仮面ライダーリバイス 悪魔と伝説の狂想曲 作:BREAKERZ
ー輝二sideー
「おいコラーッ!! このボンクラ堅物石頭のKYクソ親父!! テメェ、話を聞いてたのか!? このままじゃテメェの短い老い先やここにいる若い俺らの将来どころか、全世界全人類の未来が、文字通りお先真っ暗なんだよ!!」
「誰が上手い事を言えと?」
和尚さんのドラ息子の辰夫が吠えるように言うと、小柄な巫女さんが半眼でツッコんだ。
しかし、この場にいる全員が同じ気持ちだった。あんな地獄のような未来を見せられて、戦わないと言う和尚さんが信じられなかった。
《あぁ〜! クラスとかに一人か二人はいるよねぇ〜! 「皆で文化祭とかを頑張ろうっ!」って盛り上がっている時に、一人だけそういうテンションがウザったいーとか、面倒臭いーとか言ったりして参加しないやつ。それで他の人に「協力しようよ」とか言われたら、グダグダグダグダと正論に見える屁理屈を男らしくなく言いまくってサボろうとする協調性ゼロな駄目人間的なヤツ!》
「(何処の死んだ魚のような目をした天然パーマの事だ? それよりもーーーー)和尚さん。仏に仕える身として、争い事は嫌だとかって理由ですか?」
「・・・・そんなものでは無い。そこのプリキュアとなる少年少女の言葉に嘘偽りはないのだろう。しかしーーーーこの人と共に戦う事はできない」
和尚さんは自分の父親と名乗る龍之介を指しているように言った。
「秀夫! 俺はお前の父親なんだぞ!」
「あなたに父親を名乗る『資格』があるとでも思っているのか!?」
「ちょっと二人共、落ち着いて下さい!」
「そもそも、龍之介さんでしたよね? あなたの言ってる事と容姿が違い過ぎますよ」
なのはが仲裁し、フェイトが明らかに和尚さんよりも若いのに父親と名乗っている龍之介に問いかけた。
「そうそう! なんでおとうさんなのにわかいの!?」
フローラもそう言うと、龍之介は一度溜め息を吐いてから話し出した。
「それは、“時空を超えてきたからだ”。信じられないだろうが、俺は『過去』から『未来』に飛び、そして今、この『現代』に戻って来た」
《へへへッ・・・・ねえこの人ヤバくない? SF映画の見過ぎですわ! ハハッ!》
「いや、ぶっちゃけありえないでしょ・・・・」
「しんじられませんよ・・・・」
バイスの言葉に同調するように、ブラックとホワイトがそう言った。
「・・・・つまりあなたは、『和尚さんが子供の時代の過去の世界』からーーーー」
「・・・・何かの拍子に『吉宗君達が戦っている未来の世界』に飛ばされてーーーー」
「・・・・そして今、俺達がいる『ディアブロが復活した現代』に、未来のプリキュア達と共にやって来た、って事か」
「そうだ・・・・」
ツナとエンマと輝二がリレーするように、簡潔に龍之介の事をまとめると、龍之介は肯定するように頷いた。
『ええっ!? いまのはなししんじるの!?』
その場にいるほぼ全員が、目を見開いてそう言うと、輝二はやれやれと肩を落としながら話した。
「あのな、アムールだってアンドロイドで。機動六課の連中だってほぼSFファンタジーみたいなものだろうが。今さら時空を超えてきた人間なんて不思議でも何でもないだろうが」
「いや、こうじさんがうけいれるのがはやいきが・・・・」
「一々驚いたり狼狽えたりしてる方が、アホらしくなっただけだ」
イーグレットが苦笑しながら言うが輝二はそう返した。
と、そこで、リボーンの帽子の上に乗っていたカメレオンがブルブルと震えると、リボーンの手に乗ったその時、その身体が変形してスマホとなった。
「えぇっ!? そのカメレオンさんなんなんですか!?」
