仮面ライダーリバイス 悪魔と伝説の狂想曲 作:BREAKERZ
ーリバイスsideー
「おいよいよいよい。どうやらナイスなタイミングで登場したんじゃないの?」
「なのはさん! フェイトさん! はやてさん!」
「大丈夫ですか!?」
「これは、かなりのピンチだったようね」
レックスゲノムに戻ったバイスが、ボロボロになったなのは達を見て言うと、ホイップとショコラが駆け寄り、マカロンは〈フェーズ2〉になったのだろうキングクラブ・デッドマンに鋭い視線を寄越した。
リバイがはやての関節が外れた肩に触れる。
「・・・・ふむ。この程度なら、大丈夫だな」
「だ、大丈夫って何(グギリッ!)にょわああああああああああああああっ!!」
「は、はやてちゃんっ!?」
「こ、輝二さんっ!?」
「嵐山くんっ!?」
「あらまあ」
リバイがはやての外れた肩をグギリッ! と動かすと、はやてが喉が瞑れんばかりに悲鳴をあげ、リィンとホイップとショコラが驚き、マカロンも小さく目を見開いた。
「な、何すんねん!!」
はやてがリバイを払ったが、リバイは何なく回避した、肩が外れて動かなくなった腕を。
「あ、あれ?」
はやてが間の抜けた顔で肩をさすった。
「綺麗に外されていたのが幸いしたな。お陰で関節を戻すのが楽だった(いや寧ろ、“わざと綺麗に外したのかもな”)」
「か、関節が戻った?」
「あくまで応急措置だから無理に動かすな。一生脱臼に悩みたくなかったら大人しくしてるんだな。さて、こっちの二人も」
ーーーーべギリッ! ゴギリッ!
「にゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
リバイは今度はなのはの腰の関節と、フェイトの首の関節を戻したが、あまりの荒っぽい処置による激痛で悲鳴をあげる二人。
「お前らも一生ぎっくり腰に悩んだり、下手に動かして首の骨が曲がらなくなった、なんて事になりたくなかったら、大人しくしている事だな」
「「う、うぅっ・・・・!」」
痛みに悶えるなのはとフェイトにそう言うと、リバイはホイップ達に向かって声を発する。
「ホイップ。マカロン。ショコラ。怪我人を連れて退避しろ。ここで寝転がられていても、ハッキリ言って邪魔だ」
「輝二さん、辛辣ですぅ」
「仕方ないわね」
「行こう」
「っ! 待って!・・・・ハッピー! 皆! 下から変な足音がーーーー」
ウサギのように聴覚が発達しているホイップが言うと。
ーーーーギフジュニアだっ!
下からそんな声が響き、バイスが下の方を覗いた。
「ありゃりゃ、ギフジュニアがワラワラ出てきたぜ! ヒトミっち達やエリオ<魔導師くん>達が応戦してるよん!」
「(幹部達が来ているって事なのか?・・・・だが今は) スマイルチーム! 下にいる連中を助けてやれ! カスタード! ジェラート! パルフェはこっちに来て、ホイップ達の手助けをしてくれ!」
『うん!』
パルフェ達をリバイのいる階に下ろすと、スマイルチームは下に行き、ギフジュニアと交戦を始めた。
アラモードチームも、なのはをカスタードとマカロンが、フェイトをジェラートとショコラが、はやてをパルフェとプリキュア達位の大きさになったリィンが支える。
「ありゃ? リィンちゃんそんな事できるの?」
「小さい方が動きやすいので、あの姿になってるんですぅ」
そして一同は、リバイスを残してフロアに去った。ホイップも残っていたが。
「おいホイップ。なんでお前は下りない?」
「ここで戦いが起これば、相楽君達も巻き込まれるでしょう? ラブリー達が来るにはまだ時間が掛かるし、いざって時に、皆を守る人が必要だよ」
確かにその通りだ。誠司の様子から、おそらく人質として使われた気はしないが、追い詰められてキングクラブ・デッドマンが自棄を起こさない可能性が無い訳ではないので、リバイは納得すると、ホイップとバイスに聞こえるように呟く。
「良し。俺とバイスでデッドマンを外に連れ出すから、ホイップはその隙に松田歩達を助けて、ここから退避しろ」
「うん!」
「・・・・行くぜバイス!!」
「よっしゃぁっ!!」
