仮面ライダーリバイス 悪魔と伝説の狂想曲   作:BREAKERZ

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エビルの正体と新ゲノム。


立つ、ハシビロコウ

ーアギレラsideー

 

「あぁ! ムカつくわね、カゲロウのヤツ!」

 

ホテルの一室に戻ったアギレラ達。

アギレラは先ほどのエビルの態度に不機嫌さを隠さず、ドカッとソファに座り込んだ。

 

「アギレラ様、スマ~イル☆」

 

「ふんっ!」

 

フリオが笑顔でそう言うが、アギレラは不機嫌が収まらなかった。オルテカはそんな様子にため息混じりに声を発した。

 

「嵐山輝二はかなり勘の鋭い男ですからね。プリキュアや魔導師達は気を抜いていますが」

 

「どうするのよオルテカ。このままあの生意気なカゲロウの好き勝手にさせる気?」

 

「そうですねぇ。・・・・嵐山輝二が一番嫌がる事って何だと思います?」

 

「「?」」

 

オルテカの言葉に、アギレラとフリオは首を傾げる。

 

「今このホテルにはプリキュア達と一緒に、嵐山輝二の妹がいるんですよ。まぁ、当の妹本人は嵐山輝二が自分の兄である事を知らないようです。彼自身が隠しているみたいけど」

 

「それで?」

 

「嵐山輝二の父親と兄は、私達〈デッドマンズ〉との戦いに巻き込まれて、命を落としたそうです。もしも、何も知らない妹が、“父親と兄が殺された事を知られてしまったら、嵐山輝二がどんな顔をするでしょうねぇ”」

 

「ふぅん」

 

オルテカが悪い笑みを浮かべて放つ言葉を聞いて、アギレラは唇の端をあげた。

 

 

 

 

 

 

ー輝二sideー

 

全員が自分達の部屋で寝ている時間、誠司が眠りについたと察した輝二が、まだ眠らず、窓際の椅子に座り、“ハンマーのような武器“を持っている狩崎に話しかけた。

 

「・・・・狩崎さん」

 

「オー、眠れないのかい?」

 

布団で横になっていた輝二が話しかけると、机の上に置かれた狩崎のガンデフォンに、バイスが現れた。

 

《もしもしカリちゃん。ぶっちゃけ、俺っちも輝二も胸騒ぎしてんだよ。でも輝二が、皆の楽しい旅行に水を差すなって言ってるからよ》

 

「輝二もそうだが、君も悪魔にしては勘が良いね」

 

「何かあったら俺が困るんだけど」

 

「それなら、これでも使いたまえ」

 

狩崎が輝二に向けて何かを投げ、輝二がキャッチするとそれは、『ハシビロコウが刻印されたバイスタンプ』だった。

 

「・・・・感謝します」

 

輝二はそう言うと、再び寝ようと瞼を閉じる。が、バイスはまだ狩崎に話しかける。

 

《俺っちには何かアドバイスないの?》

 

「輝二が大変な事になったら、君が助けになってやればーーーー良い」

 

ーーーーポコッ!

 

《あいたっ! ニュ~・・・・》

 

狩崎が持っていたハンマーでガンデフォンを軽く叩くと、バイスはガンデフォンから去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・それで、ゆ、七瀬さん。どうして俺と一緒にいるんですか?」

 

「・・・・えっと、その・・・・」

 

翌日のホテルの中庭。プールがあり、ソコでなぎさ達MHチームと響達スイートチーム、はるか達Goプリンセスチームがティアナとスバルとキャロと楽しそうに遊んでいるのを尻目に、輝二はゆいに話しかけられていた。

他のメンバーはホテルのゲームコーナーや各部屋やお土産屋等で各々の時間を過ごしている。

 

「は、はるかちゃん達から聞いたんですけど、嵐山さんが、〈仮面ライダーリバイス〉なんですよね?」

 

「・・・・あぁ」

 

どうやら〈仮面ライダー〉である事は知らされていたようだ。

 