「あの子は、リボーンさんの相棒の『形状記憶カメレオンのレオン』って言って、一度見た道具に変身する能力があるの」
ブロッサム達プリキュアオールスターズが目を見開くと、ティアナがそう説明した。
そしてリボーンが電話の相手に相槌を打った次の瞬間ーーーー。
「ーーーー何? また悪魔が現れたようだぞ。今度は『イースター島』だ」
『イースター島!?』
リボーンの発した言葉に、その場にいたほぼ全員が声を張り上げた。
ー獄寺sideー
そして、『超炎リング転送システム・ボンゴレVer.』にて、日本から約13000km以上離れた太平洋上にあるチリ領の絶海の孤島『イースター島』に到着した獄寺と山本は、一体の『悪魔』が黄色い稲妻を放電していた。
「あっ!?」
「んっ!」
そこにいた『悪魔』、赤い蝶ネクタイの黒いスーツと金色の蓄音機などの機械が混ざったような姿を持ち、頭部も同色のエジソンの顔に電球が埋め込まれたような、まるで『発明王トーマス・エジソン』のような姿をした悪魔〈エジソン・クリスパー〉が、獄寺達の存在に気付いたのか、放電を止めて振り向いてきた。
『フッフッフッフ。我が天才的頭脳の前に、ひれ伏すのじゃ!』
「コイツ、一体何なんだ?」
「『目的』を聞かせて貰うしかねえな!」
獄寺が『嵐のバングルVer.X』から『嵐の死ぬ気の炎』を、山本が『雨のネックレスVer.X』から『雨の死ぬ気』を、それはもう大きく純度の高い密度で放出し、エジソン・クリスパーへと向かった。
ー輝二sideー
そしてここ、並森民宿では、まだ龍之介は和尚さんの説得を続けていた。
「秀夫。あの悪魔、ディアブロを倒せるのは唯一、俺達・・・・このベルトを使った〈仮面ライダー〉だけ、お前の身体が必要なんだ!」
「今さら父親面ができる人間だと思っているのですかあなたは?」
「ほっとけば人類が滅びてしまうんだぞ!?」
「それで滅びてしまうのなら、それも『世の流れ』と言うものだ」
「秀夫!」
「もう一度言う! 私は、家族を捨てて『外道の道』を選んだあなたの事を、『恥』だとしか思っていない!」
「・・・・・・・・・・・・」
『(『外道の道』・・・・?)』
和尚さんの発した言葉に、龍之介と吉宗と炎華以外が首を傾げた。
ー獄寺sideー
「ーーーーふっ!」
「果てな!」
山本が『雨の死ぬ気の炎』を纏った日本刀『時雨金時』を以てエジソン・クリスパーに向かい、獄寺は『SISTEMA C.A.I』の髑髏の砲台から『炎の矢‹フレイムアロー›』を放つ。
『フンッ!』
エジソン・クリスパーはその攻撃を杖を模した短剣で『炎の矢‹フレイムアロー›』弾く。
が、すぐに山本が肉薄する。
「『時雨蒼燕流 攻式 八の型 篠突く雨』!」
『ぐぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
山本の斬撃を受けて、エジソン・クリスパーは大きく吹き飛んだ。
「一気に終わらせてーーーーっ! ぐぁっ!!」
「獄寺!? うおっとぉ!!」
獄寺は背後から迫る気配を感じて、『SISTEMA C.A.I』の盾をすると、盾に向かって拳を模した灰色の棍棒がぶつかり、その衝撃で吹き飛ぶと、同じく吹き飛んだ棍棒を掴み、山本に襲い来る『悪魔』が現れた。
「向こうの助っ人かよ!?」
『『レオニダス・クリスパー』!?』
寸前で回避した山本の近くで、エジソン・クリスパーがその悪魔首元に本来の腕とは違う赤い両腕が存在し、兜と屈強な男性の顔が混ざり合った頭部と赤いマントを羽織っている、まるで鉛なような筋骨隆々とした筋肉で全身を覆って、両手には棍棒と巨大な盾を創美している悪魔は『レオニダス・クリスパー』と呼ぶようだ。
『ーーーー残念だなぁ。終わらねえんだよな、これが!!
