仮面ライダーリバイス 悪魔と伝説の狂想曲   作:BREAKERZ

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明かされた正体

ーーーー『キリヤ』。

キュアブラックとキュアホワイトこと、なぎさとほのかが戦っていた『闇の勢力』、〈ドツグゾーン〉の五人の幹部〈ダークファイブ〉の最年少幹部であった少年。

プリキュアを探る為に二人の通うベローネ学院に『入澤キリヤ』として潜入した。

しかしソコで彼らなぎさとほのかと過ごし、己のアイデンティティが揺れ、闇に帰っていき、その後は光と闇の狭間を彷徨っていたが、人間界と闇の世界との間に歪みが生じていたため脱出してドツクゾーンでの最終決戦に臨む二人の前に再び姿を現し、味方をした。それから行方不明となってしまった。

ほのかは彼の事を時おり探していたが、一向にその姿を見つけられずにいた。

だが、彼は見つかった。〈仮面ライダーエビル〉と言う敵としてーーーー。

 

 

 

 

ー誠司sideー

 

「とりゃっ!!」

 

『ゴゲェェェェッ!!』

 

ニワトリ・デッドマンと共に窓を突き破って外に飛び出たデモンズ。受け身を取って着地すると、他にも窓を突き破って、ニワトリ・デッドマンの近くに転がるキリン・デッドマンが現れた。

 

「なっ! 他にもいたのかよ!?」

 

キリン・デッドマンが出てきたと思しき窓を見上げると、ムーンライトがいた。恐らく肉弾戦ではプリキュア最強と言っても良い彼女が追い出したのだろう。

と、次の瞬間。

 

ーーーードゴォォォォォォォォォンッ!!

 

「な、何だぁっ!?」

 

『ぐぁぁぁぁっ!!』

 

ホテルの一番下の階で桃色のエネルギーの奔流が壁をぶち破ると、奔流の中から、他のデッドマンとは容貌が違う、恐らく第二フェーズのデッドマン、フンコロガシ・デッドマンが飛び出て転がる。

破壊された壁の向こうから、なのはがレイジングハートを突き出した姿勢を取ると、すぐにギフジュニアの相手に戻った。

 

「なのはさん、滅茶苦茶やるなぁ・・・・」

 

「確かに、力任せは少し乱暴ですわね」

 

デモンズの話に同意するように、エース達ドキドキチームと、ホイップ達アラモードチーム、そしてラブリー達ハピネスチャージチームが合流した。

 

『っ! 行くわよ!』

 

フンコロガシ・デッドマンが指示を出すと、他の二体も動き出し、ホテルから逃げるように出てきた男性スタッフと清掃員のおばさんを連れて、その場から離れた。

 

「おっと、逃がすかよっ!」

 

デモンズ達が追いかけ、中庭のプールに到着したその時。

 

ーーーードォオオオオオオオオンンッ!!

 

『っ!!』

 

中庭でも爆発が起き、三体のデッドマンを追いかけていたデモンズ達が見たのは。

エビルブレードの刃を突き出している少年と、ホワイトがその凶刃に斬られ・・・・るのを庇い、左肩をエビルブレードの刃に貫かれ、血を流したリバイだった。

 

 

 

 

 

ーリバイスsideー

 

『輝二さんっ!』

 

「輝二っ!」

 

「うぅっ、あ、あああああああ・・・・!!」

 

「しゃっ!」

 

「ぐぅっ!」

 

「っ! いけない!」

 

左肩の痛みに悶えるリバイをキリヤ?が蹴ると、ツーサイドライバーの刃が引き抜かれリバイは地面を転がり、その拍子に、腰につけていた『ジャッカルバイスタンプ』が弾け飛んだ。傷口から血がドクドクと流れ出るリバイ。ルミナスが急いで治癒を行っていると、キリヤ?はエビルブレードを振って血を払い、足元に転がった『ジャッカルバイスタンプ』を手に取った。

 

「ーーーーふっ、ジャッカルか良いねぇ」

 

「キ、キリヤくん・・・・!」

 

「違うホワイト、いや、雪城。コイツは、お前達の知り合いじゃない! カゲロウだっ!」

 

「・・・・ふふふふ、はーははははははははははは!!!」

 

キリヤ?が高笑いをすると、キリヤの身体から黒と緑の霧がキリヤ?の身体を包み込み、キリヤ?の少し髪が跳ね、黒を基調とした衣装を身を纏い、右腕を曲げて人差し指を顔に打ち付ける仕草をした。

