仮面ライダーリバイス 悪魔と伝説の狂想曲 作:BREAKERZ
ー輝二sideー
「お願いしまーす! 写真館のイベントでーす! ご家族か恋人と来てくださーい!」
今日、輝二は便利屋の依頼で、『親子で写真撮影会』という、五十年の歴史がある老舗の写真館のイベントのチラシを配っていた。
そして、手伝わせているプリキュアは、
「は~い! 皆、お父さんやお母さんと、一緒にお写真を撮ろう!」
「恋人との思い出にどうですかー?」
「好きな衣装で写真を撮る事もできますよー」
「皆さーん! 私とルールーも特別にライブもやりますから、是非来てくださいです!」
「お待ちしております」
今回はHUGっとチームも参加していた。近くでハリーがはくたんをあやしながら見ていた。
◇
漸くチラシ配りが終わり、輝二がはな達に自販機の飲み物を奢った。
と、その時。
「ア、アハハハ・・・・」
「皆、お疲れ様〜・・・・」
「あっ、なのはさん! フェイトさん!」
なのはとフェイトが何処か気不味そうに近づいてきた。
機動六課の事を不審に思っている輝二は会釈するだけだが、はな達は元気よく挨拶した。
「どうしたんですか? お二人で・・・・」
「うん。実はね・・・・」
さあやの質問に、フェイトが応えようとすると、
「なのはママー! フェイトママー!」
そう叫んでこちらに向かってくる、金髪のツーテールに左右の目が緑と赤のオッドアイをした幼い少女が現れた。
「「ヴィヴィオ!」」
二人が笑顔で飛びついてきた女の子を受け止めた。
「・・・・誰だあの子?」
「なのはさんとフェイトさんの養女さんのヴィヴィオちゃん。時空管理局のある〈ミッドチルダ〉で旦那さん達と住んでいる筈なんだけど・・・・」
《ふぅ~ん。ママ達が赴任している先に遊びに来たのかね〜?》
輝二にさあやが説明すると、バイスがヴィヴィオをマジマジと見てそう呟いた。
「ヴィヴィオ。パパ達はどうしたの?」
「うん! パパ達ちょっとお仕事をしてくるから、先にママ達との待ち合わせ場所に行ってて、だって!」
「ヴィヴィオ一人で来たの?」
「ーーーーそんな訳ねえぞ」
フェイトの言葉を否定したのは、ヴィヴィオが来た所からだった。全員がソコに目を向けるとーーーー。
「んーーーーんんっ!?」
《アリーーーー!? あのお子ちゃまって!?》
整った顔つきと、タレ眉とクルッと巻いたもみあげをし、髪型はオールバックで、ボルサリーノのソフト帽に小さなカメレオンらしい生き物を乗せ、黒いスーツを着た十歳位の少年であった。
その少年を見て、輝二とバイスは目を開いた。
何故ならその少年は、以前なし崩し的に共闘した『組織』の一員にして、『裏社会』に知らぬ者無し(知らない奴はモグリか無知な馬鹿)と言われる『世界最強の殺し屋』であったからだ。
「あ、『リボーン』くん」
「『リボーン』も来てたんだ」
「当然だぞ。ヴィヴィオ一人で出歩かせる訳にはいかねえからな。それに、気になる奴もいるしな」
そう言って、リボーンがチラッと輝二を見ると、ニヤリと笑みを浮かべ、すぐに輝二の隣にいるはな達に近づく。
「ちゃおッス。ミッドチルダ‹むこう›で顔を合わせたが、改めて挨拶だぞ。俺の名はリボーンだ」
「うん! 私ははなだよ! 野々はな! よろしくね、リボーンくん!」
「(随分大人びた子ね・・・・)私は薬師寺さあや。さあやで良いわ」
「(可愛い・・・・)輝木ほまれ、よろしく」
「愛崎えみるです! 少し言葉使いが良くないですよ!」
「ルールー・アムールです(何故でしょう、私のセンサーがこの子供を『解析不能』と表示しています)」
「俺はハリー。こっちははぐたんや」
「はぐ〜!」
HUGっとチームと挨拶を交わすと、次に輝二の方に目を向けた。
「ーーーー“久しぶり、だぞ。改めて、俺はリボーン”」
「ーーーーああ、“久しぶり。嵐山輝二だ”」
あの時は挨拶する暇もなかったので、改めてご挨拶をする二人。
「久しぶり、って、リボーンくん、輝二くんの事を知ってるの?」
「ああ。前にちょっとな」
「輝二さん。あの子と知り合いなの?」
