ダイヤのA〜世代最強右腕〜   作:ホークス馬鹿

128 / 129
127話です。


127話

投球が解禁された惇。

 

御幸「足立!久し振りだからって、急に強く投げるなよ!!」

 

惇「わーってますよ、カズさん!!」

 

御幸の注意を聞き、惇はキャッチボールで肩を温めた。

 

去年の秋大以来の投げ込みをする惇に、片岡や落合、そして高島先生も見に来ていた。

それ以外にも、栄純と暁、そして川上ら投手陣も様子を見ていた。

 

惇(ヤベ・・・投げれるって、こんなに良いんだな・・・)

 

その際、惇はキャッチボールとは言え、投げれる喜びを痛感していた。

 

片岡「感覚を確かめながら、丁寧にな・・・」

 

惇「はい!」

 

そんな惇に、片岡は的確なタイミングで焦らないよう丁寧に投げるようにと声をかけた。

そして、少しずつ投げれば投げるほど、惇のボールにキレが増していく。

 

パアンッ!

 

御幸「ナイスボール!!」

 

御幸(コレは・・・怪我する以前と比べて良くなっている気がするな・・・)

 

御幸は、段々とキレが増していく惇のボールに、次第に表情を引き締めた。

そして

 

惇「カズさん!座って下さい!」

 

肩が温まったのを感じた惇は、御幸を座らせた。

そして、惇は股割りストレッチを始め、セットポジションに構えた。

惇の久し振りの投げ込みが始まろうとするそれと同時に、高島先生がスピードガンを構えたのだった。

その初球

 

惇「真っ直ぐ!」

 

惇は真っ直ぐを投げると言い、それを聞いた御幸はミットを手で叩き、構えた。

そして、惇は足を上げ、上から叩きつけるようなフォームから

 

ズバアアンッ!!

 

真っ直ぐを投げ込んだ。

御幸のミットから良い音が鳴り、スピードガンを持っていた高島先生は表示を見ると

 

高島「143㎞です・・・」

 

いきなり良いボールだった事に驚きを隠せなかった。

しかし2球目

 

ズバアアンッ!!

 

高島「っ!?」

 

初球より更に伸び上がってきた真っ直ぐが御幸のミットに到達し

 

高島「147㎞・・・です。」

 

自己最速を2㎞更新する147㎞を出し、言葉に詰まってしまった。

 

落合「また更に球速が上がりましたな。何より、それに比例するかのようにスピン量も増した感じですね・・・」

 

落合も、高島先生同様驚きつつも冷静に答えると

 

片岡「ええ・・・」

 

片岡は頷いて肯定したが、その目は惇の姿を見続けていた。

些細な変化を見逃さないようにと真剣にだ。

惇のボールを受けていた御幸は

 

ズバアアンッ!!

 

御幸「ナイスボール!!」

 

御幸(たは~!!やっぱコイツはすげ~!!)

 

御幸(怪我する前よりボールがキレてやがる・・・!!)

 

惇の真っ直ぐが、怪我する前と比べてよりキレてると感じた。

しかし

 

御幸(けど・・・以前の俺だったら、初球で上手く捕る事が出来なかった・・・)

 

御幸(ほんの少し、外してしまったがな・・・)

 

しっかりポケットで捕球出来なかったとはいえ、去年までだったら上手く捕れなかった惇の真っ直ぐが捕れるようになった事に、自身のキャッチングの技術が上がった事を感じていた。

そして、10球程真っ直ぐを投げ込むと、今度はスローカーブを投げ始め

 

惇「スライダー行きます!!」

 

スライダーを投げると聞き

 

御幸(コレは・・・スライダーもキレを増してる筈だな・・・)

 

御幸は、集中力を高めた。

そして

 

ククッ!!

 

スライダーが投げ込まれた。

それは、以前と比べて更に鋭く真横に曲がり、しかも曲がり始めが非常に遅くなっていたのだが

 

御幸「ナイスボール!!」

 

御幸は、初見であるにも関わらず殆どミットの芯を外す事無くしっかり捕球してみせた。

 

惇「SFF!!」

 

そして、次のSFFも

 

ストンッ!!

 

御幸「ナイスボール!!」

 

御幸は、後ろに逸らす事無くしっかり捕球してみせた。

 

落合「どのボールも、怪我前と比べてよりキレが増してますな・・・」

 

高島「ええ。」

 

すると

 

片岡「足立。今日はここまでだ。」

 

片岡が、惇に投球を止めるよう言った。

 

惇「・・・まだ投げ足りないんすけど。」

 

惇は、少し不満そうに言ったが

 

片岡「ダメだ。久し振りの投球に喜びを感じるのは良い。」

 

片岡「だが、今は抑えろ。その気持ち、そして滾りは、センバツで見せるんだ。」

 

片岡は、投げれる喜びは試合で見せろと言った。

 

惇「っ!」

 

惇は、片岡の言葉に目を見開くと

 

惇「はい!!」

 

気合の入った表情で返事をしたのだった。

一方

 

栄純「スゲぇ・・・」

 

惇のピッチングを見ていた栄純は、惇が更にレベルが上がった事に刺激を受けたのか、ギラつかせるような笑みを浮かべていた。

 

暁「・・・負けない!」

 

暁も、栄純同様刺激を受け、オーラを噴き出していた。

この日の投手陣は、惇の投げ込みに刺激を受けたのか、いつもより一段と熱が入っていった。

そして、3月23日を迎えたのであった・・・。




投稿出来ました。

ボールのキレ具合の表現・・・上手くできたかな・・・?

それでは、また。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。