ダイヤのA〜世代最強右腕〜   作:ホークス馬鹿

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61話です。


61話

西邦戦の先発となった惇。

この日の甲子園は、満員御礼だった。

 

『全国高等学校野球選手権大会11日目。3回戦第1試合、球場には既に満員の観客が入っております。注目選手が控えている者同士の対決。青道高校対西邦高校の試合。』

 

『1年生ながら予選では稲実を完封でねじ伏せた、火の玉ストレートを操る1年生怪腕投手、足立惇がマウンドに上がりました!!』

 

『1回戦2回戦とリリーフながら、実力を遺憾なく発揮しております。もう2人の1年生、沢村栄純君と降谷暁君も同様です。彼らの伸び代は計り知れないですね。』

 

『一方の西邦高校は4番佐野を中心とした打線が売りのチーム。青道の足立との対決が注目です。』

 

この盛り上がりには

 

栄純「す、スゲぇ・・・」

 

流石の栄純は気圧されていた。

しかし

 

惇「・・・。」

 

惇はいつも通りリラックスしており、闘志も充満していた。

 

暁「いつもと全く変わらない・・・」

 

春市「そうだね・・・けど、闘志というか・・・気迫も充満してるね・・・」

 

この様子に、暁も春市もそう感じていた。

そして、円陣を組み、その中心に立った結城はナインに檄を飛ばした。

 

結城「俺達は旅行気分でここに来てはいない!俺達は誰だ?」

 

「「「王者青道!!」」」

 

結城「誰よりも汗を流したのは?」

 

「「「青道!!!」」」

 

結城「誰よりも涙を流したのは?」

 

「「「青道!!!」」」

 

結城「誰よりも野球を愛しているのは?」

 

「「「青道!!!」」」

 

結城「戦う準備は出来ているか?」

 

「「「おぉお!!!」」」

 

結城「我が校の誇りを胸に、狙うはただ一つ・・・全国制覇のみ!!行くぞぉ!!」

 

「「「おおおおおおっ!!!」」」

 

この青道伝統のかけ声を聞いた球場の観客は大盛り上がりを見せた。

そして、ベンチから飛び出していき、後攻の青道は守備位置についた。

惇は、まっさらなマウンドに立ち、投球練習を開始し、終えた後いつものルーティンである股割りストレッチ行ってセットポジションに構えた。

 

「プレイボール!」

 

審判の手が上がり、サイレンが鳴り響いた。

その初球

 

ズバアアンッ!!

 

いつものように上から叩きつけるように投げられた球は、球場中に響くような音を立てながら外低めに決まった。

 

『初球140㎞ストレートでストラーイク!!』

 

『球は伸びてますし、調子良さそうですね!』

 

2球目は外のスローカーブにバットを出し、ファールで逃げた。

これに、西邦の1番打者は苦い顔を浮かべた。

3球目

 

ズバアアンッ!!

 

『最後は141㎞ストレートで見逃し三振ー!!この緩急にバッターは手が出ませんでしたー!!』

 

次の打者は初球のスライダーを引っかけサードゴロに打ち取った。

続く3番は

 

ククッ!

 

スライダーで空振り三振に打ち取った。

 

『空振り三振ー!!青道足立、強力西邦打線相手に初回は3者凡退の素晴らしい立ち上がりです!!』

 

『最後の球はスライダーですが、ストレートとほぼ同じ球速と軌道から逃げるように曲がりましたね!これはバッターは見分けがつきません!非常に厄介ですね!』

 

御幸「まだセーブしてるが、良いボールだったぞ!」

 

惇「あざっす!」

 

その裏の青道の攻撃は、相手エースの前に3者凡退に終わった。

その際、3番として打席に立っていた惇は

 

惇(流石西邦のエースナンバーを背負うだけあんな・・・)

 

そう感じながらグローブを持ってマウンドに行った。

そして

 

『2回の表、西邦高校の攻撃は、4番サード佐野君。サード佐野君。』

 

『さあ、この試合注目の対決である、足立対佐野!怪腕対怪物!その最初の対決は、どちらに軍配が上がるでしょう!』

 

注目の対決が始まった。

その初球

 

ズバアアンッ!!

 

佐野「っ!」

 

外に143㎞の真っ直ぐが決まった。

 

佐野(や、ヤベぇ・・・コイツの球、マジで伸び上がってる!)