 

「楽しい楽しい皆との思い出の旅行が、とんだ血みどろになったなぁ? ええ? 輝二よぉ?」

 

キリヤ?、否、カゲロウはキリヤの顔を歪めながら笑みを浮かべる。

 

「その少年が、お前の新しい『宿主』って、訳か?」

 

「そうさ! しっかし流石は子供とは言え、〈ドツクゾーン〉の幹部〈ダークファイブ〉の一人だなぁ? そこら辺の雑魚共とはスペックが桁違いだぜぇっ!」

 

「どうして・・・・!」

 

「あん?」

 

ブラックが前に出て、カゲロウに向けて怒気を孕んだ声を発した。

 

「どうしてキリヤくんの身体に、アンタが入ってんのよっ!?」

 

半ば茫然自失しているホワイトに変わって、ブラックが声を張り上げると、カゲロウは笑みを更に深くして声を発する。

 

「ちょっとした偶然、いや、運命だったのかもな! 俺はかつて、ソコに転がっている仮面ライダーリバイスに屈辱的な敗北を受け、バイスタンプの状態になり、暫くは休眠状態に陥った。その俺を拾ったのが、〈デッドマンズ〉だ!」

 

全員の視線が、オルテカとフリオ、そしてアギレラに向けられた。

 

『中々興味深い存在だったのでね。丁度我々の事を探っていた少年に『宿主』になって貰いましたが。くくっ・・・・まさかプリキュアの伝説を作ったキュアブラックとキュアホワイトの関係者だったとは!』

 

『あははははは! まさにスマ~イルだぜっ!』

 

「うふふ・・・・」

 

ほくそ笑みを浮かべる三幹部達。そして、カゲロウはエビルブレードをツーサイドライバーにくっつけると、『バッドバイスタンプ』を構える。

 

「ーーーーさて、お喋りはもう終了だ」

 

[バッド!]

 

カゲロウは『バッドバイスタンプ』を起動させ、ツーサイドライバーのエンブレムに押印した。

 

[コンファームド!]

 

押印したその瞬間、黒い靄が周囲を包み込み、カゲロウの影から無数の蝙蝠が周囲を飛び交う。

 

『きゃぁっ!!』

 

『『っ!』』

 

プリキュア達や幹部達も蝙蝠にたじろぐが、カゲロウは気にせず、両手を交差させて声を発する。

 

「変身」

 

バッドバイスタンプをツーサイドライバーのエビルブレードに装填したその時ーーーー。

 

[Eeny meeny miny moe! Eeny meeny miny moe!]

 

蝙蝠がカゲロウを覆うように飛び交うと、カゲロウはエビルブレードを取り外し、引き金を引いた。

 

[バーサスアップ!]

 

その時、蝙蝠達がカゲロウの頭上に集まると、蝙蝠の羽をつけた漆黒のスタンプが、判子口がまるで怪物の口のようになり、カゲロウを飲み込むようにスタンプの中にいれた。

 

[Madness<マッドネス>! Hopeless<ホープレス>! Darkness<ダークネス>! バット!]

 

スタンプの中のカゲロウが、緑色の液体に包み込まれその身体が変化していきそして、

 

「はぁっ!」

 

[仮面ライダーエビル! ハッハハー!]

 

中からスタンプを切り裂いて、仮面ライダーエビルとなって現れた。アーマーの一部がジッパーのようになり、そのジッパーが閉じた。

 

『さぁ、真っ黒に染まりなっ!』

 

キリヤの声からカゲロウの声に変わると、エビルブレードを構えて倒れたリバイに斬りかかろうとする。

 

「させないっ!」

 

「おんどりゃー!!」

 

ブラックとバイスが抑えて、そのまま押し出していった。

 

「・・・・・・・・」

 

「ホワイト! 行かなくちゃミポ!」

 

ミップルが声をかけるが、ホワイトは茫然として動けなくなってしまった。

 

「くそっ! 俺らが!」

 

『邪魔をさせるなっ!』

 

『グラシアス! デッドマンズ!』

 

デモンズ達が向かおうとするが、オルテカが指示を出すと、フンコロガシ・デッドマン達が遮り、メロディ達とフローラ達も、オルテカとフリオに遮られた。

 

「ちっ、ルミナス。最低限の治療で良い! お前はホワイトの側にいろっ!」

 

