仮面ライダーリバイス 悪魔と伝説の狂想曲   作:BREAKERZ

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今回から、原作仮面ライダーリバイス沿いになります。
オリ設定で、この世界のぶーさんは既婚者って設定にしています。モデルは後書きにて。


窃盗団と悪魔!?

ーいちかsideー

 

「はい! それではこれより、『輝二さんとゆいちゃん仲良し大作戦』の会議を始めます!」

 

キラパティに集まったアラモードチームと5GoGoチームとドキドキチームが、作戦会議をしていた。

 

「・・・・って、のぞみとマナといちかの勢いで始めたけど。実際、輝二とゆいを仲良くさせる作戦なんて本人に許可も取らずにやっちゃって良いの?」

 

と、くるみが半眼になって言うと、のぞみが声をあげた。

 

「だって輝二さん、お父さんもお兄さんも〈デッドマンズ〉に殺されちゃったんだよ。残った家族であるゆいちゃんとゆいちゃんのお母さんと仲良くした方が良いと思うよ!」

 

「と、のぞみさんは言ってますけど。実際、妹がいるお二人はこの作戦をどう思いますか?」

 

うららが、このメンバーの中で妹持ちのりんとあきらに聞くと。

 

「・・・・あたしは、七瀬さんと仲良くさせる事には反対じゃないけどさ。輝二さんの気持ちを考えるとねぇ」

 

「・・・・個人的には私も二人の仲を取り持ちたいけど、家族を危険に巻き込みたくないって嵐山くんの気持ちも理解できるよ」

 

ゆいとの関係をプリキュアオールスターズや六課に説明する時、輝二は。

 

【母さんには、父さんと兄さんの事は伝えているが、俺が〈デッドマンズ〉と戦っている事は伝えてないし、妹にも教えないように頼んだんだ。物心付く前に離ればなれになったが、父親と長兄が〈デッドマンズ〉に殺されたと聞けば、あの子はーーーーゆいは少なからずショックを受ける。いや、最悪、この事態に首を突っ込んでくる可能性の方が高い。〈デッドマンズ〉の方でも、ゆいの事が知られてしまったが、それでもゆいには、この戦いに巻き込まれて欲しくない。これは俺の独り善がりだが、ゆいには知って欲しくない。だから、俺とゆいが兄妹だって事は、ゆいに話さないでくれ】

 

と、頭を下げてまで頼んだのだ。

ちなみに、〈オオムカデ・デッドマン〉の事があってから、Goプリンセスチームはゆいのガードをしてくれている。一応〈フェニックス〉の隊員も、事務員に扮してガードしているが、前回の事もあってか、よりゆいの近くにいるはるか達が引き受けてくれた。

 

「中々に複雑な問題ね」

 

「〈デッドマンズ〉が輝二さんの弱点を知った以上、七瀬さんが巻き込まれるのは時間の問題ですが」

 

「巻き込まれるにしても、ゆいさんに輝二さんとの関係を知られないようにするのも一つの手段ですわね」

 

「私は輝二さんとゆいちゃんが仲良くして欲しいよ! 家族だって、兄妹だってゆいちゃんに知られなければ良いなら! そっちの方が良いよ!」

 

シエルとありすと亜久里の言葉にマナがそう言い出した。

 

「・・・・まぁ確かに、兄妹だって事が七瀬さんに知られなければ良いならその方が良いけど」

 

「・・・・問題は、二人をどのタイミングで会わせるか、って事ね」

 

かれんとこまちの言葉に全員がう~んと、首を傾げる。

と、ソコでーーーー。

 

ーーーーピリリリリリ、ピリリリリリ、ピリリリリリ・・・・。

 

《もしもーし! いちかちゃ~ん! 聞こえてる~?》

 

「え? バイス??」

 

いちかのガンデフォンに着信音が鳴り、さらにバイスの声が聞こえ、ガンデフォンを手に取ると。

 

《はぁい!》

 

「うわっ! バイスが私のガンデフォンにっ!」

 

『えっ?』

 

いちかがガンデフォンの液晶を見せるように出すと、画面にバイスが出ていた。

 

《へいへーい! 》

 

「な、何でバイスが私のガンデフォンにっ!?」

 

