ダイヤのA〜世代最強右腕〜   作:ホークス馬鹿

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53話です。


53話

3回に突入し、7番の伊佐敷から始まる打順だが

 

伊佐敷「だらっしゃああっ!!」

 

伊佐敷は初球を打ってセンターフライに終わった。

続く坂井はレフト前ヒットを打って、次の白州もヒット性の当たりを飛ばしたがショートライナーに終わり、2巡目に入って1番の倉持は

 

『ヒット性の当たりをショート白河がファインプレー!』

 

『青道高校の攻撃は、この回初ヒットを記録したものの無得点で終わりました!』

 

ショートゴロに終わり、無得点に終わった。

その裏の稲実の攻撃。7番の平井はサードフライ、8番梵はショートゴロで2アウトを取り

 

ククッ

 

富士川「クッ・・・!」

 

富士川をスローカーブでタイミングを外し、三振に打ち取った。

 

『三振ー!これで6個目!!前年王者を寄せ付けません!!』

 

片岡「球数は?」

 

クリス「・・・3回終わって、34球です・・・」

 

クリス「このままのペースで行けば、9回まで何とか行けますね・・・」

 

片岡の問いに、クリスはそう答えた。

 

惇「カズさん。アンシャツノースリーブにしたら良いんじゃないっすか?」

 

惇「身軽な感じがしてて良いっすよ。」

 

御幸「いや。俺は良い。てゆーかお前、今日ノースリーブだったのか。これまでの試合、半袖だったろ?」

 

惇「今日いつもより暑いと聞いたので、それでと・・・」

 

御幸「成程な・・・」

 

御幸(見た感じ、疲れも無さそうだし、ボールも回を追う毎に良くなってる。とはいえ、相手は稲実。次の回から2巡目だ。)

 

御幸(気を引き締めなきゃな・・・)

 

すると

 

惇「ん?」

 

惇の目の前に紙コップが現れ

 

栄純「ナイスピッチ!」

 

そう栄純が言い

 

栄純「ん!」

 

再び紙コップを突き出した。

 

暁「・・・。」

 

その後ろには、暁がタオルを持って控えていた。

 

惇「サンキュー。」

 

惇は、笑顔で紙コップを受け取った。

 

御幸(コイツらなりに、一緒に戦ってんだな・・・)

 

その時、御幸はそう感じた。

紙コップに口を付けた惇だったが

 

栄純「あ!待て!ストーップ!飲み過ぎは良くない!!半分にしとけ半分に!!」

 

突然栄純がそんな事を言い

 

暁「風、送ってあげるよ・・・」

 

暁がタオルを振って風を送った。

・・・汗を拭かせる為に用意したんじゃないのか、それ。

 

惇「・・・テメーら。」

 

栄純「ん?何!?アンダーシャツを替えたい?」

 

暁「僕が持ってきてあげるよ。」

 

栄純「いいや!俺が持って来る!」

 

暁「・・・。」

 

栄純「無視すんな!」

 

惇「マジやめろ・・・」

 

これには、惇も額に怒りマークが出てきた。

4回の表の青道の攻撃。先頭の亮介はサードライナーに倒れ、次の惇は

 

「ットライーク!バッターアウト!!」

 

チェンジアップで空振り三振に打ち取られた。

 

惇(ヤベぇ・・・こりゃあ想像以上の球速差だな・・・)

 

その時、惇は成宮のチェンジアップをそう感じていた。

次の結城も

 

ズバアアンッ!!

 

「ットライーク!バッターアウト!!」

 

空振り三振に打ち取られた。

しかも、この打席では前の打席で打ち取ったチェンジアップを見せ球にし、真っ直ぐで仕留めたのだ。

 

惇「カズさん・・・」

 

御幸「ああ・・・お前と同じ事してんな・・・」

 

惇「はい・・・哲さんのみ全力で、それ以外はセーブしてますね・・・」

 

そう、惇は御幸に言った。

そして、青道は裏の守備についた。

打席には

 

『4回の裏、稲城実業の攻撃は、1番センター神谷君。』

 

カルロスが打席に立った。

その初球

 

ズバアアンッ!!

