出来はかなり微妙。ちょくちょく加筆していくかも。
一話で書くべきだったけど、この小説はアンチはなしです。
主人公の始動キーどうしよう。
side三人称
麻帆良学園の朝はとにかく騒がしい。通勤ラッシュなるぬ通学ラッシュという学園都市ならではの光景が広がる。中等部や高等部と一口に言っても男子と女子で学校が分かれているし、同じ学年でもクラスの数も桁違い。更にそれが何校にも分かれているのだ。ハッキリ言って生徒数が完全に飽和している。
従って登校時間になれば麻帆良の学生達がそこかしこで走り回っているのだ。そこいらのテーマパークよりもよほど混雑している。
しかし悠理が起床するのはそれよりも2〜3時間程早い。
「おはよーっ!悠理!」
「おう!おはよ明日菜!」
春場悠理の朝は幼馴染と顔を合わせる事から始まる。中学進学頃より共に始めた朝の新聞配達のアルバイトがあるからだ。
「「おはようございまーす!!」」
新聞屋に到着と同時におばちゃんから配達分の新聞を受け取ると早速配達の為に店を出る。
「じゃ行って来まーす!」
「まーす」
「よろしくねアスナちゃん、ユーリくん!」
新聞屋のおばちゃんに見送られて仕事開始。二人共元々の身体能力が高く、体力もある為、バイトの中ではかなり早く全ての新聞の配達を終える事ができる。実を言うと二人揃って自動車並みの速度で走っているのだが、本人達にその自覚はあるのだろうか。
「ふあぁ……」
「寝不足か?珍しい」
「あ〜、悠理……その……お願いがあるんだけど………」
「言ってみ」
明日菜の悠理へのお願い、それは定期テストに向けての勉強を教えて欲しいというものだった。
神楽坂明日菜の学業成績は悪い。それも学年最下位レベルにだ。そのせいか、同じクラスの同レベルの馬鹿四人と纏めて、『バカレンジャー』のバカレッドという不名誉極まりない称号まで与えられている。
あまりにも成績が悪いとバイトより勉強しなさいと学園長を始めとして教師陣からお叱りを受けるのがいつものパターンだ。
成績下位を取り続けているからいよいよバイトを辞めさせられるかもしれない。故に昨晩は珍しく遅くまで勉強をしていたらしい。しかし悲しきかな、普段から勉強をする習慣が無い故に集中力が長続きしない上、理解度も低いのでちんぷんかんぷんだったらしい。
だからこうして悠理に勉強を見て欲しいと頼み込んだようだ。
「少しでも学費を返したいし、バイト辞めるわけにはいかないのよ……」
「じっちゃんや高畑先生からすればそんなの良いから勉強して良い成績取ってくれってのが本音だろうけどな」
「う……」
痛い所を突かれた明日菜は気まずそうに顔を逸らす。麻帆良学園がエスカレーター式で高校まで行けるとしても当然高校からは留年があるし、その高等部だっていくつかに分けられており、中等部での学業成績によってどの高校に行けるのかが変わってくるのだ。
例えば共学の高校は男女どちらから見ても偏差値が高く競争率も高い。中等部から男女で分けられる為、恋愛に飢える生徒が多い故だ。異性との交流が欲しけりゃ良い成績取れ。そんな思惑が麻帆良学園都市の理事会にあったりする。
勿論男子校、女子校のどれもが反比例して偏差値が低いというわけではないが、やはり競争率は低い。
とにかく学年最下位レベルの明日菜ではいざ高等部への進学時に行ける高校への選択肢がほとんどないと言っても良い。希望する高校への進学枠は成績優秀者に優先されるのが当然だ。
「ま、良いや。そういう事なら力貸すぜ。放課後空いてるか?美術部は?」
「あ、今日は活動無いから大丈夫。いつもありがとね」
「気にすんな。俺とお前の仲じゃねーか。一緒の高校行こうぜ」
そうして相談は打ち切り、悠理と明日菜はそれぞれの配達担当区域に向かう為に一旦別れるのであった。
****
そして放課後、麻帆良学園都市にある小さな喫茶店で悠理と明日菜の勉強会は始まる。取り敢えず今日やるのは勉強のできない明日菜が最も苦手とする英語だ。
「つまりな?ここを日本語訳すると、こうなるわけだから、お前はこの文を日本語訳してみろ」
Once upon a time Michael had big breasts.
