ダイヤのA〜世代最強右腕〜   作:ホークス馬鹿

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17話です。


17話

自身の持ち味を探す栄純。

 

倉持「テメーの持ち味?そりゃあ当然馬鹿なトコだろ?」

 

増子「先輩のプリンを食う非常識なトコかな・・・」

 

惇「ははは・・・それは同感っスね。うわっ・・・そこでそれっすか、洋さん!?」

 

倉持「ヒャハハハ!このまま一気に・・・とりゃ!」

 

惇「やらせねーっすよ!おりゃ!」

 

栄純「ほうほう・・・非常識で馬鹿と・・・」

 

倉持「後ゲームが弱い。関節が極まんねェ。」

 

増子「野球を知らん。」

 

倉持「若菜ちゃんのメアド教えてくれない。」

 

惇「洋さん。そこはLINEのIDの方が良いんじゃないっすか?」

 

倉持「ん?ああ・・・確かに。」

 

栄純「若菜のメアドかLINEのID・・・って、それ関係ねーだろ!!」

 

これに、栄純はついタメ口で返してしまい

 

倉持「そうやってすぐ取り乱して、敬語を忘れちまうトコな!ヒャーハハハハ!!」

 

プロレス技をかけられたのだった。

 

 

 

 

 

翌日

 

 

 

 

 

春市「栄純君の持ち味?うーん、守ってて楽しいトコかな・・・いっぱい打球飛んでくるし。」

 

栄純は別クラスの春市のトコに行って自身の持ち味を聞いた。

・・・何故か惇も連れて。

 

春市「後、この前フォアボールって一度も無かったよね。これって結構凄い事じゃない?野手もリズム良く守れるし。」

 

惇「確かに。まぁ基本的にド真ん中しか投げてねー気ぃすんぞ。」

 

栄純(フォアボール・・・リズム・・・!?)

 

栄純(もしかしてアレって・・・)

 

そう考えていると

 

春市「そういや、一軍の話聞いた?」

 

栄純「えっ?」

 

春市「今一軍の選手は18人・・・その中で熾烈なレギュラー争いをしてるみたいだけど・・・夏の東京都大会の選手枠は20人。つまり、夏までに二軍から2人の選手が選ばれるみたいだよ!」

 

と春市は言った。

 

惇「まぁ・・・甲子園決まったら18人になるがな。」

 

栄純「・・・なっ・・・マジかよ!」

 

春市「うん!だから練習試合もさ・・・良いアピールの場になるんじゃないかな。」

 

栄純「・・・2人?」

 

これに、栄純が自身と春市を互いに指差し

 

春市「そう、2人!」

 

栄純「フハハハー!俺達2人が一軍にー!!」

 

春市「いや・・・まだ決まってないけど。」

 

惇「確かに・・・」

 

栄純「おっしゃあ!!やるぞー!!」

 

そう声高らかに言った。

 

暁(かに玉食べたい・・・)

 

その時、暁はそう考えていたのだった。

 

 

 

 

 

日曜日

 

 

 

 

 

Aグラウンド

 

 

 

 

Aグラウンドでは、一軍と東東京を代表する名門、帝東との練習試合を行っていた。

 

伊佐敷「だらっしゃああああ!!」

 

一死二塁から伊佐敷のツーベースに始まって、結城、増子の連続ツーベースで青道は幸先良く3点先制した。

 

「来た来た来たぁー。3連続ツーベース!!」

 

「3年の気合スッゲー!」

 

「横学との試合でまた一つ成長したか!?」

 

惇「マジ初回からこんだけ援護してくれるとは、楽に投げれるわ。」

 

暁「うん・・・そうだね。」

 

惇「そんじゃあ、俺行って来るわ。」

 

暁「うん・・・」

 

そう言い、惇は先発のマウンドに上がった。

そして、いつものルーティンの股割りストレッチを行い

 

ズバアアンッ!!

 

マウンドで躍動した。

この試合惇は5イニング投げて被安打1、無四球9奪三振無失点の快投だった。

 

「な・・・何だよ・・・本当にMAX140キロなのか!?」

 

「150の間違いじゃねーのか!?相当手元で伸びてくるぞ!!」

 

「1年の投げる球じゃねーよ!!ボールも浮き上がってるし!!」

 

「真っ直ぐ以外にも変化球もキレッキレだし・・・!」

 

「お、おい・・・ちゃんとデータ取っとけよ!」

 

これに、周りの偵察も驚きを隠せていなかった。

 

片岡「次、降谷!」

 

暁「はい。」

 

そして、惇の後は暁がマウンドに上がり、打力も兼ね備えていたため、惇はライトに回った。

 

ドオオンッ!!

 

暁も、自慢の剛速球で帝東打線をねじ伏せていた。

 

「うおっ!!コイツも150出てんじゃねーのか!?」

 

「足立同様、本当に1年かよ!」

 

「けど・・・コイツは足立と違って真っ直ぐしかねーんだ!必ず攻略の手はある!」

 

御幸(はははっ・・・偵察の数半端ねーな・・・それだけ足立と降谷の名前が広まってるって事か。)

 

そう、御幸が思っていると

 

暁「すいません。ちょっとタイム・・・」

 

暁が突然タイムをかけた。

 

御幸「どうした?ピンチでもねェのに・・・」

 

そう言い、マウンドに行くと

 

御幸「お前・・・その手・・・!」

 

暁の人差し指の爪が割れていた。

 

御幸(全ての体重を指先に集約し放たれるコイツの剛速球・・・その代償として、自分の投げる球に指先が耐えれなくなったか。まさか、コイツにこんな弱点があったとは・・・)

 

