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次の日から穂乃果たちは、にことともにコンテストに向けての練習を始めていた。
しかし、練習場所が無いという、いきなりのハプニングに見舞われた。
元々、アイドル研究部には部室こそはあるが、練習場所は決められていなかった。
部員が多かった頃は生徒会立ち会いのもと他の部活との取り決めで交代で体育館や校庭を使用していたが、活動休止してからは、改めて練習場所の割り当てが行われた為、既にアイドル研究部への割り当てはない。 今から生徒会に申請を出して、再び割り当てを願い出ても来月に控えた大会に間に合わない。
仮に割り当てが間に合っても、交代で使っていては練習量が足りなくなってしまう。
色々と探した結果、穂乃果たちは屋上で練習するということに落ち着いた。
練習を初めて数日、バックダンサーの練習は、三人の予想を超えるハードなものだった。
ステージ上で笑顔を絶やさずに踊る姿からは想像も出来ないほど体力を消耗するだけでなく、普段使わない筋肉が悲鳴を上げていた。
三人の中では最も体力の海未でさえ、額からたくさんの汗をにじませて息を切らせていたほどだ。
穂乃果は草むらで大の字になって恨み節を連ねているだけの余力があったが、ことりに至ってはほとんど余裕がなさそうであった。
「まずは基礎体力からですね」
そんな二人の様子を見て、海未とにこはまず初めに、二人の体力ををつけることから始めることにした。パフォーマンスの完成度よりも、まずは少なくとも笑顔をキープしたまま一曲を踊り切れなければならない。
「大丈夫ですか、ことり」
息も絶え絶えといった様子で、汗を拭うことりに海未がスポーツドリンクを片手に声を掛けた。
「あ、ありがとう」
受け取ったスポーツドリンクを一口飲んで、ことりはよたよたとした足取りで、出入り口のある建屋の陰へと移動した。
「頼んだ私が言うのもアレだけど、思っていたよりもヤバいかもしれないわね」
「ある程度予想はしていましたが、明日からは体力作りのメニューを中心にした方がいいかもしれませんね」
にこと話し合っていた海未の背中に穂乃果がしがみついてきた。
「海未ちゃぁぁぁん、疲れたよぉ」
身体のどこが痛いなどと海未に向かって言ってくる穂乃果を引きはがしつつ、
「休憩をするならば、クールダウンをしっかりと行うように」
と、言いつけた。
「私にもスポーツドリンクちょーだい」
「自分のがあるでしょう?」
「全部飲んじゃって……」
舌をぺろっと出して、頭を掻く穂乃果。