仮面ライダーリバイス 悪魔と伝説の狂想曲   作:BREAKERZ

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注意
今回の話、リリカルなのはファンには不快な思いをさせます。それでもよろしい方、非難中傷をしない方は進んでください。嫌な方は見ないでください。


魔導師VS悪魔

ーリバイスsideー

 

「おう! おう! おう! おう!」

 

「いたたたたたたたたたた!!!」

 

キングクラブ・デッドマンに攻撃したバイスとラブリーは足と拳を押さえて痛みに悶えていた。

 

「『キングクラブ』、第一フェーズとは言え、流石は甲殻類と言った処か。バイスと馬鹿力担当組プリキュアの一人であるラブリーの一撃を食らってもビクともしてない」

 

「いや馬鹿力担当プリキュアって・・・・」

 

「力任せでガンガン攻める戦闘のプリキュアだ。各チームにも1人あたりはいるだろう? いないチームもいるが」

 

リバイの言葉に、誠司やプリンセス達は先輩プリキュアや後輩プリキュアの何人かの顔が思い浮かんだ。

 

『キシャァァァァ!!』

 

と、バイスとラブリーが遊んでいる間に、キングクラブ・デッドマンは、大量の泡を口から吐き出し、それをバイスとラブリーに向かって放つと、泡は二人を取り囲むように浮かんでいた。

 

「おぉいてて・・・・えっ?」

 

「フー! フー!・・・・何?」

 

脚を擦っていたバイスと、拳に息を吹いていたラブリーが、その周りに浮いている泡を訝しそうに見て、チョンっと触れようとする。

 

「っ! 馬鹿! 不用意に触るな!」

 

「「えっ?」」

 

リバイの叫びが響くと同時に、二人の指先が、泡に触れたその瞬間ーーーー。

 

ーーーードカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカ・・・・!!

 

触れた泡が爆発し、そこから連鎖するように他の泡が爆裂を始め、バイスとラブリーを包んだ。

 

「バイス!」

 

「「「「ラブリー!!」」」」

 

リバイとプリンセス達と誠司が叫ぶと、爆発の中から、ヒュルル~、と、バイスのラブリーが少し身体を黒くして地面に頭から落下した。

 

「ヒデブッ!」

 

「ギャフン!」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

リバイ達が二人に駆け寄り、リバイが倒れたラブリーの状態を見て、頭が地面に突き刺さったバイスを引っこ抜くと、指でチョンチョンとつつくと。

 

「うん。バイスは少し軽傷。ラブリーも軽傷だな。咄嗟に脱出しようとしたのが幸いしたな」

 

「し、死ぬかと思った・・・・!」

 

「一瞬お花畑が見えた・・・・!」

 

そんな二人の様子を遠巻きで見ながら、宮岡孝治郎はキングクラブバイスタンプに視線を向ける。

 

「・・・・・・・・ふん。こんなものか」

 

「?」

 

リバイはそんな宮岡孝治郎の妙に素っ気ない態度と言うか、不機嫌な態度を訝しそうに見ると、真崎有美が宮岡孝治郎に近づき、声を発する。

 

「・・・・さんを・・・・」

 

「あん?」

 

「松田歩さんを、何処にやったんですかっ!?」

 

「・・・・・・・・」

 

宮岡孝治郎は真崎有美を少しジッと見ると、

 

「アンタ。奴の何だ?」

 

「私は、彼に会いたいんです!」

 

「・・・・・・・・」

 

真崎有美の言葉に、少し思案すると、宮岡孝治郎はハァッと息を吐いた。

 

「良いだろう。一緒にこい」

 

宮岡孝治郎はキングクラブ・デッドマンの背に乗っかると、キングクラブ・デッドマンは両手で真崎有美を抱き抱えるように持ち、そのまま飛び上がろうとする。

 

「っ! 不味い!」

 

「誠司!」

 

誠司がそれに気づいて、飛び出したキングクラブ・デッドマンの腕に掴んで、一緒に飛び去ってしまった。

 