《細かい事は後回し! そんな事よりもさ、大変! 窃盗団とデッドマンが現れたの!》

 

『えっ? デッドマンに・・・・窃盗団っ!?』

 

バイスの言葉に、プリキュア達は驚きの声を上げた。

 

 

 

 

 

 

ー輝二sideー

 

と、プリキュアオールスターズが勝手にゆいと仲良し作戦の会議をするおよそ二時間前ーーーー。

輝二は依頼人、と言う訳でもない相手から。

 

「彼女が欲しいんだ! 女を紹介してくれぇっ!!」

 

と、両手をバタバタと振り、まるで駄々っ子のようにねだられていた。

相手は前にコンビニでバイトしていた時の店長の息子で、『世界一カッコいい無職』と自称する高卒フリーターのドラ息子(19)だった。

 

「あのですね。あなたモテたいなら先ずちゃんとした仕事に就いて、真面目に働きながら自分を研く事から初めたらどうですか?」

 

「え? 『世界一カッコいい無職』の俺にこれ以上どうカッコ良くなれと?」

 

ドラ息子は輝二の言葉を、まるで理解できないと言わんばかりにキョトンとした顔をする。

輝二は内心、「これならあのアホ共<プリキュア>の相手をしている方が、なんぼかマシだな」と、心の底から思い、大きなため息を吐いてから話す。

 

「第一あなた、俺と同じコンビニで働いていた女性が、【彼女、俺にとても優しいからな。きっと俺の事が好きなんだぜ】って言ってませんでしたか?」

 

「ふっ・・・・彼女、本当は俺の事が好きな癖に素直じゃないからな。このまま俺に捕らわれていたんじゃ彼女に未来がないと思って、さよならしたのさ。お陰で彼女、新しい恋を見つけて幸せにーーーー」

 

「そうですか。てっきり彼女が優しかったのは店長の息子だからってだけで、本当は好意の欠片も持たれていなくて、彼女から体よくフラれたけど、それを認めず、ストーカーのようにしつこく付きまとってたら、怒った彼女から手酷くフラれたので、女の子を紹介して欲しいって喚きに来た訳ではないのですね?」

 

フッ、とキザったらしい態度でそう言うドラ息子に、輝二はとてつもなく冷めた態度と冷淡な口調でそう返した。

 

「ちちちちちち違ぇしッ!! 俺の方がフッたんだよ! 別に彼女から、【あなたみたいなの全っっっ然タイプじゃないの】とか! 【今の仕事辞めて十歳上の金持ちと結婚するから】とか言われてねぇしっ!!」

 

すると、ドラ息子は見て分かる程に態度が完全に崩れ、酷く狼狽しながら喚きだした。

 

≪プププ! 図星、突かれたみたいよ?≫

 

「(つか、こっちはその彼女から、目の前のドラ息子からストーカーされているって相談されて、結婚の事を伝えてキッパリさせた方が良いって言ったんだけどな)」

 

何の事はない。最初から輝二とバイスは全部知っていたのだ。

 

「兎に角! 俺に女を紹介してくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!!!」

 

「ちなみに依頼料は?」

 

「えっ? 君、前のバイト先の店長の息子から金取るの? 仁義とか義理とか知らないの? 人間として最低じゃない?」

 

≪うっわ! 清々しい程のクズ!≫

 

「こんな所に来て、年下の高校生の小僧(17)に女の子を紹介してくれって喚いている人(19)の方が情けないと思いますけど」

 

さっさとこの馬鹿ドラ息子を追い出した方が良いな、と思いながら、輝二はやる気ゼロな態度で応対する。

 

「んで、どんなタイプの女の子が好み「おっぱい大きくてエロい感じでお金をいっぱい持ってて、俺を養ってくれる美人なお姉さん!!」ーーーー分不相応の高望み、身の程を弁えるって言葉知ってます?」

 

欲望だだ漏れのドラ息子に、完全に呆れ果てる輝二。

 

「俺の知り合いの女の子は、中学生が多いですけど」

 

「えっ? 君ってロリコン? 中学生なんておっぱいのないツルペタで、色気の欠片もない女の子が好きなんてキモッ! 引く」

 

