頭の中で響く音   作:かんしろ

3 / 30
ちなみに響持ってないんだなぁ…これが…

7/17
少しずつ書き直してますので、意味不明な文になっています

7/18
推敲終了


何も考えていないんだなぁ!!

 

……、ぐわぁ……、おも……

 

胴にかかる負荷によって、じんわりと意識が戻る。

 

むむ…水がつべたい、それにうっすらだが足の感覚もある、幽霊じゃなく、しっかりと生きれてるようだ。

 

……、重いのは君か、鳥君、私は君の食事にはならないよ、どいてくれ

 

鳥を追い払い、ぐったりと身を起こす、酷い腹痛、頭も痛い。

 

見た感じあのバカ爆発に誘爆して胴の魚雷が爆発したようだ、めちゃくちゃお腹が血と煤で塗れてスプラッタだ。

 

周りを見回すと、人の手が入った建造物(様々な材質の長方形)がいくつか並んでいる、

イ級(メカクジラ)との交戦中、自爆して気を失い、そのままどこかへ流れついたのだろうか。

 

まずは安全を確保しないとね、陸に上がれば敵は居ないだろうし、人とも会いたいし。

 

……、ぷすっ、ぷすっ。

 

……、え?

 

ぷすっ……、ピシッ!

 

何の音……

 

ぼんっ!

 

耳元でとても大きな爆発音が響く。

 

「ふぁっ!?」

 

情けない声を出しつつも私は音の出処を探る。

音は艦装から煙とともに発生しているようで、少し燻っている。

 

これは素人が見てもわかる、壊れてる……、うん。

 

経過とともに音を荒らげていく様子に恐怖と不安を感じたので、くらくらとした意識の中、這う這うの体で1番近い埠頭らしき場所によじ上がる。

 

()になって初めての陸、安心するね……、地に足つけるとはまさにこういう事、寝そべってるけど。

 

それにしてもかなり運が良かったらしい、あの爆発に巻き込まれて(自爆)生きてるとは……

 

まぁ生きてるだけでこのままいくと死んじゃいそうなんだけどね。

 

と呑気なことを言って周りを見ていると

 

ばん!

 

大きな音を立てて私の右肩の艦装が爆裂、破片が舞う。

 

うわ、あつ、痛…ぐぅ…

 

右腕がそのまま巻き込まれたようで、血液で真っ赤っか。

 

不幸中の幸い、触覚がほとんど無くなってるようで、そこまで痛くはない、

 

けど死が急速に迫ってくるのが……、うへぇ……、

 

痛いし気分悪いし吐きそう、ざいあぐだ……、

 

指先に流れてた熱い血も、冷たく。

 

さらに時間が経つともうそれも分からない、温度が感じれないのだ。

 

私の艦装が立てた音に誘われたのか。

 

それとも偶然か、はたまた必然か。

 

力のない私の目は、走りよる2人を映し出す。

 

あれ、片……、方の女の子……、同じ、制服……

 

同型艦の子だろうか……、顔は……、霞んでてダメだ。

 

とどのつまりは私の姉妹、ということにもなる。

 

お姉……、ちゃんのピンチだ……、ぞ、ほら……、たすけ、ろぅ……

 

 

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

「ねぇ、電ちゃーん……、この書類どう処理すればいいのー?」

 

えっと……、それは、あの、書類の内容を(バカでも)良く読めば理解できるハズ……、なのです!

 

「え?本当?、あ、マジだ。項目に……」

 

 

私の名前は電、駆逐艦の電なのです。

 

「いやー、電ちゃんが秘書官でホントに助かってるよーう…」

 

この人は先週着任した新人の提督さんで、少しボディタッチが多いけれど、教えたことはちゃんと出来る偉い提督さんなのです。

 

だけど制服はしっかり来てください、その格好じゃ提督と言うより博士なのです。

 

「提督さんはよく頑張っていると思います…」

 

そんな彼女でも1ヶ月、未だに戦果は0なのです、

 

この鎮守府の艦娘が私1人という本当に少ないこと、

そしてその私もあまり戦うのが得意では無いということ。

 

そのせいで鎮守府近海すら警備出来ていない有様なのです……

 

せめてもう一人艦娘さんが居てくれたら……、少しは良くなるのかな……

 

「ねぇ電ちゃん。」

 

むぅー……、こんなネガティブな事を考えてはいけないのです!もっと私が頑張れば、敵だってきちんと倒せるはず……倒したくないのですけど……

 

「電ちゃーん、聞いてる〜?」

 

え?はい!もちろん……、私も同じ考えなのです!

 

「……、まだ何も言っていないんだケド……」

 

あ、え……?