 

これに、佐野は戦慄を覚えた。

2球目は低めに外れたが3球目

 

ズバアアンッ!!

 

インサイドに142㎞の真っ直ぐを佐野は空振り、2-1となった。

 

『インサイド142㎞のストレートを空振らせ、佐野を追い込みました!!』

 

佐野(コイツ・・・躊躇無く懐に・・・!)

 

そう思った3球目

 

ズバアアンッ!!

 

惇「シャアアアッ!!」

 

高めに外れたが伸びのある真っ直ぐに、佐野のバットは空を切り、惇は雄叫びを上げた。

 

『最後は143㎞高めに外れましたが、空振り三振ー!!まず最初の対決は、足立に軍配が上がりました!!』

 

『狙ったところから外れましたが、非常に良いボールでしたね!』

 

これには、実況も大盛り上がりだった。

次の打者にはライト前に運ばれたが、次の打者には膝元の真っ直ぐを引っかけ、セカンドゴロゲッツーに打ち取って3アウトチェンジとなった、

西邦のエースも、4番の結城をレフトライナーで打ち取り、増子、御幸を連続内野ゴロに打ち取るピッチングを見せた。

3回表の西邦の攻撃は7番8番を連続内野フライに打ち取られ

 

ククッ!

 

『最後はスライダーで空振り三振ー!!足立、この回も危なげないピッチングで西邦をゼロに抑えました!』

 

9番はスライダーで空振り三振に打ち取られてしまった。

裏の青道の攻撃は、伊佐敷が詰まりながらもライト前に運び、坂井が送って一死二塁としたが、白州と倉持が打ち取られ3アウトチェンジとなり、序盤を終わって投手戦の様相を見せた。

4回の表、西邦の1番打者は真っ直ぐに絞ったが

 

ククッ!

 

「クッ!」

 

初球スローカーブにタイミングが完全に外れ、腰砕けとなった。

そして、2球目の真っ直ぐに詰まり、ファーストファールフライとなった。

続く2番には

 

ズバアアンッ!!

 

真っ直ぐで空振り三振に打ち取り、3番は初球を打ち、打球が初めて外野に飛んだがセンターフライとなり、3アウトチェンジとなった。

その裏、青道の攻撃も2アウトながら結城がレフト前に運ぶが、増子が空振り三振に打ち取られ3アウトチェンジとなった。

5回の表、先頭の佐野が打席に立った。

 

『さあ注目の第2ラウンド!前の勝負では足立に軍配が上がりました!この打席では再び足立が打ち取られるか!それとも佐野が怪物の名に相応しい豪快な一発を放つか!』

 

その初球

 

ズバアアンッ!!

 

『初球アウトコースに142㎞ストレートで空振りー!』

 

外の真っ直ぐに、佐野のバットは空を切り、2球目は

 

ククッ!

 

スライダーを空振り、2ストライクと追い込んだ。

そして

 

ストンッ!

 

SFFで空振り三振に打ち取った。

 

『最後はSFFで空振り三振ー!!佐野2打席連続三振ー!!2打席目はSFFで3球三振に打ち取られましたー!!』

 

『これもストレートと同じ球速と軌道から落ちてきましたね!これはスライダー同様、バッターは見分けがつかないですよ!』

 

次の打者は、2球目のスローカーブを打つもタイミングが外れレフトフライに打ち取り、6番にはスライダーで空振り三振に打ち取った。

その裏の青道は、伊佐敷と坂井が出たが、白州と倉持が打ち取られ、青道は無得点に終わった。

そして、6回に突入し

 

ズバアアンッ!!

 

惇「シャアアアッ!!」

 

『三振ー!!足立気迫のピッチング!この回フォアボールで1人ランナーを出しセカンドにランナーを送られピンチを背負うが、無失点に抑えましたー!!』

 

7番は真ん中高めの真っ直ぐで空振り三振。8番は四球を選ばれ、9番に送られ二死二塁となって初めてのピンチを背負ったが、1番を最速タイの143㎞真っ直ぐで空振り三振に打ち取った。

その裏の青道の攻撃は、1アウト後、足立がヒットで出塁したが結城はセカンドライナー、増子はサードゴロに打ち取られ、無得点に終わった。

そして、終盤の7回に突入した。

 

御幸「ここまで無得点か・・・体は大丈夫か?」

 

惇「全然問題ないっすよ。寧ろ、こっからっすよ。」

 

御幸の問いに、惇はそう答えた。

その様子を見た御幸は

 