「恋人が欲しいなら先ず、辞書でデリカシーって言葉を学んで来てからどうです? それに高校生(17)と中学生(13~15)なんてそんなに変わらないですよ。文句あるなら今すぐに出ていきますか?(寧ろとっとと出ていけこのクズ!)」

 

≪つか、ラブちゃん達とか中学生とは思えない胸が大きくてスタイルの良い子も結構いるし、かれんちゃんとか、みなみちゃんみたいに色気のある子もいるけどねぇ≫

 

今すぐぶん殴りたい気持ちを必死に抑える輝二と、呆れるバイス。

 

「・・・・一応年齢はどれくらいですかね?」

 

「高校生か大学生くらい!!」

 

輝二の脳裏に高校生なら、月影ゆりと琴爪ゆかりと剣城あきら、ティアナ・ランスターとスバル・ナカジマが頭に浮かび、大学生くらいなら機動六課の隊長陣(ヴィータを除く)が浮かんだが。

 

≪誰がどう見ても、このクズには全く全然釣り合わないじゃん≫

 

「(このクズが彼女らと釣り合うかどうか考えること事態が烏滸がましいな)」

 

≪俺っちが女の子なら、こんなクズを紹介されたら速攻で一緒に殴り飛ばしているね≫

 

「(俺ならさらに迷惑料を請求するわ)」

 

最早面倒臭くなったので、どうやってこの馬鹿ドラ息子を追い返すか考えていると。

 

ーーーーピロリン。

 

と、そんな時に、狩崎からLINEで【デッドマンの情報が入った、来てくれたまえ】と書かれていた。

 

「ん?(狩崎さん? 丁度良いな)あっ、すいません。別の依頼主から連絡が来たんで、今日は帰ってください」

 

「えっちょっと俺の依頼は?」

 

内心、心底面倒くさいと言いたげなため息を吐きながら、何の感情も籠っていない目で声を発する。

 

「・・・・・・・・『世界一カッコいい無職』のアンタなら、俺が何かしなくても、ちょっと声を掛ければ女の子なんて引く手あまたじゃあないですかー?」

 

「えっ? そう?」

 

「勿論ですよー。真にカッコいい男って言うのは、その場にいるだけで女の子が群がる物ですからねー。ちょっと駅前でカッコ良いポーズをしていれば、女の子達が放っておく訳ないですよー」

 

「そうかっ!! やっぱ俺ってカッコいいもんなぁ! よぉーし! 待っててね! 金髪巨乳なお姉さーん!!」

 

と輝二の超適当な褒め言葉をすっかり鵜呑みにし、調子に乗った馬鹿ドラ息子は、あっさりと事務所から出ていった。

 

「ーーーーさて、行くか」

 

≪だな≫

 

二人共、何事も無かったかのようにスカイベースへと向かった。

 

 

 

ちなみにその馬鹿ドラ息子は道行く女性達にカッコつけたポージングをしてアピールしていたが、「キモい」「ウザい」「顔がキショい」「頭悪そう」「犬臭い」「お金とか無さそう」「甲斐性とかもまるで無いって感じ」「視界に入れるのも迷惑」「付き合ったら人生を無駄にしそう」「自分を勘違いしている痛い童貞」「結婚したら必ず不幸になる男No.1」と、散々に酷評された。

 

「・・・・俺、鳥になりたい・・・・」

 

涙を流し、髪の毛が抜け落ちる程の悲嘆に暮れ、とりあえず金を稼ごうと、父親の薦めで父親のコンビニで働く事になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、そんな結末などに微塵も興味ない輝二とバイスは、スカイベースの一室にて、嵐山雄二郎司令と狩崎からの情報を聞いた。

空中モニタに映し出されているのは、目出し帽と運動用ジャージを着た三人が、警察から逃げている映像だった。

最近噂になっている覆面窃盗団だ。

建物等の障害物をかわしてアクロバットでトリッキングな動きで逃げるそれは、まるでフリーランニングのようであった。

 

≪スッゲェ! カッケェ!≫

 

「へぇ~、結構良い動きしてますね?」

 