「あの時、助けてくれてありがとうございます! ずっとお礼が言いたくて、はるかちゃん達から、嵐山さんの事を聞いていて、ずっと会ってみたかったんです!」

 

「・・・・そうか」

 

ゆいの話に、輝二は素っ気ない態度で応対する。

 

「はるかちゃん達から聞いたんですけど。嵐山さん、この間、私がムカデの怪人の襲われそうになった時も、助けてくれたんですよね」

 

「・・・・追跡していたデッドマンが襲っていたからな。偶々だ」

 

「何度も助けて貰って、お礼が後回しになっちゃってごめんなさい」

 

「・・・・お礼を言ったり謝罪したり、忙しないな」

 

「あっ、その、すみません」

 

「・・・・いや、別に、謝る事じゃない。とりあえず、ケガは無くて何よりだ」

 

「はい。あの、それで聞いて見たい事があるんですけど」

 

「ん?」

 

少し眉根を寄せながら、輝二が目を向けた。

 

「嵐山さんは、どうして戦うんですか? 何でも屋、つまり万屋だから、って訳じゃないと思うんですけど・・・・?」

 

「・・・・・・・・ケジメを着けたいから、かな」

 

「ケジメ、ですか?」

 

「ああ。俺は、大事で、大切な物を二つもデッドマンズに奪われた。それはもう、デッドマンズをぶっ潰した処で戻ってこない。ーーーーだが、奪われた物は戻って来なくても、奪った奴らは絶対に許さない・・・・! 奴らにケジメを着けないと、俺の気がすまないんだ・・・・!」

 

その目に宿る静かに、しかし熱く滾るような炎に、ゆいは一瞬息を呑むが、輝二をジッて見つめていた。

何故この少年がソコまで気になるのか、実はゆいにも分からない。しかし、初めて会った時から、この少年の事が気になって仕方なかった。何処かそうーーーー懐かしい感覚が、ゆいの胸に溢れてくるのだ。

 

「その、嵐山さん、凄く辛いですね。私には想像できないです・・・・」

 

「想像も理解もしなくて良い。君にはーーーー“関係の無い事”、だからな」

 

妹を危険な目に合わせない為に、敢えて突き放すような言い方をする輝二に、はるかと響、そしてスバルが何か言いたげそうに声を発そうとするが、他のメンバーが止めた。

 

「・・・・・・・・」

 

ゆいは、輝二の突き放す言葉に、少しばかり自分が出過ぎた事を言ったと思うと同時に、何故だか分からないが、胸が締め付けられるような気持ちになった。

と、その時ーーーー。

 

「ーーーーそれじゃあ、私達が教えてあげようか?」

 

「っ!」

 

「???」

 

『っ!?』

 

突然その場に響いた声に、輝二がバッと目を向けるとソコに、中居の少女と、スタッフの男性二人がいた。

彼らが服を脱ぎ捨てるとソコにいたのは、アギレラとフリオとオルテカ。〈デッドマンズ〉の頭目と幹部達であった。

 

「お前ら!」

 

「「「グラシアス・デッドマンズ!!」」」

 

アギレラ達が叫び声をあげると、フリオは『ウルフプロトバイスタンプ』を、オルテカは『ダイオウイカプロトバイスタンプ』で自らを押印すると、ウルフ・デッドマンとダイオウイカ・デッドマンへと変貌した。

 

「あっ、あの人、玉置先生っ!?」

 

「えっ!? 知ってるの!?」

 

「先日から私達の学校で教育実習に来ていた人よ!」

 

「まさか、その人が〈デッドマンズ〉の一員だったなんて!」

 

「しかもあの姿、幹部のフリオだったの!?」

 

教育実習の先生が〈デッドマンズ〉の一員、それも幹部だった事に、はるか達は驚きを隠せなかった。

 

「くっ・・・・ゆ、七瀬はここを離れろ! ホテルの中に逃げてーーーー」

 

『それはお勧めできませんねぇ。何しろホテルは、ギフジュニアに溢れていますから!』

 

ダイオウイカ・デッドマンがそう叫ぶと、ホテルの窓からギフジュニアが顔を出した。

 

ーーーーギフゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!

