ダイヤのA〜世代最強右腕〜   作:ホークス馬鹿

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67話です。


67話

9回の表。青道の攻撃は倉持から始まった。

 

惇「ふぅー・・・」

 

その時、惇は水を飲んで腰掛け、背を凭れていた。

肉体的にも精神的にも疲労が流石に本人も感じていた。何より、こちらが先攻なだけにここで点が入らずに1点取られれば負けという事が、辛いのかもしれない。

 

栄純「惇・・・」

 

暁「・・・。」

 

春市「足立君・・・」

 

その様子を、栄純達はただ見る事しか出来なかった。

 

片岡「足立。まだ行けるか?」

 

すると、片岡が惇にそう尋ねると

 

惇「全然、余裕っすよ。つーか、援護が来るまで抑えますよ。」

 

惇「丹波さんは言いました。マウンドに上がった者がエースだと。」

 

惇「なら、今マウンドにいる俺が点を取られなければ良いんすよ。」

 

惇「味方が点を取ってくれるまでいかに粘れるかが本当のエースっすよ。点を取れないのだったら、取ってくれるまで俺が我慢して0点に抑えれば良いだけっすよ。」

 

惇はそう答えた。

それを聞いた片岡は

 

片岡(足立・・・)

 

何も言えなかった。

しかし、まだ1年生。現在記録員としてチームに貢献しているクリスの怪我を見逃した身としては、慎重にならざるを得なかった。

 

片岡「御幸。」

 

御幸「はい。」

 

そう思った片岡は、密かに御幸を呼んで、こう言った。

 

片岡「これ以上は無理だと思ったら、サインを出せ。交代させる。」

 

御幸「っ!」

 

これに、御幸は驚いた表情を一瞬浮かべたが

 

御幸「・・・分かりました。」

 

すぐに冷静な表情に戻り、承諾の言葉を言った。

それと同時に

 

『空振り三振ー!!本郷、この回も3者凡退に抑えましたー!!』

 

青道の攻撃が終わり、無得点だった。

 

惇「さあ、ここも抑えましょう!」

 

そう、惇はグローブを持ってマウンドに向かった。

そして、巨摩大藤巻の攻撃は2番という好打順から始まった。

その初球は真っ直ぐから入ったが、ボールとなった。

2球目も真っ直ぐが高めに外れ、ボール。

3球目はスライダーが外れ、4球目

 

『ストレートが外に外れフォアボール!!足立、先頭打者を出してしまいました!!』

 

フォアボールとなってしまい、先頭を出してしまった。

続く3番が打席に立って

 

御幸(どう出る・・・?送るか・・・それとも・・・)

 

御幸はじっくりと観察したが、その初球

 

コツン

 

バントで確実にランナーをスコアリングポジションに進めて、4番を迎えた。

そして、惇は帽子を取って

 

『気力一瞬』

 

とつばに書かれてある自身の座右の銘を見て、スイッチを入れた。

その初球

 

ズバアアンッ!!

 

『初球140㎞ストレートでストラーイク!!』

 

真っ直ぐでストライクを取った。

 

結城「ナイスボール!」

 

亮介「良いよ良いよ!ボール来てるよ!」

 

倉持「いつも通り行け!」

 

増子「うがっ!」

 

バックは、惇を声で後押しした。

 

門田「ナイスボール!」

 

春市「ボール来てるよー!!」

 

栄純「ナイスボール!」

 

暁「ナイスボール!」

 

ベンチも、惇に声援を送り

 

吉川「ナイスボール!」

 

藤原「ナイスボール!足立君!」

 

梅本「ガンガン攻めろー!!」

 

唯「惇くーん!!」

 

スタンドも、マネージャー組らが必死に声援を送っていた。

2球目

 

キン!

 

『ファール!追い込みました青道バッテリー!』

 

高めの真っ直ぐをファールにした。

3球目はスローカーブが外れ

 

御幸(次はこれだ!)

 

御幸はあるボールのサインを出した。

それを見た惇は頷き、足を上げて投げた。

 

ストンッ!

 

惇「らああああっ!!」

 

そのボールは、SFFだった。

低めに投げ込まれたボールは、バットの空を切って空振り三振に打ち取り、雄叫びを上げた。

 

『三振ー!!最後は火の玉ストレートと並び伝家の宝刀、SFFで空振り三振に打ち取りました!!』

 

『これっていう最高の球でしたね!!』

 

そして、二死二塁で迎えるは、円城だった。

 

円城(相変わらずタフだな・・・かなり球数放ってる筈だが・・・)

 

そう思い、打席に立った。

その初球

 

ズバアアンッ!!

 

円城「っ!」

 

高めに143㎞の真っ直ぐが投げ込まれた。

 

円城(ったく・・・まだこんな底力があるなんてな・・・)

 

これに、円城は内心苦笑いを浮かべた。

しかし、その球は良いボール過ぎて、僅かに外れてしまっていた。

 

円城(恐らく次の投げるボールは・・・)

 

御幸(次は・・・)

 

惇(あれっすよ、カズさん!)

 

惇・御・円(((SFF!!)))

 

この時、惇と御幸はSFFでいこうと思い、円城も次の球はSFFで来ると予想し、狙っていた。

その2球目に、SFFを投げた。

そしてこれが、この試合127球目だった。

 

キーン!

 

円城はそれを打ち返し、マウンド左方向に弾き返した。

打球はセンターに抜けようかと思ったが、何とか亮介が飛び付き、捕った。

 

倉持「亮さん!」

 

それを見た倉持は、亮介にそう言い、亮介は倉持にトスした。

受け取った倉持は、一塁に送球したが僅かに逸れ、結城が目一杯体を伸ばして捕球し、円城はヘッドスライディングをした。

そして

 

「セーフ!」

 

一塁審の手は、左右に動いた。

 

惇(ヤバイ!!)

 

それを見た惇は、そう思い後ろを振り返ったら、セカンドランナーが三塁を回り、一気にホームまで突っ込んでいった。

この時、惇の目にはスローモーションに見えた。

 

「「「バックホーム!!!」」」

 

青道ベンチも、皆そう叫び、結城はホームに送球した。

受け取った御幸はタッチしようとしたが、間に合わずホームインを許してしまった。

その瞬間、9回裏のスコアボードにゼロ以外の数字、1が刻まれ、青道の準優勝が決まり、巨摩大藤巻の優勝が決まったのであった。




投稿出来ました。

このシーンですが、下記動画を参考にアレンジしてみました。

https://www.youtube.com/watch?v=jeJ0l1D3Pv0

というよりかは、この決勝戦の試合そのものが上記の試合なんですけどね・・・。

この試合、僕は家で観てました。

あの試合が決まった瞬間から次の朝までの記憶が全く無くて、今でも思い出せません。

ただ、親に聞いたら、『テレビの前で呆然としながら涙を流していた』らしいです。

僕自身、ある意味一生忘れられない試合です。

今でも、この動画を見るだけで泣きそうになってしまいます。

けど、これらのような時期があったから、ホークスは強くなったのかなと思いました。

長文ですいません。

それでは、また。
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