ダイヤのA〜世代最強右腕〜   作:ホークス馬鹿

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30話です。


30話

合宿7日目。合宿を終えた締めの土日の練習試合。

その初日の土曜日の相手は大阪桐生。

 

片岡「松本監督。今日はわざわざお越し下さり、ありがとうございます。」

 

片岡「夏も近いし、お互い良い試合にしましょう!」

 

そう言い、互いにメンバー表を交換した。

メンバー表を見た松本は

 

松本「フフ・・・ええ試合?にしても一試合目の先発は足立君・・・ですか。」

 

松本「まあ・・・夏前の調整もあるやろうし、色々試したい気持ちは分かります。特にこの足立君はそうやろうなぁ。」

 

そう言い、青道ベンチ前で整列する惇にチラリと目を向けた。

 

松本「関東大会の映像少し見せてもらいましたが、あれはホンマにえぇ投手ですわ。」

 

片岡「足立1人に頼る気はありません。あまり甘く見ない方が良いかと。」

 

片岡の言葉に

 

松本「フフ・・・他にも面白い選手がいると?なら、こちらも楽しみにしておきますわ!」

 

松本は笑顔でそう片岡に言ったのだった。

 

「礼!」

 

「「「しゃあす!!」」」

 

そして、後攻の青道ナインは各守備位置に散らばった。

この試合に出場予定のない青道の控え組がベンチで静かに見つめる中、どういうわけか同じく一試合目に投げる予定がない筈の栄純と暁はグラブを持ってブルペンに行こうとしており

 

クリス「お前ら、どこに行く気だ?」

 

クリスはそれを止めた。

 

クリス「お前達2人は午後からだぞ。」

 

栄純「けど・・・惇が打ち込まれたら俺が・・・」

 

暁「いや、僕が・・・」

 

栄純「はあ!?俺だよ!!」

 

暁「・・・。」

 

栄純「無視すんじゃねー!」

 

クリス「はぁ・・・お前ら、大人しく座れ。」

 

それを見たクリスは、溜息をつきながら2人を座らせ

 

クリス「2人共、足立のピッチングをよく見ておけ。」

 

そう言った。

 

栄純「え?」

 

暁「?」

 

クリス「今日の試合、足立は合宿の疲れで調子は良くない。いつものようなピッチングは出来ない筈だ。」

 

栄純「それのどこに・・・」

 

暁「見る必要が・・・」

 

クリス「だからこそだ。お前らにとって、良い見本になる。」

 

その疑問に、クリスはそう答えた。

マウンドでは、惇がいつものルーティンの股割りストレッチを行い、ロジンを地面に置きセットポジションに構えた。

 

御幸(さて・・・)

 

「プレイ!」

 

その声を聞き、惇は足を上げた。

その初球

 

カキーン

 

惇「やべっ!」

 

栄・暁・春「「「!」」」

 

先頭打者にいきなりツーベースを打たれた。

続く2番は、2球目で送りバントを決め一死三塁となり、次の3番には

 

カキーン

 

初球にレフトの犠牲フライを打たれ、先制点を許した。

 

「うわぁ!早くも先制!」

 

「足立が点取られるの、初めて見たぞ!」

 

「調子悪いのかなぁ・・・」

 

「にしても、流石は桐生だな・・・」

 

これには、見に来たギャラリーは驚きを隠せなかった。

 

惇(いやぁ~、流石は桐生・・・けど、これでランナーは無くなったからちょっと楽になったわ。)

 

しかし、当の本人はそこまで動揺してなかった。

だが

 

栄純(何やってんだ惇・・・)

 

暁(惇・・・)

 

この2人はマウンドにいる惇を苦々しい顔で見つめていた。

 

松本「どうや?足立の球?」

 

「スピードはありますけど、調子悪いのかビデオで見たような伸びは無いですね。」

 

松本(確か・・・今合宿中やゆうてたな。)

 

それを思い出した松本は

 

松本「相手の調子が悪いゆうても遠慮せんでええ!気ィ失うまで打ち込んだれや!!」

 

「「「はい!!」」」

 

そう選手に檄を飛ばした。

 

クリス「・・・。」

 

宮内「・・・。」

 

青道ベンチで見ているこの2人は、昨日の話し合いを思い出していた。

 

 

 

 

 

 

回想

 

 

 

 

 

 

片岡「明日の午前の試合・・・お前らは足立をどうリードする?」

 

この質問に

 

宮内「取り敢えず、足立は伸びのあるボールを中心にリードし、三振を奪わせるつもりです!!」

 

宮内はそう答えた。

 

片岡「・・・うむ。御幸は?」

 

しかし

 

御幸「足立自身、疲れもあるため本来の調子では無いでしょう。それは本人も自覚してると思い、ピッチングを変えるかと。」

 

御幸「よって、明日の試合は三振を奪うから低めを中心に丁寧に投げさせ、球数を抑えるピッチングにさせます。」

 

御幸は逆を言った。

これを聞いた片岡は

 

片岡「・・・うむ。午前の試合は御幸・・・お前が受けろ。」

 

御幸に午前の試合のマスクを任せた。

 

片岡「相手はあの大阪桐生・・・ハードな試合になると思うが、お前らも付き合ってくれるな?」

 

「「「はい!!」」」

 

 

 

 

 

 

回想終了

 

 

 

 

 

 

そう思い出していると

 

カキーン

 

鋭い打球が二遊間に飛んだが

 

パンッ!