「あ、輝二さん!」

 

止血と傷口の上部を塞いだ左肩を抑えて、リバイがバイスとブラックの方に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーゆいsideー

 

「あらら、随分と混沌としちゃったねぇ♪」

 

「っ! あなたは・・・・!」

 

『アギレラっ!?』

 

FW陣に守られていたゆいに、〈デッドマンズ〉の首魁アギレラが笑みを浮かべて近づいてくる。

ティアナがクロスミラージュの銃口を、エリオがストラーダの切っ先を向け、スバルがマッハキャリバーを、キャロがケリュケイオンを構え、フリードが威嚇するように唸る。

 

「ーーーー邪魔よ。お子様達!」

 

アギレラが手を突き出すと、赤い靄が噴射された。

 

 

「っ! 七瀬さんゴメンっ!」

 

「きゃっ!」

 

ティアナが咄嗟にゆいを突き飛ばして自分達から離れさせると、赤い靄がFW陣を包み込んだ。

 

「うっ!?」

 

「あうっ!?」

 

「ぐっ!?」

 

「きゃっ!?」

 

「ギュゥ~っ!?」

 

靄に中からFW陣の苦悶の声が上がり、靄が晴れるとソコにはーーーー。

 

『あ、あぁぁぁぁぁ・・・・っ!!』

 

その場に倒れ込んで、顔色が土色になり、身体中から赤い斑点が出て、苦しそうに悶えているFW陣だった。

 

「皆さん!」

 

「ちょっと邪魔だから退いてもらうね」

 

アギレラはそんな彼女達を踏みつけながら、腰を落としたゆいに近づく。

 

「っ! アギレラ! ゆいに手を出さないでっ!!」

 

フリオをマーメイド達に任せ、フローラがアギレラに向かおうとするが、

 

「はっ!」

 

「きゃぁぁぁぁぁっ!!」

 

アギレラの手から赤い衝撃波が放たれ、地面を転がった。

アギレラはそんなフローラを気にせず、ゆいにニッコリと笑みを浮かべながら近づき、優しい声を発する。

 

「ねぇ。七瀬、ゆいちゃんだよね?」

 

「・・・・・・・・」

 

ゆいは戦慄と緊張が混じった顔で、アギレラを見据える。アギレラはそんなゆいを薄目で見つめながら口を開く。

 

「あなた、生き別れたお父さんにお兄ちゃんが二人いるんだよね?」

 

「っ、何で、そんな事を・・・・!」

 

驚くゆいに構わず、アギレラは言葉を続ける。

 

「あなたの『七瀬』って名字、お母さんの旧姓でしょう? 私知ってるんだ。あなたの本当の名前♪」

 

「え・・・・?」

 

「っ! ゆい! 彼女の話を聞いてはいけません!」

 

フローラに駆け寄ったスカーレットがゆいに向かって 声を張り上げるが、アギレラはゆいに顔を近づけ、耳元で囁くように呟いた。

 

 

 

「あなたの本当の名前はーーーー『嵐山ゆい』」

 

 

 

「え・・・・・・・・?」

 

アギレラにそう囁かれた瞬間、自分の本当の名前を告げられた瞬間ーーーーゆいの脳裏に、幼い頃の記憶が、次々と甦った。

 

【ーーーーゆい】

 

【ゆい】

 

【ゆい!】

 

人間の記憶は、些細な事で唐突に呼び覚まされる事がある。ゆいの頭に、優しく幼い頃の自分に愛しそうに微笑んでくれる父の姿が、自分を見て笑顔を見せてくれる二人の兄が、その内の一人、小さな兄の姿が、嵐山輝二の姿に重なった。

 

「ぁ・・・・あぁ・・・・!」

 

「ーーーーでも残念。あなたのお父さんと大きいお兄ちゃんは、もう死んじゃったんだけどねぇ!」

 

「ぱ、パパが・・・・お兄ちゃんが・・・・死ん、だ・・・・? ーーーーあ、ああああああああああああああああっっ!!!!」

 

アギレラの言った言葉の意味が分かり、ゆいはその場に蹲り、泣き崩れてしまった。

 

『アギレラーーーー!!』

 

『うおっ!!』

 

アギレラに怒りを燃やしたGoプリチームは、叫びを上げてフリオを振り払い、アギレラに向かった。

 

「はっ!」

 

『あぁっ!!』

 