「しまった!」

 

「誠司!!」

 

リバイはすぐにガンデフォンを操作するが、プリンセスは大声をあげる。

 

「誠司・・・・すぐに追おう!」

 

「「「うん!」」」

 

ラブリーがそう言うと、四人はキングクラブ・デッドマンを追って、背中から羽を生やして飛んでいった。

 

「良いのかよ輝二?」

 

「アホ共はあれで良いさ。さてと・・・・」

 

輝二はガンデフォンを操作すると、地図のような画面が映し出され、移動するマーカーがあった。

 

「何よこれ?」

 

「もしもって事があると思って、真崎有美さんにGPS発信器を持たせていたんだ」

 

「うわぉっ! 用意が良いじゃん輝二!」

 

「それラブリー達にも教えてあげれば良かったんじゃないの?」

 

「教える前に飛び出してーーーーうわぉっ!!」

 

「うひゃぁっ!」

 

声がする方に振り向くと、アラモードチームの六人がそこにいた。

 

「な、何でここにいやがる!?」

 

「ラブリー達が〈プリキュアライン〉でここに輝二さんがいるって教えてくれたんです」

 

「人を給湯室に押し込んだ事に文句言ってやろう思ってな!」

 

「私達が一番近くにいたのよ」

 

「それでいざ来てみれば、爆発が連続で起こって、〈デッドマンズ〉かと思って変身して駆けつけて見れば」

 

「蟹ようなデッドマンが、相良くんと真崎有美さんを連れていったのをが見えたのよ」

 

「あっそ」

 

そう答えると、リバイはマーカーが一ヶ所に止まったのを確認した。

 

「っ! 松田歩さんが所属するキックボクシングジムの前のジムがあった場所か」

 

「えっ? 前のジム?」

 

「松田歩さんの所属するジムは、二年前に新しい建物に移転したんだ。ここはその前にあったビルの場所だ。確か今は閉鎖されたって聞いたな」

 

「隠すとしたら、うってつけね」

 

「よし。行くぞバイス」

 

「おうよ!」

 

リバイはレックスバイスタンプを外すと、『プテラバイスタンプ』を取り出した。

 

[プテラ!]

 

『プテラバイスタンプ』をドライバーに押印する。

 

[Come on! プ・プ・プテラ! Come on! プ・プ・プテラ!]

 

音声を響かせながら、スタンプを横に倒した。

 

[バディアップ!]

 

『そぉらっ!』

 

バイスがバイスタンプを担いで、リバイに叩きつける。

 

[上昇気流! 一流! 翼竜! プテラ! Flying by! Complete!]

 

「よっしゃ、行ってみよう!」

 

『いやバイス何それぇっ!?』

 

ホイップ達(マカロンも目をパチクリ)が目を見開いて、『プテラゲノム』になったバイスを指差すが仕方ない。何故なら、バイスがエアロバイクになっていたのだから。

 

「へっへ~カッコいいだろう?」

 

「いやカッコいいけど! 何でお前バイクになってんだよっ!?」

 

「プテラだとこうなっちゃうのよ」

 

「うふふ。本当に面白いわ」

 

「ところで、輝二さんは?」

 

カスタードがリバイを見ると、リバイはガンデフォンで狩崎に連絡を取っていた。

 

「キングクラブ・デッドマンの能力はそんな所だ。・・・・あぁ、その周囲の民間人をすぐに避難させてくれ。何? 管理局の魔導師達が近くにいたから向かわせた? 良いのか、アイツらどうも〈デッドマンズ〉を舐めている様に見えるが・・・・・・・・だな、俺もすぐに行く」

 

どうやら狩崎と連絡を取っていたようで、ガンデフォンを切ると、バイスに乗り込む。

 

「行くぞバイス!」

 

「無理だ!」

 

「何で無理何だよ?」

 

「だってーーーー定員オーバーだもん!」

 

「はぁ? ってうお!?」

 

