〉がいた。

 

「『フェイトちゃん』! もしかしてあれが・・・・!」

 

「『ツナ』と『エンマ』が言っていた。〈デッドマンズ〉!?」

 

「行こう!」

 

「うん!」

 

「レイジングハート!」

 

「バルディッシュ!」

 

「「セットアップ!!」」

 

栗色髪の女性、『沢田なのは(旧姓高町)』は、白いスーツのような衣装を纏い、桃色の水晶がついた杖を持った。

金髪の女性、『フェイト・T・古里(旧姓ハラオウン)』は、黒い衣装を纏い、金色の水晶をついた杖を持った。

二人は足元に桃色の羽と金色の羽を展開させると、〈デッドマンズ〉のいる一階に降り立つ。

彼女達は、次元世界の秩序を守る『時空管理局』の魔導師である。

と、色とりどりの衣装を纏った年下の女の子達が現れた。

 

「「「「「HUGっと! プリキュア!」」」」」

 

「「「「「「キラキラ☆プリキュアアラモード!」」」」」」

 

「えっ?」

 

「どちら様?」

 

「えっ? お姉さん達、誰ですか?」

 

「めちょっく! 凄い綺麗なお姉さん達!」

 

「スタイルも凄く良い・・・・」

 

「マカロンより美人かも・・・・」

 

「(ジロッ)ジェラート、何か言った?」

 

「(ギクッ)いえ別に・・・・」

 

「あの白い服のお姉さん、アムールと声が似てるです」

 

「そうですか?」

 

「あの紫の女の子。『なのは』と声が似てる」

 

「そうなの? ・・・・あっ、『フェイトちゃん』。もしかしてこの子達が?」

 

「あっ、『アリサ』と『すずか』の言っていた、〈伝説の戦士プリキュア〉?」

 

 

 

 

 

 

ー輝二sideー

 

「おらっ!!」

 

「イェアっ!!」

 

プリキュアと魔導師が変身をしている頃、リバイとバイスは、ギフジュニアを倒し終えた。

バイスが壁やら床やら天井やらを破壊しながら戦い、さらに階段の手すりにギフジュニアを横たわらせ、サーフボードのようにしていた。

 

「やっほぉ! まだまだ暴れ足りねえ! 輝二! おれっちアイツ追っかけるなぁ!」

 

「なに? オイコラバイス!!」

 

走り出したバイスを追おうとするリバイだが、二体ほどのギフジュニアが遮った。

 

「くそっ! 邪魔すんなっ!!」

 

リバイは悪態つきながら、ギフジュニアと戦う。

 

「おぉぉ・・・・はぁっ!」

 

『『ギブゥッ!!』』

 

すぐにギフジュニアを撃破し、バイスを追うリバイ。その最中、頭に今朝ニュースでやっていた占いコーナーの情報が浮かんだ。

 

《貴方の運勢は、『大凶』! 年下で異性の女の子達に近づくと、これからの貴方の人生に苦労の連続が待ち受けているかも知れません! ですが、その女の子達が、貴方の救いにもなります。天使と悪魔は表裏一体です!》

 

「(・・・・何か、嫌な予感がする)」

 

言い様の無い悪い予感を感じたリバイは、足を進める速さを上げた。

 

 

 

 

 

 

プリキュア達と魔導師の2人がお互いを見ていると、飛蝗の悪魔、〈バッタ・デッドマン〉が、足に力を込め、床を踏み砕きながら、プリキュア達に向かって跳躍した。

 

『っ!』

 

咄嗟の事で反応が遅れた一同が防御しようとするとーーーー。

 

「イエェェェェェェェイッ!!!」

 

『えっ?』

 

が、その時、後方から現れた被り物の人物が、バッタ・デッドマンにドロップキックをおみまいして、弾き飛ばした。自分もデッドマンの勢いに押され、ちょうどデッドマンとプリキュア達と魔導師の間に落ちた。

 

「あいたぁっ!! んもう尾てい骨を打っちゃった!」

 

「・・・・何あれ?」

 

エールが被り物の人物を指差すと、

 

「バイスーーーーっ!!」

 

また後方から飛び出してきたギザギザ歯につり上がった赤い目をした仮面の人物が、被り物の人物を横に倒して、尻尾を掴んで締め上げる。

「イデデデデデデ!」

 

「勝手な行動、してんじゃねぇっ!!」

 

「あうんっ!! 酷い! この鬼! 悪魔!!って悪魔は俺っちか、こりゃうっかりアイデデデデデデデデ!」

 

ギャアギャアと騒ぐ二人に、バッタ・デッドマンも、プリキュア達も魔導師達もポカンとなる。まぁマカロンは面白そうに笑っていたが。

二人は騒ぐのをやめると、被り物の人物が起き上がる。

 

「あいててて・・・・。では、改めまして。・・・・Yo! こっちはリバイっす! おれっちはバイス! 二人揃って、仮面ライダーリバイス!! オーケー、チェケラ!!」

 

「死ぬ気で、行くか!!」

 

リバイとバイスは横並びになると、腕を合わせ、ハイタッチすると、最後にリバイが拳を出し、バイスが受け止めた。

 

 

 

光輝く伝説の戦士と、悪魔と組む仮面の戦士が、今交わりを始める。

そしてここに、次元の魔導師達と、『覚悟の炎を持つ者達』も、集まっていくーーーー。

 

 

『仮面ライダーリバイス 伝説と悪魔の狂想曲』ーーーー。




オリ主の事は次回紹介します。

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