センバツ切符を手に入れた青道高校。
その翌日
吉川「あった!あっ、こっちにも載ってる!」
吉川は、近くのコンビニでスポーツ新聞を取っていた。
その内容は、青道の秋季都大会優勝が載っていた。
それをレジに持っていき、会計しようとしたが
吉川「・・・。」
財布を持ったまま固まったかと思いきや
吉川「すみませーん!何故か財布にお金が入ってませんでしたぁ!出直して来まーす!」
と頭を下げて謝罪した。
・・・何故かって、どういう事?
そんなこんなで学校に行くと
「お前ら、また甲子園に出るんだよな!」
「頑張れよ!」
栄純「アハハー!」
信二「調子乗んじゃねーぞ、沢村!」
野球部が既に皆からセンバツ出場の祝福の言葉を受けていた。
「そう言えば、足立は?」
「今日休みなのかな?昨日滅茶苦茶三振取ってたよね!」
その際、惇がいないのに気付いたクラスメイトは、そう尋ねると
栄純「あ、ああ・・・ちょっとな。」
信二「今日はちょっと用があるって言ってたな。」
2人はそう答えた。
いないのは惇だけじゃ無かった。
「つか御幸君は?」
「え~、休み?」
御幸もいなかった。
その理由は、御幸と惇は病院に行っていたのだ。
「やったね、春乃!」
吉川「ありがと!」
吉川も、クラスメイトから祝福の言葉を受けた。
そして、席に着くと、早速買った新聞を切り取り、野球日誌に貼っていった。
この日誌は、藤原が書いていた日誌であり、これを引き継いだのは、新チームが結成され、ブロック予選が始まる少し前だった。
回想
藤原「これ、春乃に。」
吉川「え?」
日誌を渡され、それを開くと、そこには過去の記事から日々の練習、課題、選手個々の情報が事細かく示されており、それは3年生が歩んだ道のりであり、チームの記録でもあった。
すると
吉川「・・・。」
それを読んでいた吉川は、涙を零し
梅本「ちょ・・・何泣いてんの、春乃。」
梅本がこれにそう言うと
吉川「すいません。だって・・・貴子先輩がどれだけチームを見てきたかが伝わってきて・・・」
吉川は声を震わせながらそう答えた。
そして、最後のページには
『巨摩大藤巻劇的サヨナラ勝ち!』
『北の大地に初の真紅の優勝旗を持ち帰る!!』
『青道悲願の日本一ならず!!』
『涙!足立力尽き立ち上がれず!!』
『「東都の怪腕」壮絶に散る!!』
敗れた甲子園決勝戦の記事が丁寧に貼られており
『私達の代は、日本一に届きませんでした』
『でも、本当にあと少し・・・次こそ必ず・・・夢の日本一へがんばって下さい』
と、後輩達へのエールが添えられていた。
藤原「書き方は、唯と幸から教わって。私の代も1人だったから、春乃の大変さは分かるから。」
そんな吉川を見て、藤原は優しい笑みを浮かべながら言った。
吉川「はい、頑張ります。」
藤原「唯も幸も、しっかり春乃を支えてね。」
唯「はい!」
梅本「任せて下さい!」
また
藤原「唯。足立君の事、しっかり支えなさいね。」
藤原「彼、何でも背負っていくと思うから、その重みを分かち合ってね。」
藤原「そして、叱る時は叱ってね。もし辛い事があったら、私に相談しなさい。何でも聞いてあげるからね。」
藤原は唯にそう惇の事をしっかり支えるように言い、辛い事があったら自分に何でも相談するように優しく言った。
唯「・・・はい。」
これに、唯は吉川同様涙を浮かべ声を震わせながら言ったのだった。
回想終了
想いは届く・・・繋がる・・・
そして、放課後になり、野球部全員が室内練習場に集まった。
それは、惇と御幸の怪我の状態を言うためだった。
片岡は、選手達の前に立つと
片岡「まずは御幸だが、幸い骨に異常が無かったが、全治3週間となった。」
御幸の怪我を言った。
これだけでも充分ショックなのだが
片岡「次に足立だが・・・右手人差し指末節骨の疲労骨折と、右肘内側上顆炎を確認した。」
片岡「幸い、肘は靱帯や腱に異常は無かったが、復帰は御幸よりも更に時間がかかるだろう。」
惇の怪我は更に重く、指だけじゃなく肘も怪我していた事が判明し、一同絶句した。
これは病院に行った際、指の他にも念の為に精密検査を受けた時に発覚したのだ。
惇(やっぱ・・・流石にゾーンが入った状態じゃ今の俺の身体はキチーか・・・)
この時、惇は自身の力をフルに出したらまだ身体が耐えれないと痛感した。
御幸(大袈裟なんだよな。10日あれば治ってるって。)
御幸は、大袈裟だと感じていた。
片岡「神宮大会は、足立と御幸抜きで戦わねばならない。」
片岡「ベンチ入りメンバーからも外すつもりだ。」
片岡の言葉に
御幸「え!?」
御幸は驚きを隠せなかったが
惇「いや、外すっしょ。普通・・・」
惇は、そう冷静に突っ込んだ。
そして、キャプテン代理は倉持で、レギュラーキャッチャーは小野に決まった。
また、今後怪我や違和感を隠さず、ほんの少しでも異変を感じたら、自己判断で無理をせず、すぐに報告する事と、怪我を含めての体調管理も決して怠らず行動するようにと通達した。
そして、神宮大会に向けての実戦練習が始まったのであった。
投稿出来ました。
決勝戦の後を書きました。
結構無理した内容ですが、そこはお許し下さい。
それでは、また。