リバイが周りを見ると、ホイップ達もバイスの乗り込んでいた。

 

「何でお前らまで乗ってんだ!?」

 

「私達も一緒に行く!」

 

「バイス、発進しなさい!」

 

「イヤだから定員オーバーなの!」

 

「根性出せ! 悪魔のガッツを見せろ! 悪魔のガッツを!」

 

「いや何その根性論!?」

 

「さ。兎も角出発よ」

 

「んもう!」

 

パルフェにジェラート、マカロンに言われ、バイスが何とか宙に浮くが、いつもよりも遅かった。具体的に言うと、速度80㎞の車と同じくらい。

 

「何してんだバイス! いつものスピードが出ねえじゃねぇか!」

 

「無理だよこんなに乗ってんだから! 輝二の体重が75キロで、プリキュアちゃん達一人一人の体重が、よ『(ギロッ!)』ーーーー訂正します。35キロくらいしてそれが六人だからえっと・・・・」

 

体重の事を言いそうになると、ホイップ達に恐い目付きで睨まれ、訂正するバイスが計算するが分からず、代わりにカスタードが答える。

 

「35キロが六人で210キロで、輝二さんの体重と合わせると285キロですね」

 

「やっぱお前ら降りろ!」

 

「こんな空の上で無茶な!」

 

「お前らなら落ちてもかすり傷で済むだろうが!」

 

ギャー! ギャー!騒ぎながら、リバイス達は目的の場所へと向かった。

 

 

 

 

ー誠司sideー

 

誠司と真崎有美は、ラブリー達を振り切ったキングクラブ・デッドマンと宮岡孝治郎と共に、閉鎖された五階建てのビルの最上階に到着すると、フロアの中央に置かれたリングを見つめながら壁に寄りかかり、松葉杖を傍らに置いた人物を見つける。

 

「松田さん!」

 

「あれが、松田歩?」

 

真崎有美が駆け寄り、誠司も前にスマホで見た事のある松田歩と疑問に思った。何故なら、彼は目が虚ろで、無気力に壁に寄りかかり、まるで糸の切れたマリオネットのようになっていた。

そんな松田歩の近くに置いてあったコンビニ袋を宮岡孝治郎が持って、中にあるおにぎりとお茶を取り出して、松田歩につき出す。

 

「また食ってねぇのか? 食わねえと持たねぇぞ」

 

「おいアンタ! 何で松田歩さんをこんな所に監禁したんだ!?」

 

誠司が、近くにいるキングクラブ・デッドマンに臆することなく、食って掛かるが、宮岡孝治郎は頭を掻いて話す。

 

「俺が監禁してるんじゃねぇよ。コイツがここから動かねぇんだ」

 

「えっ?」

 

「お前ら、俺がコイツを誘拐したと思っているようだがな。俺がコイツを見つけた時には、コイツはこんな状態で、あのリングをボーッと眺めていたんだよ」

 

「嘘、じゃないよな?」

 

「何で俺がそんなすぐバレそうな嘘を言うんだよ。行方不明になったって聞いて、俺も方々を探していて、漸く見つけたと思ったらコイツ・・・・」

 

「そこまでや!」

 

『っ!』

 

突然フロアに響いた声に振り向くと、フロアの扉を開いて、はやて達〈時空管理局 機動六課〉が現れた。因みにFW陣はヒトミ達〈フェニックス〉の隊員達と避難誘導をしている。

 

「(あっ、良い歳してプリキュアみたいな格好してる成人女性達。この人達が〈時空管理局〉って所の魔導師か)」

 

誠司は内心、なのは達隊長陣にかなり失礼な事を考えていたが、それに気づかず、はやてが杖を宮岡孝治郎に突きつける。

 

「宮岡孝治郎さん。今すぐ松田歩さん。真崎有美さん。そして相楽誠司くんを解放し、バイスタンプを置いて投降してください。さもなくば」

 

「さもなくば?」

 

「実力行使で、止めさせていただきます」

 

