仮面ライダーリバイス 悪魔と伝説の狂想曲 作:BREAKERZ
ーリバイスsideー
「・・・・・・・・」
『・・・・おい、何聞き耳立ててんだ?』
ウルフ・デッドマンと戦いながら、リバイはスパイダー・デッドマンとキュアソードの会話に聞き耳を立てていた。
ーソードsideー
『マリー・アンジュ王女』。
トランプ王国のお姫様であり、護衛として一緒にいた真琴こと、キュアソードともまるで姉妹のように仲が良く、ソードの憧れの女性だった。
しかし、トランプ王国がジコチュー軍により侵略され、ジコチュー軍の頭目『キングジコチュー』をアンジュ王女が封印したが、幹部の『ベール』と戦い、行方不明となり、その心は二つに別れ、一つはキュアエースこと円亜久里に、一つは『レジーナ』へと転生し、その身はアイちゃんへと転生していた。キュアソードにとって掛がえのない大切な人であった。
スパイダー・デッドマンは、キュアソードに向けて言葉を続ける。
『君の歌には、その『お姫様』にーーーー自分の歌が届いて欲しい。自分の歌を聴いて欲しい。自分の歌に、応えて欲しいーーーーと。華やかな歌の裏に、ガムシャラなまでに必死な気持ちが隠された、強い想いが込められていた歌だった』
「・・・・・・・・」
ソードはスパイダー・デッドマンの言葉に愕然となりながらも聞いていた。
『そんな君の歌が僕は好きだった。魅力された。ドキドキとトキメイた。・・・・だが、何時しか君の歌には、それが無くなってしまった。もう一度だけで良い、大切な人に届いて欲しいと言う、ひたむきな、健気な想いに満ちた歌をーーーー聞かせてくれっ!!』
スパイダー・デッドマンが下半身の蜘蛛から網のような糸を吐き出すと、それはソードへと向かっていく。
「・・・・・・・・」
「ソードっ!」
ソードはその場から動けず、立ち尽くしてしまう。ハート達が助けに行こうとしたが、ギフジュニアが邪魔をする。
「っ、危ない!」
「エリオくん!」
と、その時、近くにいたエリオが駆け出し、ソードの腰に抱きつきながら、その網の糸から庇った。
「ぁ!」
「大丈夫ですか!?」
「え、ええ・・・・」
エリオに礼を言って立ち上がるソードだが、スパイダー・デッドマンを見ると、戦う気持ちが失せたように、立ち尽くしていた。
「・・・・っ!」
『まこぴー・・・・また歌ってくれ、ただ一人のお姫様の為に捧げる、あの美しくも必死な、君の歌をっ!!』
「ソードさんっ!」
戦う気になれないソードを守るようにエリオが立つ、スパイダー・デッドマンが二人に向けて下半身の蜘蛛から糸の塊を吐き出し、それが二人に迫ったその時ーーーー。
ーリバイスsideー
「ちぃっ!! バイス!」
「えっ? ありゃ!?」
『うぉっ!?』
エリオがソードに突っ込むと同時に、リバイがバイスにガンデフォンを投げ渡し、オーインバスター50を振り回してウルフ・デッドマンを振り払うと、
[スタンプバイ!]
オーインバスター50の銃口部の『オーインスタンプ』を取り外し、バスターのスタンプ台『オーインジェクター』に押し込むと、リバイスのマークが浮かんだ。
[オーイングストライク!]
オーインスタンプを銃口に戻し構えると、銃口にリバイスのマークが浮かび、エネルギーが充填され、引き金を引くと大きなエネルギー弾が放たれ、糸の塊を破壊する。
「っ!」
「あっ!」
『なにっ!?』
スパイダー・デッドマンがさらに糸の塊を吐き出すが、リバイがソードとエリオの前に立ち、斧に持ったオーインバスター50に再びオーインスタンプを押した。
[スタンプバイ!]
斧の刃にエネルギーを纏わせーーーー。
[オーイングストライク!]
