仮面ライダーリバイス 悪魔と伝説の狂想曲   作:BREAKERZ

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No Continueなジャッカル

ーリバイスsideー

 

『っっ! はぁっ!』

 

〈ジャッカルゲノム〉へと変身したリバイスの姿を見て、チーター・デッドマンはその場から逃げるように駆け出した。

 

「逃がすかっ!」

 

[必殺! 軽々! 乗っかる! ジャッカル!]

 

【GAME START】

 

『いや何それっ!?』

 

リバイがスケートボードになったバイスに乗って追跡すると、頭上にゲーム開始の文字がデカデカと現れた。それを見てルージュとローズとダイヤモンドとジェラートと言ったツッコミ担当が叫んだ。

 

『ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!』

 

「はぁっ! そらっ! よっとぉっ!」

 

スケボーパークで駆け回るリバイは、チックタックにオーリー、レールスライドに壁走り等、スケボーの技を駆使してチーター・デッドマンを追う。

 

「アチチチチチ! 無理無理無理!!」

 

「我慢しろバイス! 根性だっ!」

 

が、スケボーになっているバイスは悲鳴を上げていたが、リバイがバッサリ切り捨てた。

そして、ボードでチーター・デッドマンに叩きつけた。攻撃が当たる度に、ピンクと水色の衝撃波のエフェクトが現れた。

 

「ううううっ・・・・ねえ、強く踏み込まないで!」

 

「しょうがないだろ。しっかり前に集中しろ」

 

「じゃあ顔はやめてよ!」

 

バイスの顔のイラストが泣きながら抗議した。

 

『グゥゥゥゥゥ!』

 

と、ソコでチーター・デッドマンが、スケボーパークから脱出し、街中を走り出した。

 

「あっ! 逃げた!」

 

「そりゃこんな所に居続ける理由ないしね」

 

「どうするよ輝二!?」

 

「追う!」

 

「あ、やっぱし・・・・」

 

パルフェが驚くが、マカロンが冷静に答え、リバイはスケボーを巧みに操って滑り、追跡する。

 

「私達も追おう!」

 

『ええ!』

 

「私達は誠司くんと協力してカゲロウを!」

 

『YES!』

 

「私達も輝二さんのサポートだよ!」

 

『うん!』

 

ドキドキチームとアラモードチームはリバイスを追い、5GoGoチームはデモンズの方へと向かった。

 

「エリオくん、私達はどうしよう?」

 

「僕達は、誠司さんのサポートをしよう!」

 

エリオとキャロもデモンズへと向かった。

 

 

 

 

ーデモンズsideー

 

「とりゃっ!」

 

『ふっ!』

 

デモンズが回し蹴りを繰り出すと、エビルの蹴りを回避し、エビルブレードを振るうが、デモンズはバックステップで回避する。

 

『はっ、キュアラブリーの金魚の糞が、ここまでやるとは思わなかったぜ』

 

「・・・・お前、バイスタンプに取り憑いている悪魔なんだよな?」

 

『あん? そうだぜ』

 

「その身体の人間は、どうしたんだよ? 〈デッドマンズ〉の関係者か?」

 

デモンズの怪訝そうな問いに、エビルは嘲るような声を発する。

 

『くっくっくっ。い~や。この身体の元々の持ち主は〈デッドマンズ〉の関係者じゃねぇよ。〈デッドマンズ〉の事を探っていたネズミを、オルテカ達が捕獲して、俺の器にしてくれたんだ。今は俺がこいつの意識をガッチリ押さえていてな。「止めてくれ~!」って泣いちまってるかもなぁ!』

 

「っ! その人を解放しろよ! 俺達との戦いに、“無関係な人間”を巻き込むなっ!!」

 

デモンズが怒りを込めて叫ぶが、エビルは可笑しそうに身体を震わせながら言葉を出す。

 

『ところがどっこい! この身体の元々の持ち主は、お前らと無関係って訳じゃねぇんだよ。まぁ、“お前は面識がないがな”』

 

「何?」

 

『この身体の持ち主との関係者が、“プリキュアの中にいるんでな”!』

 

「それは、一体誰なんだっ!?」

 

『(ニィッ・・・・)教えるかよ!』

 

[必殺承認! バッド! ダークネスフィニッシュ!]