「お前らと会う少し前にな」
なのはとはなの問いにそう応える。はなが詳しく聞こうとしたその時ーーーー。
「ーーーー離しやがれこのクソ親父!!」
「ーーーークソとは何だこの馬鹿息子!!」
『ん?』
突然の怒声での罵り合いに、その場にいた一同が目を向けると、袈裟を着た六十代くらいの和尚さんが、改造制服を着用し、髪型はオールバックにした高校生くらいの男子の首根っこを掴んで引きずっている姿があった。
「・・・・何あれ?」
「ありゃぁ郊外で六百年の歴史を持つ由緒正しいお寺の和尚さんと、そのドラ息子だな」
「誰がドラ息子だオラァ!!」
「コラっ! 暴れるんじゃないっ!」
「(バキッ!) んがっ!?」
輝二がはなに説明していると、ドラ息子が聞こえたのか、輝二に目を向けて怒鳴ると、和尚が鉄拳を振り下ろして、ドラ息子は頭にコブを作って気を失った。
「ーーーーん? おおっ、嵐山さん家の輝二くん!」
和尚は輝二は見ると、先程の憤怒の貌が消え、穏やかな貌となって輝二に近づく。気絶したドラ息子はそのまま引きずっていたが。
「どうも・・・・」
「えっ? 輝二さん、知り合い・・・・?」
「・・・・親父と兄貴の葬儀をしてくれた和尚さんだよ」
『あっ・・・・』
ほまれの質問に輝二が答えると、ヴィヴィオとリボーン以外は少し暗い気持ちになった。
「・・・・まだ、お父さんとお兄さんの骨壺を埋葬しないのかね?」
「・・・・・・・・・・・・」
そう。輝二はまだ父・勇一郎と兄・一光の骨壺を埋葬していない。和尚はその事を問うと、輝二は少し顔を俯かせ、目を伏せ、はな達は少し悲しそうに、なのはとフェイトも同情的な視線を、ヴィヴィオはよく分かっていないのか首を傾げ、リボーンはボルサリーノで目元を隠した。
「・・・・ご家族と別れるのが辛いのは分かるが、いつまでも埋葬してやれないのも不憫と言う物だよ?」
「・・・・すみません和尚さん。それでも・・・・俺は、俺は・・・・」
「ーーーーやめろよ親父」
と、輝二が言おうとすると、気絶していたドラ息子が口を開いていた。
「コイツは一度に家族を二人も喪ったんだ。テメェでソレを受け入れられるようになる事ができねぇと、一生二人の死に捕らわれちまう。テメェで納得する『ケジメ』が付くまで、待ってやろう(ガンッ)あいてぇ!?」
輝二の気持ちを慮ったような事を言うドラ息子に、和尚が再び鉄拳を下ろした。
「半人前が一丁前な説法を吐くでないわ! そう言う事は、寺の雑巾がけを真面目にやるようになってからにせい! いつもサボったり足でやっておったりしおって! そんな事では寺の跡取りとして任せられんわ!」
「はぁっ!? 勝手ほざいてんじゃねぇ! 誰が継ぐかってんだ! この暴力僧侶のクソ親父!!」
「クソはお前だ! 半人前めぇ!!」
と、その場で喧嘩を始める親子。
「あ、あの・・・・!」
「こんな所で親子喧嘩は・・・・!」
「うわぁ〜! スゴ〜い!」
「そこら辺のストリートファイトより迫力あるな♪」
なのはとフェイトが止めようと声をかけ、ヴィヴィオとリボーンは楽しそうに眺めていた。
「こ、輝二さん! 止めないと!」
「ただの親子喧嘩だ。他人の俺らが口と手を出すべきではない」
「そんな事言っても・・・・」
「放っておくの?」
「ま。喧嘩も一つのコミュニケーションだ。好きにやらせておけばいい」
「そうなのです?」
「初めて知りました」
「喧嘩する事で、本音をぶつけ合う事で分かり会える事もあるだろうよ」
「んな数十年前の熱苦しい青春ドラマやないんやから」
「「うっ!」」
ハリーの言葉に、十年以上前にその熱苦しい青春ドラマをやったなのはとフェイトに流れ弾となって、二人は息を詰まらせた。と、輝二達が話していると、
「どりゃぁぁっ!!」
「(ゴンッ!)んごわはっ!」
ドラ息子は和尚の頭突きで、地面に沈んだ。
「ふん! 五十年早いわ! さぁ、さっさと寺に戻って、雑巾がけと修行をしろ!」
「ーーーー嫌なこった!!」
ドラ息子は起き上がると、そのまま何処かに逃げ去っていった。