が、アギレラがFW陣に使った赤い靄でフローラ達を包みすぐに晴れると、フローラ達は首やら腕を抑えて、身悶えていた。

 

「ふふっ、また遊ぼうね、ゆいちゃん♪」

 

泣いているゆいに向かって、アギレラは笑みを浮かべてその場から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

ーバイスsideー

 

河原までエビルを押し出してきたブラックとバイスが河に足を入れた状態で戦いながら、水飛沫を飛ばしていた。

 

『ハッハァ!』

 

「うわっ!」

 

「くっ!」

 

エビルブレードを振るエビルから逃れるが、ブラックの足元の石が転がった事で足が滑り、バランスが崩れる。

 

「しまっーーーー」

 

『オラッ!』

 

「っ!」

 

ブラックに振り下ろされる寸前、オーインバスター50・アックスモードでリバイが防いだ。

 

「こっの!」

 

『ふっ、心が躍ってきたぜ!』

 

[ジャッカル!]

 

エビルは先ほど手にいれた『ジャッカルバイスタンプ』を起動させると、『バッドバイスタンプ』を取り外し、『ジャッカルバイスタンプ』を装填し、引き金を引いたその瞬間ーーーー。

 

[バーサスアップ!]

 

エビルの背後にジャッカルの紋章が浮かび、黒い靄と共に黄色い光にエビルが包まれ、それが収まると、

 

[Feel<フィール>! athrill<アスリル>! Spiral<スパイラル>! 仮面ライダーエビル!ジャッカル!]

 

左胸にジャッカルの顔のような紋章を付けた漆黒のアーマーとなり、頭部はリバイのジャッカルゲノムを黒くし、目は紫色となった姿だった。

 

「何っ!?」

 

「うっそぉ!?」

 

「ありえない!」

 

『ありえるんだなぁ・・・・これがっ!』

 

エビルがエビルブレードを構えると、緑色の軌跡を描きながら加速し、リバイスとブラックをすれ違い様の一瞬に、緑色の斬撃で連続で斬り付けた。

 

「「うわぁっ!!」」

 

「ああっ!?」

 

倒れる三人に、エビルは更に加速して、連続ですれ違いながら斬りつけていく。

 

「あだっ!? どうせえちゅうのよっ!?」

 

「ヘイ君!」

 

「えっ? はっ!」

 

声がした方をバイスが振り向くと、いつの間にかやって来た狩崎が、夕べから調整していたハンマーを持っており、

 

「プレゼント!」

 

「うわっと! 何だ? これ」

 

それをバイスに投げ渡した。

 

「それあげるからリバイを助けてあげて! 新装備、『オストデルハンマー50』だ!」

 

ライトブルーとイエローというポップなカラーが特徴的な、狩崎の趣味が入っていた。

 

「うはははは・・・・カリちゃん! サンキューな!」

 

バイスが礼を言うと、狩崎はパチンッ!と、指を鳴らした。

 

「おりゃっ!」

 

『っ!』

 

停止したエビルに、バイスがオストデルハンマーを叩きつけた。

 

「輝二は俺っちが守るぜ!」

 

バイスはハンマーを振り回して当てると、その威力にエビルが後退した。

 

「はははは・・・・これいいね! カリちゃん!」

 

「ちょっとソコの岩。叩いて振ってみて!」

 

「岩?」

 

狩崎の言葉を聞いて、バイスが足元の岩を見つけると、思わずハンマーの束を叩いた。するとーーーー。

 

[レッツイタダキ!]

 

「えっ・・・・?よっ」

 

ハンマーから音声が響き、バイスは岩を叩いた。

 

[ネイチャー!]

 

叩かれた岩に紋章が浮かび、ソコから光が無数に舞い上がると、岩の形になった。

 

「ワーオ!」

 

バイスが再びハンマーの束を押すと、音声が響く。

 

[イタダキ!]

 

「よっとぉ!」

 

[エレメント印! オストデルクラッシュ!]