と、ソコで、メンバーの一人がドジり、警察に捕まりそうになったその時ーーーー薄い緑色の蜂のような身体となっており、赤いボタンを着けた白いジャケットを羽織り、鬼のような真っ赤な人面と斑点模様のある黄色い頭部、複数の赤いドリル状の突起を生やした両腕を持ち、両肩には緑色の仮面があり、首元に生やした赤い毛をマフラーのように垂らしているデッドマンが手助けし、その逃走犯を逃がした。

 

「この後、警察が逃げたデッドマンをパトカーで追ったが、追い付けなかった。走力から恐らく、〈チーター・デッドマン〉、それもフェーズ2にまで到達している」

 

≪おうおうおう! 悪そうな猫ちゃんだぜ!≫

 

「猫じゃなくてチーター。しかし速いですね」

 

スケボーに乗った狩崎が輝二に近づく。

 

「地上最速の生物チーターだからねぇ、しかもフェーズ2だ! フェラーリよりも速いよ」

 

「リバイスの力で契約を解除して、人間に戻せ」

 

「了解」

 

「問題はヤツのスピードだがねぇ。フェイト<ミス・古里>が追跡したが、途中で障害物に遮られ、逃げられてしまったよ」

 

「判明しているのは、窃盗団が四人組と言う事だけだ」

 

ーーーーピリリリリリ、ピリリリリリ・・・・。

 

《もしもーし、電話だよー!》

 

ガンデフォンから着信音とバイスの声が響く、バイスがガンデフォンに取り憑いたのだ。

 

「はぁ・・・・(ピッ)」

 

《はぁいカリちゃん! こんな感じで皆とお喋りできるって幸せ!》

 

「ガンデフォンは君の為に作ったのではない」

 

《もう! 照れちゃって~!》

 

「君の事は何か嫌いだ」

 

「ちょっと黙れバイス。狩崎さん、チーター・デッドマンに対抗する手段はあるんですか?」

 

「地上にチーター以上に走れる生物はいない・・・・しかーし!」

 

狩崎はポケットから、『ジャッカルバイスタンプ』を取り出した。

 

「ジャッカルがある!!」

 

「(ジャッカルか・・・・)」

 

輝二は因縁がある『ジャッカルバイスタンプ』に少し目を細めるが、空中モニタに映し出された『ジャッカルゲノム』のバイスを見ると。

 

「(うわっ、微妙・・・・)」

 

《う~わ、ダッサっ!》

 

頭部に原始人のようにジャッカルの毛皮を着た体を合わせたデザインをしたバイスの姿に、輝二は内心で、バイスは大声で酷評した。

 

「セイ ホワット!?」

 

バイスに画面に、狩崎が顔を近づける。

 

《だ~って、なんかもっさりしてね? 全然速くなさそうだし〜!》

 

「ジャッカルあげない!」

 

とバイスの酷評に、狩崎は顔を歪めていき、ぷいっと顔を背け、近くのソファに座ってふてくれた。

 

《そんなのなくても、俺っちの輝二とプリキュアちゃん達に任せときゃ問題ねえって!》

 

「お前少し黙れ!」

 

輝二はバイスタンプをポケットにしまった。

 

「期待している。バイスタンプの回収も頼むぞ」

 

「・・・・報酬の為でもあるからね。所で叔父さん。エビル、カゲロウについて何か分かった?」

 

「調査中だ。六課も協力してくれているが、めぼしい情報はない。が、今は目の前の窃盗団とチーターに集中しろ」

 

「うん。それじゃ、窃盗団についても調べてみるよ」

 

ガンデフォンに送られてきた画像を見ると、目を細める。

 

「それじゃ俺はこれで・・・・」

 

そう言って、輝二は司令室を後にした。

 

「バイス。少しは言い方を考えろよ」

 

《えぇ~! だって仕方ないじゃん! 悪魔は正直なんだも~ん!》

 

「正直者の悪魔なんているのかよ・・・・」

 

 

 

 

ー???sideー

 

一人の少年が、自分の家でゲームをしているが、そのゲームに飽きたのか、テレビの画面を消した。

漫画も読み飽きた。ゲームも飽きた。退屈で退屈で死にそうな気持ちだった。

少年は、大きくため息を吐くと、スマホで友達に連絡した。

 

「なあ、今からやんないーーーー『鬼ごっこ』」

 

