片岡「明日の試合に備えて、今日はここまでだ!」
片岡「試合開始は午前10時・・・軽く体を動かし、8時半までに軽く球場入りする!明日も30℃を超えるようだから、自主練は程々に。睡眠もしっかり取っておくように。」
片岡「解散!」
「「「したぁ!!」」」
これに
栄純「もう終わり?明日試合なのに!!」
春市「いや・・・試合だからだよ・・・」
惇「アハハ・・・」
栄純は不満の声を上げ、それを春市がツッコみ、惇は苦笑いを浮かべた。
すると
クリス「足立。ちょっと監督室に来てくれ。」
亮介「春市!ティーバッティング、後で付き合ってよ。」
惇はクリスに、春市は亮介に呼ばれた。
因みに春市は、まさか亮介にそう声をかけられるとは思わなかったのか、少し緊張していた。
惇は、クリスに呼ばれ監督室に来ると、片岡の他に高島先生に川上がいた。
惇「何の用でしょうか?」
片岡「降谷の事だ。」
これを聞くと、惇はすぐ何かを察した。
高島「降谷君は、ここ最近の猛暑の影響か、疲れが溜まってると思うの。短いイニングとはいえ、2試合先発してるから。」
惇「しかし、前回のブルペンでアイツの球見たんですが、力は落ちてないんすよ。」
クリス「ああ・・・判断が難しいところだ・・・」
それを聞いた片岡は
片岡「足立。明日の試合はライトでスタメンだが、いつでも投げれるよう気持ちの準備をしておけ!」
惇「はい!」
片岡「川上も、明日は初回から準備しておいてくれ!」
川上「はい!!」
2人に準備するよう言った。
片岡(暑さから来る疲れやプレッシャー。これらは、勝ち上がるほどに当然つきまとう。)
片岡(だからこそ戦い抜くには、全員の力が必要なんだ・・・チーム全員の力が・・・)
そう、片岡は考えていたのだった。
そして翌日。球場に大勢の客が集まった。
それと同時に
吉川「暑いですねー。まだ朝の9時なのに。」
貴子「今日はまだまだ暑くなりそうね・・・」
気温も朝であるにもかかわらずどんどん上昇していった。
片岡「先発は降谷!準備は良いな!!」
暁「はい!」
片岡「それから、川上、足立、そして沢村!!お前達は、いつでもいけるように準備しておいてくれ!」
惇・栄・川「「「はい!」」」
これに
倉持「ん?今沢村の名前も挙げたよな・・・珍しい。」
倉持は片岡が栄純の名前を挙げた事に驚いた。
その横で、丹波は1人複雑な表情を浮かべたが
伊佐敷「何隅っこで小さくなってんだよ!!」
亮介「ピカ一郎はベンチでどかっと座ってなよ!眩しいから。」
増子「スキンヘッドは、頭皮の火傷に気を付けろ!」
伊佐敷らに励まされた。
結城「行くぞ!」
そして、グラウンドに入ると
「あっ・・・出てきたぞー!!」
「青道ナイン!!」
多くの声援に囲まれた。
御幸「まだ気温が上がりきらない午前中の試合で良かったな。」
御幸「これなら、いつも通り投げれんだろ!」
暁「・・・今日は最後まで投げるつもりですから!」
この宣言に
御幸(・・・ったく。コイツの場合、強がりじゃ無く本気で思ってるから怖ぇんだよな・・・)
御幸はそう思い
御幸「でも、いい加減ペース配分考えろよ!」
そう暁に言ったが
暁「・・・。」
御幸「コラコラ。何だその間は・・・」
変な間が入ったのだった。
そして、守備についた青道ナイン。先発は暁だったがその立ち上がり
「ボール!フォア!」
先頭打者の二宮に四球を出した。
惇(まさかと思うが・・・バット振る気ねーな・・・)
惇(球数投げさせて、アイツの自滅を狙う作戦か・・・)
惇「伊佐敷さん・・・」
伊佐敷「ああ・・・降谷の自滅を狙ってんな・・・」
これを、ライトのポジションから見ていた惇は、明川の作戦に気付いた。
そして、次の打者の橋本も四球を出してしまった。
唯「ああ、二者連続フォアボール!」
梅本「しかもワンバウンド!」
吉川「大丈夫でしょうか、降谷君?」
しかし、最後のボールはSFFだった。
その理由は、まだ会得して日が浅く、惇と比べて精度が低いため、落ち幅にムラがあるのだが、このボールを投げるときだけ力が抜けて腕がしっかり振れていたのだ。
御幸は彼の力みを抜こうとそのボールを要求したのだ。
そのまま次の大西の初球、暁は御幸のサイン通りSFFを投げた。
「ストライーク!」
「良いぞ、ナイスボール!!」
「腕振れてるぞ!!」
2球目、ド真ん中真っ直ぐを投げ、そして
「ットライーク、バッターアウト!!」
見逃し三振に打ち取った。
次の打者の白鳥にも、SFFを織り交ぜまた三振に打ち取った。
そして
『5番ピッチャー、楊君』
キーマンたる存在、楊が打席に立った。
初球は高めのボールを空振らせたが2球目
ズドォォン!!
