ダイヤのA〜世代最強右腕〜   作:ホークス馬鹿

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13話です。


13話

コーチA「ファースト!」

 

暁「ヘイ!」

 

しかし

 

ポコッ

 

「・・・。」

 

暁はファーストの送球を弾いてしまった。

 

暁「・・・。」

 

それに、グローブを見た暁は

 

暁「ドンマイ、ドンマイ。」

 

と返したので

 

「お前が言うなー!」

 

と突っ込まれた。

 

亮介「フフッ・・・アイツ凄い球投げるくせに守備苦手なんだ。」

 

コーチA「次!」

 

惇「ヘイ!」

 

しかし、惇は危なげなくこなした。

 

コーチA「ナイスカバーリングだ!」

 

惇「ありがとうございます!」

 

これに

 

暁「・・・。」

 

パチパチ

 

暁は拍手をしていた。

 

惇「いや暁、これ基本だからな。結構マジで・・・」

 

暁「ガーン!」

 

惇「暁。お前ベースを踏む事に意識が行き過ぎだぞ。ラインと平行にカバーに入んねーと、ランナーに足削られっぞ。」

 

暁「うん。分かった、惇。」

 

丹波「降谷。ボールを離した瞬間に投手は9人目の野手。その事を忘れるな。」

 

暁「はい。」

 

惇に続いて、丹波もそう暁にアドバイスをした。

 

倉持「丹波さんライバルにアドバイスたぁ、貫禄だな。まぁ実戦経験は比べものになんねーしな。」

 

倉持「つーか、足立と降谷、いつの間に名前呼びになってたなぁ・・・仲良くなるのはえーな・・・」

 

これに、倉持は惇と暁の2人を見てそう言った。

実を言うと、あの紅白戦以来、2人はよく話すようになり、いつしか名前で呼び合う仲になったのだ。因みに栄純とも、名前で呼び合う仲になった。

この日は投内連携をした後、ブルペンに入り投げ込みをして練習は終わった。

因みに栄純は、クリスとストレッチをして何やら少し揉めていたのだった。

 

 

 

 

 

惇「ふぅ・・・」

 

練習が終わり、クールダウンをしている惇だったが

 

小野「ああ、足立。ちょうど良い所に。」

 

小野が惇に声をかけた。

 

惇「何すか、小野さん?」

 

小野「監督が、監督室に来いって。」

 

惇「?・・・分かりました。」

 

それを聞き、惇はそのまま片岡がいる監督室へ向かった。

そして、監督室の扉の前に到着すると、惇はノックをし

 

惇「1年の足立です。入っても宜しいでしょうか?」

 

と言った。

 

片岡「あぁ、入れ。」

 

惇「失礼します!」

 

部屋に入ると、片岡が1人座っていた。

 

片岡「・・・足立。お前、今日のブルペンでまだ本気で投げてないな?」

 

惇「・・・何故それを?」

 

片岡「過去にお前のピッチングを見た・・・と言えば分かるな?」

 

これに

 

惇「っ!」

 

惇は少し目を見開いた。

 

片岡「お前が去年所属していた横浜シニアの監督とは、古い友人でな。」

 

そう言い、片岡は椅子をくるりと回し、窓の外を見ながら話し始めた。

 

片岡「俺はその日、オフで暇していた時に、奴から連絡が来てな。『ウチに凄い選手が入ったんだ。見に来ないか?』と誘われてな。気になって見に行ったんだ。」

 

片岡「そして、見せてもらったら驚いた。彼はまだまだ線は細く、フォームとコントロールも未熟だったが、真っ直ぐのキレと伸びは中学に上がってまだ1ヶ月とは思えなかった。」

 

片岡「後で聞いたら、本格的に投手に転向してまだ1週間と聞いた。けれど、その素質は最高クラスだと確信した。何より、それ以上に感じたのは、誰よりも野球を楽しんでいるという事だった。それ以降も、少し時間があれば足を運んで見に行った。彼が成長していく姿と野球を楽しむ姿を見たくて。」

 

片岡「そして、中学2年に上がった彼を見たら、進化した姿に鳥肌が立った。上から叩きつけるようなフォームになり、そのお陰か以前と比べて体重移動がスムーズになって、腰と肘、そして肩の位置が高くなり、ボールに綺麗な縦回転がかかってスピードとキレ、伸びが格段に良くなっており、変化球のキレも増していた。」

 

片岡「しかし、まだまだ発展途上であると感じ、どこまで成長出来るのか非常に楽しみだった。」

 

すると、喋りすぎて喉を潤そうとしたのか、片岡は机の上にあるコーヒーを飲んで一呼吸置き、再び窓の方に向いた。

 

片岡「そして、中学3年に上がった彼を見たら、2年よりも更に真っ直ぐのキレと伸びがまた一段と上がり、変化球も更にキレが増し、カーブとスライダー以外にSFFを投げれるようになり、更に他の追随を許さない投手になっていった。」

 

片岡「しかし、その時の彼は、今までと比べて楽しんで野球をしていなかった。以前と同様、気迫のこもったピッチングとその咆哮でチームを鼓舞する姿は変わらなかったが、楽しんで野球をやっていなかった。」

 

片岡「何故楽しんでやっていないのか、その疑問に辿り着くのに時間は掛からなかった。それは、もう既に対等に渡り合える者はいなくなっていたという事に。」

 

惇「・・・。」

 

片岡「アイツもその事には気付いており、ポテンシャルが開花すればこういう事態になってしまうという事にな。アイツに問い詰めると、『言いたくても言えなかった。あれだけの素質を持っているアイツに、野球を愛し楽しんでるアイツに、開花した先が見たいという気持ちが勝ってしまった。』と言っていた。」

 

片岡「その後、彼のいたチームは、彼の圧倒的なピッチングで見事優勝したと聞いた。暫くして、この青道高校にやって来た。また更に成長した姿を見せて。」

 

そして、片岡は振り返り、惇を真っ直ぐ見据え

 

片岡「・・・なぁ、足立。今、野球は楽しいか?」

 

そう、惇に問いかけた。だが、惇はすぐに喋らず、両者の間に沈黙が流れた。

どのくらい経ったのか分からないが、惇は口を開けた。

 

惇「・・・正直、まだわかんないっす。あの時、フォームを改造して、以前より違和感無くボールが投げれるようになって、最初は投げるのが楽しかった。」

 

惇「けど・・・周りからの見る目が変わっていって、『アイツは人間じゃねー、アイツはバケモンだ。』って言われるようになってから、好きだった野球が嫌になったっす。」

 

惇「けど・・・最後の大会に、監督と少し話をして、少し気持ち的に楽になりました。そして・・・この学校に来てまだ日は浅いですが、栄純や暁といったスゲー球投げるピッチャーに出会えて、久し振りに野球を楽しめるような気がするんです。」

 

片岡「そうか・・・その気持ちに、嘘偽りは無いな?」

 

惇「・・・はい。」

 

片岡「そうか・・・分かった。呼び出してすまなかったな。ゆっくり休め。」

 

惇「はい。」

 

そう、惇は片岡に言われ、監督室を後にした。

それを確認した片岡は、椅子から立ち上がって窓の外を見た。

 

片岡(1年の中で、足立の才能は抜きん出ている。ただ、あの才気は大きすぎて危うい。しっかりフォローしてやらんと、潰れる危険性がある・・・)

 

片岡(夏までに、何とかしなければな・・・)

 

そう、片岡は思っていたのであった。




投稿出来ました。

アニメと漫画、そして途中からオリジナル話を加えました。

かなり拙い内容になっておりますが、お許し下さい(土下座)

それでは、また。
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