Tom said.
"You are a fool! I stole only 80 yen!"
"In fact, it is me"
Tsutomu-kun flew in the sky for fart when he said so.
「これが『Johnny and rest room』のあらすじな(つーかなんだこの教科書……)」
「えーと、ミッシェルは……」
「マイケルな」
一応英語教師であるタカミチ・T・高畑に育てられたはずだが、育ての親が英語を専門としているからと言ってそれが身に付くというわけでもない。
それから数時間店内で英語を教えたものの、すぐに完全下校時刻になってしまう。
「寮に戻ったらこのかとあやかにも勉強見て貰え。このかは勿論、あやかだって頼まれたら無碍にする奴じゃねーだろ」
「うん。そうする……」
数時間みっちり英語の勉強を叩き込んだが、科目は英語だけではない。放課後の限られた時間だけでは明日菜の勉強を見切る事などできはしない。基礎を教えたら後は寮を同じくするもう二人の幼馴染に頼むしかないのだ。
慣れない勉強にぐったりしながら帰路に着く幼馴染を見送りつつ、携帯電話を取り出して時間を確認。
(帰りにスーパーに寄って飯の材料買ってくか……)
突如背後に出現した魔力を感じ取って足を止める。振り向くとそこの空間が歪み、ズズズ……と音を立てながら何者かがその歪みから這い出て来る。
「……随分と楽しそうだねぇ悠理」
「師匠、来てたのか」
そこに現れたのは中世の貴族の様な格好をした大柄な女性だった。しかしその佇まいと発せられる魔力から彼女が常人ではない事は明らかだった。そして悠理の口振りからして師弟の関係を匂わせる。
よく見れば周囲に人がいない。魔法使いすらもだ。どうやら完全に人払いを済ませた上で悠理の前に顔を出したようだ。
「なんか用か?師匠」
「いいや、単に見ない間に弟子が腑抜けてないか様子を見に来ただけさね。『
「愛の無い契約は認めない……だろ?」
「分かってるじゃないか。体裁ばかりを気にして愛を疎かにしちゃあ弟子失格さ」
満足そうな顔をする師匠に悠理は相変わらずだと思う。
悠理はとあるログハウスが建てられた土地のある方向に親指を向けて、師匠に尋ねる。
「あっちの弟子には会ってかねーの?なんだかんだで喜ぶんじゃねーの?」
「あの子は嫌がりはすれど喜びやしないよ。それに私もまだあの子に会う気は無いからねぇ」
「そんな事ねーよ。きっとアイツも師匠にゃ感謝してるよ。俺だって理由がただの気まぐれでも色々と昔の事とか教えて貰ったり散々鍛えて貰ったしな。そこまでしてくれたんだ。アイツも嫌ってるわけねーって」
悠理の師匠はそんな悠理の発言を来て僅かにだが眼を見開く。しかしすぐに表情を俯瞰したようなものに戻し、煙管を手にどこか達観したかのように言葉を紡ぐ。
「……ふん、そうかい。アンタにはあの子と違って私の教えが伝わっていて安心したよ。何度も言うけど大切なのは愛と美だよ。じゃ精々見せて貰うよ。
「……ああ」
美についてはどうとも言えないが、大切なのは愛。師匠のこの教えは正しいと悠理は思う。
悠理の師は
どうやら何か隠してるらしいが、肝心の悠理はそれをしっかりと理解しているようだ。
師匠が去った後、悠理は昔、明日菜の髪飾りと共に育ての親であるタカミチから貰ったペンダントを握り締め、祈る様にあの日の決意をもう一度告げる。
「明日菜は……俺が守る。
ちょっと三人称が書きづらくていまいち主人公のキャラを出せてないな……。なんか明日菜の方も描写不足になってるし。
でもキャラ設定的にこの主人公は一人称をあまり使い過ぎるのは不味いんですよね。地の文が今後の展開の決定的なネタバレに繋がりかねない……。転生者なら楽なんですが。
いっそ明日菜やネギの一人称で書いていこうかな?
テスト勉強のとこはイナイレの番外編で使おうと思ってた文章をここで使いました。
因みに明日菜は定期テストで点を取れたとしても安心してそこから復習をしないと思うので結局身に付かないパターンだと思います。多分ね。