楊の打席での気迫に暁に力みが戻ってしまった。
それを見た御幸は3球目にSFFのサインを出した。
しかし、そのボールは落ちる事無く
キーン
楊は捉えた。
御幸「ライト!」
打球は惇が守るライトに飛んだ。
惇は走って打球を追い、それを見た伊佐敷は、カバーリングを取った。
そして、落下点で惇は一気にスライディングキャッチを行い、ボールをグラブに収めすぐさま審判に捕球のアピールをした。
「アウト!」
一打で流れを持って行かれそうだったが、惇のファインプレーで阻止し、無失点に抑えた。
その後亮介にボールを渡し、帽子を拾うと
伊佐敷「ナイスプレーだ馬鹿野郎!」
伊佐敷は頭をはたいて言った。
倉持「ヒャハハ!ナイスプレーじゃねーかコノヤロォ!」
惇「はは!あざっす!」
倉持にも弄られながらベンチに戻った。
暁(お礼・・・言えなかった・・・)
そして、その裏の攻撃
キーン
楊「なっ!?」
惇は楊のアウトローのボールを捉え、ライト前に運んだ。
「ナイバッチー!」
「良いぞ、足立ー!」
楊(あのコースを逆らわずにあそこまで強い打球を・・・)
そして、次の結城にレフトの大きい打球を飛ばされたが、レフトのファインプレーにより、青道は無得点に終わった。
2回は、御幸のリードで変化球を織り交ぜるピッチングで球数は放られ、ランナーは背負うものの無失点に抑えた。
そして、回は進み4回に突入する前
片岡「足立。」
惇「はい。」
守備につく惇を、片岡が呼んだ。
片岡「この回、1人でもランナーが出れば、お前に任せる。」
惇「っ!」
この決断に
太田部長「えっ!」
クリス「っ!」
太田部長やクリスらは驚きの顔をした。
片岡「お前のその気迫のピッチングで、相手を封じ込めろ!」
この檄に
惇「はい!」
惇は目の色を変えて気迫のこもった返事をした。
そして、4回に突入すると、明川はバントによる揺さぶりで暁の体力を消耗させる作戦を取った。
この作戦に、暁もどんどん体力を削られていった。
御幸(こりゃあ、そろそろ代え時か・・・?)
御幸(こんな所で潰れてもらっちゃ困る・・・仕方ねーな。)
そう思い、御幸はミットを構えると
ズドォォン!
暁の球威がまた上がり、三振に打ち取って1アウトを取った。
御幸(バントさせるどころか、力でねじ伏せに・・・)
御幸(マジで不器用過ぎんだよ、お前・・・)
これに、御幸はそう思い、マウンドを見た。
暁(このまま先輩達の夏を終わらせてたまるか・・・!)
暁(最後まで、投げ抜くんだ・・・!)
その思いで、暁はボールを投げ
「ットライーク!バッターアウト!!」
次の打者も三振に打ち取り、2アウトにした。
御幸(降谷。あと1人だ・・・ここで踏ん張れ!!)
しかし
「ボール!フォア!」
SFFでも力みは抜けず、四球を出してしまった。
その瞬間、片岡は動き
片岡「タイムお願いします。」
片岡「御幸・・・投手交代だ!」
そう指示した。
暁「!!」
これには、暁はショックのあまり呆然とした表情を浮かべたのであった。
投稿出来ました。
一部はしょった部分もありますが、ご容赦下さい(土下座)
次回は主人公の夏の公式戦初登板です。
それでは、また。