リバイスが駆け出すと、一瞬左右に別れ、攻撃するような素振りを見せる。
『っ!』
キングクラブ・デッドマンは防御の態勢を取る。先ほどバイスやパワー担当のラブリーの攻撃を防ぎ、ヴィータとシグナムの攻撃やなのはの砲撃魔法をも防ぎきった装甲だ。並大抵の攻撃では傷一つ付かないだろうが、リバイスの狙いはソコじゃない。
リバイスはキングクラブ・デッドマンの左右から押さえる。
『何っ!?』
「ここだと狭いんでね!」
「広い所に誘ってやるよん!」
リバイスはそのまま押し出して窓を破って、キングクラブ・デッドマンと外に飛び出し、キングクラブ・デッドマンが下にして落下した。
オフィスビルの高さはざっと20メートル。キングクラブ・デッドマンでもソコから叩き落とされれば多少のダメージは受けるだろう。幸いか、下にはプリキュア達も〈フェニックス〉隊員もいない。
『ふっ、甘いぜ』
「何・・・・?」
『ふん!』
キングクラブ・デッドマンが気合いを込めたような声を発すると、背中に折り畳まれた四本の蟹の足が開くと、それが支えとなってアスファルトに突き刺さり着地した。
「なっ!」
「うっそん!」
『うおりゃっ!』
驚くリバイスにキングクラブ・デッドマンは力を込めて二人を振り払うと、両肩の鋏を腕に移動させて切り付けた。
『『蟹爪』!』
「「うわぁっ!!」」
切り付けられた二人は火花を散らしながらアスファルトに転がる。
アスファルトに刺さった足を動かして、キングクラブ・デッドマンも器用に立つ。
『輝二さん! バイス!』
と、そこでギフジュニア達を倒したスマイルチームと、漸く駆けつけて加勢に入ったみたいなハピネスチャージチームが声をあげて近づく。
周囲を見ると、身体の至る所が焦げたシグナムとヴィータとザフィーラをシャマルが治療し、アインスとFW陣が守り、〈フェニックス〉隊員達はヒトミの指揮の元、ガンデフォンを構えてキングクラブ・デッドマンを見据えていた。
「輝二さん! 誠司達はっ!?」
「ホイップが守っている、そろそろ出てくる筈だ」
リバイがそう言い終わると同時に、なのはとフェイトとはやてを支えながら、ホイップを除いたアラモードチームがビルから出て来て、そのすぐに松田歩をおぶったホイップと、誠司と真崎有美が出てくる。
それを見てラブリー達はホッとした顔となる。
「さて、多勢に無勢だ。降参して〈デッドマンズ〉に関する情報を話すって言うなら、優しく分離させてやるぞ?」
手を握りながらゴキッゴキッと関節を鳴らすリバイにプリキュア達は苦笑する。
『・・・・ふん。ギブアップには、まだ早いだろう』
キングクラブ・デッドマンは松田歩を一瞥すると、ピョンっと跳ねて身体を丸めると、空中で凄まじい勢いで回転した。
その回転スピードは早く、地面に着地した際、凄まじい勢いで転がりながらリバイスに襲いかかった。
「うおっ!?」
「のわっ!?」
『っ!!』
リバイスとプリキュア達が避けると、キングクラブ・デッドマンは勢いが止まらず、近くのビルの壁を貫通した。
「うわぁっ! 凄い破壊力!」
「蟹が身体を玉のように丸めて突撃する、これぞホントの『カニ玉』かっ!?」
「(ビシッ)上手い事言うとる場合かっ!」
プリンセスが目を見開いて驚き、バイスの発言にすかさずツッコミを入れたのはサニーである。
何て言っていると、キングクラブ・デッドマンが再び壁を貫通して襲いかかってきた。
「ちっ!」
『うわわわわわわっ!!!』
リバイが舌打ちをし、バイスとプリキュア達は仲良く慌てながら回避する。
が、キングクラブ・デッドマンは壁やアスファルトを、まるでパチンコの玉のように跳ね返り、攻撃してくる。
「この、『プリキュア サニーファイヤー』!」
「今度はパンチをしないよ! 『ラブリーエクスプロージョンボンバー』!」
サニーが火球をバレーボールのスパイクのように放ち、ラブリーもラブプリブレスに炎のエネルギーを溜めでパンチで火の玉を射出する。二つの火の玉はキングクラブ・デッドマンに当たり、その身体が炎に包まれた。
「どうや!」
「やった!」