「あっ! この馬鹿息子がぁっ!!!」
去って行った。
「全くアイツ・・・・・・・・。輝二くん。お父さんとお兄さんの埋葬の件。もう少し考えてみてくれ」
「・・・・はい」
そう言って、和尚はその場を去って行った。
「・・・・・・・・」
「輝二さん・・・・」
「・・・・いずれ、ゆいにも父さんと兄貴のお参りをさせなくちゃな・・・・ん?」
そう言ってふと、輝二が下に視線をやると、巾着袋が落ちてあった。手に取ると袋の口が開き、和尚の免許証と、折り畳まれた古い紙が落ちた。
「和尚さんの物か。それにこのチラシは・・・・?」
「ああダメなのです輝二さん! 人様の荷物を勝手に物色しては!」
えみるが注意するが、輝二は構わず折り畳まれていたチラシを開くと、かなり古くボロボロで、色褪せてはいたが、それはーーーー。
「これーーーーあの写真館が開店した時のチラシだな」
『えっ?』
予想外の言葉に思わずはな達も覗いてみると、確かに、住所や名前が先程まで自分達がイベントのチラシを配っていた写真館のものだった。
「ーーーー解析完了しました。確かにこれは、『五十年前の写真館が開店した時のチラシ』です」
「何で和尚さんはそんな物を・・・・」
ルールーが解析すると、さあやは少し顎に手を当てて考える。
「・・・・ま、一応届けに行くか」
何故こんな物を和尚が持っているのか気になるが、落とし物を届けに行こうと、輝二ははな達やなのは達と別れた。
「ーーーー私、息子さんの方を探してみようと思う!」
はなが、喧嘩した親子が気になり、はな達もドラ息子を追ってその場を離れると、なのはとフェイトとヴィヴィオとリボーンだけが残った。
「私達は、どうしようか・・・・?」
「取り敢えず、向こうでお茶にしよっか・・・・」
「わーい! ヴィヴィオケーキ食べた〜い!」
「俺はエスプレッソだぞ」
そう言って、四人は喫茶店に赴き、少しお茶とケーキを楽しんでいると。突然、リボーンのソフト帽のカメレオン『形状記憶カメレオンのレオン』がスマホに変身して着信音を鳴らし、リボーンがその電話に出ると、表情を僅かに強張らせた。
「リボーンくん?」
「ーーーーどうやら、面倒な事が起こったようだぞ」
ーはなsideー
はな達がドラ息子を探していると、十字路の一角にある公園で、数珠を持って手を合わせているドラ息子の姿を見つけた。
「ーーーー元気、とは言えねえよな? ここでバカ騒ぎをしていたアホ共は俺が追っ払ったからな。これでお前も安心してーーーー」
「・・・・あの」
「うわぁっとぉ!」
ドラ息子ははなが話しかけると、大袈裟に驚いてその場から飛び上がる。
「あ、アンタらは、嵐山と一緒にいた・・・・」
「うんそうだよ! あの、お父さんに謝まった方が良いんじゃないかな?」
「ーーーーけっ、余計なお世話だ。あの石頭との喧嘩は毎度の事なんだから!」
「そんな事を言うから、ドラ息子って呼ばれるんですよ」
「だぁれが『ドラ息子』だ! 俺の名前は! 『百瀬 辰夫(モモセ タツオ)』って名前があんだよ! 親父との喧嘩なんていつもやってる事だ! アンタらにとやかく言われる筋合いはねえ!」
「いや、自分な・・・・」
「んな事よりもよぉ!」
ハリーが声を上げると、ドラ息子、いや、百瀬辰夫は、ハリーに近づくと、訝しそうに睨み上げていた。
「な、何や・・・・?」
「・・・・兄ちゃん。アンタさ、“人間か”? 何か狐か狸が化けているような妙な感じがすっぞ?」
『(ギクッ!!)』
辰夫の言葉に、HUGっとチーム全員が肩を震わせた。
ハリーの正体はハムスターである。狐か狸が化けていると言うのは言い得て妙とも言えるが。
「な、何言うてんのや自分・・・・? お、俺はどこにでもいるイケメンさんやで・・・・!」
「んん〜・・・・っ! 何だあれ・・・・?」
『えっ?ーーーーあっ!!』
辰夫が指差した方を見たはな達は目を見開いた何故ならーーーー。
『オオオオオオォォォォォォォォォォッ!!!』
「うそ・・・・アレって・・・・!」
『『ミデン』っっ!!!???』
はなと共に、HUGっとメンバーがその名を呼んだ。