はやてがそう言うと、宮岡孝治郎は一瞬松田歩に視線を向けると、キングクラブバイスタンプを握り、近くにいた誠司にしか聞こえない声で呟く。

 

「コイツらに倒されれば、奴も目が覚めるかも知れないな・・・・」

 

「ん?」

 

「・・・・やれ」

 

『キシャァァァァァァァ!』

 

キングクラブ・デッドマンがはやて達に襲いかかる。先陣を切ったのは、シグナムとヴィータ。

バトルマニアのシグナムは以前からデッドマンと戦ってみたいと思っており、ヴィータは先日のスパイダー・デッドマンでの雪辱晴らしだ。

 

「はぁぁぁぁぁっ!」

 

「ぶっ潰れろぉっ!」

 

シグナムが剣型デバイス『レヴァンティン』を、ヴィータが鉄槌型デバイス『グラーフ・アイゼン』を振って、キングクラブ・デッドマンに叩きつけた。

なのは達も、六課で攻撃力に優れた二人の攻撃で、キングクラブ・デッドマンがやれると思い、静観したが・・・・。

 

ーーーーガキィィィィィィィィィィン!!

 

レヴァンティンとアイゼンを叩きつけたまま動かないシグナムとヴィータ。キングクラブ・デッドマンの装甲には傷一つついておらず。

 

『キシャァァ』

 

平然としていた。そして。

 

「ぐ、うぅぅぅぅ・・・・!」

 

「い、いてぇぇぇ・・・・!」

 

シグナムとヴィータは手がが痺れたような声をあげて後ずさった。

 

「シグナムさん! ヴィータちゃん!」

 

「嘘! 二人の攻撃が通じていない!?」

 

「逆に二人があまりの防御力に技の反動を受けたんか!?」

 

『キシャァァァァァァァ!』

 

追撃しようとするキングクラブ・デッドマンだが、二人が後退できるようになのはと一瞬で側面に移動したフェイトが魔力弾を放つ。

 

「アクセルシューター!」

 

「プラズマランサー!」

 

桃色と金色の魔力弾がキングクラブ・デッドマンに着弾する。

 

『キシャァァァァ・・・・!』

 

キングクラブ・デッドマンが怯むと、シグナムとヴィータがデバイスから薬莢が射出される。

 

「『紫竜一閃』!」

 

「『ラケーテンハンマー』!」

 

『ギシャァアアアアアアアアア!!』

 

炎を纏った刃と巨大化したハンマーを受けて、キングクラブ・デッドマンは仰向けに倒れる。が、すぐに起き上がり、泡爆弾を放つが、なのはとフェイトが魔力弾で撃破して行く。

 

「・・・・・・・・」

 

「(何だこの人?)」

 

不利な状況を見て、宮岡孝治郎は怯んだ様子も、焦った様子も見せず泰然としており、誠司にはその様子に不気味さを感じていた。

 

「・・・・こんな物か」

 

と、素っ気ない態度を取っていた宮岡孝治郎のポケットから、バイブ音が鳴り、彼がスマホを取り出して電話に出る。

 

「アンタか。こんな物で“奴”の望みが叶うのかよ?」

 

《ーーーーーーーー》

 

電話の内容は聴こえなかったが、微かに聞こえる声から男のようだった。

 

「・・・・ふぅ~ん。それじゃ、それも試してみるか」

 

宮岡孝治郎はスマホを切ると、キングクラブバイスタンプを強く握った瞬間、身体から白い契約書が現れ、それに押印した。

 

『キシャァァァ・・・・!!』

 

『っ!!』

 

「・・・・・・・・」

 

その瞬間、白い契約書は赤く染まり、キングクラブ・デッドマンの身体が紙の束へと変わり、宙を舞いながら宮岡孝治郎の身体に纏わりつき、その身体が大きく変貌させ、その様子を魔導師達も、真崎有美も目を見開き、松田歩はゆっくりと顔を向けた。誠司は二人の前に立ち、守るように身体を屈める。

