ダイヤのA〜世代最強右腕〜   作:ホークス馬鹿

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81話です。


81話

2回の表。打席に立つのは4番で主将で捕手の乾。

その初球

 

ズバアアンッ!!

 

惇はインサイドに140㎞の真っ直ぐを投げた。

 

乾(あの時とは明らかに伸びが違う!)

 

その初球を見た瞬間、乾の身に雷が落ちた。

・・・よく雷が落ちますね、乾キャプテン。

2球目は、外にスローカーブを投げ

 

キン!

 

乾も打ったがタイミングがずれていたため、ファールになった。

3球目は、真っ直ぐが高めに外れボールになった。

4球目

 

ズバアアンッ!!

 

「ットライーク!バッターアウト!!」

 

惇「シャアアアッ!!」

 

乾(何て伸び!そしてこの気迫!まさに『東都の怪腕』!)

 

真ん中高め142㎞の真っ直ぐに空振り三振を喫した。

これに、乾の身にまた雷が落ちた。

続く5番はショートフライに打ち取り、続く6番は

 

ズバアアンッ!!

 

「ットライーク!バッターアウト!!」

 

膝元140㎞の真っ直ぐで見逃し三振に打ち取った。

 

惇「・・・。」

 

それを見た惇は、悠々とマウンドからベンチへと戻っていった。

 

御幸(手の状態は・・・まだ良いな・・・!大丈夫・・・耐えれる・・・!)

 

この時、御幸は自身の手の状態をそう感じていた。

 

前園(力感全然あらへんのに、メッチャエエ球やんけ・・・!)

 

倉持(コイツ・・・まだまだ成長するってのかよ・・・!)

 

春市(本当に・・・凄い!)

 

前園らも、まだ2イニングながら、惇の好調ぶりに頼もしさを感じていた。

 

惇(ちっ・・・!まだイマイチだな・・・)

 

しかし当の本人は、まだ上手くコントロール出来ない事に少し複雑な感じだった。

2回裏の青道の攻撃は7番樋笠から始まったのだが、樋笠はショートゴロ。麻生はセンターフライ。東条はサードゴロに終わった。

3回の表、帝東は7番から始まるのだが

 

ズバアアンッ!!

 

「ットライーク!バッターアウト!!」

 

7番は初球を打ちライトフライに終わり、8番はスローカーブで見逃し三振。9番の向井には、インサイド141㎞の真っ直ぐで見逃し三振に終わった。

惇は3回を投げてヒット1本も許しておらず、奪三振は6つという名門帝東相手に圧巻の投球を見せていた。

 

「ナイスピッチ!足立ぃ!」

 

「全く寄せ付けてないぞ!!」

 

「流石片岡2世!!」

 

「東都の怪腕ー!!」

 

青道側の応援席も、惇のピッチングに賞賛の声をあげていた。

しかし

 

惇(クソッ・・・!全然操れねー・・・!)

 

当の本人は、キレすぎる自身のボールを操れない事にまだ内心苛立っていた。

この様子に

 

御幸(まだ自分の思い通りに操れない事に苛立っているな・・・)

 

御幸(けど、試合に勝つという気持ちで何とかその苛立ちを抑え込んでるんだ・・・)

 

御幸は気付いていたのだが、声をかけられなかった。

気付いていたのは、御幸だけではなかった。

 

唯「・・・惇君。」

 

唯も、惇の苛立っている気持ちに気付いており、その姿に哀しげな表情を浮かべていた。

 

吉川「唯さん・・・?」

 

その様子を、吉川は心配になり、声をかけたのだが

 

唯「ん?どうしたの、春乃?」

 

唯はいつものように明るい表情を吉川に見せた。

 

吉川「い、いえ・・・何か哀しそうな顔を浮かべていたので・・・」

 

唯「気のせいだよ、春乃。試合はウチが勝ってるんだよ。惇君も良いピッチングしてるし。」

 

吉川「けど・・・」

 

唯「さあ!次は1番倉持君からの好打順!声を張り上げていこう!」

 

そう、唯は吉川の心配そうな声を振り切って言った。

 

吉川「唯さん・・・」

 

これに、吉川は複雑な表情を浮かべたのだった。

その裏、青道は倉持から始まるのだが、調子を取り戻してきた向井のピッチングが冴え渡り、3者凡退に抑えた。

そして、4回の表に入ると、試合開始から降っていた小雨が少し強くなった。

 

惇「・・・お前、晴れ男じゃなかったのかよ・・・」

 

これに、昨日スタメン発表の時晴れ男と自負した栄純にちょっと文句を言った。

 

栄純「い、いやあ・・・これには・・・」

 

これに、栄純は変な汗を掻きながら引き攣った笑顔を見せた。

 

惇「まあいいや。行って来る。」

 

しかし、惇はそのままマウンドに向かった。

そして、帝東は2巡目に突入し、1番が打席に立った。

その初球に、惇は真っ直ぐを投げ

 

キン!

 

詰まらせたのだが、春市と東条の間に落ち、初ヒットを許した。

これを見た御幸は、すかさずタイムを取ってマウンドに向かった。

 

惇「詰まらせたんすけどね・・・」

 

御幸「しょうがない。ボールは文句無く走ってる。切り替えていこう。」

 

惇「うっす。」

 

そう話し、御幸はキャッチャーボックスに戻った。

そして、次の2番はバントの構えを見せたのだが

 

ズバアアンッ!!

 

惇は一塁ランナーに牽制を入れつつ躊躇いもなくインサイドに真っ直ぐを投げ、ストライクを取った。

2球目も真っ直ぐを投げたが、高めに外れボールとなった。

そして、御幸はミットを下に構えるサインを出した。

それを見た惇は足を上げた。その瞬間、一塁ランナーが走った。

そのまま惇はボールを投げると、2番はバントの構えを解いてエンドランを仕掛けようとした。

しかし、惇は外に外し、それを捕った御幸はすかさずセカンドに送球し、ランナーをアウトにした。

 

岡本(良いバッテリーじゃねぇか・・・)

 

これを見た岡本は、惇・御幸バッテリーをそう評した。

そして、そのまま2番をキャッチャーフライに打ち取り、次の3番には

 

ズバアアンッ!!

 

惇「シャアアアッ!!」

 

真ん中高め141㎞の真っ直ぐで空振り三振に打ち取った。

 

「足立ナイスピー!」

 

「良いぞ足立ぃ!」

 

このピッチングに、青道側スタンドは大盛り上がりを見せたのであった。




投稿出来ました。

帝東のモデルとなった高校、復活して欲しいなぁ・・・。

最近そう思っております・・・。

それでは、また。
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