フンッ!!』
レオニダス・クリスパーが地面を片手で叩くと、『悪魔の紋章』が浮かび上がり、柱となって天に昇っていくと、イースター島上空に巨大な紋章が浮かび上がった。
「あっ!」
「うん?」
柱と紋章を訝しそうに見据える獄寺と山本。
『おおっ! ハッ! これで『三つ』。フフフフ・・・・もうすぐ、『星』が完成するぞい!』
「『星』?」
意気揚々となったエジソン・クリスパーの呟いた言葉に、獄寺は首を傾げた。
ー輝二sideー
「んで、先ずはどうすれば良いんだ?」
「ーーーーお前達には関係のない話だ」
《あん!? 何だとこの野郎!!》
リボーンが聴くと、龍之介は関係ないと吐き捨て、バイスが怒るが、輝二が制すると龍之介に向けて声を発する。
「馬鹿かあんた? それとも『現実』が見えていない大ボケか?」
「なんだと?」
「今さっき見せられたのが、後に起こる『未来』なら、『現代』に生きて、ディアブロと戦える力を持つ俺達に、関係ないなんてある筈がないだろうが」
「ディアブロは俺と秀夫がーーーー」
「その息子さんに拒否られてる癖に、良く大口を叩けるな?」
「・・・・・・・・」
輝二に言われた言葉に、龍之介は下唇を噛んで黙った。
と、その時ーーーー。
「ーーーーその通りや。関係ない事はあらへんやろ」
大広間の襖をピシャンッと開いて、はやてとアインスとリイン、シグナムとヴィータが、BJを纏って入ってきた。
「はやてちゃん・・・・?」
「どうしたの?」
「悪いんやけど、未来から来た人達は〈フェニックス〉まで同行して欲しいんや。これからどうするべきかを全て話して欲しいんや」
「そんな事してる時間はない!」
が、龍之介は拒否すると、『サイクロトロンドライバー』を起動させ、赤い粒子となって和尚さんに纏わりつき変身しようようとするが、弾かれたように元に戻ってしまった。
「っ!!? さっきはできたのに、何故変身できない!?」
「・・・・どうやら、息子さんがアンタを拒絶しているみたいだな」
「ーーーーちっ。さっきは不完全で、今度は変身不能とか、全く使えないわね・・・・!」
戸惑う龍之介に吉宗がそう説明すると、炎華が吐き捨てるように言い、その物言いにプリキュア達は訝しそうに炎華を見上げる。
そして、龍之介は和尚さんを見るが、和尚さんは途轍もなく冷めた視線を向けるだけだった。
「ーーーーもう私には構わないでもらいたい」
「ーーーー!」
そう言って、去ろうとする和尚さんに龍之介が触れようとするが、その身体は和尚さんの身体をすり抜けるだけだった。
「おいコラ待てよこのクソ親父!! どわぁっ!?」
が、息子の辰夫が止めようとその手を掴もうとするが、和尚さんは柔道の背負投げでひっくり返した。
「辰夫!?」
「大丈夫かいな?」
「和尚さんも容赦ないわね!」
巫女さん三人が駆け寄るが、辰夫は起き上がって父親の和である尚さんの背中を睨みつける。
「逃げんじゃねえよこの大馬鹿クソ親父がっ!!」
辰夫が叫ぶが、和尚さんは何も言わず民宿から去っていった。
《おいおい、混み入りまくって、ちょっと状況ヤバそうじゃねえか?》
「ぶっちゃけ、これまずいんじゃないの?」
「めちょっくだよ!」
「ウルトラはっぷっぷー!」
バイスとブラック、ハッピーとエールがそう言った次の瞬間ーーーー。
「っっ!!」
「っっ!?」
綱吉と輝二が跳ねたように視線を上に向けて、すぐに綱吉はなのはとヴィヴィオを、輝二は近くにいたトゥインクルとビートを抱き寄せて飛び退いた。
「ちょっ! こうじん!?」
「いったいなにをーーーー」
ーーーードゴォォォォォォォォォォンン!!
ビートが何か言うより早く、並森民宿の屋根をぶち破って、何かが現れた。
《ああっ! さっきの悪魔!》
「ディアブロ・・・・!」
『えっ!? こいつが!?』
バイスが驚き、炎華が目に怒りの炎を燃やし、プリキュアオールスターズが目を見開いた。
が、ディアブロはこちらに見向きもしないで、龍之介の方に視線を送っていた。
『我と共に来るのだ。百瀬龍之介』
「っ!」
『っ!』
龍之介の元に向かうディアブロ。
「っ!」
が、はやてが防御魔法を展開し、シャマルとザフィーラが拘束魔法でディアブロを押さえつける。
しかしーーーー。
『どけ!』
「あっ! ああっ・・・・」
『主!!』
『はやてちゃん!!』
『はやて!!』
拘束魔法を引き千切り、防御魔法ごと爆裂に呑まれたはやては、ゴロゴロと全身に火傷を負って、庭にまで転がり、守護騎士達が駆け寄る。
「よくもはやてさんを!」
「ゆるさない!」
「「ハァァァァッ!!」」
ブラックとホワイトが駆け出して、ディアブロにパンチとキックをぶつける。
がーーーー。
『・・・・ふん』
まるでダメージを負っている様子はなかった。
『邪魔だ』
