ダイヤのA〜世代最強右腕〜   作:ホークス馬鹿

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50話です。


50話

翌日の決勝戦に向けて、ナイン達は最後の練習を行っていた。

しかし、決勝前日だからといって、特別な練習をしているわけでは無く、普段通りの練習メニューをこなしている。

選手達は、声を張り上げ、1つ1つ確認するように体を動かしていた。

 

『後1勝。後1つ勝てば甲子園‼︎必ず勝って甲子園‼︎』

 

口に出さなくても皆思いは同じ。その思いが、練習により熱が入る。

そんな中、ブルペンでは

 

ズバアアンッ!!

 

惇が、御幸にボールを投げており、最後の調整を行っていた。

 

御幸「次も、真っ直ぐ!」

 

ズバアアンッ!!

 

御幸「カーブ!」

 

ククッ‼︎

 

御幸「スライダー!」

 

ククッ!!

 

御幸「SFF!」

 

ストンッ!!

 

御幸(悪くねぇ。寧ろ・・・どんどんボールが良くなってる・・・)

 

御幸(コイツ・・・夏男って奴か。)

 

御幸(どっちにしろ、コイツのボールには大分慣れてきたな・・・最初はスライダーとSFFが捕れなかったからな・・・)

 

御幸(それに・・・薬師との試合以来、コイツのボールを受けるとマジ手が痛ぇ・・・)

 

その時、御幸は惇のボールを見てそう思い、再び真っ直ぐを要求した。

それに感化されたのか、丹波を中心に暁と栄純、そして川上も熱が入ったのだった。

その様子を片岡ら首脳陣は見ていたのだが

 

高島「投手陣も特に気負う事無く調整が出来てますね。」

 

片岡「あぁ。」

 

投手陣皆気負わずに調整する姿に目を細めていた。

 

太田部長「凄いですね・・・足立は特に調子良さそうですね。」

 

高島「やはり昨日の試合での休養は大きかったですね。」

 

片岡「準決勝は、丹波と降谷、沢村に川上が良く投げてくれたからな。チームとして大きい。」

 

高島「仰る通りかと。しかし・・・」

 

すると、高島先生は目を細め

 

高島「相手があの成宮君である以上、いくらウチの打線でも何点も取るのは厳しいでしょう。」

 

そう、冷静に言った。

 

太田部長「そ・・・そんな事は・・・!ウチの選手ならきっと・・・!」

 

高島「勿論期待はしていますが、昨日のピッチング内容を見る限り些か難しいでしょう。やはり鍵となるのは・・・」

 

片岡「・・・足立の出来か。」

 

高島「はい。あの薬師戦の後から足立君のボールは見ての通り以前にも増して鋭くなっています。稲実打線でも足立君から点を取るのは厳しいかと。」

 

高島「とはいえ、野球は点を取れなければ勝てません。後は我慢比べになりそうですね。」

 

それを聞いた片岡は

 

片岡「・・・後は勝利の女神がどちらに微笑むか。」

 

片岡「ラッキーな勝ち方でも・・・泥臭い勝利でも何でも良い・・・」

 

片岡「俺はアイツらを、甲子園に連れて行ってやりたい・・・」

 

そう、真っ直ぐな目で呟いた。

 

太田部長(か・・・監督・・・)

 

高島(届いてますよ。監督の想いは、あの子達にも・・・きっと・・・)

 

それを、2人は柔らかい笑みで見ていたのだった。

その日の夜、決勝のスタメンを発表し、惇が明日の先発を任された。

その後、惇は外に出て星空を見ていた。

Aグラウンドの外野の向こうに広がる土手の芝生に腰を下ろして、1人右手にボールを持ちながら。

すると

 

??「眠れないの?」

 

誰かに声をかけられ振り向くと

 

惇「・・・まだ帰ってなかったのかよ、唯。」

 

唯が立っていた。

 

唯「まあね。」

 

そう言うと、唯は惇の隣に座った。

 

惇「・・・。」

 

唯「・・・。」

 

お互い、星空を見ながら沈黙が流れていたが

 

唯「・・・ねえ。」

 

惇「ん?」

 

唯が先に声をかけた。

 

唯「いよいよ・・・明日だね。」

 

惇「・・・ああ。」

 

唯「・・・惇君。」

 

惇「あ?」

 

唯「一緒に行こうね、甲子園。」

 

惇「・・・ああ。後1つ。あの人達と一緒に・・・甲子園に行きてー。」

 

そう、惇は星空を真っ直ぐな目で見ながら言った。

 

唯「・・・うん。行こうね。」

 

それを見た唯は、そう言い惇の左肩に頭を置いた。

そのまま、2人は暫く身を任せたのであった。




投稿出来ました。

決勝前日。皆こういう想いなんですよね・・・。

やるべき事はやった。後はグラウンドでベストを尽くそう。

そして、皆で一緒に甲子園。

本当に・・・甲子園は凄い場所ですね・・・。

僕も学生時代に夏休みを利用して何度か甲子園に足を運んだ事があるのですが、もう鳥肌が立っちゃって、震えが止まらないんですよ。

あの球場は、世界一の球場だと思います。

100年先も、高校野球が続いて欲しいですね・・・。

それでは、また。
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