「あっ! ラブリーちゃん! それフラグ!」
「えっ?」
『・・・・こんな物かぁっ!!』
が、キングクラブ・デッドマンは勢いが死なず、そのまま火の玉となった身体で突撃してきた。
『うわあああぁっ!!』
全員が回避すると、玉が通った後は焼き焦げていた。
「余計攻撃力増しちゃったじゃん!」
「ごめーん!」
「あんなんアリかいな!」
「それじゃ今度は私が! 『プリキュア マーチシュート』!!」
「私も! 『プリンセス爆弾ボンバー』!」
今度はマーチが風の玉を蹴り、プリンセスが圧縮空気の炸裂弾でキングクラブ・デッドマンを攻撃した。
が、
「おいそれはやめーーーー」
リバイが止めようと声を上げたが、風の玉と空気の炸裂弾がキングクラブ・デッドマンに当たると、
ーーーーボゥオオオオオオオオオオ!!
炎の勢いが更に増してしまった。
『ウッソォォォォォォォォっ!!』
再び攻撃に転じるキングクラブ・デッドマンと、それを避け続けるリバイスとプリキュア。
「だから余計攻撃力マシマシにしてどうすんのよっ!?」
「そんな事言ったってぇ!」
「うわーん!」
ー魔導師sideー
負傷したなのは達と保護された誠司達は一ヶ所に集められ、〈フェニックス〉とFW陣、そしてアラモードチームが守っていた。
「あ、アイツら何してやがんだ! こうなったらアタシが(ビキッ)あぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
『ヴィータ(ちゃん)/(副隊長)!』
加勢に行こうとするヴィータだが、全身が悲鳴を上げてそのまま横になった。
「無理はダメよヴィータちゃん! 背中の骨を強かに叩きつけられただけでなく全身も浅くない火傷を負ったんだから、ドクターストップよ! シグナムにザフィーラ! はやてちゃんになのはちゃんにフェイトちゃんもよ!」
『は、はい・・・・』
シャマルに怒られ、加勢に行こうとコッソリ動こうとしたなのは達も大人しくする。
「ねぇホイップちゃん、助けに行かなくて良いの?」
「・・・・・・・・大丈夫だよスバルちゃん! 何となくだけど、輝二さんが何とかしてくれると思うし!」
ホイップがそう言うと、他のメンバーも、リバイスの戦いに視線を戻した。
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
皆が戦いに目が行っている中、誠司はジッとリバイスを見つめ、松田歩もその戦いに、漸く目に光を取り戻して見ていた。
ーリバイスsideー
「とりあえず炎を消しましょう! 『プリキュア ビューティーブリザード』!」
ビューティーが放つ氷雪が、キングクラブ・デッドマンの炎を消火させる。
『フッ!』
キングクラブ・デッドマンが身体を戻すと、両手を鋏に変えて切りかかる。
「トリプルダンスハニーバトン! 『ハニーリボンスパイラル』!」
ハニーが専用武器の『トリプルダンスハニーバトン リボンモード』でキングクラブ・デッドマンは絡め取って動きを封じる。
「『フォーチュンスターリング』!」
「『プリキュアピースサンダー』!」
すかさずフォーチュンとピースが攻撃するが。
『くっ、まだまだぁ!!』
キングクラブ・デッドマンは攻撃に耐えながら、背面の足を動かして、リボンを引きちぎった。
『はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・!』
が、流石に疲労の色が濃く出ていた。
「・・・・何でソコまでして戦うんだ? 何の目的で〈デッドマンズ〉に入ったんだ?」
『はぁ、はぁ、〈デッドマンズ〉なんて、どうでもいい』
「あ?」
キングクラブ・デッドマンの言葉に、リバイは仮面越しに眉根を寄せた。
『・・・・俺はただ、証明する。『運命』なんて言葉で、『試合』を放棄しようとしているアイツに・・・・『運命』なんて、覆す事ができるって事をな・・・・!!』
キングクラブ・デッドマンは両手を構えてそう言った。
「(・・・・どういう事だ?)気にはなるが取り敢えず、コイツで料理してやるぜ、蟹野郎!」
[コング!]