『『きゃぁっ!!』』
ディアブロが軽く腕を振るった瞬間、衝撃波が起き、ブラックとホワイトを吹き飛ばした。
「二人とも!」
《うっそぉ!? ブラックちゃんとホワイトちゃんがこんなあっさりっ!?》
「いくらプリキュアでも、赤ちゃん体型じゃいつものパワーが出ないんだろう!」
「そ、そんなことないよ! 『ラブリーエクスプロージョンボンバー』!!」
ラブリーが炎の玉を放つが、マッチの火と大差ない大きさの火だった。
「うそっ!?」
「それならわたしが魔法で・・・・えーい!」
ミラクルが銀魔法で炎の玉を大きくしようとするが、それでもソフトボールの玉くらいの大きさであった。
『フン』
ディアブロは虫でも払うかのように火の玉を弾き飛ばした。
「ホントにパワーダウンしちゃってるなり!」
「どうしよう!?」
ブルームとメロディーが頭を抱え、他のプリキュア達も狼狽えたり、思考を巡らせたりしているが、名案は浮かんでいないようだ。
「ーーーーここは俺達に」
「ーーーー任せて」
綱吉と炎真が戦闘モードとなり、ディアブロを押さえつける。
『ぬぅっ! 貴様ら!!』
「輝二! 皆を連れて龍之介さんを連れて逃げるんだ!」
「その人の言う事が本当なら、ディアブロを倒せる可能性がある人を守るんだ!」
「分かりました! おらお前ら行くぞ!!」
「でもこうじさん!」
「マトモにたたかえないわたしたちがいても、じゃまになるだけよ!」
「ここはにげるしかありませんわ!」
ピーチが戦おうとするが、ムーンライトとエースが止めにはいった。
「相楽くん、動けるの?」
「っ、逃げるくらいは回復した! 行くぞ!」
《よっしゃ! 逃げるんだよォ!》
「行くぜおっさん!」
「・・・・・・・・」
「クソ親父の事を気にしていてもしょうがねぇだろうが!!」
ゆいが誠司の容態を聞くと、バイスが逃げるように腕を動かし、龍之介は辰夫がついてくるように言うと、小さく頷いた。
そして逃げる瞬間、キリヤが綱吉に視線を送る。
「(お気をつけて、ネオ初代‹プリーモ›)」
「(お前も気をつけろ、『ぺぺ』)」
輝二とキリヤ、誠司とゆい、人間態となった精霊達が赤ちゃん化したプリキュア達を担ぎ、なのはとフェイトがヴィヴィオを連れ、、FW陣とリボーンも共に並森民宿を出ると、別のデッドマンが二体も現れた。
鹿のような長い角を携えた『ディア・デッドマン』と、虎のような縞模様に大きな爪を携えた『タイガー・デッドマン』。しかも『第二フェーズ』だ。
『ヌヌヌヌ・・・・!』
『グルルル・・・・!』
二体のデッドマンは、唸り声を上げながら武器を構え出した。
「〈デッドマンズ〉もやはり絡んでいるか!」
「・・・・・・・・」
「どうしたのプリンセス?」
「いや、なんか、しかをみると、わたしのなかのなにかが、うずいて(スッ)わっ!? マカロン! なんでわたしのめをふさぐの!?」
「いや、なにかいやなよかんがして」
輝二が毒づくと、プリンセス目を塞ぐマカロン。
すると、なのはとフェイトが視線を合わせる。
「「はぁっ!!」」
すると、なのはとフェイトがディア・デッドマンとタイガー・デッドマンと交戦を始めた。
「なのはさん! フェイトさん!」
「ここは私達が何とかするから!」
「リボーン! ヴィヴィオをお願い!」
「分かったぞ。ヴィヴィオ、逃げるぞ。ママ達は心配ねえからな」
「うん、『リボーンおじちゃん』!」
『『リボーンおじちゃん??』』
十歳の男の子に、おじちゃん発言するヴィヴィオ(五歳)に、大半が首を傾げた。
そして、ライダーチームとプリキュアオールスターズ、FW陣とリボーンとヴィヴィオ、龍之介と辰夫と巫女の三人が逃げる最中、リボーンがレオンをスマホに変えて、連絡をする。
「『ジャンニーニ』。守護者達を全員離脱させろ。奴らは何かを起こす為に時間稼ぎをする事が目的だろう。ーーーーん? 獄寺から? 奴らは、『星』と言うのを完成させようとしている、だと?」
ーアギレラsideー
その頃、アギレラ達はアジトの『ギフの間』にて、ギフの石棺が鳴動するように光り出す。
「ギフ様もディアブロ様の復活をお喜びみたい!」
「計画は順調のようですね! ハハハハハハッ!」
アギレラとブリオが上機嫌でいた。
「ディアブロ様が真の力を取り戻したら、ギフ様の復活も早まるでしょう。そして、“世界は作り変えられる”」
オルテカがそう言うと、アギレラはニンマリと笑みを浮かべると、下唇を人差し指で撫でると、その手の甲に、『ディアブロの紋章』が浮かび上がった。
「楽しみだな。ーーーーそうだわ。未来からやって来たって言うプリキュアちゃん達はどうする?」
「そうですね、行ってもらいましょう。ミデン」
『オオオオオオォォォッ!!!』
次回、プリキュアが悪の秘密結社の恐ろしさを知る。