knights & magic ~odic theory~   作:Drac

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ようやく書きたかった部分がかける。
...時間をかけすぎでは?


45話

「それで、その問題ってのは何なんだ?聞いた分ではメリットばかりに感じるが」

 

 飛空船(レビテートシップ)やティラントーの詳細を確認し合う場にいたディートリヒが疑問の声を上げる。実はエルネスティに強く影響された彼は他の騎操士(ナイトランナー)に比べこういった場によく顔を出して知識を得ようとしていた。

 その質問に対しダーヴィド含めいくらかの騎操鍛冶師(ナイトスミス)も同じ感情をエルネスティへ向けていた。それも当然で、魔力転換炉(エーテルリアクタ)魔力(マナ)生成に関する実験はツェンドリンブルの初期実験を除けば極一部で行われていた。要するに実績を挙げられるか不明な分野は経費削減を行うのと似た形である。そのため、その一部であるフィーネと数人、報告を聞いていたエルネスティ以外は大して結果を知らなかった。

 

「簡単にいえば、高濃度エーテルの変換に魔力転換炉(エーテルリアクタ)が耐えられずに機能停止を起こします」

 

 複数名から寄せられる疑問の目に答えるためにエルネスティが口を開く。そこから発せられた言葉に聞いていた人間は驚きをあらわにした。

 

「エル、それはどういうこと?まさか、魔力転換炉(エーテルリアクタ)もエーテル酔いになる。なんて言わないよな」

「まさかも何も、現象としてはその通りですよ」

 

 中でも一番エルネスティと交流があり、誰よりも魔法に大して天才であることを認識しているバトソンがいち早く回復して理由を問いただした。それに対し、何でも無いことのようにエルネスティは解説を始める。

 

「実は魔力(マナ)変換や魔法現象には一定の不純物が生成されます。仮としてオドと名付けましたが、それは気体に溶け込みやすいエーテルとは逆に固体へ浸透しやすい性質を持っています。まだ不明な事も多いですが、一定濃度を超えれば崩壊現象に近いものが発生します」

「そ、それってつまり、呼吸で魔力(マナ)を造ってる俺らもそのオドってヤツを体にため込むって事だろ!大丈夫なのかよ!?」

「一応大丈夫なはずです。具体的な検証はまだですが、通常は崩壊の発生する濃度になる前に気体へ溶け出し始めます。それに、おそらくですが人体には排泄物と一緒に体外へ排出する機能があります。エーテル酔いもその危険信号を体が出しているのでしょう」

 

 エルネスティの説明を初めて聞いた面々は一度自身に起こりうる自体を想像し、体を震わせたがさらに話す根拠を聞きそれなりに平静を取り戻した。

 それに合わせてディートリヒが結論を改めて聞き直す。

 

「つまり、そのオドというものはため込むと危険な物で、魔力転換炉(エーテルリアクタ)には排出する機能が無い。ということか?」

「はい。通常であれば気体に溶け出る分で十分なので数十年単位で稼働を続けられますが...」

源素供給機(エーテルサプライヤ)で高濃度エーテルを供給すれば短期間に大量のオドをため込むことになって魔力転換炉(エーテルリアクタ)が壊れるってか」

 

 ダーヴィドが結論をまとめる。オドのはなしとしてはそれで終わりとなるが、今回の話はそれだけではない。エルネスティがそれを元にした考察を話し始める。

 

「これまでジャロウデク側でそういった事態が発生したという話は聞こえてきません。おそらくですが、飛空船(レビテートシップ)でもエーテライトを利用する関係で利用機会はそれほど多くないのでしょう」

 

 エルネスティとしてはジャロウデク側の機械も含めてこれらの研究を進めたい気持ちもあるのだが、そのためにもまずはこの戦争に勝つ必要があると気を引き締めていた。

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