少年は目出し帽を手にとって弄びながらそう言った。少年の名前は『前園仁志』。覆面窃盗団の一人だった。

 

 

 

 

 

ー輝二sideー

 

地上に戻った輝二は、事務所の下の階で喫茶店を経営しているぶーさんの元を訪れた。

 

「ぶーさん。ちょっと頼まれてくれる?」

 

「ん? 何だい?」

 

輝二は、ガンデフォンに映し出された窃盗団の一人の映像を寄せる。

 

「これ、最近噂になってる覆面窃盗団だね?」

 

「このジャージ、学校のジャージにも見えるだろう? 何処の学校か特定できるかな?」

 

「・・・・少し待っていてくれ」

 

ガンデフォンを持ってぶーさんが店の奥に引っ込むと、入れ代わるようにぶーさんの『奥さん』が出て来て、輝二にブラックコーヒーをくれた。

 

「はい、輝二くん」

 

「ありがとうございます。『セシア』さん」

 

ちなみにぶーさんの『奥さん』は、明るい茶髪と豊満な胸元に、細目で穏やかそうな笑みを浮かべる外人の女性、『伊良部セシア』だった。

それから数分後ーーーー。

 

「見つけたぞ」

 

ぶーさんがタブレットとプリントアウトした一枚の紙を持ってやって来ると、ガンデフォンを輝二に渡し、タブレットに映し出された学校を見せた。

 

「この窃盗団、運動神経がいいから近辺の高校や大学の運動部を洗ってみたら、ビンゴ! このジャージ、『私立大白水学園』のジャージだったよ」

 

「『私立大白水学園』? あの弁護士の子供や銀行の頭取の子供、病院の院長子供と言った、所謂お金持ちのお子さんが通う超名門校の?」

 

「そう。その学校で先月に、体操部の学生が四人停学になったよ」

 

ぶーさんが差し出した紙に、停学になった四人の学生の顔写真と名前とクラス、現在の住所まで記されていた。輝二はその紙を手に取って、ガンデフォンで撮影した後、改めて見る。

 

「この四人の一人がデッドマンって訳か・・・・」

 

≪へへ~! お金持ちのお坊ちゃん達め! 俺っちが捕まえて、とっちめてやるぜ!≫

 

「ありがとうぶーさん」

 

「うん」

 

輝二はブラックコーヒーのカップの下に千円(依頼料込み)を置いて喫茶店から去った。

 

≪んで、コイツらの家に殴り込むの?≫

 

「いや、先ずはコイツらの学校に行って、停学になった理由を探るのが先だな」

 

≪でもどうやって入るの?≫

 

「・・・・持つべきものは、“お金持ちのご令嬢”ってな。今日は確か夢原達と相田達、宇佐美達が来る予定だったな」

 

≪な~る。かれんちゃんとありすちゃん、ついでにあおいちゃんに潜入して貰おうって訳ね≫

 

「ああ。水無月家のお嬢様と『立神コンツェルン』のご令嬢、さらに『四葉財閥』のご令嬢が、見学したいと言えば、快く学校に入れてくれるだろうよ」

 

ーーーーピリリリリリ。

 

「ん?」

 

輝二はガンデフォンが鳴り、画面を見ると、例の覆面窃盗団が現れたと連絡が入った。

 

「ちっ、タイミングが良いのか悪いのか。仕方ない宇佐美達にも連絡するか」

 

そして、輝二はいちか達に連絡した。

 

 

 

 

ー前園仁志sideー

 

前園仁志は、仲間達と一緒にパトカーから逃げていた。途中、工場に逃げ込むが、出口のシャッターが閉まっていた。

 

「行き止まりだ!」

 

「おい、やべえ・・・・!」

 

焦るが、警察官に囲まれてしまった。

 

「もう諦めるんだな」

 

これまでかと前園仁志は諦めかけた瞬間、上から何かが飛んできた。

 

『・・・・・・・・』

 

『うわっ!』

 

それは、先日自分達を助けてくれた怪人だった。怪人が突然現れて、警官達は驚いてコケた。

 

「おい今のうちだ!」

 

仲間に言われ、前園仁志もその場から逃げた。

 

『・・・・・・・・』

 

怪人もその場を去ろうとしたその時、

 