ー???sideー
「ーーーー『10代目』! 大変です!」
「ーーーーどうした『ジャンニーニ』?」
とある場所で部下である人物の声を聞いて、一人の青年が首を傾げた。
「たった今、『ボンゴレ専用衛星』が捉えたのですが! 南極で謎のエネルギー反応とーーーーこんな『紋章』が!」
映像に映し出されたのは、南極の上空に浮かんだ不気味な『紋章』であった。
ーヒミコ・クリスパーsideー
『ふふふふふ、まずは『一つ目』・・・・』
南極にてヒミコ・クリスパーは、空に昇る光の柱と浮き出ている『紋章』を見て、計画通りと言わんばかりに笑みを浮かべていた。
ー狩崎sideー
「シューッ・・・・」
その頃、〈スカイベース〉にて、狩崎は『あるスタンプ』の調整の最中、休憩がてら『仮面ライダー1号』のフィギュアで遊んでいると、キリヤと誠司、そしてスマイルチームとキャンディとキャンディの兄・『ポップ』がやって来て、フィギュアを置いて立ち上がる。
「呼び出しに応じてくれてありがとう。早速だが、南極でワンダーな現象が起こっているんだ」
狩崎がガンデフォンを操作すると、部屋の壁に衛星から送信された、光の柱から出現した映像が映し出された。
「この光の柱と、この、デッドマンではない異なる怪人だ」
更に光の柱の他に、謎の怪人も現れていた。
「この光の柱とその頂上に現れた『紋章』を解析してみたが、謎のエネルギーが検知されている。キリヤくん。誠司くん。すぐにここに向かってくれたまえ」
「分かりました」
「いや、向かってくれって・・・・南極何ですけど?」
「安心したまえ。その為にスマイルチームを呼んだのだ。彼女達なら『ふしぎ図書館』とやらを使って、世界中どんな場所にも移動する事ができるからね。だろう? ハッピーガール?」
『(ギクッ!)』
「なっ、何でその事を知ってるのドクターさん!?」
「大人の調査力を舐めちゃあいけないよ♪」
明らかにギクッ! と、肩を震わせるスマイルチームに、狩崎はニヤリと不敵の笑みを浮かべた。
ー輝二sideー
そして輝二は、和尚さんのいる郊外の寺へと到着した。
《う〜わ〜っ! アハハッ! 階段長ぇ〜! お寺広れぇ! お墓がいっぱいで、思わず手を合わちゃおう! なんまんだー!》
「悪魔が死者を拝むって、場違い半端ないな」
ハイテンションで喚くバイスに呆れながら、輝二は和尚さんを探していると、境内を竹ほうきで掃いている三人の巫女さんを見つけた。
一人は金髪碧眼に色白の肌をした北欧系の外人らしい高校生くらいの少女。
一人は紫色の髪をツーサイドに伸ばしたほんわかとした雰囲気をした高校生くらいの少女。
最後は黒髪を白いリボンでツインテールに結わえ、三人の中では一番背が低く小柄な中学生くらいの少女である。
《うわぁぉ! あの金髪と紫髪の巫女ちゃん達! 目測だがなのはちゃん達級のナイスバディと見た! 小柄なかわい子ちゃんも美味しそうね!》
バイスに構わず、輝二は三人の巫女さんに近づく。
「すみません」
「あっ、なんでしょう?」
金髪の巫女さんが応えた。
「和尚さんの落とし物を届けに来たんですけど・・・・」
「あっ、おおきにな。和尚さんにはウチらが届けるさかい」
紫髪の巫女さんは、関西風の口調で手を差し出す。
「いえ、俺が自分で届けます。和尚さんはどちらに?」
「それだったら、和尚さんは裏の池のスイレンを見ていると思うから、行ってみると良いわ」
「ありがとう。小さいのに巫女さんの仕事をするなんて偉いね」
「「あっ・・・・」」
小さい巫女さんにそう言うと、二人の巫女さんがそう言った。すると、小さい巫女さんは身体をフルフルと震わせてーーーー。
「だぁれが小さいよ! 私はこう見えてこの二人と同じ高校三年生! 十八歳なんだからねっ!!!」
「えっ・・・・? 歳上!?」
《うっそぉ!?》
小柄な巫女さんが爆発してそう言って、驚く輝二(十七歳)とバイス。残りの二人が小柄な巫女さんを押さえている間に、和尚さんがいる裏側へと向かった。
すると、スイレンを眺めていた和尚さんを見つけた。