 

「それよりもあそこ、見たまえよ、窓の外、なんか煙が上がってないか?」

 

窓から覗く景色の片隅に、ぽつりと小さくだが、確かに煙が見える。

 

「なんかあったのかなぁ。」

 

そんな呑気なこと言っちゃって…緊急事態かもしれないのに…

 

「確認しに行きます!」

 

屋外とはいえ燃え移ったりすれば大火事になっちゃいます、時は金なりとも言いますし、急がないと!

 

扉を(丁寧)に開けて、勢い良く飛び出す。

 

「あ……! ちょっと、私も行くよーぅ!」

 

着いてくるのはいいですけど……、遅れないでくださいね!

 

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

「待ってくれよーぅ……、電ちゃーん!」

 

私の名前は炉理隙 、読みはろりすき、だ。

 

こんな馬鹿みたいな名前、もちろん”本名”では無い、私の性格……、正しくは好みから取った偽名だ。

 

偽名……、偽名と言うよりかは、この世界での名前だろうか。

 

元いた場所で……、恐らく過労死をしたんだろうね、恐ろしい社会だね。

 

んで、気付いたら赤ん坊として再度誕生、生まれた世界ではゲームの概念が現実へと刷り込まれているでは無いか。

 

噛み砕いて言うと転生、みたいなものだ

 

非科学的過ぎるけどね。

 

まぁ…私の過去は説明する程のものでもない、大切なのは現状だ。

 

そして、私の事も大切にして欲しい

 

「急いで下さい!」

 

そんなこと言われたって……、生まれてこの方運動なんてしてこなかったんだ!

 

見てみたまえ、この細い肢体を、これで走るとぽっきりいってしまいそうだろう!?

 

「口を動かしてないで足を動かして下さい!」

 

ぐぅ、ごめんなさい

 

先程から辛辣なのは秘書艦の電ちゃんだ、私が着任した時に指名した子だ。

 

基本、着任した時に指名するのは巡洋艦など、単体でも力がある艦娘だ。

 

だが、彼女達は幼くない(ロリじゃない)、好みでは無いのだよ。

 

だが電ちゃんは優しくて、何より幼い(ロリ)、最高だとは思わないかい?

 

え……、感じ方は千差万別? ……、つまらない事を言うんだねぇ……

 

そんなことは置いといて、そろそろ不審火ならぬ不審煙と御対面といこうじゃないか。

 

「あわ……、あれって……、人……、じゃ……?」

 

……、私には鉄くずの引っかかった白い藻屑が打ち上げられてるように見えるが……

 

電ちゃんがそう見えるならそうなんだろう……、いや、そうあるべきだとも。

 

「……、助けてあげないと、なのです」

 

そうだね、ここからじゃ人なのか藻屑なのか区別がつかないからね。

 

……、ほら、着いておいで、ここからは私が先導しよう。

 

近づくと、漂着物のシルエットがどんどんと明確になる。

 

……、驚いたね、私の目は節穴だったらしい、立派な少女(ロリ)じゃないか……

 

うつ伏せに倒れているその体から滲むように、血液が伸びている。

 

オウ、スプラッタ。

 

「こ……、これ……」

 

電ちゃんの息が荒い、目には涙すら浮かんでいる。

彼女の手には赤黒く汚れた紺色の帽子、Ⅲの装飾がオシャレな感じだ。

 

「お姉ちゃんの帽子……」

 

む……、なんだって……?

 

話を聞くと、電ちゃんは暁型駆逐艦の中では末っ子も末っ子の4番艦らしい。

んでもってその帽子を被ってるのは1番艦の暁ちゃんと…2…、番艦の響ちゃん、という子らしい、

よく見ると汚れたり破けたりしてるが制服も電のそれと一緒だ。

 

……、あとは私に任せて、君は部屋で落ち着いているといい。

 

泣きじゃくる電ちゃんを宥め、屋内へ戻るよう促した。

 

さて、どうしたものか、確か鎮守府には修理施設があったね、そこまで引っ張っていこうか。

 

ふむ、よいしょ……、おっも!

 

担ぎあげようとしたのだが艤装(アクセサリ)が重すぎる、外して行くべきだ。

 

あれ? ……、どうやって外……

 

ガチャン!

 

なんだかよく分からないが上手くいったようだね、さすが私だ。

 

うんしょ、よっこらせ、を、意外と軽い……

 

温かいし柔らかい、きちんとまだ息があるようだね、興奮して来……

 

私の興奮は、振り返って見えた登坂によって冷凍庫並みに冷やされた。

 

……、うっへぇ、来た道を戻らないといけないのか、少々骨が折れそうだ……

 

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

ん……、眠っていたのか?

と言うかまだ私は生きているらしい、ツイてるね。

 

あたりはまるで銭湯のようで、浴槽に薬液のようなものが溜まっている。

 

ふあぁ……

欠伸をひとつ

 

浸かってる湯は薄い緑で、俗に言う修復剤と言うやつだろうか、それはとても暖かく、

 

……、心地良い、

 

……、安心する……

 

冷たい海水(しょっぱい水)とは大違い、ベタベタしないし、冷たくない…

 

ってまた寝ちゃいそうだったわ!