 

「な、なにぃっ!?」

 

『流石に今回はプリキュア達と魔導師達も全員いますからねぇ。こちらの信者と協力者達を使わせてもらいますよ!』

 

 

 

 

ー誠司sideー

 

「とりゃぁっ!!」

 

『ギフゥゥッ!』

 

ギフジュニアがホテルの各部屋から溢れるように出てくると、自分達の部屋にいた誠司はすぐにデモンズに変身し、同じく部屋から出てプリキュアに変身した咲達とラブ達とめぐみ達と共に、ギフジュニアを倒しながら避難誘導をしていた。

その時、

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「っ! ここは危ないよ! すぐに逃げて!」

 

厨房スタッフの男性を見かけ、逃げるように声をかけるプリンセス。

 

「っ!」

 

「プリンセス!!」

 

その男性スタッフがプリンセスに空の瓶で殴ろうとするが、デモンズがプリンセスを庇って腕でガードした。

 

「ぐっ!」

 

「誠司!」

 

『誠司/相楽くんっ!!』

 

ラブリー達や他のプリキュア達が目を向けると、男性は懐からバイスタンプを取り出し、自分に押印した。

 

「・・・・やってやる・・・・! やってやる!!」

 

[ニワトリ!]

 

押印すると、ニワトリ・デッドマンが現れた。

 

 

 

 

ーはなsideー

 

ゲームコーナーで遊んでいたはな達といちか達、のぞみ達とつぼみ達もヒトミと共にギフジュニアを倒しながら避難誘導をしていたが、清掃員のおばさんがバイスタンプを取り出し押印する。

 

「ごめんなさい・・・・ごめんなさい!」

 

[キリン!]

 

謝罪しながらおばさんから、キリンのデッドマン、キリン・デッドマンが出現した。

 

 

 

 

ーなのはsideー

 

そして、お土産コーナーにいたなのは達隊長陣もBJを纏い、プリキュアに変身したみゆき達とみらい達とマナ達と共に避難誘導していたが、ソコに女性スタッフが現れ、バイスタンプから生み出したであろうデッドマンを連れてきた。

 

「グラシアス・デッドマンズ!!」

 

[フンコロガシ!]

 

女性スタッフがそう叫ぶと、目の前に現れた白い契約書にバイスタンプを押印すると、自分のデッドマン、フンコロガシ・デッドマンと一体化した。

 

『っ!』

 

第2フェーズデッドマンを見て、警戒心を高める一同。

 

 

 

ー牛島sideー

 

「どうしますか?」

 

自分達の部屋で、外の輝二達の様子を双眼鏡で覗いていた牛島家の人達、公子が聞くと、双眼鏡から顔を離した牛島太郎が口を開く。

 

「ここにいても何もならん。私達も避難するぞ」

 

そう言って、牛島家の人達は黙々と部屋から去っていった。

 

 

 

 

ーリバイスsideー

 

FW陣にゆいを任せて下がらせてからすぐに、リバイスとプリキュアに変身した輝二達は、ウルフ・デッドマンとダイオウイカ・デッドマンと交戦した。

 

「うらぁっ!」

 

「そりゃっ!」

 

『ふっ! ハァァァァァッ!!』

 

『くっ!』

 

リバイスの拳を傘で防ぐと、ダイオウイカ・デッドマンは身体のゲソを伸ばして、リバイスだけでなくスイートチームを押し退ける。

 

『ヒャッハァァァァァァァッ!!』

 

MHチームとGoプリチームが交戦するウルフ・デッドマンは狼の運動能力を使って彼女達を翻弄し、銃で攻撃する。

 

[必殺承認! バッド! ダークネスフィニッシュ!]