リバイは『コングバイスタンプ』を取り出すと起動させ、『レックスバイスタンプ』をドライバーから外す。
「あ、それ私達が持ってきた」
「イェイ! 新スタンプだぜっ!」
ハッピーがそう言うとバイスははしゃぎながらリバイの身体に入ると、リバイは先ほど、ハッピーから貰ったゴリラの刻印がされたスタンプ『コングバイスタンプ』を押印する。
「はぁ・・・・ふん!」
[Come on! コン・コン・コング! Come on! コン・コン・コング!]
スタンプをドライバーにセットすると、LINEが展開される。
ーーーー・・・・・・・・。
ーーーーどしたのよ輝二?
ーーーー何か今回のヤツ、妙だ。
ーーーー妙って何がよ?
ーーーー何か今までの奴らと違って、欲望優先で戦っていないって雰囲気だ。
ーーーーでも魔導師ちゃん達やっつけてたじゃん。
ーーーー戦闘なんだ。殺るか殺られるかの状態なら、ああなるのは当たり前だろう。
ーーーーふ~ん、んでどうすんの?
ーーーー取り敢えず奴を悪魔から引き剥がすぞバイス!
ーーーーそう来なくっちゃ!
[バディアップ!]
『コラサットォッ!』
身体から伸びたバイスが、『コングバイスタンプ』をリバイに叩き込むと、リバイはスタンプの中で姿を変え、スタンプが砕けると、バイスも被り物を変えた。
[バディアップ! アーム! ストロング! 戦いのゴング! 鳴らせ! コング! ドラミングキター!]
「新ゲノム・・・・キター! ウッホホーイ!」
「二対一だが、タイマンはらせて貰う!」
現れたリバイはゴリラの顔の上からオレンジ色の複眼を被せたような、複眼と複眼の間からはゴリラの顔が覗く仮面。胸部は分厚く、背中の部分はゴリラの顔になっている。両腕にはグローブを着けコングのマークがある左胸を右手でドンドンと叩くと、キングクラブ・デッドマンに向けて拳を伸ばした。
バイスは全体的に巨体となり、ゴリラを模した被り物を頭全体に被り、最早ゴリラの鎧でも纏ったような姿で、上体を屈めると、バッと両手を天に伸ばして叫んだ。
ーアラモードsideー
「うわっ! ゴリラだっ!」
「ゴリラさんです!」
「世紀の対決! ダブルゴリラVS巨大キングクラブ!?」
「う~ん、お金払ってでも見たいわね」
「見るからにパワータイプって感じだね」
「でもパワーだけであの装甲を砕けるかしら?」
アラモードチームがゴリラゲノムを驚いた顔になり、魔導師組も驚いた顔になっていた。スバルとエリオは目を光らせていたが。
ースマイルsideー
「だ、大丈夫ハッピー?」
「何か、結構辛そうだけど?」
「うぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!」
「な、なんやこれ・・・・!」
「す、凄くカッコいいんだけど・・・・!」
「そ、それ違うでしょ! ってツッコミを入れたいぃぃぃ!」
「どういう事でしょう?」
ラブリーとプリンセスは、何故かツッコミの姿勢で見悶えているスマイルチームを怪訝そうに見つめた。