「ツルァッ!!」
糸の塊を次々と粉砕していった。
「あ、あなた・・・・」
「・・・・おい。キュアソード」
「っ」
「いつまで呆けてるつもりだ?」
「・・・・わ、私は」
ストリートで歌を歌っていた時から、自分の歌の本心に気づいてくれていたファンが、あんな風になってしまった。
それも、自分のせいで。その自責の念が、ソードから戦う気持ちを弱らせてしまっていたのだ。
「俺は君の護衛だ。依頼人の要望にはできる限り応えるつもりだけど」
「えっ?」
「アンタはどうしたい? アンタを思って暴走しちまったあのファンに、お前はどうしたいんだ?」
「・・・・手伝って、くれるの?」
「言っただろう。依頼人の要望にはできる限り応えるってさ」
ソードはリバイに向かってこう言う。
「手伝ってリバイ! あの人を、私のファンを助ける為に!」
「その依頼、引き受けた。それじゃ・・・・死ぬ気で行くぜ!」
「ぁ!」
『っ!』
リバイがゆっくり上げた拳を握る背中を見て、ソードと近くにいたハート達ドキドキチームが笑みを浮かべる。
そしてエリオは見た、尊敬し、目標にし、立場は違うが、いつかソコに追い付いて見せると、隣に立って見せると誓ったーーーー炎を携える兄貴分達の背中に、リバイの背中に、重なって見えていたのだ。
そして、それはーーーーキャロ達FW陣の仲間達や、なのは達隊長陣も同じだった。
「さて、一丁派手にやるかな」
『邪魔をするな! 僕とまこぴーとの一時をっ!!』
スパイダー・デッドマンは辺りに糸の塊を乱発して放つ。
『うわっ!』
『きゃっ!』
『っ!』
プリキュア達はその場を跳んだりして回避するが、身動きが取れないはやてとシグナム、ヴィータとザフィーラを守るため、魔力弾やデバイスで糸の塊を破壊するなのは達。
だがーーーー。
「な、何これ!?」
「い、糸が絡まって・・・・!」
魔力弾を受けて弾け飛んだ糸がデバイスや衣服に絡み付いていき、なのは達の動きを拘束してしまった。
『ははははははっ! まだまだぁ!』
と、ソコでスパイダー・デッドマンが両腕を振り回すと、
「っ! まさか! く」
「えっ? きゃぁぁぁぁぁ!!」
「ああああああ!」
「何なのよーっ!?」
突如、リバイが自分の周りをオーインバスター50で振り回すと同時に、バイスとプリキュア達や魔導師達の身体が、何かに引っ張られるように宙を浮き、地面や壁に叩きつけられたり、お互いに身体がぶつかってしまっていた。リバイは振り回されるソードを抱き抱えて庇った。
「ちょっ、一体なにっ!?」
「身体が、何かに引っ張られたような・・・・!」
「っ、この糸だわ!」
マジカルとミラクルが驚くと、ダイヤモンドが自分の腕に絡み付いた糸を見て、そう言うと、他のプリキュア達や魔導師達も自分の身体を見てみると、確かに、一人はお腹、一人は腕、一人は足、一人は肩、一人は太腿と、自分達一人一人の身体の一部に糸が巻き付いていた。しかも、はやて達を拘束している粘着性の糸ではなく、細く柔らかくしなやかな硬質の糸だった。
「俺っちの尻尾っ!」
バイスは尻尾にも。
「っ! この糸で私の身体を引っ張っていたの!?」
「この戦い方・・・・!」
フェリーチェが驚いた声をあげると、ヴィータはこの戦い方に見覚えがあった。かつて『JS事件』で戦った敵の戦い方に。
と、そこでキュアピースの前にスパイダー・デッドマンが現れ、下半身の蜘蛛が牙とカチカチ鳴らした。
「あわわわわ! プ、『プリキュア ピースサンダー!』」
「っ! 不味い!」
「えっ?」
脅えたピースが必殺技を放とうとした時、リバイの直感が危険を察知して、ソードの肩に巻き付いた糸をすぐに切ると、ソードを抱えて高く飛んだ。その時ーーーー。
『ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!』
『きゃあああああああああああああああああああああああああああああっ!!』
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
スパイダー・デッドマンだけでなく、プリキュア達と魔導師達、さらにバイスが、糸を使って伝導してきた雷撃に悲鳴をあげた。
「ピ、ピース・・・・! で、電撃が、私、達にも・・・・!」