 

体は十全に修復されているからこれ以上浸かる必要もないね。

 

広い浴室から出ると、畳まれた服が置いてある、私のだ。

 

血と煤は綺麗に落とされ、ボロボロだった腹部は新品同様に塞がっていた。

 

身に纏うと香るほのかな洗剤の匂い……、本当、何から何までやってくれてありがたいね。

 

「響ちゃん!」

 

目の前の扉ががしゃっと開き、電が飛び込んでくる

 

そのまま私たちはお互いを深く抱き合う……

 

「痛っ…」

 

なんてことはなく、頭と頭がごっつんこ、綺麗な頭突き。

 

ヘッドショット。

 

確かに痛かったが、それがなんだか面白くって

 

お互いにくすっと笑ってしまう。

 

この世界に前の家族はいない、だが私がこの形を保つ限り目の前の電が家族だ……かけがえのないものだ……(たからものだ……)

 

「提督さんが呼んでいるのです!」

 

提督……?

 

ならここは鎮守府なのか?

 

「そう……、ですけど、響ちゃん、なんか……、言葉……、変わりました?」

 

……!

()は形こそ()だが、中身は違う、この世界の知識こそあれど、()の思考回路は持ち合わせていない。

 

不信感を持たれぬよう、()らしい行動、発言をする必要がありそうだ。

 

「……、少し気が動転しているだけだろう、直ぐに戻るさ」

 

「なら。いいのですが」

 

手を引かれ連れられたのは、装飾の施された扉の前。

 

電がドアを叩くと、入りたまえ、と一言。

 

 

がちゃりとドアが開かれると、疲労した顔で覗く者(提督らしき人)がいた。

 

「電ちゃーん……、私は疲れたんだ、代わりに説明をしておくれよ」

 

……、えぇ……丸投げ……?

 

「あっ……、えーと……、はい! この人は鎮守府を纏める炉理隙(ろりすき)提督なのです!」

 

電がそう言う、そうか、この人が提督なのか。

ん?ロリ好き? ……、いや、これは言葉の綾だろう。

 

「そう、私こそがこの鎮守府の提督、炉理隙だとも!」

 

机からこちらへ近づいて来る炉理隙提督。

 

目の前で見ると……、提督というか……、科学者に見えるね、特に服装、制服の上に白衣は無いだろう、白衣は……

 

提督に抱っこされる形で運ばれる、猫を捕まえる感じだ。

 

うわー、浮いてるー

 

「おや? ……えらく大人しいじゃないか、電源の切れたロボットみたいだね。」

 

うわ、ちょ、どこ触ってるん。

 

「むっ……」

 

「ふはっ……、電源は入ってるらしい」

 

電がなんだか苦虫を噛み潰したような顔をしている、大丈夫かな。

 

提督は私を抱えたまま椅子へ腰掛ける。

 

 

「では…これから質問をするが、誤魔化すことなく答えたまえ。いいね?」

 

「もちろんいいよ、提督が撫でていてくれる限りは質問に答えるよう。」

 

……、やられてみてわかるんだが、気持ちのいいものだ……

 

「ほう? ……、さわさわしちゃっていいんだ……」

 

最初の方小声でも聞こえてるからね

 

「ッゴホン!!! ……で、では始めるとしよう」

 

へらへらとした声が一変、大人びた低い声へと変わる。

 

「君の艦名は?」

 

艦名? ……〇〇型とかそんな感じだろうか、多分だろうけど……

 

「……、暁型駆逐艦の2番艦、響だよ。」

 

「響ちゃん……、ね……、所属はどこなんだい?」

 

「……、何処にも所属はしていない、気づけば海上、さまよっていただけ」

 

ロシア語(むずかしいの)は後々勉強するとして、言葉遣いはかなり響に似ているんじゃ無いだろうか。

 

「へぇ……、話を聞くに君はドロップした子の様だね」

 

ドロップ艦……? あぁ……、稀に敵を撃滅した時に艦が手に入る奴かー。

 

 

「行く宛ても無いんだろう? ここで私達と共に戦ってはくれないだろうか?」

 

共に戦う……?

つまりこの鎮守府に属して、共に深海棲艦と戦う、そういう事か。

 

ここで断れば穏やかに暮らせるのであろうが、鎮守府には寄れなくなってしまう、それは姉妹達に会えなくなってしまうということだ。

 

私としては(家族)とは離れたくない

 

「君がこの提案を拒否するのであれば……、また広い海の上で回遊させてあげることもやぶさかでは無いんだがね……」

 

 

……、喜んで、これからよろしく頼むよ、提督。

 

私は険しい道を選んだと言うのに、何故か笑みが零れてしまっていた。。

 




展開を思いつけない…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。