 

『ダークネスフィニッシュ』

 

「くっ!」

 

デモンズがクモの巣のようなエネルギーの障壁を張って防ぐか、技の威力に後退する。

 

『っ! シャァッ!!』

 

エビルがエビルブレードをデモンズに突き立てようとし、その切っ先がデモンズ額に届きそうになったその時ーーーー。

 

「はぁっ!!」

 

ドリームがサーベルのようなフルーレ、『キュアフルーレ』のドリームが使用する『クリスタル・フルーレ』で、エビルブレードを弾いた。

 

『ちっ! ぐうあっ!!』

 

エビルが舌打ちすると、ルージュとレモネードが『ファイヤー・フルーレ』と『シャイニング・フルーレ』を突き立て、火花を散らしながら後退すると、

 

『くぅっ! っ! がぁあああっ!!』

 

上からミントとアクアが『プロテクト・フルーレ』と『トルネード・フルーレ』ん振り下ろしてきて、エビルを切りつけてさらに後退する。

 

『ぐぅぅぅ・・・・! ふぅ! 結構集まって来やがったな!』

 

デモンズの前にローズとエリオとキャロも立ち、5GoGoチームとエリオとキャロがやって来た。

 

『ま、今日はここまでにーーーーしておくか!』

 

エビルが『ギフジュニアスタンプ』を起動させると、ギフジュニア達が大量に現れた。

 

『っっ!』

 

『行け』

 

『ギフゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!』

 

デモンズ達はギフジュニア達に応戦していると、エビルはその場から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

ーリバイスsideー

 

『ーーーー!!』

 

「ふっ! はっ!」

 

リバイは逃げるチーター・デッドマンの前に出ると、チーター・デッドマンは一瞬止まり、その周囲を滑りながら、バイスボードの上でカポエラのような回転蹴りをチーター・デッドマンに叩き込み、ピンクと水色の衝撃波のエフェクトが幾つも現れる。

 

『ギィっ! はぁぁ!!』

 

が、チーター・デッドマンはすぐに起き上がって逃走を続け、途中に大きな河川に向かって助走を付けて飛び込む。

 

「うへへへへへ! バッカじゃん! 猫って泳げないの知らないのぉ?」

 

追いながら、バイスがバカにするように笑いながら言う。

が、

 

「ーーーーいや、逃げてるぞ」

 

「ん?・・・・でぇえええええええええっ!?」

 

何と、チーター・デッドマンは水面を走りながら、川を渡っていた。凄まじい速度だ。

 

「ちょっと! 何で水の上を走ってんのよ!?」

 

「チーターじゃなくてトカゲか?」

 

しかし、呑気な事を言ってられない。近くに橋がない上に、普通に跳んでも届かない。今から助走を付けて跳んでもチーター・デッドマンのあの走力と速度では、向こう側についた頃には逃げられているだろう。

バイスを抱えて泳いで行くか、と考えていたその時、

 

「輝二さーーーーん! そのまま進んで!」

 

「っ?」

 

「あん?」

 

後方からホイップの声が聞こえて振り向くと、ホイップ達アラモードチームが、背中に翼を生やしたハート達ドキドキチームに抱えられてやって来た。パルフェは自分で翼を広げて飛んでいた。

 

「私達が、『道』を作ります!」

 

「だから構わず突っ走れ!!」

 

カスタードとジェラートが叫ぶが、訳が分からないリバイスは首を傾げそうになる。

 

「信じて! 嵐山くん!」

 

「私達がサポートしてあげるわ」

 

「だから必ず、あのお父さんを止めて!!」

 

ショコラ、マカロン、パルフェをそう言うと、リバイは小さく息を吐いてから、バイスを動かす。

 

「行っちゃうの?」

 

「ああまで言われたら、信じてやるしかねえだろーーーーはぁっ!!」

 

リバイスは勢いを付けて川へと飛び出したその時ーーーー。

 

「そぅれーーーー!!」

 

ハートに抱えられたホイップが、手のひらからエネルギーを放出すると、リバイスの足元に、ホイップクリームが道を作るように伸び、水面を走るチーター・デッドマンに追った。

 

「うわぉ! 何これ!?」

 

「ホイップクリームの道か! これなら!」

 

リバイスはホイップクリームを滑るように突き進む。

しかし、所詮ホイップクリーム、ズルズルと沈んでいきそうになる。

 

「し、沈む・・・・!」

 

「行けぇ!」

 

次に、ダイヤモンドに抱えられたジェラートが、アイスで出来た道を作ると、リバイスはホイップクリームの道から飛び出て、アイスの道を走る。

 