 

「ぐぅぁああああっ!」

 

『輝二さんっ!』

 

「輝二っ! げっ!?」

 

と、その時、突如戦場に音声が響くと、ターコイズブルーの斬撃が迫ってきて、リバイが受けて倒れ、バイスが駆け寄って斬撃が来た方に目を向けると、

 

「「カゲロウ!」」

 

エビルがエビルブレードを構えて悠々と歩いてきた。

 

「くっ! ホワイト! ルミナス!」

 

「ええ! 皆!」

 

「お願いします!」

 

『うん!』

 

幹部二人をスイートチームとGoプリチームに任せ、ブラックとホワイトはエビルに立ち向かい、ルミナスはリバイのケガを癒していた。

 

「「はぁぁぁぁっ!!」」

 

『キュアブラック、ストレートに見せかけてのフック。キュアホワイト、ハイキックに見せてのミドルキック』

 

ブラックとホワイトの攻撃を、エビルは再び予測し、滑らかな動きで回避すると、攻撃で空いた二人にエビルブレードで切りつけた。

 

「「あぁぁぁっ!!」」

 

「っ! まただ・・・・」

 

「えっ? 何がですか?」

 

リバイの呟きに、ルミナスは首を傾げ、リバイは続けた。

 

「カゲロウの動きだ。他の連中はともかく、ブラックとホワイトの動きを、奴はまるで予測しているように避けている」

 

「あっそういえば、カゲロウの身体にされているのって、プリキュアちゃん達の関係者だったんだっけ?」

 

「・・・・それって、どういう事ですか?」

 

「つまり、“ブラックとホワイトの事を知る人間”が、カゲロウに取り憑かれているって事だ」

 

リバイスは傷が癒えると、ガンデフォンとオーインバスターの光弾でエビルを牽制すると、ブラックとホワイトに駆け寄った。

 

「ブラック、ホワイト、エビルに取り憑かれているのは、“お前達の関係者”のようだ」

 

「えっ!?」

 

「私達の、関係者・・・・?」

 

「お前達の知り合いで、お前達がプリキュアである事を知っていて、現在連絡が取れない人間っているか? ソイツがーーーー今カゲロウに取り憑かれている人間だ」

 

「ーーーー私達がプリキュアである事を知っていて・・・・」

 

「連絡が取れなくなった・・・・・・・・っっ!!?」

 

その瞬間、ホワイトは息を呑んだ。頭に浮かんだのだ。

自分達がプリキュアであるのを知っており、“行方不明になっている人間”が。

 

「っ・・・・まさか・・・・!」

 

ホワイトは狼狽したようにバイスと戦うエビルを見据える。

 

『くっ・・・・!』

 

一瞬だけ、“ある人物”とエビルの姿が重なったように見え、ホワイトは雑念を振り払うかのように頭を振って、ブラックに声を上げた。

 

「ーーーーブラック、マーブルスクリューよ!」

 

「う、うん!」

 

焦ったかのようなホワイトに少し戸惑いながらも、ブラックはホワイトの手を取って、必殺技の構えを取る。

 

「輝二さん! エビルを足止めして! タイミングを合わせて必殺技を同時に!」

 

「・・・・分かった」

 

リバイは承諾すると、『ハシビロコウが刻印されたバイスタンプ』を起動させた。

 

[ハシビロコウ!]

 

「はぁ・・・・ふっ!」

 

ドライバーに押印する。

 

[Come on! ハシ・ハシビロコウ! Come on! ハシ・ハシビロコウ! Come on! ハシ・ハシビロコウ! Come on! ハシ・ハシビロコウ!]

 

ーーーーコイツの正体を暴くぞ。

 

ーーーー出てくるのは鬼か蛇か・・・・!

 

ーーーーいや、鬼でも蛇でもねえだろ。

 

ーーーー鍛えに鍛えたこの力、見せちゃうもんねー!