「ご、ごめんなさーーーーい!!」
「フ、フェイトちゃん、雷には、強いんじゃ・・・・?」
「こ、この電撃、普通の、雷じゃ、ないみたい・・・・」
ハッピー達も雷撃を浴びてしまって、痺れながらピースに言うと、ピースは涙混じりに頭を下げまくった。
雷の魔力変換資質を備えているフェイトやエリオですら、プリキュアの雷撃は普通の雷ではないので、ダメージを受けて痺れてしまっていた。
「スゴいな。誤爆とはいえ、ここまでの被害を出すとは・・・・」
「ちょっと! 俺っちもダメージ受けてるんですけど!?」
少し焦げたバイスだが、それほどダメージを受けていないようで、ガバッと起き上がる。リバイが尻尾に巻き付いていた糸を切ってやる。
「「「き、キュアップ・ラパパ、身体の痺れ、抜けて!」」」
魔法使いチームが杖を構えて呪文を唱えると、スパイダー・デッドマンを除く全員の痺れが少し抜けた。
「それにしても、ちょっと面倒だな。糸の方も厄介だが・・・・」
リバイの視線の先には、アギレラとウルフ・デッドマンとダイオウイカ・デッドマン、〈デッドマンズ〉の頭目と幹部を見据えた。
「アイツらが邪魔だな・・・・」
「「リバイさん!」」
「キュアホイップ。キュアエール」
リバイが視線を向けると、ホイップとエールが話しかけてきた。
「もう一度、聞きたいんだけど」
「私達と一緒に、戦ってくれますか?」
「(ここは共闘した方が楽そうだな)・・・・アンタらに頼みがある」
「「っ、はい!」」
リバイが頼みを言い、ホイップとエールは協力してくれる事を嬉しそうに笑みを浮かべて答えた。
「それじゃちょっと手伝ってもらうぜ。そっちの先輩プリキュア達もな」
リバイが顔を向けたのは、ソードと合流したハート達と、ミラクル達だった。
ーアギレラsideー
ピースの雷撃が発動すると、糸が絡まっていなかった為、雷撃のダメージは受けなかったアギレラ達。
そしてアギレラは、あまりダメージを受けていないスパイダー・デッドマンを興味深そうに見つめていた。
「スゴいわね彼。『第2フェーズ』で大型になっただけでなく、ここまでの力を宿すなんて」
『ええ。順調に行けば、さらに進化するでしょう』
「うふふ、ギフ様が喜んでくれるわ」
『アギレラ様、スマイルですね!』
『では、彼をこのまま連れ出して「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」」っ!!』
ダイオウイカ・デッドマンの言葉を遮るように、ホイップとエールが拳を叩きつけようとしたが、触手を伸ばしてそれを防ぐ。
『ほぉ、プリキュアですか』
『邪魔するのかよ?』
ウルフ・デッドマンが銃口をホイップとエールに向け、引き金を引くと、
「「たぁっ!」」
『っ!』
アンジュとショコラがバリアとチョコレートの剣で弾丸を防いだ。
そして、すぐに、他のアラモードチームとHUGっとチームがダイオウイカ・デッドマンとウルフ・デッドマンの相手をする。
「んで、あのリバイって奴、本当に大丈夫なのかよ?」
「大丈夫だよ! だってあの人、【死ぬ気で助ける】って言ってたもん!」
ジェラートが怪訝そうにリバイを見るが、ホイップは大丈夫だと言った。
ーリバイスsideー
「さて、幹部連中はあのプリキュア達に相手をしてもらって。キュアソード」
「っ」
「アンタのファン。必ず助ける!」
リバイはドライバーの『レックスバイスタンプ』を倒して、ボタンを押した。
[リミックス!]
「やるぞバイス!」
「あ~いよ!」
腕タッチをした蹟、組体操の『サボテン』のように中腰になったバイスが土台になり、リバイの足を持って、リバイがバイスの太腿に足を乗せると、リバイはスタンプを倒した。
[バディアップ!]
リバイとバイスの胸元のマークが光り出し、宙に浮かび上がり重なると、二人の姿が変わった。
[必殺! 繰り出す! マックス! レックス!]
ーーーーギャァアアアアアアアア!!
リバイの背中アーマーが展開し上顎に、両腕が下顎となり、足を担当するバイスのアーマーが変形し、マフラーと尻尾が合体して尻尾のようになった。
Tーレックスの姿となるリミックスーーーー〈リバイスレックス〉だ。
ギャァアアアアアアアア!!