紺色の人間大のスマートの身体に棘付きの紺色の甲羅で覆われており、両肩は巨大な蟹の鋏となっており、背面に四つの蟹の足が折り畳まれており、脚にも蟹の足のような鎧を纏った姿。

〈キングクラブ・デッドマン フェーズ2〉である。

 

『これが悪魔の力、か・・・・』

 

「フェーズ2になった・・・・!」

 

「丁度良い!」

 

「蜘蛛野郎もフェーズ2だったからな!」

 

シグナムとヴィータは、再びデバイスから薬莢を射出させて技を放とうとした。が、その瞬間、キングクラブ・デッドマンは自分の周囲に泡を吐き出す。泡は弾けるとその水分が床に広がる。

 

「爆発しない?」

 

「へっ! 不発かよ!」

 

シグナムとヴィータに向けて泡を放ち続けるが、泡はやはり爆弾せず、その水分だけが二人の身体に纏わり付いただけだった。

 

『(勝った!)』

 

二人はキングクラブ・デッドマンに肉薄し、武器を握り締め、地面を強く踏みつけ、デバイスを叩きつけた。なのは達も勝利を確信し、笑みを浮かべたその瞬間・・・・。

 

ーーーーツルッ。

 

「「はっ?」」

 

[[え・・・・?]]

 

『へ・・・・?』

 

シグナムとヴィータ、二人のデバイスも、そしてなのは達も間の抜けた声を漏らした。

理由は単純、シグナムとヴィータのデバイスがキングクラブ・デッドマンに当たった瞬間、手からツルッとデバイスが離れ、足元もツルッと滑りバランスを崩して二人はそのままーーーー。

 

「「ぐはぁっ!!」」

 

顔面から床に盛大にスッ転んだ。

 

『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?』

 

なのは達が顎が外れんばかりに驚いた。

転んだ本人達の方が戸惑っていた。

 

「な、何だよこうわぁ!」

 

「身体が! す、滑って!」

 

シグナムとヴィータが起き上がろうとするが、ツルツル滑って起き上がれなかった。

 

「ど、どういう事です?」

 

「っ! あの泡よ! 爆発する泡じゃなくて、滑りやすい、まるで潤滑剤のような物質で出来ているのよ!」

 

「それでシグナムとヴィータは滑ってしまったのか!?」

 

「デバイスも、身体が潤滑剤にまみれた手に握られていたから滑って離れてしまったのか!」

 

リィンが驚き、シャマルが二人が浴びた泡が原因だと叫ぶと、ザフィーラとアインスが驚愕した。

 

『・・・・・・・・』

 

「むっ!」

 

「何だ!」

 

キングクラブ・デッドマンはシグナムとヴィータの首を逆さまに抱え上げて、後方へブレーンバスターを叩きつけた。

 

「がはっ!」

 

「ぐぁっ!」

 

二人は防御魔法の展開が間に合わず、背中を強かに痛めると、床がビキビキとひび割れて砕け、そのまま五階から一気に一階にまで床を突き破った。

 

「「ああああああああああああ!!」」

 

「シグナム! ヴィータ! ぬぉっ!?」

 

ザフィーラが割れた穴から助けに向かうと穴の中からキングクラブ・デッドマンがザフィーラの頭を掴んで、天井を突き破ると、空中でザフィーラをパイルドライバーで同じく一階まで叩きつけた。

 

「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?」

 

『ザフィーラ(さん)!』

 

なのは達の叫びと共に、キングクラブ・デッドマンが泡を穴の下に向けて吐き出しながら出てきた。そしてーーーー。

 

「ふん(パチン)」

 

ーーーードカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカ・・・・!!