 

亮介が横っ飛びで捕り

 

倉持「亮さん!!」

 

それを見た倉持が声をかけ、亮介はグラブトスでボールを倉持に渡し

 

倉持「ヒャーッハァ!!」

 

パァン!

 

倉持は一回転しながらファーストに送球し、アウトにした。

 

「と・・・止めたぁ~!!」

 

「センター前ヒットがアウトに!!」

 

「何であれが捕れるんだ!!」

 

栄純「ま・・・回ったぁ!?ただの格ゲーマニアじゃねーぞ、倉持先輩!!」

 

暁「凄い・・・!」

 

「ナイス亮さん!!」

 

「最強だぜ、あの二遊間!!」

 

春市(凄い・・・何で疲れもあるのにあんな動きを?)

 

この時、春市は疲れを感じさせない動きに驚いていた。

 

倉持「あ~、体重てー。」

 

亮介「それは皆同じ・・・」

 

惇「あざっす!亮さん!洋さん!」

 

倉持「良いって良いって!!どんどん打たせてこい!!」

 

亮介「クスッ・・・全部止めてみせるから。」

 

御幸「はっはっはっ。バックに助けられたな!」

 

惇「はは。流石にさっきのは抜けたと思いましたよ。」

 

御幸「だが、一応予定通りだな。」

 

惇「そうっすね。引き続き任せますね。」

 

結城「ああ。」

 

増子「うが!」

 

伊佐敷「おうよ!」

 

御幸(流石に冷静だな・・・それにアイツ、ほんの僅かだが微妙にフォームが違うな。)

 

御幸(足の上げ方や体の開き、リリースポイントがバッター毎に少し違う・・・ああやってバッターのタイミングをずらしていたのか・・・)

 

御幸(プププ・・・調子が上がったら面白くなりそうかも・・・!)

 

そう思い、御幸は笑うと

 

栄純「試合中に何笑ってんだぁー!!ちゃんとリードしてやれよ!!クリス先輩のように~!!」

 

暁「そうだそうだ。」

 

御幸「・・・いや・・・」

 

栄純が御幸の胸ぐらを掴みながら怒り、暁もそれに続いた。

 

御幸「つーか、何でお前らがキレてんだよ。打ち込まれたら代わるつもりだったんじゃねーのか?」

 

栄純「ハッ!確かに!!」

 

暁「!」

 

それを聞いていたクリスは

 

クリス(自分の出番が無ければ悔しい。けど・・・同じピッチャーの足立が打たれても悔しい・・・か。)

 

クリス(それだけ沢村と降谷の2人は、足立の事を認めてるって事なんだろうな・・・)

 

柔らかい笑みで見ていたのだった。

 

栄純「代わるか?」

 

暁「僕が投げるよ。」

 

栄純「いいや、俺だ!!」

 

暁「・・・。」

 

栄純「無視すんなテメー!!」

 

春市「タオル使う?」

 

惇「サンキュー、春市。」

 

惇「ホラホラお前ら、午後投げるんだからこんなとこでエネルギー使うんじゃねーよ。」

 

惇「後、俺代わんねーし。」

 

そう惇は鋭い目をしながら言った。

 

栄純「うっ・・・」

 

暁「・・・。」

 

春市「足立君・・・何か出てるよ・・・!」

 

これには、栄純と暁は黙ってしまった。

その裏の攻撃、青道は倉持がサードゴロになったが、亮介が四球を選び、伊佐敷のセカンドゴロの間に二塁へ行き、次の結城のレフトフェンス直撃のタイムリーであっさり同点になった。

この際

 

松本(あ・・・あかん・・・コイツは別格や。まともに勝負したらいかん。)

 

松本は結城を見てそんな事を思っていたのであった。




投稿出来ました。

ちょっと微妙な形で締めました。

大阪桐生・・・モデルは大阪桐蔭ですね。

僕の世代だと、大阪桐蔭は圧倒的な強さでしたね・・・。

同い年だと、今年からオリックスでプレーする森友哉ですね。

実は僕の高校と大阪桐蔭は練習試合を行った事があるんですが、森は別格だったと野球部の友達が言ってましたね・・・。

ホント、毎年凄いチームを作るなぁ・・・西谷監督は。

そ、それでは、また。
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