「とりゃっ!!」

 

赤い仮面の戦士が、怪人を蹴り飛ばした。

 

 

 

ーリバイスsideー

 

「ふっ!」

 

誠司ことデモンズも連絡を受けて駆けつけ、怪人、チーター・デッドマンと交戦する。

窃盗団の一人が、此方の様子を見ていたが、デモンズは気に止めなかった。

 

「よう相良。早いな」

 

「っ、輝二さん」

 

「よう誠司!」

 

リバイスもその場に駆けつけた。リバイは、チーター・デッドマンに向けて声を発する。

 

「オイタが過ぎるぞ。お前、大白水学園の生徒か?」

 

『ぐぅ、関係ない!』

 

「フハハハハハハハハハハハ! なんて分かりやすい狼狽え方! ウハハハハハハハハハハハ!!」

 

「大白水学園って、あのお金持ちの名門? そんなお坊ちゃんが悪魔何かに魂売りやがって。親が泣いてるぞ」

 

『っ! 黙れ!!』

 

デモンズがそう言うと、チーター・デッドマンは襲い掛かった。

 

「おい仁志、行くぞ!」

 

窃盗団の一人がそう言うと、三人の窃盗団が今度こそ工場から逃げ出した。

が、名前を呼んだ事をリバイはしっかり聞こえていた。

 

「(っ、『仁志』・・・・確かぶーさんのくれたリストに入っていたな。『前園仁志』、大病院の院長の息子か)」

 

『フゥゥゥゥゥゥゥッ!!』

 

「お前は逃がさないよぉん! 俺っちが! あらっ? 相手だ! コラッ! フッ!」

 

バイスが攻撃するが、全てかわされてしまう。

 

「バイス!」

 

「大丈夫?」

 

「うわぉ! 皆!」

 

『キッ! はぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』

 

駆けつけた5GoGoチームとドキドキチームに、加速したチーター・デッドマンが攻撃する。

 

『きゃぁぁぁぁっ!!』

 

「あぁっ!」

 

「お前ら!」

 

「大丈夫かっ!?」

 

リバイスとデモンズが駆け寄ろうとするが、チーター・デッドマンが横切りながら攻撃する。

 

「「「うおあっ!」」」

 

倒れる三人だが、デモンズはすぐに起き上がると、同じく起き上がるプリキュアの一人に声をかける。

 

「レモネード! チェーンを出してくれ! 俺も糸を出すから、チーターを捕まえるんだ!」

 

「分かりました! 『プリキュア プリズムチェーン』!!」

 

「はっ!」

 

レモネードがプリズムチェーンを、デモンズが糸を出してチーター・デッドマンを捕らえようとする。

がーーーー。

 

『かぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!』

 

身体の突起が回転し、チェーンと糸を引き裂いていく。

 

「っ、カッチカチの『ロゼッタウォール』!」

 

ロゼッタが障壁を展開すると、チーター・デッドマンは壁に正面衝突し、ピンボールのように跳ね飛び、工場の壁を破って外に出た。

 

「やったぁ!(ガン!)あいた!」

 

「やったじゃねぇ! 逃げられるだろうが!」

 

「あっ! そうだった!」

 

急いで追跡するリバイスとプリキュア達が外に出ようとすると、ギフジュニアが沸いて出てくる。

 

「ここは任せた! 」

 

デモンズとプリキュア達に任せ、丁度外にでると、チーター・デッドマンはアラモードチームと交戦していた。

 

「はぁ!」

 

「えい!」

 

ホイップとカスタードが大きなクリームと大きなプリンの障害物を作るが、チーター・デッドマンはその上を滑りながら回避する。

 

「この! 同じ猫科として負けられない! 行こうマカロン!」

 

「うふふ、チーターとライオンの闘いに猫が参戦って訳ね。面白いわ」

 

ジェラートは両手のグローブにエネルギーを纏い殴りかかり、マカロンはマカロンの形をしたエネルギーをヨーヨーのように伸ばして攻撃するが。

 

『はぁっ!!』

 

「あだっ!?」

 

「あらま」

 

チーター・デッドマンは跳ねてジェラートの頭を足場に回避し、さらにマカロンのヨーヨーを健脚で蹴り返し、マカロンは返されたヨーヨーを回避する。

 