 

カルロス「チッ!」

 

カルロス(まだ上がって来んのかよ・・・コイツ・・・!)

 

外低めの真っ直ぐでストライクを取った。

続く2球目は、スローカーブを投げてきた。

 

カルロス「なっ!?」

 

カルロス(クソッ・・・タイミングがずれた・・・!)

 

これには、カルロスも体勢を崩したが

 

キン

 

何とかバットに当ててみせた。

打球は高々と上がったが

 

御幸(かなり微妙な打球だ・・・)

 

御幸「セカンバック!」

 

面白いところに打球が飛び

 

ポテン

 

亮介と伊佐敷の間に打球が落ち、ポテンヒットとなった。

 

『あ~落ちたぁ!!セカンドとセンターのちょうど真ん中!稲城実業、ここで初ヒットが生まれました!』

 

カルロス「っしゃ!!」

 

ヒットになったのを確認し、カルロスは一塁上でガッツポーズをした。

稲実側のスタンドは、待望の初ヒットに盛り上がりを見せた。

それを見た御幸は、マウンドに駆け寄った。

 

惇「いやぁ~・・・しゃーないっすね。」

 

御幸「ああ。気にする必要は無い。長打を浴びるより良い。切り替えていけ!」

 

惇「うっす。」

 

そして、御幸は元の場所に戻った。

次の白河が打席に入り、御幸は一塁牽制のサインを出し、惇は牽制を入れた。

そして初球

 

コツ

 

御幸「足立!ファースト!」

 

白河は初球バントで送り、一死二塁となった。

 

『これで1アウトランナー二塁。この試合初のピンチに稲城実業クリーンアップを迎えます!』

 

倉持「1アウト!」

 

亮介「1アウト1アウト!」

 

結城「いつも通りいけ!」

 

バックも、そう言い惇を鼓舞した。

 

藤原「1アウトランナー二塁。一打先制のピンチ・・・」

 

吉川「ここでクリーンアップ・・・」

 

梅本「足立・・・」

 

唯「・・・。」

 

唯(頑張れ・・・惇君・・・!)

 

唯は、真っ直ぐマウンドを見ながら御守りを握りしめた。

 

惇「ふぅー・・・」

 

そして、3番の吉沢に対しての初球

 

ズバアアンッ!!

 

吉沢「・・・はっ?」

 

インサイドに真っ直ぐを投げた。

 

吉沢(何だよこれ・・・明らかにボールが違う・・・!)

 

しかし、先程とは明らかに違う伸びだった。

球速表示を見ると

 

吉沢「っ!?」

 

『142㎞』と表示されていた。

 

吉沢(マジかよ・・・!)

 

そして2球目

 

キン

 

吉沢は何とかバットに当てたが

 

惇「サード!」

 

サードファールフライに打ち取った。

 

吉川「やったー!」

 

藤原「ナイスピッチ、足立君!」

 

梅本「ヨッシャー!」

 

唯「惇くーん!」

 

『高ーく上がったボールはサードファールフライ!』

 

惇「2アウト!」

 

結城「2アウト!」

 

亮介「ナイスボール!」

 

伊佐敷「良いぞ足立ぃ!!」

 

『しかし、2アウトながら未だに稲実にとって先制のチャンス!打席には稲実の主砲であり主将原田!』

 

『このチャンスをものにし、稲城実業先制点を取るか!』

 

『このピンチを凌ぎ、次のイニングの攻撃に繋げるか、青道高校!!』

 

この時、原田は目を瞑り先程国友と話した事を思い出した。

 

 

 

 

 

回想

 

 

 

 

 

国友『相手投手の特徴も、成宮の相棒としてここがどういう場面かも十分頭に入っているな?』

 

それを聞き、原田は頷くと

 

国友『ならば監督として一言だけ言っておこう・・・』

 

国友『この場面、キャプテンでもキャッチャーでもなく、4番打者として打席に入れ!』

 

国友『4番打者として、あの怪腕投手と勝負してこい!』

 

そう、国友は静かに、そして鋭く原田に言った。

 

 

 

 

 

 

回想終了

 

 

 

 

 

 

その言葉を思い出し、原田はバットを構えた。

その姿は、まさに名門の4番打者に相応しい威圧感だった。

 

惇(スッゲェ威圧感・・・これが稲実の4番のオーラか・・・)

 

惇「ふぅー・・・」

 

そう思い、惇は1つ息を吐き、帽子を取ってある言葉を見た。

そこには

 

『気力一瞬』

 

そう書かれてあった。

それは自身の座右の銘であり、己を奮い立たせる言葉だ。

 

惇(・・・うし!)