それを見た御幸は

 

御幸「誰にも手を見られないように、ベンチに戻れ!偵察に来てる奴らに知られたくないんでな。」

 

そう暁に言った。

 

暁「え・・・?まだ投げられ・・・」

 

暁もまだ投げれると言い切る前に

 

御幸「良いから戻れ!!」

 

御幸は有無を言わせず降ろした。

 

「何だよ、ピッチャー交代か?」

 

「まだ2イニングしか投げてねェのに?」

 

これに、ベンチの片岡は

 

片岡「おい!川上・・・今すぐ肩を作ってこい!」

 

川上「は・・・はい!」

 

そう川上に指示したが

 

丹波「監督・・・自分は何時でもいけますよ!」

 

と丹波が片岡の前に立って言った。

 

太田部長「丹波・・・お前は昨日の試合で投げただろ!アップは済んでるみたいだが今日は・・・」

 

片岡「良し・・・お前が投げろ!ただし3イニング限定だぞ・・・」

 

丹波「はい!」

 

そう言い、片岡は丹波をマウンドに上げた。

 

暁(まだ投げれたのに・・・)

 

そう思いながらベンチに戻った暁に

 

片岡「降谷・・・爪をやったな?」

 

片岡「ピッチャーにとって指先は命・・・日々のケアが足りていない証拠だ・・・。」

 

片岡「降谷。お前は2週間投げ込み禁止!二軍のグラウンドで走ってろ!」

 

そう厳しい宣告を下した。

 

太田部長「か・・・監督!二軍は厳しいのでは・・・」

 

片岡(入部したばかりで先のある1年と、今年で最後の3年・・・この夏にかける想いは比べものにならん・・・)

 

片岡(やはり1年には、エースナンバーは重すぎるようだな。)

 

そんな事を片岡は思っていた。

 

御幸(スゲぇな丹波さん・・・これが後の無い3年の凄みか・・・。ここにきて、カーブの精度がどんどん上がってきてる・・・。)

 

伊佐敷「オラオラ、外野ヒマでしょうがねぇぞ!!」

 

倉持「どんどん調子上がってんじゃん!!」

 

亮介「ようやくエースの自覚が出てきたね。遅いけど・・・」

 

ベンチでは

 

暁(クソ・・・)

 

暁は悔しい表情を浮かべていた。

同時刻、栄純も狛代戦に先発していたが、2回途中でノックアウトされ、マウンドを降りていたのだった。

 

 

 

 

 

 

栄純「ハア、ハア、ハア・・・」

 

ノックアウトされたその日の夜、栄純は1人タイヤを引いて走り、疲れて寝転がっていた。

その時、クリスに言われた事を思い出した。

 

クリス『今は焦らず、土台を作る事に専念出来れば・・・お前の持ち味は必ず活きてくる筈だ。』

 

栄純(・・・って、結局俺の持ち味教えてくれねーじゃん。)

 

そう思っていると、誰かが現れた。

その者は

 

暁「随分と打ち込まれたみたいだね。」

 

栄純「降谷!」

 

暁だった。

 

暁「・・・うん・・・今日は良い月だ。」

 

空を見てそう言うが

 

栄純「月なんて出てねーだろ!!どんより曇り空じゃねぇか!」

 

暁「あ・・・ホントだ・・・」

 

暁「・・・。」

 

栄純「・・・。」

 

2人の間に沈黙が流れ

 

栄純(何しに来たんだコイツ・・・?)

 

と栄純は思った。

すると

 

暁「悔しいね・・・」

 

栄純「!」

 

暁「力を出し切れずマウンドを降ろされる事が、こんなに悔しいとは思わなかった・・・」

 

暁「それに引き換え、惇はどんどん前へ前へ進んでいく・・・悔しいよ。」

 

そう暁は悔しそうな表情を浮かべながら言った。

 

栄純「・・・。」

 

暁「信頼出来る守備陣に、信頼出来るキャッチャー・・・あのマウンドに立てるピッチャーは、本当に幸せだと思う。」

 

栄純「・・・ああ。」

 

暁「いやぁ本当に一軍は良い所だ・・・」

 

栄純「さりげなく自慢かよテメェ!」

 

暁「そのタイヤ使わないなら貸してよ・・・」

 

栄純「はぁ!?これは俺の相棒だ!!誰にも使わせん!」

 

暁「それ、ココの備品じゃん。」

 

栄純「それでも絶対駄目ー!!」

 

栄純「わははははー!奪えるもんなら奪ってみろー!!」

 

暁「こっちにもっと大きいのあった・・・」

 

栄純「何ぃ!!」

 

栄純「テメェにも・・・・そして惇にも絶対負けーん!!3個で勝負だぁー!!」

 

暁「1個で十分だよ。」

 

栄純「俺も絶対一軍に上がってやるからなぁー!!」

 

暁「遅・・・」

 

栄純「あぁ、俺を置いてくな降谷ー!テメェ!」

 

この時

 

伊佐敷「あ?誰かグラウンドにいるな。」

 

亮介「ナイターも付けずに何やってるんだろうね。」

 

伊佐敷「夏の予選までひと月半か・・・。一軍残り二枠、誰が来んのか今から楽しみだな。」

 

結城「ああ・・・」

 

3年生組は真っ暗なグラウンドを見てそう言ったのであった。




投稿出来ました。

しかし、春市君がまだ目が前髪に隠れてる姿を見てると、本当に懐かしいですね・・・。

たまにちょろっと厳しく言う場面があるのですが、そこが何か亮介さんの弟なんだなぁと思います。

髪を切ってから尚亮介さんになってきてましたね・・・。

そ、それでは、また。
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