「おい、スマイルチーム」
「は、はい?」
「話がある」
リバイが声をかけ、衝動を押さえたハッピー達は首を傾げた。
ーキングクラブ・デッドマンsideー
『・・・・・・・・』
キングクラブ・デッドマンこと、宮岡孝治郎はソッと視線を松田歩に向けた後、両手の鋏と背面の足を動かす。
「行くぜ!」
「いっけぇっ!!」
リバイスが声を揃えて両拳をキングクラブ・デッドマンに突き出した瞬間、何と、二人の両手のグローブがキングクラブ・デッドマンに向けて射出された。
『何っ!?』
「ロケットパンチだっ!」
ピースが叫ぶが、ただのパンチではない、タービンが搭載された拳はより破壊力を増してキングクラブ・デッドマンに襲い来る。
『舐めるなぁ!』
が、両手の鋏と背面の足を駆使して、四つのロケットパンチ、『コングリバイパンチャー』と『コングゲノブレイサー』を弾き飛ばし、パンチはリバイスに戻る。
『っ、はぁぁっ!!』
さらに、爆裂泡をリバイスとプリキュア達に向けて放ち。
『っ!』
パチンっ、と指を鳴らした瞬間。
ーーーードドドドドドドドドドドドドンンっ!!
連続した爆発でリバイス達の姿が見えなくなった。
がーーーー。
「「「「っ!」」」」
『何だとっ!?』
爆煙の中から、『コングリバイパンチャー』に乗ったサニーとピース、『コングゲノブレイサー』に乗ったマーチとビューティーが現れた。
煙が晴れると、ハピネスチャージチームがバリアで爆裂泡を防いでおり、リバイスが拳を突き立てていた。
「行くでピース!」
「うん!」
「『サニーファイヤー』!」
「『ピースサンダー』!」
火の玉と雷を受けた『コングリバイパンチャー』のタービンがそれらを巻き込み、炎と雷の拳となった。
『なにっ! ぐぁあっ!!』
それを受けて、キングクラブ・デッドマンは後ろに退く。
「『マーチシュート』!」
「『ビューティーブリザード』!」
風と氷雪はバイスの『コングゲノムブレイサー』のタービンにより回転すると、暴風雪の拳となってキングクラブ・デッドマンに当たった。
『ぐぅぅおおおおっ!!』
「ここだな!」
「そうそこだ!」
『っ!』
キングクラブ・デッドマンが顔をあげると、いつの間にかグローブを戻し、眼前まで迫ったリバイスが横に並びながら、拳を繰り出そうとした。鋏で迎撃しようとするキングクラブ・デッドマンは、リバイスの後ろから着いてきたプリキュアが見えた。
「気合いだ気合いだ気合いだ気合いだ! 『プリキュア ハッピーシャワー』!!」
ハッピーが拳を繰り出そうとするリバイの右手とバイスの左手に必殺技を浴びせると、ハートのシャワーの受けたリバイスの拳が桃色に光り輝き、バイスが叫ぶ。
「「名付けて、『ハッピーライダーダブルパンチ』!!」」
ーーーードゴンッ!
『グウオアッ!!』
キングクラブ・デッドマンは技の威力に大きく後方に吹き飛んだ。
「よっしゃ! 輝二!」
「一気に攻め立てる!」
リバイがドライバーの『コングバイスタンプ』を操作する。
[必殺! キング! パンチング! コング!]