 

『うりゃっ!』

 

いつものLINEが展開され、バイスがスタンプを叩きつけた。

 

[バディアップ! 端から端まで!走らず見渡す!ハシビロコウ! 動かず耐えてますから!」

 

スタンプが砕けると、リバイはマスクに二本の角が伸び、身体も筋肉質のような屈強で、まるで『鬼』のような容貌となっていた。背中には二本の羽の蛮刀まで装備していた。

 

「ありーっ!? 俺っち身体が伸びてるーっ!?」

 

バイスはハシビロコウの被り物を被り、足がのっぽのように長く、身体も超細身で二メートルは越えており、両肩に鋭利で大きな羽をしている姿に変貌していた。

 

「うわっ! 皆ちっちぇなっ!」

 

「お前がデカイ、いや、長いんだよ。ーーーーとりあえず、祭だぜバイス」

 

リバイが背中の鳥の羽の刀身をした二振りの剣を構えた。

 

「応よ! どんな姿でも戦えるように、鍛えてますよ!」

 

「「うぅぅぅぅぅぅ・・・・!」」

 

『うぎぎぎ・・・・!(バシンッ!)あああああっ!』

 

ブラックとホワイト、ダイオウイカ・デッドマンと戦っていたスイートチーム(特にメロディ)が、何故か『それ違うでしょっ!』っと言いたげなツッコミのポージングをしており、ダイオウイカ・デッドマンが伸ばしたゲソに叩かれ、少し吹き飛ぶが、すぐに気持ちを切り換えて戦う。

 

「イエイ! 行っくぜーーーー!!」

 

バイスが羽を広げて宙を飛び、エビルに向かって羽で切りつける。

 

『うぉっ!!』

 

「はぁっ!」

 

続いてリバイが二振りの剣、『羽斬剣<ハネキリケン>』を降って、エビルに斬りかかる。

 

『ちっ!』

 

エビルブレードで片方を防ぐが、刀身に炎を纏わせ、もう片方の剣でエビルを切る。

 

『ぐぁあああっ!』

 

「はぁっ! そらっ! だだだだだだだ!!」

 

クルリと一回転させた剣で切りつけ、もう片方の剣でも切りつけ、さらにはまるで太鼓を叩くように、連続でエビルを切りつけていく。

 

『がぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』

 

ゴロゴロとエビルが転がると、空かさずリバイはドライバーのスタンプを二回傾ける。

 

「リミックス! バディアップ! 必殺!詫びろ!詫びろ!ハシビロコウ!」

 

「よいしょっ!」

 

「はっ!」

 

バイスか両手を前方に突きだして手を合わせると、両肩の四枚の羽が合わさり、大きな嘴の形になると、そのバイスの首にリバイが逆股がって身を屈めると、両手に持っていた羽斬剣が伸びて大きな翼となり、ハシビロコウの形へとなった。

新たなリミックス、『リバイスハシビロコウ』であった。

 

ーーーークァアアアアアアアアアッ!!

 

リバイスハシビロコウが雄叫びを上げると同時に、ブラックとホワイトが、手を繋ぎ、繋いでいない手を天に伸ばした。

 

「ブラックサンダー!」

 

「ホワイトサンダー!」

 

それぞれの手に、黒と白の稲妻が落ちて、エネルギーをチャージする。

 

ーーーークワァァァァァァァァァァッ!!

 

『くっ・・・・! ぐはぁあああああああっ!!』

 

リバイスハシビロコウはエビルに近づくと、大きな嘴で突っつき、足で蹴り、嘴で咥えてブラックとホワイトの前に放り投げた。

 

ーーーークァアアアアアアアアアッ!!

 

[ハシビロコウ! スタンピングフィニッシュ!]

 

「回りまぁすっ!!」

 

飛び上がったリバイスハシビロコウがリバイスにリミックスを解除すると、バイスがリバイの前で円形になるように高速回転すると、リング状のエネルギーを形成、そのリング中央にハシビロコウの刻印が浮かんだ。

 

「っ! はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・!!」

 

リバイが切っ先に炎を貯めた羽斬剣をゆっくりと上げると、

 

「だぁああああああああああっっ!!」

 

羽斬剣をエネルギーに叩き込むとソコから、スタンプ型のエネルギーが、エビルへと向かっていった。

 

『ぬぅ・・・・はっ!』

 

「「プリキュア・マーブルスクーーーー」」

 