 

光が完全に岩となり、バイスがエビルへとハンマーを下ろすと、岩は次々とエビルへと向かっていった。

 

『ぐっ! くぅっ! あぁぁっ!!』

 

エビルブレードで迎撃するが、数に押され岩を叩きつけられ、その場に両膝を突いて、バッドゲノムに戻った。

 

「ヘッド部分に取り付けられた押印式情報入力装置、『イタダキインジェクター』で叩いた物の組成を瞬時に読み取り、その疑似エネルギー体を生成するイタダキ必殺技を発動できるのだよ!」

 

狩崎は指を鳴らして説明するとさらに補足する。

 

「そしたら次はオストデルハンマーをリバイのオーインバスターと合体させるんだ!」

 

「もう悪魔使いが荒いんだから! 輝二! ちょっと貸して!」

 

「ああ!」

 

「えっと、こうしてと・・・・ふふ、はいこれを合わせまして・・・・」

 

バイスがオストデルハンマーのハンマー部分を縦にすると、折り畳まれていた刃が飛び出て、オーインバスター・アックスモードと合体させた。

 

[リバイスラッシャー!]

 

「よぉしできたぁ! うわあ~!」

 

「よし! これなら!」

 

[レックス! スタンプバイ!]

 

[必殺承認! バッド! ダークネスフィニッシュ!!]

 

「はぁっ!!」

 

「しゃぁっ!!」

 

お互いにエネルギーが貯まった刃をぶつけ合うと、凄まじい火花が散りそして・・・・。

 

ーーーーズドォォォォォォォォンンッ!!

 

「げっ!?」

 

「うえっ!?」

 

爆発が起こり、リバイの後方にいたバイスとブラックも爆風に巻き込まれた。

 

 

 

ーデモンズsideー

 

「はぁっ!!」

 

『ガハッ!?』

 

『はぁぁぁぁぁ!』

 

『ゴゲッ!』

 

『フッ!』

 

『クワッ!』

 

デモンズがフンコロガシ・デッドマンを、ハピネスチームがニワトリ・デッドマンを、ドキドキチームがキリン・デッドマンを一ヶ所に集めた。

 

「誠司!」

 

「おう!」

 

ラブリーの声にデモンズが頷くと、ドライバーの左右を押した。

 

[Add・・・・!]

 

[バッタ!]

 

音声が流れると、デモンズは『バッタバイスタンブ』を取り出して、デモンズドライバーの上部に押印し、液晶にも押印した。

 

[Dominate up! バッタ! ゲノミクス!]

 

中腰になったデモンズの両足が、バッタの脚の形状『デモンボトムハイヤー』がとなった。

 

「はぁっ! とりゃっ! うりゃっ!」

 

デモンズがバッタ脚でデッドマン達を攻撃すると、デモンズはデモンズドライバーの左右から押した。

 

[More!]

 

高く跳躍すると、両足蹴りを三体に叩き込んだ。

 

『『『ギャアアアアアアアアッ!!』』』

 

三体が爆発すると、爆炎から三つのバイスタンプが飛んできて、ラブリーとハート、エースがそれぞれキャッチすると、フンコロガシ・デッドマンの契約者だった女性スタッフも地面に叩きつけられそうになる。

 

「よっ!」

 

が、寸前でデモンズが糸を射出して、スタッフをす巻きにして木に吊し上げた。

 

『一気に三体も倒すとは、やりますね・・・・』

 

「余所見は禁物だよ!」

 

『っ! うわぁ!』

 

『何だこれ鬱陶しい!』

 

オルテカがデモンズに感心すると、アラモードチームがホイップやらチョコのエネルギーでオルテカとフリオを拘束した。

 

「メロディ達! 今よ!」

 

「「「「うん!」」」」

 

パルフェに声に答えるように、スイートチームが武器を構えた。

 

「「かけめぐれ、トーンのリング! 『プリキュア・ミュージックロンド』!」」

 

「かけめぐれ、トーンのリング! 『プリキュア・ハートフルビートロック』!」

 

「シの音符のシャイニングメロディ! 『プリキュア・スパークリングシャワー』!」

 

『『ぐぅぅぅっ!!』』

 

「「「「三拍子、1、2、3。フィナーレ!」」」」

 

ーーーードォォォォォォォォンンッ!!