《うわぁぉ! スイレンがお綺麗ね! つぼみちゃんあたりが見たら喜びそう!》
「・・・・和尚さん」
「ん? おお輝二くん。さっきぶりだね? どうしたのだね?」
「あっこれ。落とし物したので届けに来たんです。拾う時に中身が落ちたので、確認をお願いします」
輝二が巾着袋を差し出した。
「おぉっ! これはありがとう! 大事な物だったんだよ」
和尚さんは巾着袋を受け取ると、中身を確認してから、自分の免許証を手に取って頷いた。
「ーーーーうん。大丈夫だ。全部入っているよ」
「・・・・和尚さん。息子さんとは、あのままで良いんですか?」
「・・・・ああ、喧嘩はいつもの事なのだが、アヤツはこの寺の跡取り息子としての自覚が足りない。中学生の頃、私どころか、数十年間誰もなし得なかった荒行を乗り越えたから、僧侶として素質は十分あるのだが、まだまだムラッ気があるのが玉にキズでね・・・・はぁ、これではあの三人に申し訳が・・・・」
「ん? あの三人って、あの巫女さん達ですか? 彼女達はアルバイトでは?」
「ああ実は彼女達はねーーーー」
と、言いかけたその時、二人(三人)の近くで、赤と橙と桃色の光の渦が巻き起こり、そこから三人の男女が現れた。
一人は三十代半ばの青年。一人は金髪に赤と緑のオッドアイの中学生くらいの少年。一人はライトグリーンの髪を肩口まで伸ばした青と紫のオッドアイをしたこれまた中学生くらいの少女だった。
「「っ!?」」
《えっ!? 何よコイツら!?》
「ーーーーっ! 成功したのか!?」
「『吉宗』見て! 空が青いわ!!」
「っ!! 『炎華』! 成功したんだ!」
「・・・・っ!」
驚く三人だが、向こうも戸惑った様子であった。二人の少年少女は青空を見てはしゃいでいると、青年が和尚さんの免許証を見て目を見開きながら近づく。
「ーーーー『百瀬 秀夫』・・・・? 秀夫なのか!?」
「・・・・・・・・はい。そうですが・・・・」
明らかに怪しい男性が、和尚さんの俗名を言って、更に不審感を持つ輝二達。
「そうか、ああっ・・・・! “あれから、『五十年』も経っているんだもんな”! そりゃ、年も取るよな・・・・! それにその格好・・・・そうか、母さんの実家の神社を継いだんだな・・・・!」
「あの・・・・何を仰っているのですかな?」
「(何だ・・・・コイツら・・・・?)」
輝二は不審感を持って見据えるが、自分の直感が、『彼らは敵ではない』と告げていた。
そんな輝二の心情を知らず、青年は和尚さんに話を続ける。
「あっ、いや、でも、生きててくれて良かった・・・・!」
青年が和尚さんに近づき、触れようとしたその瞬間。
『っっ!!!???』
《でぇぇぇっっ!!!???》
全員が目を見開いて驚いた。
和尚さんに触れようとした青年の身体が、和尚さんの身体をすり抜けたのだ。否、よく見ると、青年の身体が透けているようにも見える。
「っ! おっさん!」
「“あなたは『精神体』なんです! 触れられないんですよ”!」
「(っ、『精神体』?)」
少年少女がそう言うと、青年は自分の手を見てから振り返る。
「この体じゃ、触れる事も出来ないのか・・・・」
青年がそう言ったその時。
ーーーードゴォォォォォォォンン!!
「ぬぉっ!?」
「何ぃっ!?」
「「っ!」」
突然空から、何かが降りてきて、土煙と轟音を上げた。
そして土煙か晴れるとソコにはーーーー。
「なっ、なんだとぉっ!?」
「あ、あればまさか・・・・!?」
『・・・・・・・・』
少年少女が目を見開き、土煙の中なら現れたその異形の怪物を目の当たりにして、驚愕と戦慄に染まった顔と声を上げる。
「「ーーーーーーーー『ディアブロ』!!!」」
『デッドマン』とも違うその異様な雰囲気に溢れるその怪物の名前らしき物を呼んだ。
秀夫の設定は、原作では新幹線の整備士ですが、こちらでは輝二の住む街の郊外にある寺の和尚さんで、輝二のお父さんとお兄さんの葬儀をした設定です。ついでに息子の年齢も高校生にしました。後、巫女さん三人は別のアニメのキャラをモデルにしています。