「強い上に、何てスピードなんだ!」

 

「流石はチーター! 地上最速の生物は伊達ではじゃないわね! でも! 『レインボーリボン』!!」

 

『ぐっ!』

 

パルフェがレインボーリボンで腕を拘束する。

 

「ショコラ!」

 

「うん!」

 

パルフェに続き、ショコラはエネルギーの剣を作り、刺突するように剣を突き立てようとする。

が、

 

『うおおおおおおおおおおおおおおおっ!!』

 

チーター・デッドマンは拘束された身体を無理矢理に、力任せに動かしてレインボーリボンで繋がったパルフェを振り回す。

 

「きゃぁっ! (ドン!)あうっ!」

 

「あぁっ!」

 

振り回されたパルフェはショコラと激突し、二人は吹き飛ばされ、壁に激突しそうになるが。

 

「おっと!」

 

「よっと!」

 

壁に叩きつけられる寸前、ショコラをリバイが、パルフェをバイスが受け止めた。

 

「嵐山くん!」

 

「大丈夫か!?」

 

「バイス!」

 

「いえぃ! ちょっと役得!」

 

『かぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』

 

「「やばっ!」」

 

肩の突起を回転させたチーター・デッドマンが、ショルダータックルを仕掛けようとし、リバイスはショコラとパルフェを離れさせると、チーター・デッドマンのタックルをモロに受けてしまった。

 

「「うぉわああああああああっ!!」」

 

『輝二さん(嵐山くん)! バイス!』

 

リバイスが近くにあった重ねられたドラム缶の山に激突した。全員の目がリバイスに向いている内に、チーター・デッドマンはその場から立ち去った。

 

「だぁっ! くそっ! 逃げられたかっ!」

 

「ーーーー輝二!(ガン!)あてっ! ちょっと誰よ電気消したのっ!?」

 

ドラム缶を退かして立ち上がるリバイだが、バイスはドラム缶に嵌まって抜けなくなり、足だけ出してヨロヨロと動いていた。

 

「バイス・・・・」

 

「また面白い姿ね♪」

 

二人に近づいたホイップ達が、バイスの姿に苦笑する。マカロンだけは面白がっていたが。

 

「(ーーーープテラゲノムなら・・・・いや、たった十秒の加速で闘える相手じゃない。やはり必要だな、『ジャッカルゲノム』)」

 

アラモードチームがバイスをドラム缶から引っこ抜こうとするのを尻目に、リバイはどうやってヘソを曲げた狩崎を宥めるか悩んでいた。

駆けつけたデモンズと5GoGoチームとドキドキチームは、状況に首を傾げていたが。

 

 

 

 

ー???sideー

 

「ど、どうしたのはるかちゃん? トワちゃん?」

 

「気にしないでゆいちゃん」

 

「わたくし達があなたを守りますわ」

 

所変わってノーブル学園では、はるかとトワがゆいをガッチリガードしていた。ちなみにみなみは生徒会、きららはモデルの仕事で不在。

と、廊下の角を曲がった所で、ゆいは背広の男性とぶつかった。

 

「あっ! すみません!」

 

「こちらこそすみません!」

 

「・・・・あの、あなたは?」

 

「あぁ、僕、今日から教育実習でノーブル学園に来た、『玉置豪』と言います。宜しくお願いします」

 

「は、はい」

 

ゆい達は玉置豪に会釈してその場を離れた。その後ろ姿を見て、玉置豪は小さく笑みを浮かべ、懐のポケットから、『狼の刻印がされたバイスタンプ』、『ウルフプロトバイスタンプ』を手に持って、

 

「・・・・・・・・グラシアス、デッドマンズ」

 

玉置豪ーーーー否、〈デッドマンズ〉幹部、『フリオ』はボソッと呟くのであった。

 

 




オリキャラ・『伊良部セリア』。ぶーさんの嫁さん。見た目もプロポーションも二十代に見えるが、実は四十代。モデルは『異世界はスマートフォンとともに』の『セシル』。
馬鹿ドラ息子、『吸血鬼すぐ死ぬ』の武々夫。今回だけのゲスト。二度と出ない。
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