ヨロヨロと起き上がったエビルは、ブラックとホワイトが技を放とうとしたのを捉えた。

エビルが「やめてくれ!」と言わんばかりに片手を突きだしーーーー“カゲロウの声ではない声”を放った。

 

 

 

 

「“やめて下さい! なぎささん! ほのかさん!”」

 

 

 

 

「「っっっ!!??」」

 

「「!?」」

 

人間の記憶は、五感が捉えるほんの些細な事が契機になって甦る事がある。それは景色だったり、匂いだったり、味わった物だったり、触れた物だったり、そして音ーーーー声だったり。

その声を聞いた瞬間、ブラックとホワイトだけでなく、メップルやミップルの脳裏にも、“一人の少年”の姿が鮮明に浮かんだ。その時、『マーブルスクリュー』が霧散してしまった。

 

「何っ!?」

 

『はっ!』

 

[必殺承認! バッド! ダークネスフィニッシュ!]

 

エビルがダークネスフィニッシュでスタンピングフィニッシュがぶつかり合い、爆発が起きる。

 

『うぉおおおおおおっ!!』

 

『きゃぁあああああっ!!』

 

周囲にいた一同も巻き込まれ吹き飛ぶ。が、ゆいはキャロが防御魔法で守った。

 

「が! いってぇ~・・・・!」

 

「あたたた・・・・!」

 

爆発が止むと、レックスゲノムに戻ったリバイスがエビルを見ると、エネルギーが霧散していくのが見えた。

 

「っ! 変身が解除された・・・・!?」

 

そして、エビルの変身が解除されるとソコにはーーーー1人の少年が起き上がった。

濃い緑色の髪にキリッとした瞳、服装はオレンジ色のTシャツに黒いジーンズを着用し、腰に『ツーサイドライバー』を直用した、なぎさやほのかと同い年位のーーーー少年だった。

 

「少年・・・・? 雪城?」

 

リバイが首を傾げると、ホワイトが、嫌、ホワイトだけではなく、ブラックまでも、茫然自失とした貌でその少年を見据えていた。

そしてホワイトが、その少年の名を呟くーーーー。

 

「・・・・・・・・・・・・“キリヤ”、くん・・・・!?」

 

「・・・・・・・・・・・・ほのか、さん・・・・」

 

ソコにいた少年の名をホワイトが呟くと、“キリヤ”と呼ばれた少年が返答した。

ホワイトの目から涙が溢れて流れ、両手で口元を隠しながら、ゆっくりと、その少年に近づく。

 

「あ・・・・あぁっ・・・・!」

 

言葉すら満足に発せない程に嗚咽を漏らし、だんだんと歩く早さが増していく。

 

「ほのかさん・・・・!」

 

「キリヤくん!!」

 

“キリヤ”と呼ばれた少年が名を叫ぶと、ホワイトはたまらずと走りだし、“キリヤ”に向かって抱き締めようと両手を広げたーーーーしかしその時。

 

「・・・・・・・・・・・・(ニヤリ)」

 

「はっ! 駄目だホワイト! ソイツはーーーー」

 

“キリヤ”の口が小さく、亀裂のような笑みを浮かべるのを見て、嫌な予感を感じたリバイが叫ぶと同時に、“キリヤ”のその手にはーーーーエビルブレードが握られていた。

 

「!!」

 

“キリヤ”がエビルブレードをホワイトに向けて突き刺そうとするように突き立てたその時、

 

ーーーーザシュンッ・・・・!!

 

鮮血が、飛び散った・・・・。

 

 




エビルの正体は、キリヤくんです。ずっと出ていないので、今作に登場してもらいました。そして、キリヤくんが〈デッドマンズ〉に潜入していたのには理由が。



〈仮面ライダーリバイス ハシビロコウゲノム〉

リバイは響鬼と同じデザインだが、ハシビロコウの被り物をしてハシビロコウの目が角のように伸びている。背中には装甲響鬼のように武器を背負っている。
バイスは『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の『キジブラザー』をモデルにしています。被り物はハシビロコウ。
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