「寒い! 冷たい! 寒い! 冷たい! 寒いよ! 冷たいよ! さぶいよ!! ちべたいよ!!」

 

「バイス、根性だっ!!」

 

「そんな事言われたって! 身体が凍えそうだよぉ!」

 

「後でジェラートにでも暖めてもらえ!」

 

「ジェラートちゃんよりダイヤモンドちゃんに優しく抱き締めて暖めて欲しいよぉぉっ!」

 

「え??」

 

「それどういう意味だこのスケベ悪魔っ!!」

 

ダイヤモンドが目をパチクリさせ、暗に自分よりダイヤモンドの方が良いと言われ、複雑な女心から怒りを感じたジェラートは拳を握って怒鳴る。

が、チーター・デッドマンはすでに陸に上がり、そのまま速度を落とさず逃げようとする。

 

「野郎!」

 

「輝二さん! 次は私達が!」

 

「任せて!」

 

今度はロゼッタに抱えられたカスタードがリバイスの前に大きなカスタードプリンを作り、エースに抱えられたショコラが、リバイスの前にチョコレートでできたスキージャンプ台を作ると、リバイスは一気にジャンプ台を登りきり、カスタードプリンの上に着地すると、

 

ーーーープルルルン・・・・。

 

と、気の抜ける音を鳴らしながらも、大ジャンプを飛び出すと、巨大なマカロンが幾つもに重ねられ列なり、完全に逃げ道を塞がれていたチーター・デッドマンを見つけた。

 

「うふふふふ」

 

近くに目をやるとソードに抱えられたマカロンが優雅な笑みを浮かべていた。

 

『っ! っ! っ! っ!』

 

逃げ道を封じられたチーター・デッドマンが狼狽しているかのように、辺りをキョロキョロしだした。

 

「行ってこいバイス!」

 

「バイス! 行っきまーす!!」

 

ボードのバイスを蹴り飛ばすと、バイスは空中を縦横無尽に動きながら、チーター・デッドマンを攻撃する。

 

「バイス! 乗せて!」

 

「うわぉ! パルフェちゃんなら大歓迎!!」

 

バイスにパルフェが乗り込み、さらに明るめの虹のエネルギーの矢でチーター・デッドマンが撃っていく。

 

『グゥオオオオッ!』

 

「俺も忘れるなっ!!」

 

リバイがカポエラのような動きで蹴りつける。

 

『がっ!!』

 

倒れるチーター・デッドマンを河川敷の上で、〈フェニックス〉の隊員に連れられた前園仁志が見ていた。

 

「輝二っ!」

 

「よっと!」

 

パルフェがバイスをリバイに返し、リバイがバイスに再び乗った。

 

「ノンストップでクリアしてやるぜ!」

 

「さあネコちゃん! 悪魔のリベンジの時間だぜ!」

 

[ジャッカル! スタンピングフィニッシュ!]

 

ジャッカルバイスタンプを二回倒して発動させる。

 

「ふっ!」

 

リバイが反転ジャンプをしてキックの態勢を取ると、空中でリバイの足裏にバイスがくっつき、ボードの裏側にバイスが描かれたボードで、押し潰すようにキックする。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

「ヒィーーーーハァーーーーッッ!!」

 

『っ! グゥアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!』

 

チーター・デッドマンから、立派な背広を着て、眼鏡をかけた少し老けた感じの前園仁志の父親が分離した。

 

ーーーードゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンンッ!!

 

ーーーー【ジャッカルスタンピングフィニッシュ】。

 

ーーーー【GAME CLEAR】

 

チーター・デッドマンが爆散すると、ゲームクリアの表示が現れた。

 

「あぁ・・・・! うぅ・・・・!」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

苦しそうに蹲る父親を見て、前園仁志も顔を俯かせる。

『チーターバイスタンプ』を回収すると、リバイスは下りてきたホイップ達とハート達と共に変身を解除した。

 

「ああっ・・・・!」

 

倒れている前園仁志の父親に、〈フェニックス〉隊員達が駆け寄り、両脇を抱えて起き上がらせようとする。

 

「離しなさいって! 金なら払うから! 上の者ちょっと連れてきなさい!」

 

「パパ! もう終わったんだよ・・・・」

 

見苦しく抵抗する父親に、前園仁志がそう言うと、父親は項垂れる。

 

「ーーーー私は、間違っていると言うのか・・・・?」

 

「まだ子育ては終わってないよ!」

 