リバイの展開した背中アーマーが上顎、両腕が下顎となり、足を担当するバイスのアーマーが変形し、マフラーと尻尾が合体して尻尾のようになった。
Tーレックスの姿となったーーーー〈リバイスレックス〉だ。
「イエイッ! 速攻で決めちゃうよ!」
『ええええええええええっっ!!』
『リミックス』を知らないプリキュア達と魔導師達が驚きの声をあげた。
「勝った!」
「ええ!」
ブラックとホワイトが、リバイスレックスを見て、そう呟いた。
ギャァアアアアアアアアア!!
リバイスレックスが雄叫びを上げてスパイダー・デッドマンに迫る。
『かっ!』
が、飛び上がったスパイダー・デッドマンは顔の口から硬質の糸を吐き出し、建物の外壁に突き刺すと、そのまま振り子のように回り、さらに糸を吐き出して建物の外壁に突き刺し、三次元的な動きでリバイスレックスを翻弄する。
『はははははは! この糸があれば僕は無敵だっ!!』
「・・・・どうかなーーーープリキュア!!」
「貴方に届け! 『マイスイートハート』!」
「『閃け! ホーリーソード』!!」
「彩れ、『ラブキッスルージュ』! ときめきなさい、『エースショット』! ばきゅーん!!」
ハートが胸のハートから光線を発射し、ソードが手刀から光の剣を無数に放ち、エースが専用武器『ラブキッスルージュ』からハートの光線を撃ち、スパイダー・デッドマンの周りの糸を撃ち破っていく。
『何っ!?』
「「「はぁっ!!」」」
『グハァッアアアアアアアアアアアアッ!!』
驚くスパイダー・デッドマンの上方、ミラクルとマジカルとフェリーチェが箒に乗って上がっており、スパイダー・デッドマンの頭上と蜘蛛の下半身に急降下キックをお見舞いし、アスファルトに叩きつけた。
ギャァアアアアアアアアア!!
『おのれぇっ!!』
リバイスレックスが雄叫びを上げて迫るが、スパイダー・デッドマンは硬質の糸を吐いて攻撃する。
「させません! カッチカチの『ロゼッタウォール』!」
キュアロゼッタがリバイスレックスに迫る糸を、両手に緑色の四葉クローバー型の障壁で弾き飛ばす。
「そのお口、閉じさせるわ! 煌めきなさい! 『トゥインクルダイヤモンド』!」
『ガァアアアア!』
キュアダイヤモンドが指先から無数の氷の結晶を放ち、スパイダー・デッドマンの身体を氷で固め、動きを止める。
「うわぉっ! ダイヤモンドちゃん! ロゼッタちゃん! ナイスサポート!! 渋いねぇっ!!」
「ありがとうございます」
「渋いって・・・・」
バイスの言葉にロゼッタは笑みを浮かべるが、ダイヤモンドは反眼で苦笑いを浮かべる。
「マナーの悪いファンには、お仕置きだ!」
ギャァアアアアアアアアア!!
リバイスレックスが噛みつきで、スパイダー・デッドマンの上半身を噛む。
『ぐぉぉぉぉぉっ!』
上半身の氷が砕かれながら噛みつかれるスパイダー・デッドマンに、空かさず尻尾を思いっきり振り抜き、上空へと飛ばす。
「死ぬ気で、決めるぜ!」
リバイがドライバーを操作した。
[レックス! スタンピングフィニッシュ!]
「「はぁっ!」」
リバイスレックスが上空に飛び上がり、スパイダー・デッドマンを追い越すと、空中で一回転し、両足を突き出して両足蹴りの体制となる。
「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! おおぉっ!!」」
『ぐぁああああああああああああっ!!!』
ーーーーレックススタンピングフィニッシュ。
リバイスレックスが着地すると、バイスが声を発する。
「では、皆さんご一緒に!」
『うん!』
ドキドキチームと魔法使いチーム、そしてギフジュニアを全滅させたプリキュア達が勢い良く頷いた。
「3<スリー>!」
『3!』
魔法使いチームが指を三本立てる。
「2<ツー>!」
『2!』
ドキドキチームが指を二本立る。
「1<ワン>!」
『1!』
アラモードチームとHUGっとチームを除いたプリキュア達とスバルとエリオが人指し指を立てると同時に。
チュドォォォォォォォォォォォンン!!
