knights & magic ~odic theory~ 作:Drac
決闘級魔獣に襲撃された村の救護に一個中隊の
当初は、エルネスティが
日が暮れてからしばらく、クヌートは出撃した部隊から連絡が来ていなかったが、戦闘音がなくなって緊急事態を示す合図も無かったため魔獣は群れをなす種ではなく、無事に制圧できたと判断した。そこで、エルネスティには明朝説明すればいいかと一度部屋に帰したのだ。
しかし、それからすぐ連絡役の
「何事だ!すぐに状況を確認せよ!」
「「「はい!」」」
クヌートは事態を把握しようと周りに号令を飛ばす。魔獣の中には人かと思うほどの策を弄する種もいる。そういった種や闇夜に紛れて発見の難しい種が攻め込んできたと予想を立てたがそれは即座に覆される。
周囲に魔獣の影がなく、砦の内部だけが火にまみれていた。自らも状況確認のため周囲を見ようと窓へ向かったクヌートはそこから見えた光景と飛び込んできた騎士の報告から想定外の事態であることを把握した。
「報告します!賊が...ハァハァ...ッ賊が侵入し、工房が占拠されました!」
窓の外、砦の内部では
そんな中エルネスティはというと...
「強奪襲撃イベキター!」
なんというか、はっちゃけていた。ここ1週間程度、クヌートへの説明で
そんなこんなで「新型ロボット強奪の対抗手段は同じく新型ロボットによる迎撃だ!」と言わんばかりの勢いでテレスターレが格納されている工房へと向かっていった。
当然と言えばその通りなのだが、エルネスティが工房へと到着した時にはテレスターレはおろか操縦可能な機体が一つも存在しなかった。不幸中の幸いと言えばいいのか、占拠されていた工房には侵入者がすでに外へ出て暴れており、一人も存在していないかった。
そんな様子を見たエルネスティは少しばかり冷静さを取り戻しぽつりとつぶやきをこぼした。
「あー、そうですよね。そんな小説じゃないんだから一つだけ奪取に失敗したり従来機を残してるなんてあるわけ無いですよね...どうしましょう」
世の中そう簡単に思い通りにはなら無いのである。それでもエルネスティはこれまでの鬱憤を晴らすためにも戦闘へ参加したいと考えていた。もちろんゲリラ戦術等を用いてロボット等の巨大な存在に対抗する作品、所謂ジャイアントキリング系も彼は好んでいた。しかし、ロボットの戦闘で一番映えるのは同じロボットとの戦闘であるという彼の美学から生身での参加はできるだけ超えたくない一線だった。
とはいえ彼も分別はある。自身の感性はアイデンティティの維持にも大切な事だが、場合によっては捨てるべき場面があることも理解している。今回は「まだ」妥協できる範囲であった。いっそのこと敵が操縦しているであろうテレスターレを
とりあえず状況を確認しようと砦の上へ登ると、カザドシュ砦からのびる街道の一つに馬車が走っているのが見えた。砦内では敵が所構わず攻撃を行うテレスターレとその対処を行うカルダトア、一回り大きなハイマウォートと思われる機体がいた。数は五分五分といったところだが、見たところ敵はこちらの騎士よりもテレスターレを扱うのが上手いように見える。しかし、お互いに使うのも対処するのも初めてな
見たところ敵の歩兵はいなさそうだが、仮に街道の馬車が敵の増援だった場合