「行き過ぎてはいましたが、あなたの愛情は本物だと思います」

 

「これからやり直せるよ!」

 

マナと亜久里にいちか、自分の半分も生きていない子供達にも言われ、前園仁志の父親は大人しくなっていく。

そして、前園仁志が口を開いた。

 

「・・・・俺、自分の生き方が分からなくて、ついムシャクシャして・・・・すいませんでした!」

 

前園仁志が頭を下げた。

 

「ーーーー自分の生き方が見つかってるヤツなんて、そうそういないさ」

 

「えっ?」

 

頭を下げる前園仁志に、輝二が話しかけた。

 

「誰だって、自分のやりたい事や生き方が見つけられなくて、モヤモヤして、ムシャクシャして、間違った事をやってしまうものだ。やりたい事や生き方を見つけているヤツ等は皆ーーーー“運が良かったヤツ等”だ」

 

「“運が良かった”?」

 

「ちょっとした“きっかけ”があったからとか、“出会い”があったからとか、そんなほんの些細な出来事によって、それが自分のやりたい事や生き方に繋がった。俺もな、親父の手伝いで始めた『便利屋』の仕事が、やりたい事で生き方になった。やりたい事や生き方ってのは、そんな些細な事が始まりになるものだ」

 

「「・・・・・・・・・・・・」」

 

輝二の言葉に、あおいとゆかりは共感した。

あおいは『立神コンツェルン』の令嬢としての生き方が窮屈でならなかった。そんなあおいは、ロックと言う“きっかけ”を見つけ、それがやりたい事と生き方になった。

ゆかりは勉強もスポーツも、何でも人並み以上に出来てしまうが故に、情熱を持てず、退屈をもて余していた。そんな自分がいちか達に“出会い”、お菓子作りを見つけた。

この中で前園仁志の気持ちが理解できているのは、おそらくあおいとゆかりだろう。

 

「お前は間違った事をした。これからそれを償って、自由の身になったら、何かに挑戦してみたらどうだ?」

 

「何かって・・・・」

 

「色々あるだろ。山とか登ったり、旅したりして、自分が何をしたいのか、その『答え』を見つけに行くってのもあるぜ。勿論、父親の力を借りずに、な」

 

「うん・・・・やってみようと思う。パパ、良いよね?」

 

「・・・・好きにしなさい」

 

父親がそう言うと、前園仁志は父親に近づき、父親を背負って立ち上がる。

 

「仁志・・・・」

 

「パパ、まだ歩けないだろ?」

 

「お前、私をおぶれるくらいになったんだな・・・・」

 

「陸上で、結構鍛えていたから・・・・」

 

「・・・・仁志、すまなかったな・・・・! 無理矢理、私と同じ医者の道に閉じ込めて・・・・! すまなかったなぁ・・・・!!」

 

「良いよ。俺もパパに迷惑かけちゃったから・・・・ごめん、ごめんよパパ・・・・!」

 

いつの間にか成長した息子に、父親は少し涙を流し、前園仁志は〈フェニックス〉の隊員に連れられながら、その場を去ろうとした。

 

「成長しましたね。前園さん」

 

「・・・・父親を背負えるほどに成長する。最高の親孝行かもな」

 

アリスと輝二の言葉に同意するように笑みを浮かべるプリキュア達、そんな中、輝二は少し物悲しそうに呟く。

 

「ーーーー俺は親父と兄貴に背負われて、支えられてばかりで、そんな恩返しなんて全くできなかったがな・・・・」

 

そう呟くと、プリキュア達は悲しそうな顔になる。と、ソコで、前園仁志が振り向いて、輝二に向かって声を発する。

 

「ーーーーなぁ!」

 

「ん?」

 

「アンタってさ、冷めてるようで、実は結構熱いんだな! そっちの女の子達の事、『日本一お節介な集団』って言ってたけど! アンタも十分お節介だよ!」

 

「なっ・・・・!」

 

『プッ! あっははははははははははははははははははははははははははっ!!』

 

≪フハハハハハハ! 冷めてるけど熱い! 略して冷め熱い! 輝二にピッタリだよな! フハハハッ! 冷め熱い! 冷め熱い! ははっ! あざい!≫

 

前園仁志の言葉に、輝二は愕然となるが、プリキュア達とバイスを可笑しそうに笑っているであった。

ちなみに、デモンズの方は全員無事であるとの事。

 




次回、遂にエビルの正体が解る回です。
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