 

一階から連続で爆発が起こった。

 

《シグナム! ヴィータ! ザフィーラ! 応答しいや!》

 

《ふ、不、覚・・・・!》

 

《ぢ、ぢぐじょう・・・・!》

 

《も、申し訳、ありません主・・・・!》

 

弱々しいが、どうやら無事のようだ。はやてはアインスとシャマルに三人の救助の向かわせると同時に、

 

「『ソニックムーヴ』!」

 

フェイトが加速してキングクラブ・デッドマンに近づき、デバイスの『バルディッシュ』を金色の魔力光の刃の大鎌に変形させると、キングクラブ・デッドマンの後ろから切りかかる。

 

「(貰った!)」

 

フェイトの刃が届くその寸前、キングクラブ・デッドマンはひらりと受け流し、フェイトの首目掛けて、アックスボンバーを叩きつけた。

 

「なっ!?」

 

『丸見えなんだ、よ!』

 

ーーーードンッ! グギリッ!

 

「かっはっ!!」

 

喉に強烈な衝撃が入り、呼吸が止まってしまったフェイトの耳に、キングクラブ・デッドマンの無情の声と首の関節から嫌な音が響いた。

キングクラブ・デッドマンは腕を思いっきり振ったその瞬間、フェイトは空中を何度も空転してから、床に仰向けに倒れた。

 

「「フェイトちゃん!!」」

 

「ぁっ・・・・ぁぁっ・・・・!」

 

『ふん』

 

なのはとはやての声が響くと、フェイトは喉を押さえて苦しそうな声を漏らし、キングクラブ・デッドマンが背中を蹴り飛ばして、なのは達の近くに転がった。

 

「アカン! 呼吸困難になってもうてる!」

 

「お、応急措置ですぅ!」

 

「・・・・・・・・よくも」

 

リィンが慌てて対処するのを見て、なのはが目元を影で隠しながら、杖型デバイス『レイジングハート』の先端をキングクラブ・デッドマンに向けて、魔力を集中させる。

 

『こんな・・・・(ガキン)ん?』

 

キングクラブ・デッドマンの身体に、桃色の鎖が巻き付いて拘束した。なのはの『バインド』だ。

 

「よくもフェイトちゃん達をーーーー少し、頭冷やそうか?」

 

『っ! 不味い・・・・!』

 

拘束されたキングクラブ・デッドマンが息を詰まらせる。恐ろしい気配を纏って冷酷な笑みを浮かべたなのはに対してではない。

今から放たれる攻撃が、自分の後ろにいる松田歩に真崎有美、そして二人を守っている誠司が巻き添えになるのではないかと危惧しているような様子だ。

 

[マスター! 冷静に!]

 

「大丈夫だよレイジングハート。私は落ち着いてるから・・・・!」

 

見るからに冷静ではないなのはの様子に、はやてはキングクラブ・デッドマンを見て、ハッとなった。

 

「待ってなのはちゃん! 奴の後ろにはーーーー」

 

「『ディバインバスター』!!!」

 

はやての声が届く前に、なのはが杖から魔力砲を放ち、それが拘束を引きちぎったキングクラブ・デッドマンに当たった。

 

ーーーーバシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・!

 

「「「なっ!」」」

 

が、なのはとはやてとリィンが驚愕する。キングクラブ・デッドマンは腕を交差させてなのはの砲撃魔法に耐えながらゆっくりと近づき、なのはの杖の真正面に来た。

 

『テメエ・・・・! 俺の後ろにいる奴らを巻き添えににするつもりかっ!!』

 

「え・・・・あっ!」

 

キングクラブ・デッドマンに言われ、なのはは奴の後ろにいる誠司達の存在に気づいて、しまった、と云わんばかりに目を見開いた。

キングクラブ・デッドマンは両肩の鋏が腕に移動させると片方の腕を振り上げると。

 

ーーーージョキン!

 

何と、レイジングハートの先端を鋏で切り捨て、砲撃魔法が止んだ。

 

「な・・・・!」

 

なのはが驚愕すると、その眼前にキングクラブ・デッドマンが顔を近づけ、吐き捨てるようになのはに言う。

 

『テメエの方がーーーー頭冷やせや!』

 

「ぐぅっ!」

 

なのはは思わず“お腹を庇うように”両手で守るが、キングクラブ・デッドマンは、腕の鋏を取り普通の腕に戻すと、なのはの首を逆手に持ち上げ片足をもう片方の手で掴むと、自分の頭になのはの背中を乗せバックブリーカーをかけた。

 

『うおらっ!』

 

ーーーーゴキリッ!