「ほいっ!」
「ふっ!・・・・って、何かヤダなこれ・・・・」
逆立ちしたバイスの尻尾にリバイ(かなり渋々)がしがみつくと、バイスが胴体を、リバイが背中が頭部を構成したリミックス、『リバイスコング』が現れた。
ーーーーウッホホォォォォォォォォォォッ!!
リバイスコングがドラミングをしながら叫ぶ。
「行くぞ!」
『っ! はぁ!』
リバイスコングが駆け出し、キングクラブ・デッドマンが両手の鋏と背面の足を伸ばして応戦する。
「「うぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」」
『らぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
手数ではキングクラブ・デッドマンが上だが、一撃一撃が重いリバイスコングに押され、背面の足を全てリバイスコングの手に捕まれると、
ーーーーグシャ!
そのまま握りつぶされる。
『ぬぐぅっ!!』
ーーーーウホホホォッ!!
『っ! ぐぉぉぉぉぉっ!!』
キングクラブ・デッドマンが一瞬怯むと、リバイスコングはダブルスレッジハンマーを叩き込もうとし、防御しようとするが耐えきれず、アスファルトに沈んだ。
「決めようぜ!」
「死ぬ気で、決める!」
リバイがスタンプを二回倒すと、二人は分離し、両手のグローブからジェット噴射が起きて空高く飛んでから、両足での急降下キックを繰り出す。
[コング! スタンピングフィニッシュ!]
「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「ライダーダブルゴリラキィィィィック!!」
急降下した二人のキックが、アスファルトから起き上がったキングクラブ・デッドマンに炸裂した。
『ぐっ、ぬぁああああああああああああっ!!』
ーーーードカァァァァァァァァァンンッ!!
アスファルトに倒れた宮岡孝治郎と、キングクラブバイスタンプが落ちていた。リバイはバイスタンプを回収する。
「回収完了・・・・ってな」
「やった! やった! やったぁ!!」
「「あははははは!」」
バイスが肩にハッピーとピースを乗せてスキップし、サニー達とラブリー達も笑みを浮かべている。
「・・・・うっ、うぅっ・・・・!」
宮岡孝治郎が起き上がる。流石は全国学生トーナメント準チャンピオンと思わせるタフネスぶりだ。
「おい、アンタは何で〈デッドマンズ〉何かに入ったんだ?」
「・・・・〈デッドマンズ〉なんてどうでも良かった。ただ、アイツに、見せてやりたかった」
「何をだ?」
リバイは、何処か達観とした物言いの宮岡孝治郎の様子を訝しそうに見下ろしながら聞いた。
「こんな、悪魔の力なんて大した物じゃないって、こんな物を使っても、失った物の代わり何かにはならないって、な・・・・」
「(失った物・・・・アイツ・・・・まさか!)っ!! おい、ホイップ達っ! 松田歩は何処だっ!?」
『えっ?』
バイス達に近づこうとしたホイップ達が周りを見ると、松田歩の姿がなくなっていた。
「っ、おい。まさかこのバイスタンプ、お前の物じゃないのか?」
「それはアイツが、松田が〈デッドマンズ〉から貰った物を、俺が奪い取ったんだ。・・・・アンタを見た時、直感したよ・・・・アンタが、〈デッドマンズ〉が目障りに思っているーーーー仮面ライダーだって、さ」
そう言うと、宮岡孝治郎は意識を手放した。
「松田歩・・・・ヤツが、〈デッドマンズ〉・・・・!」
ー松田歩sideー
その頃、松田歩はオルテカに連れられ、まるでクラブのVIPルームに入ると、ソファの上座に座るアギレラと、その後ろに控えるフリオがいた。窓の外のクラブを見ると、ギフジュニアと踊り狂っていた。
「・・・・・・・・・・・・」
松田歩はオルテカから新たなバイスタンプを渡され、それを掴んだ。
ーーーー針ネズミが刻印されたバイスタンプを。
[ヘッジホッグ]
その音声がVIPルームに不気味に響いた。
テレビに登場したゲノムの中で、不遇扱いのゴリラに初白星!