 

その言葉を見て気合を入れた惇は、帽子を被って強烈なオーラを噴き出しながら原田を見据えた。

 

片岡(そうだ!気持ちでねじ伏せろ、足立!)

 

それを見た片岡は、ベンチでそう心の中で惇に檄を飛ばした。

その初球

 

ククッ

 

タイミングを外すスローカーブを投げ、空振りを取った。

 

『初球スローカーブ!空振り!』

 

原田(恐らく次はストレート・・・!)

 

そう思い構えると、読み通り来たのだが

 

ズバアアンッ!!

 

原田「っ!」

 

その前のスローカーブとの緩急と想像以上に伸びてきた真っ直ぐが膝元に来たためバットが出ず、追い込まれた。

3球目

 

ズバアアンッ!!

 

『インコースボール!しかし、攻めていきます足立!』

 

インサイドの真っ直ぐが外れ、2-1となった。

 

門田「ナイスボール!」

 

春市「後1球!」

 

そして4球目

 

原田(ここでスライダーかSFF・・・!)

 

そう思い、バットを振りにいったが

 

原田(なっ・・・!?高めの・・・スト・・・⁉︎)

 

高めの釣り球の真っ直ぐであり、原田はハーフスイングの形になった。

 

御幸(回った!)

 

春市「回った回った!」

 

そして、一塁審を見ると、振ったとのサインだった。

 

惇「シャアアアッ!!」

 

『バットが回ったぁー!!三振ー!!足立気迫のピッチング!!』

 

『このピンチをこの日最速143㎞のストレートで稲実の主砲を再び空振り三振に仕留めましたー!!』

 

結城「ナイスピッチ!」

 

亮介「ナイス!」

 

倉持「ヒャハハハ!!流石だぜ!!」

 

増子「うがっ!」

 

伊佐敷「良いぞ足立ぃ!!」

 

そして、皆に手荒い祝福を受けた。

 

梅本「ヨッシャー!」

 

吉川「このピンチを凌ぎましたよ、貴子先輩!」

 

藤原「ええ!」

 

唯「惇君・・・!」

 

この時、唯は帽子を取ってある言葉を目にした。

そこには

 

『気力一瞬』

 

惇の帽子のつばに書かれてある内容と同じだった。

それを見て、昨日の事を思い出した。

 

 

 

 

 

回想

 

 

 

 

 

惇『唯。お前の被ってる帽子に、何か書いて良いか?』

 

唯『良いけど、何で?』

 

惇『俺、皆の思いを背負って明日投げる。その為に、お前の力も借りたいんだ。』

 

惇『一緒に戦ってくれ。』

 

それを聞いて

 

唯『・・・うん。良いよ!』

 

唯は顔を赤らめ、鞄に入ってる自身の帽子を取り出して惇に渡した。

 

惇『サンキュー、唯。』

 

そして

 

唯『惇君!』

 

惇『ん?』

 

唯は惇の頬に手を添え

 

惇『私がついてるからね!』

 

そう、真っ直ぐ見据えて言った。

 

惇『・・・ああ!』

 

それを聞いた惇は、そう力強く言ったのだった。

 

 

 

 

 

回想終了

 

 

 

 

 

 

唯(やったね・・・惇君!!)

 

それを見て、唯は笑顔を浮かべ惇に声援を送ったのであった。




投稿出来ました。

結構疲れました・・・(汗)

今回は最初から頭に浮かんできた書きたい内容を何とか書いてみました。

上手く書けているかな・・・?

因みに主人公の座右の銘は、とある某投手の座右の銘です。

その中でも特にこの言葉が好きで、今回やってみました。

それでは、また。
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