 

「うあああああっ!!」

 

「なのはちゃん!!」

 

なのはの背中から嫌な音が響き、はやてが叫ぶと、キングクラブ・デッドマンなのはを下ろす。なのはは腰を押さえて動けなくなった。

 

「ぅ、あぁ・・・・ぐぅぅぅ・・・・!」

 

「くっ!」

 

『遅い!』

 

「あ・・・・!」

 

『ふん!』

 

ーーーーペキッ!

 

「ああああああああああっ!!」

 

「はやてちゃん!!」

 

はやてが杖・『シュバルトクロイツ』を構えたその瞬間、キングクラブ・デッドマンははやての腕を取り、ハンマーロックで肩の関節を外し、はやてとリィンの悲鳴が響く。

 

「くっ・・・・!(アカン・・・・! 甘く見とった・・・・! 〈デッドマン〉の強さを、甘く見すぎてもうてた・・・・!!)」

 

はやてが渋面を作って、キングクラブ・デッドマンを睨み付けるように見上げると、キングクラブ・デッドマンは窓を見て後ろに退いた。

 

『準備運動はここまでだな』

 

ーーーーグワシャァアアアアアアアアン!!

 

「うわぁぁぁぁっ!!」

 

「のへぇぇぇぇっ!!」

 

「「「うああああ!!」」」

 

キングクラブ・デッドマンがそう呟くと、フロアの窓をぶち破って、エアロバイクに乗ったリバイと、ホイップにマカロンとショコラが入ってきた。

 

「あ、あんたら・・・・」

 

「あてて、真打ち登場、ってな!」

 

リバイが構えると、窓の向こうでは、“蝶々の羽を生やしたスマイルチーム”が、カスタードとジェラートとパルフェを抱えて飛んでいた。何故か目を閉じたマーチをサニーが手を引いていたが。

 

 

 

 

 

ーリバイスsideー

 

「(ちっ、格闘トーナメント準優勝者に悪魔の身体能力が加わると思っていたより厄介のようだな)」

 

さて、リバイスが突撃するほんの数分前、ガンデフォンから狩崎の連絡で、魔導師達の戦況を聞いていたリバイスとアラモードチームに近づく五人の人影が。

 

「あっハッピーに皆!」

 

「おーい! 輝二さん! ホイップ!」

 

ハッピー達が近づくと、ハッピーはリバイにバイスタンプを渡した。

 

「新しいバイスタンプか?」

 

「うん! 狩崎さんが是非使って欲しいって!」

 

「そうか、助かる。お前ら飛べたのか?」

 

「『チョウチョデコル』クル!」

 

ハッピーの肩に乗った精霊の『キャンディ』がそう言った。

 

「・・・・それで、マーチはどうした?」

 

リバイはサニーに手を引かれながら目を力強く瞑っているマーチに呆れた声を発すると、サニーは苦笑いを浮かべた。

 

「マーチは高い所苦手やからなぁ」

 

「だ、だって~・・・・!」

 

「ま、丁度良い。ハッピー。ピース。ビューティー」

 

「「「はい?」」」

 

「定員オーバーで困っていたから、コイツら任せる」

 

リバイがアラモードチームを指さすと、ハッピー達は苦笑いを浮かべながら、ハッピーがパルフェを抱え、ピースがカスタードを抱え、ビューティーがジェラートを抱えた。

 

「バイス。これで少しは軽くなったろ?」

 

「おおよ!」

 

「それじゃ急ぐぞ!」

 

リバイがバイスを操作すると、先ほどよりも速いスピードで空を駆けていき、ハッピー達も急いで追いかけた。




この小説のメインはリバイスとプリキュアなので、なのは達はあまり役に立たないようになります。
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