スパイダー・デッドマンが爆散した。
「イエイッ! ビクトリー!!」
リバイスレックスから分離して、リバイとバイスに戻ると、バイスが大声で天に指を立てた。
「っ!」
「あ、ちょっと!」
が、リバイは『スパイダーバイスタンプ』を回収すると、幹部連中の方に向かっていき、バイスもついていく。
「あらら残念。やられちゃったわね、勿体無いわ。フリオ、オルテカ」
『『はっ!』』
ウルフ・デッドマンとダイオウイカ・デッドマンが、戦っていたプリキュア達を振り払うと、アギレラの元に集った。
「〈デッドマンズ〉っ!!」
リバイがオーインバスター50とガンデフォンを連射する。
『はっ!』
が、ダイオウイカ・デッドマンが触手を伸ばして防ぐ。
「仮面ライダーにプリキュアに、ついでに“〈時空管理局〉”ね。ふふっ♪ 面白くなってきたわ。また会いましょう」
『ふっ!』
ウルフ・デッドマンが地面を撃って土煙をあげさせ、自分達の姿を隠した。
「ぁ!」
「ありゃ」
リバイとバイスが幹部連中に近づくと、その場にはもう、誰もいなかった。
「逃げられちったね」
「~~~~~! クソがぁっ!!!」
リバイは吐き出すように吠えると、片膝を付いて、地面を殴り付けた。
数秒の間黙っていると立ち上がり、ガンデフォンをガンモードから通信モードに変えて、連絡をいれる。
「ーーーーこちらリバイ。今からそっちに・・・・何っ? マジで?・・・・分かった」
リバイが通信を切ると同時に、門川ヒトミが〈フェニックス〉隊員を率いてやって来ると、プリキュア達と魔導師達を包囲するように展開し(武器は構えず)、スパイダー・デッドマンになっていたスタッフの男性を連行しようとした。
「ぁ・・・・すみません! 少し、その人と話をさせてください」
ソードがそう言うと、門川ヒトミは少し思案し、隊員達に指示を出すと、スタッフの男性をソードに向き合わせる。
「・・・・まこぴー」
「ありがとうございます。私の歌を好きだって言ってくれて。・・・・でも、ごめんなさい。私は、あなたの望む歌は・・・・」
「まこぴー。『お姫様』には、会えたかい?」
「っ、ええ。もう、会えなくなっちゃったけど。その人に言われたんです。【これからは、自分の為に歌いなさい】って」
「・・・・そうか。昔の歌を好きだけど、今の哀しみも辛さも秘めた、大人の歌も嫌いじゃないよ」
「・・・・・・・・」
「ずっと応援しているから、まこぴー」
そう言うと、スタッフの男性は小さく笑みを浮かべて、連行されていった。
「・・・・ある意味あの方は、真琴の本当のファンだったのかも知れませんわね」
「それがちょっと歪んでしまったのでしょうね」
「大丈夫、かしら?」
「きっと大丈夫だよ!」
ハート達がそう話をしていると、ヒトミが声をかけてきた。
「プリキュアオールスターズと、その協力者ですね?」
「はい」
漸く拘束から抜け出せたはやてが代表して応じる。
「これから我々の司令官に会わせます。同行できますか?」
「・・・・・・・・」
『(コクン)』
はやてが皆に顔を向けると、プリキュア達も魔導師達も頷いた。
「はい。私達も色々と情報が知りたいので、お願いします」
「分かりました。・・・・では、あなたも来てもらうわよ」
ヒトミがリバイスに声をかけると、リバイスは変身を解除すると、バイスが姿を消し、リバイが元の姿に戻る。
「異論は無いわねーーーー『嵐山輝二』?」
「・・・・・・・・了解」
輝二は『レックスバイスタンプ』と『スパイダーバイスタンプ』を手に持って応えた。
「あ、嵐山さん・・・・!?」
『えっ!?』
『???』
ブロッサムが驚きの声をあげ、ホワイトとルミナス、サンシャインとムーンライト、プリンセスとハニーとフォーチュンも驚いた声をあげた。ブラックとマリンとラブリーは、忘れたのか首を傾げた。
「・・・・結局、プリキュア達も巻き込んじまった、か」
≪あの子達の場合、巻き込まれに来たって感じじゃね?≫
輝二がぼやくと同時に、〈フェニックス〉の空中移動艦〈スカイベース〉が、頭上に現れた。
次回、プリキュアと魔導師達が、『悪魔』の存在を知る。