 

『『ぐぁああああああああっっ!!』』

 

スイートチームの必殺技を受けて、オルテカとフリオは多少のダメージを受けた様子で後方に倒れる。

 

『・・・・流石に、ここまでですね・・・・! フリオ、引くぞ・・・・!』

 

『ああ!』

 

オルテカとフリオはその場から姿を消した。

 

 

 

 

 

ーリバイsideー

 

「わぷっ! わぷっ! 溺れる! 溺れちゃう! 俺っち泳げない! あっ、足がちゃんとついてる!」

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・」

 

「うっ、くぅっ・・・・!」

 

リバイスとブラックは爆風で河に落ちてしまい、バイスは騒ぎながら、リバイとブラックも満身創痍ながら這い出ると、同じく満身創痍のエビルが立ち上がりながらも、こちらを見据えていた。

 

『今日はここまでだな。・・・・だが、近い内にまた殺り合おうぜ。ーーーーでは、ほのかさんによろしくと伝えて下さい、なぎささん♪」

 

「っ!」

 

後半の声をキリヤの声にしながら、エビルはそのままその場から消えた。

 

「ブラック!」

 

「手酷くやられたねぇ。身体ではなく、心が、だが」

 

「くっ・・・・うぅっ!!」

 

ルミナスが駆け寄り、狩崎がそう言うと、ブラックは悔しそうに地面を叩いた。

 

 

 

 

 

 

 

ヨロヨロの身体を押して、輝二となぎさは狩崎に支えられながら、中庭に戻ると丁度ソコには、ホテルの敵達を全滅させたであろう全員が揃っていた。

 

「皆・・・・」

 

「っ! なぎささん、ほのかさんをお願いします」

 

なぎさを落ち込んでいるほのかの隣に座り、まだ変身していたルミナスは、アギレラの毒で苦しんでいるはるか達の治療に入る。

既にシャマルが魔法でFW陣の治療を、かれん達医者志望組も一応の応急措置をしていた。

輝二は、ボロボロになったホテルを見上げる。

 

「・・・・こっちも酷いな」

 

「しばらくは営業停止だろうね。損害や従業員達の生活費の方は、我々〈フェニックス〉で何とかしてみよう」

 

「わたくしの四葉財団も手を貸しますわ」

 

と、話していると、ゆいが顔を俯かせながら輝二に向けて声を発した。

 

「ーーーーお兄ちゃん・・・・」

 

「っ!」

 

輝二はギクッと肩を奮わせながら、ゆいに顔を向けた。

 

「お兄ちゃん、何だよね・・・・?」

 

「ゆ、ゆい・・・・何で・・・・?」

 

ゆいの目を見て、輝二は直感した。ゆいは、気づいていると。

 

「・・・・パパと、大きいお兄ちゃんは・・・・死んじゃったの?」

 

「・・・・・・・・・・・・ああ」

 

「!」

 

輝二の答えに、ゆいは息を詰まらせながら、一人その場から立ち去る。

 

「っ! ゆい!」

 

「嵐山くん。ここは私が」

 

「月影・・・・頼む」

 

ゆいを追いかけようとするが、ゆりが代わりに向かった。

パートナーや父親を失ったゆりなら、ゆいに寄り添えると考え、輝二が頭を下げると、ゆりも頷いてゆいの後を追い、つぼみとえりかといつき、妖精達も追った。

輝二が適当な椅子に座ると、響達が近づく。

 

「あのね、輝二さん。輝二さんが、ブラック達を追ってすぐに、アギレラがゆいちゃんに近づいて、兄妹だって教えたの・・・・」

 

「そうか・・・・はぁ、〈デッドマンズ〉をぶっ潰してから、伝えようと思っていたけど、後回しにするべきじゃ無かったかもな・・・・」

 

「あの、輝二さん・・・・」

 

輝二が片手で額に手を当てて悔いていると、ほのかが顔を上げて話しかけた。

 

「あのキリヤくんは、私となぎさの知っている、キリヤくんですか?」

 

「ーーーーいや、肉体はキリヤって少年だろう。だが、『バッドバイスタンプ』に宿る悪魔、カゲロウに身体を乗っ取られているんだ。多分だが、本来の肉体の持ち主は、心の奥底に封印されているんだろう」

 

「そうーーーーですか」

 

「雪城。やるべき事は分かっているか?」

 

「・・・・はい。キリヤくんを、助けます!」

 

「当然私も、協力するよほのか!」

 

「なぎさ・・・・ええ!」

 

ほのかは両頬をペチ! と叩いて顔を上げると、なぎさと共に、その目には確固たる『覚悟』が宿っていた。

なぎさ達は大丈夫だな、と輝二は笑みを浮かべると、

 

「(次からの戦いは、カゲロウと本格的な決戦になるな)」

 

これから起きるであろうカゲロウとの戦いに、更なる決意を燃やしていた。




エビルの正体、キリヤ。ゆいに輝二の正体が自分の兄だと知られてしまいました。
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