御幸(ホント頼もしい後輩だぜ・・・)

 

と思った。

そして、打席に立った2番をインハイ真っ直ぐで空振り三振に打ち取り、3番をスローカーブでライトフライ。

そして、佐野との第3ラウンド。初球はスライダーで空振り、2球目の真っ直ぐをファールにした後の3球目の外低めの真っ直ぐを打ったがセンターフライに打ち取り、3アウトチェンジとなった。

その裏の青道の攻撃は、1人ランナーが出たが後が続かず、そのまま無得点に終わった。

8回の表の西邦の攻撃。5番をショートライナーで打ち取った後、6番7番に連続ヒットを打たれ一死一、二塁のこの試合最大のピンチとなった。

これには、流石に御幸はタイムを取って内野全員マウンドに集まった。

 

御幸「ランナー気にするな。バッター集中でいこう!」

 

惇「うっす!」

 

結城「良いボールはきてる!いつも通り行け!」

 

亮介「こっちにも打球飛ばしてね。」

 

倉持「ヒャハハハ!!いつも通りな!」

 

増子「うがっ!」

 

そして、それぞれ定位置に戻った。

 

『この試合最大のピンチ、凌げるか足立!』

 

『西邦としたらここを取れば、勝利に一気に近付きますよ!』

 

その初球

 

ズバアアンッ!!

 

膝元に143㎞の真っ直ぐが決まり、2球目はスライダーでカウントを取り、3球目

 

ズバアアンッ!!

 

真ん中高めの真っ直ぐで空振り三振に打ち取った。

 

『真ん中高め142㎞ストレートで空振り三振ー!!』

 

『ボールの力と伸びは衰えてませんね!』

 

続く9番も

 

ズバアアンッ!!

 

惇「シャアアアッ!!」

 

インハイ真っ直ぐで空振り三振に打ち取った。

 

『最後も143㎞ストレートで空振り三振ー!!足立、ピンチを背負うも気迫のピッチングでこの回ゼロに抑えました!』

 

『これは大きいですね!!裏の攻撃にも繋がりますよ!』

 

結城「ナイスボール!」

 

亮介「ナイスピッチ!」

 

倉持「ヒャハハハ!!マジ頼りになるぜ!」

 

伊佐敷「やるじゃねぇかオラァ!!」

 

これに、惇は周りから賞賛の声を受け

 

片岡「ナイスボール!」

 

片岡からも褒められた。

 

惇「あざっす!」

 

そして、その裏の攻撃。先頭の倉持が内野安打で出塁すると、亮介がエンドランでチャンスを広げ、無死一、三塁となって、惇が打席に立った。

その初球

 

キーン!

 

惇が左中間を破るツーベースヒットを放ち、遂に均衡が崩れた。

 

『左中間を大きく破る足立のタイムリーツーベース!この試合、遂に均衡が崩れましたー!!』

 

尚も無死二、三塁で結城もタイムリーツーベース等の猛攻で、青道はこの回だけで5点を取った。

そして9回、惇は1番をスライダーで空振り三振。2番をスローカーブでショートゴロに打ち取り、あと1人となったが、3番に意地でライト前に運ばれ

 

『4番サード、佐野君。サード佐野君。』

 

佐野との第4ラウンドとなった。

 

『さあ、怪腕対怪物の第4ラウンド!ここまで3打数ノーヒット2三振と足立が完璧に抑え込んでおりますが、この回意地の一発を放つか!』

 

惇(スゲー・・・この人何か持ってんじゃね・・・)

 

そう思い投げた初球

 

キン!

 

外低めの真っ直ぐをファールにし、続く2球目のスライダーもファールにした佐野。

 

佐野(あの球来い!)

 

佐野(もう一度見せてくれ!あのスプリッ・・・!)

 

そう、惇のSFFを待つ佐野は3球目を振りにいったが

 

ズバアアンッ!!

 

佐野(しまっ・・・)

 

インハイ143㎞真っ直ぐに空振り三振に打ち取られてしまった。

 

惇「シャアアアッ!!」

 

『試合終了ー!!青道3試合連続の完封!!強豪対決を制した青道ベスト8進出ー!!』

 

この試合の惇は、4安打1四球14奪三振の完封勝利を飾ったのであった。




投稿出来ました。

西邦戦をこのお話で一気に纏めました。

拙い内容ですが、お許し下さい(土下座)

それでは、また。
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